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2009年7月11日 (土)

陰茎の先っちょを2~3cm

 いくら本人が「殺すつもりはなかった」と言っても、鋭利な刃物で心臓付近を何度も深々と刺してれば、殺人の故意が認定される。
 いくら本人が「あんな匿名掲示板のイタズラ書きで警察が動くとは思わなかった」と言っても、日時場所を特定して大量殺人をするとか書けば、それは犯行予告になり警察は動く。
 それと同じで、いくら裁判官が「有罪の心証を得た」と言っても、無罪とすべき証拠がいくつもありながら無視して有罪としたなら、故意により、または未必の故意により、人の自由または生命を奪ったと認定すべきではないのか。
 最も基本的な注意義務を怠り、業務上重過失死刑…。
 無罪証拠をことさら無視して、危険裁判致死傷…。
 そんな考え方があっていいんじゃないか。

sevennine日(木)

clip 10時から東京地裁828号法廷(髙橋正幸裁判官)で「公然わいせつ」の新件。
 例によって狭い法廷だ。私としては精一杯早く9時38分頃、焦りつつ法廷の前へ行くと、ブレザーに半ズボンのおじさんが1人いるだけだった。ほっ。
 続々と傍聴人が集まってきて、9時48分頃にドアの施錠が解かれ、9時50分頃に弁護人がきて、9時52分頃に司法修習生が2人きた。
 修習生の1人は若い女性で、黒いスーツの下は薄青の、目を見張るようなフリフリブラウス。目蓋と、髪を縛るクシュクシュ(?)が鮮やかな青。良いな~。

 検察官は、濃い草色(良い色)のスカートスーツの若い女性で、席に着く前にまず唇にリップクリームを塗った。記録を包んだ風呂敷は、検察庁のマークが入った青っぽいあれでなく、茶とオレンジに少し乳色か何か混じった、大きな格子模様の風呂敷だった。あれは私品? それとも東京地検は大胆に風呂敷デザインを変えた?
 裁判員裁判が始まり、裁判所周辺の歩道に、地元の任侠の親分(※)の仕切りで、判決焼きや懲役アメの屋台が並ぶようになったとき、風呂敷の露店もあるといいね。
※ 最高裁から天下りを迎え、裁判員法による指定露店機関に指定された親分。各露天商はその親分と契約を結ぶ。

 9時58分、被告人がきた。身柄(拘置所)で、例のジャージ。私と約5カ月違いの54歳。住所不定、建築作業裁判員をやったりやらなかったり。ずっとうなだれ、俯いていた。
 要するに、痴漢をしようと早朝の電車に乗り、しかし前科(同種2犯を含む9犯)があることから痴漢は躊躇し、16歳の女子高生(本件犯行の目撃者)のそばで、ジャージの上から自己の陰茎をさすり、右手をジャージの下へ入れ、腰のゴムの部分から陰茎を(弁護人によれば先っちょを2~3cm)出した…。

弁護人 「食事はどうしてました?」
被告人 「(建築関係の)現場があるときは現場の中で…。カネがないときは炊き出しに行ってました」
弁護人 「どんな気持ちになりましたか?」
被告人 「…………ちょっと投げやりになってたかも」
弁護人 「もう刑務所へ行ってもかまわないと?」
被告人 「そういう気持ちもあったと思います…」
 その部分に、裁判官が突っ込んだ。
裁判官 「痴漢だと捕まるからと…。そうすると刑務所へいきたくないのでは?」
被告人 「長くはイヤで、少しなら…」
裁判官 「陰茎見せて、すぐ仕舞ったんでしょ。それはどうして」
被告人 「捕まりたくなかったからじゃないんですかね…」
裁判官 「刑務所行きたいなら陰茎ずっと出し続けてればいいじゃないですか」
 こういうのはエリート裁判官独特の考えのように私は感じる。被告人はみすぼらしく答えた。
被告人 「そこまでの大胆さが…」

 求刑は懲役6月。10時46分閉廷。

clip 11時からの「道路交通法違反」の判決を傍聴に、東京高裁410号法廷(出田孝一裁判長)へ入ると、10時30分からの「覚せい剤取締法違反、火薬類取締法違反」の判決言い渡しがまだ続いていた。
 途中から聞いた限りでは、覚せい剤自己使用(居室や自動車内に注射器多数)と、手榴弾の所持で、後者については火薬が充填されていなかったという事実誤認の主張らしかった。
 原判決は懲役1年4月、未決80日算入。
 控訴棄却。控訴審の未決算入日数は不明。

clip 続いて11時から「道路交通法違反」の判決。
 被告人(在宅)は黒いスーツの、かなりのお年寄りだった。
 原判決の懲役6月は重すぎて不当、再度の執行猶予を付すべきである、との主張。

 2000年以降、無免許あるいは無免許を含む罪で罰金刑3回。2006年8月には無免許で懲役6月、執行猶予4年の判決を受け、自重自戒すべきその猶予の期間中にまた無免許で捕まり、その罪で起訴されて第1回公判までに、また無免許で捕まったのだという。
 いっくらなんでも、それで再度の執行猶予はムリでしょ。日本司法支援センターへの50万円の贖罪寄付は…いや、少しでも刑期が短くなれば、ということだったのか。
 11時08分閉廷。

 被告人と弁護人(こちらもお年寄り)が大廊下へ歩いていった。
被告人 「結局、6カ月ですか…」
弁護人 「前のがあるから1年だよ」
被告人 「ほぁ~~~」
弁護人 「(被告人の背を叩き)ま、肝っ玉、太く持って」

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cat よく考えれば、本当はこれで帰ってもいいのだ。帰って資料の整理でもすればいいのだ。…が、午後も傍聴する予定で、16時から新宿で打ち合わせを入れてしまった。しょーがない。あきらめて、裁判所内を彷徨うことにしよう…。

clip 11時15分からの「窃盗」を傍聴に、簡裁728号法廷(岡野清二裁判官)へ入ると、10時30分からの「窃盗」の、裁判官からの被告人質問が終わるところだった。
裁判官 「ここまでやっちゃえば覚悟はできてるんでしょ? またやりますってここで言うバカいませんから」
 ん? そんなことを言うとは、被告人の態度や供述に芳しくないものがあったんだろうか。
 すぐに、論告・弁論。
 被告人(身柄、留置場)は、30年間にわたりタクシー運転手をやってきたが、クモ膜下出血で倒れ(私も気をつけなければ)、右目を失明してタクシーは続けられず、新たな就職先も見つからず、折り合いの悪い長男により、自己所有の物件から追い立てられてホームレスになり、食品などを万引した…らしい。万引の前歴3件。
 求刑は…。あれ? 聞きのがしてしまった!
 判決は次回。7月16日を裁判官が提案すると…。
被告人 「はい」
裁判官 「いえ、あなたに聞いてません」
 そりゃそうだ。被告人は身柄だから、スケジュールも何もないのだ。私はもう、岡野裁判官の調子がおかしくておかしくて。被告人質問でいったい何があったんだろう。

clip 続いて11時15分から「窃盗」の新件。
 被告人(身柄、拘置所)は58歳。私と年齢の近い被告人が多いなぁ。
 これは品川駅の自由通路での仮睡盗。
 前科3犯。うち2犯は服役。「預けていたカネ」が前刑出所時180万円くらいあり、出所後に就いた仕事を辞めたあとも、アパートの家賃はきちんと払っていたんだという。偉いね。
 求刑は懲役1年…6月かな? このあたりで私は睡魔に襲われたらしく、傍聴ノートの字がひどいことになってる。
 12時07分閉廷。

restaurant ユキさんと地下の藪伊豆へ。私は例によって、かけそば大盛り290円。もう何カ月か、A定食460円を食べてない。いつも睡眠不足で、定食を食べるとたいへんなことになりそうで。

clip 13時04分頃、地裁716号法廷(中島経太裁判官。ここも20席)へ行くと、すでに12人ほどいた。13時10分から「売春防止法違反」の判決なのだ。
 被告人は非身柄。黒のパンタロン、洒落た夏の上着。長い髪。「内外タイムス」などに広告を打っての、派遣型売春の周旋。懲役2年、執行猶予3年。言い渡しの間中、被告人は鼻水をすすっていた。泣いてたんだろうか。
 13時16分閉廷。

clip 13時20分から簡裁728号法廷で「廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反」の判決。
 いつもツケで飲ませてもらっているので断りにくかったとはいえ、80kgと大量の何かをどこかへ投棄するのを手伝った…。
 罰金30万円、訴費不負担。

clip 非常階段を駆け降りて13時30分から地裁531号法廷(山口雅髙裁判官)で、「道路交通法違反」の新件。
 被告人は在宅。50歳、グラフィックデザイナー。
 昨年8月13日に、郷里へ亡父の墓参りに行き、地元の同窓生と遅くまで同窓会。翌午前、体調は悪かったが運転し、その途中、迎え酒にと缶ビール3本を飲み、さらに運転、ブロック塀を損壊する物損事故を起こした…。0.55mg。
 検察官の手元に、赤キップと黄色い交通事件原票があった。そんなの見るの、久しぶりだ。なんか交通違反から遠ざかってるなぁ、という気がして…。

 13時37分から被告人質問。
 被告人は緊張感のかけらもないっつーか、弁護人とこそこそ雑談、談笑するような。なんだそれ。こりゃあ、山口裁判官、キレるぞぉ…。
 ところが、
裁判官 「私、聞かなくていいなら、どうぞ続けてください。聞き取れないとこありますよ」
 と冷たくしらっと言っただけ。ぜんぜんキレなかった。

 驚いたのは、被告人に前科がないこと。
 運転中に迎え酒で缶ビール3本は悪質だし、0.55mgも悪質だし、ブロック塀損壊の物損事故を起こして発覚という経緯も悪質、とはいえ、罰金前科なしで、いきなり公判請求とは! これも、酒気帯び処理の運用が重くなってることの顕れなのだろう。
 求刑は、やや軽めの懲役5月。
 13時55分閉廷。早っ。

clip 5月7日に第1回を途中から、6月16日に第2回も途中から傍聴した「傷害」の、14時30分から第3回公判。
 今日は被告人質問。真相はどうか知らないが、少なくとも被告人の言い分を聞く限り、荒っぽい職場におけるケンカの相手(同僚)が、べつにどうってこともないのに診断書をとって告訴、その告訴に警察は乗って傷害事件をつくった…ということなんだろうか。
 それはあり得ることであり、それをやられたらもう助からない、真相がどうであろうと。私はそう思うんですけど。

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 簡裁のこの係(2室2係)は8月12日から8月一杯、夏期休暇だそうで、それまでにできれば終わらせようと、論告・弁論は7月末に。
 今の時期、各係、各部の夏期休暇の期間がわかることがある。どこも約20日間なんだねぇ。そうして開廷ががくんと減ったところへ、裁判員裁判と、夏休みの学生たちが押し寄せるわけだ。今年の夏は特にたいへんなことになりそう。諸君、このストレスを、覚せい剤や万引や陰茎露出で晴らそうとしちゃいけないっ。

cafe 16時から新宿の、昔風の怪しい喫茶店で、某月刊誌の打ち合わせ。裁判関係で6ページ書かせてもらうことに。

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