傍聴席を譲ってもらった
暑くなったね~。
あと約1週間でコミセン(地域のコミュニティセンター)の屋外プールが始まる。
1年は本当にあっという間だ。life is like an arrow。人間はこうやって過ぎ去るのかと、不思議な気分…。
6月23日(火)
10時から東京地裁414号法廷(深沢茂之裁判官)で「道路交通法違反」の新件。
被告人(身柄、留置場)は、私より約1カ月先に55歳になる男性。見るからに“後期おっさん”。嗚呼、端(はた)から見れば私もあぁなのか。「水島ヒロでぇす。違うかぁ
」とか自己紹介しても、心底ぽかーんとされるだけだよねぇ(悲)。
仕事は古紙回収。中型貨物の無免許&酒気帯び。
世田谷区の「資源持ち去りパトロール員」に発見された、というから、例のあの事件(『裁判中毒』の最後のエピソード)の後も、違法とされる古紙持ち去りをやってたのか、と思ったらそうじゃないらしかった。しかし、あの事件で出てきた社名が出てきた。
被告人 「そこは契約関係で、私が毎週行ってるとこ。注意されたっていうんですか、あ~、■■さん、アルコール臭いんじゃないですか? 私ら役人なんで、そういうの見逃せませんよ。それに■■さん、たしか免許持ってなかったんじゃないですか? と…」
本来は運転しなくていいのだが、運転手が来ず、仕事に穴を空けないよう、自分で運転してしまったんだという。
被告人 「運転手がいないときは、休む勇気も必要だよって、刑事さんから言われまして…」
求刑は懲役1年。
この被告人は、なかなか取れない或る国家資格を持ってるという。終わってエレベータを待ちながらそれを聞いた弁護人が「えーっ!?」と驚いてた。
10時50分から地裁711号法廷(市川大志裁判官)で、6月5日に第1回を傍聴した「道路交通法違反、覚せい剤取締法違反」(超過38キロ&覚せい剤0.138g所持)の判決。
この被告人は、やっぱり“伝説のアウトロー”と呼ばれた人物で、私の親しい人物の知り合いだった。世間は狭い。
懲役1年6月、執行猶予5年、覚せい剤1袋没収、訴費負担。
なんとなく711号法廷に居続け、11時から「窃盗、傷害」の新件。
スーパーで日本酒、ねぎマグロ巻き、田舎風ぜんまい煮、794円相当を万引きし、見つかって連れて行かれた3階従業員食堂で、女性警備員の言動に腹を立て、店長に制止されながら女性警備員に頭突きし、下口唇挫創等で加療1週間の傷害を負わせたんだという。
どこかインテリ風な実弟の証人尋問は8分間で終わり、被告人質問は14分間で終わり、求刑は懲役1年6月。11時50分閉廷。
地下食堂のA定食460円はカレー煮。だいぶ心がぐらぐらし、その心の揺れを食券販売窓口のお姉さん2人に見透かされたかとはらはらしつつ(つまりショーウィンドゥの前を行ったり来たりしたんだなw)、隣の藪伊豆でかけそば大盛り290円。
13時05分から東京簡裁826号法廷(江波戸直行裁判官)で「窃盗」の判決。
累犯前科2犯ありの、タワーレコード渋谷店での万引き。懲役1年6月、未決20日算入、訴費不負担。
続いて13時10分から「窃盗」の判決。
累犯前科1犯ありの、ゲームソフト等の同居盗。懲役1年10月、未決10日算入、訴費不負担。
13時09分、さぁ! ここでどうするか、409号法廷へ行くべきか。
いや、今日は団体の姿をそうは見かけてない。13時からの409号法廷は、どっちかといえばショボイ罪名、しかも今日の期日は審理。大丈夫だろう…。
非常階段を駆け降り、13時20分から簡裁728号法廷(岡野清二裁判官)で、6月11日に第1回を傍聴した「住居侵入、窃盗」(ちょっと興味深い空き巣)の判決。
懲役1年2月、未決10日算入、訴費不負担…。そこまで聴いて、出るっ。
大廊下へ出て、まず南側のエレベータのボタンを押したが時間がかかりそう…。小走りで大廊下を北上し、北側のエレベータのボタンを押したが時間がかかりそう…。裁判所のエレベータは、2~3分は平気で来ないのだ。
409号法廷にいちばん近い非常階段を、7階から4階へ駆け降り…。
13時30分からの、5月19日に第1回を傍聴した「器物損壊」、地裁409号法廷の第2回公判へ、13時25分頃に…。
ドアを開けると、端っこの1席を除く19席が、ぎっしり満席!
隅っこのその1席は証人の席で、証人は別の小机で証人カードに記入してた。
なんで満? 見れば、男女中学生が10人ほどいた。なんでだよっ。初めて傍聴するなら新件がお勧めだ、20席の法廷を団体で埋めるなと、あれほど(電波経由で)言ったじゃないかっ! 君らは、つか教員は、聞いてなかったのかっ!
傍聴席を見下ろして立ち尽くす私の表情は、よっぽど凄かったんだろう、外へ出ると、すぐに見知りのマニア氏が出てきて、「譲ってあげますよ」と。うっきゃ~、ああっ、ありがとござまーすっ!
今日は追起訴。甲21号証から甲49号証までと乙10号証の要旨を告知。
被告人の母親(だいぶ高齢風)を証人尋問、そして被告人質問。母親も被告人も、主語と述語がはっきりして、淡々と棒読み風というか、よく似ていた。趣旨は、前回わかったことと同じ。
求刑は懲役2年。14時23分、被告人の最終陳述のとき、中学生たちが一斉にぞろぞろ出た。1人1人のたてる音はそう大きくないのだが、約10人まとまると、うるさっ。
14時30分から東京高裁720号法廷(安廣文夫裁判長)で、「傷害」(一審判決は3月26日、罰金20万円)の控訴審第1回。
弁護人は、ん? 一審と同じではないか。
最初から私選? あるいは、一審は国選で、同じ弁護人を控訴審の私選とした? それとも、まさか、法テラス(国選を弁護士会ではなく国が仕切る制度)になってから、一審の国選が自動的に控訴審も担当することになったとか? 法テラスのこと、も少しお勉強しとかねば。
裁判官 「被告人は在宅ですけど、出頭しないと…?」
弁護人 「はい」
裁判官 「じゃ、弁護人は控訴趣意書を陳述…。検察官、ご意見は」
検察官 「控訴の趣意は理由がなく、棄却するのが相当と思料します」
裁判官 「(弁護人に)とくに事実の取調べは請求しないと?」
弁護人 「はい」
裁判官 「被告人が出頭しない関係で…普通(たぶん、あっさり控訴棄却とする場合の判決までの期間は)1週間なんですが、召喚状の送達の確認がありますんで、手続きに要する時間を見込んで…」
2週間後を判決期日と決め、14時32分閉廷。
ちなみにこの場合の召喚状とは、不勉強のまま言わせてもらえば、裁判所から被告人に対し期日を知らせる通知、というほどの意味なんだろうと思う。控訴審は被告人の出頭を要しない(すっぽかすのは被告人の勝手だ)が、だからといって被告人が知らないうちに審理や判決をやるわけにはいかないから。
15時から高裁506号法廷(土屋哲夫裁判長)で「道路交通法違反」の判決。
被告人は不出頭。
裁判官 「期日については被告人に送達はできておりますが…」
弁護人 「何の連絡もないので…」
2005年11月に飲酒事故で懲役10月、執行猶予4年。本件は2007年12月、自宅で飲酒後、歩いて10分のところへDVDを返却するため運転。原判決は懲役5月。控訴棄却、訴費不負担。
外へ出ると、某中学校の名を掲示した大型観光バス(貸し切りバス)が1台、裁判所前の路上に駐車していた…。
せっかく席を譲ってもらった責任もあり、夜、「器物損壊」の現場を見ておこうと車で出かけた。
犯行現場の住所は、たぶん正しくメモできてると思う。傍聴ノートの複数箇所にその住所があるから。ところが、地図上では「そんな場所にそんなのがあるか?」との印象で、実際行ってみたところ、どうにも分からなかった。
普通なら通行人等にそれとなく尋ねるのだが、23時頃では如何にも怪しすぎる。ダレたTシャツに下駄をはいて「交通ジャーナリストですが」と言ったのでは、ますます怪しすぎる。被告人(およびその家族)に迷惑をかける可能性が高い。こういう取材は微妙なのだ。
つーことで空振りのまま帰ることに。1時間半を空振りに費やしてしまった。いててっ。ま、イチロー選手だって3回に2回は空振りするってことで。
秋葉原に警察官が大勢出て、さかんに職質をやってるとの噂。
あの忌まわしい事件から1年、職質強化月間とかでノルマが課されたのと、やっぱ、某氏が言うとおり、その事件の「公判前整理手続」(傍聴できず裁判員も参加しない密室で裁判の重要な部分を決めてしまう手続き)が始まったとの報道に刺激されて、目立つ事件を起こしてやろうという輩が出てくるんじゃないか(深読みすれば治安悪化感覚の醸成)ってこともあるんだろう。
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