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2009年7月26日 (日)

内閣府の爆笑ギャグ

4人に1人「義務でも不参加」=参加意向は7割超-裁判員制度意識調査・内閣府
 第1号事件の審理が近く始まる裁判員裁判に、4人に1人の25.9%が「義務でも行くつもりはない」と参加を拒否する一方、7割超が参加する意向を示したことが25日、内閣府の世論調査で明らかになった。昨年の最高裁の調査では4割近くが「参加したくない」としており、法務省は「一定の理解は得られた。さらに広報に力を入れたい」としている。

 と7月25日付け時事通信。の記事の冒頭部分。太字は今井。
 あれ? 「7割超が参加する意向」って、突然の大逆転じゃん、どしたのsign02
 と、その続きを読んで、吹き出してしまった。

 調査によると、個別事件の裁判員候補者に選ばれた場合、「(裁判所に)行きたい」と回答した人は13.6%、「義務だからなるべく行かなければならない」は57.9%で、計71.5%が参加する意向を示した。

 「(裁判所に)行きたい」、これは願望だ。
 この対極の選択肢は、「(裁判所に)行きたくない」という願望だ。
 一方、「行くつもりない」は、意思の表明というか、単なる願望より、も少し強い。
 では、単に「行くつもりはない」ではなく、「義務でも行くつもりはない」は、これはどうか。
 行かなきゃ罰則があるのに「行くつもりはない」って、強い決意の表明を通り越して、犯行予告じゃん。

    行きたい ←→ 行きたくない
 ではなく、わざわざ
    行きたい ←→ 義務でも行くつもりはない
 として、裁判員制度に都合の良い回答を広く拾えるようにしたのね。さすが中央省庁のお役人、有能だわ。
 そこまでは「うふふ」で済むんだが(いや、済ましちゃいけないかcoldsweats01)、私が吹き出したってのは、これだょ。

    義務だからなるべく行かなければならない

 「義務だから行かなければならない」、これは、意思でも願望でもない、一般論というか、ただの説明文というか、タテマエというか。
 そこに、よりによって、「なるべく」が挟まる…。
 あらま~、可哀想に、よっぽど嫌なのね~(笑)。

 こんな、嫌々感がばりばりあふれた、チョー消極的な選択肢、よぉく考えついたね。考えついただけでなく、そんなのを選択肢とするものを「世論調査」と称して、税金使って、やっちゃったの、あら~。
 これは絶対、漫才師になりたくてなれなかった人が、内閣府に潜り込み、一世一代のギャグをぶちかますチャンスを狙ってたんだと思う。大成功ですょ。私はもう、可笑しくって。

 そのボケに対するツッコミもまた秀逸だ。
 そんなふざけた選択肢も含めて、「7割超が参加する意向を示した」「一定の理解は得られた」と言ってのける、このツッコミも爆笑だ。ツッコミ自体が、破壊力のあるボケとなっている。秀逸だょねぇ。

 ズバリ、裁判員制度の正体が見えたでしょう(笑)。

 ギャグでようやく国民の理解を得られたかに見せられる(見えないけどcoldsweats01)、そんなどうしようもない制度を、国民の常識を反映させるのだとか言って、国(最高裁、法務省)はなぜ推し進めるのか。
 それはねぇ、たとえば、いったんダムをつくると決めたら、必要がないのは明白でも遮二無二つくってしまう、それと似たようなもの、であるならべつにいいんだけど(いや、よくないんだけどcoldsweats01)、私としては、裁判員制度が自己責任の社会」との関連で言われる点が、やっぱどうも気になる。
 すなわち、我が日本国は、なんていうのかな、「構造改革」だっけ、強い者が富を独占し、弱い者を増やして福祉を切る、という方向へ大きく舵を切った。そっち方向の社会を「自己責任の社会」というのだ。結果、どうしても犯罪は増えるし、かつ、国のやり方に不満を持つ者の数も増える。そういう社会において、国民を“国民を裁く側”に立たせる、国家といっしょになって悪い者を断罪させる、これが治安のために重要なんだろう、と。
 だから、どんな不都合があろうと、とにかく遮二無二、国民を裁判官の隣に座らせる、そういうことなんだろう、と。
 考えてみれば、2006年5月末に、公務執行妨害と窃盗に罰金刑の選択肢を設けたのも、同じ流れのなかにあるんだわね。

 ただ、この世論調査により、裁判員裁判は滞りなく粛々と行われるなと、ほっとした方々もおいでだろう。
 嫌々感ばりばりの国民が多数派なのである。6人のうち2人を、消極的でもなんでも結果として、裁判官と同じ判断へ導けば、
    裁判官3人 + 裁判員2人 = 裁判官も含めた過半数
 となる。簡単じゃん。
 だいたいねぇ、少々ヘンな事実認定や量刑が出たって、そのこと自体は、国にとっては痛くもかゆくもないってこともあるし。

 「司法に対する国民の理解」を深めたいなら、まずは土日開廷をすりゃいいのょ。平日の昼間じゃ傍聴できないって人に、まずは直に裁判を見てもらえばいいのょ。
 傍聴席にすら一度も座ったことのない人を、傍聴席を通り越して、いきなり裁判官の隣に座らせるって、どう考えたっておかしいでしょ。
 「司法に対する国民の信頼」を深めたいなら、過去の冤罪事件を徹底検証して、その結果をもとに、いま冤罪と言われてる事件を調べ直せばいいのょ。国民の信頼は深まるよぉ。
 「裁判に国民の常識を」って言うなら、罰則付きで国民を法壇にのぼらせないで、裁判官がこっちへ降りておいでょ。暖かく迎えてあげますょ。

 ま、今回の「世論調査」と称するやつを、「参加希望が7割を超えたょ、ワッショイ」と、どんだけ持ち上げるかで、その媒体は裁判員制度の推進側か、もっといえば最高裁・法務省のどんだけ仲間か、分かると思う。

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追記: 7月26日付けの朝日新聞「裁判員、呼び出されたら「応じる」7割 内閣府調査」という記事を見ると、今回の世論調査の選択肢は、「義務だから、なるべく行く」と「義務かどうかに関係なく行く」と「義務でも行くつもりはない」になってる。あれ?
 朝日が報じてる選択肢だと、わりとマトモっぽい世論調査に見える。「行く」ことは罰則付きの義務なのに、行く行かないと言わせることにどんな意味があるのかって話は、まぁ、措いといて、なるほど、法務省が「一定の理解は得られた」と言うのも、まぁ、わからないではないわな、と思える。さてさて、どっちの報道が本当なのか、月曜、内閣府に当たってみよぅ。お楽しみに。   

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