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2009年9月 9日 (水)

通勤中の痴漢被害は欠勤扱い

日(火)

 10時から東京地裁719号法廷で、7月13日に第1回を、8月24日に第2回を傍聴した「郵便法違反」の判決。
 懲役10月、未決50日算入。訴費不負担。
 シルバーファッション誌のモデルになれそうな、味のあるオジサンなのに…。
 10時07分閉廷。

 

 10時から始まってる地裁532号法廷の「道路交通法違反」の新件、万が一にも速度違反の否認だったらと、確認に行く。
 酒気帯び罰金前科アリの、酒気帯びだった。だいぶ前に「業務上過失致死」の前科があるんだそうだ。そのときは酒は飲んでなかったというが、死亡事故をやった運転者がのちに酒気帯びで2回も捕まるって、被害者・遺族はどう思うだろう…。
 それを途中で出て…。

 

 10時30分から地裁531号法廷(山口雅髙裁判官)で「昏睡強盗、窃盗」の判決。
 被告人(身柄、拘置所)は、だいぶ若いんじゃないかと思える白人女性。通訳言語は、カクダーとか言ってたんで、ロシア語ではないかと。
 ウォッカを混ぜた焼酎の水割りを飲ませて昏睡させ、キャッシュカード、クレジットカードなどの財物を盗取、そのカードを大久保のセブンイレブンの現金自動預払機で7回に渡り使用し、セブン銀行から合計130万円を窃取した…そのグループの、余裕がありそうな客をスナックPからスナックEへ誘導して飲酒させる役割を、被告人は分担しており、本件については3万円の分配を受けたのだという。
 懲役3年、執行猶予4年
 裁判官は執行猶予について丁寧に説明。傍聴席に入管職員の姿は見えず、直ちに国外退去ということではないらしい。
 言渡しが終わり、被告人が何かしゃべりだした。通訳人が通訳。
被告人 「もしも私がこんなに大きいお金を取ると知ってたら、こんなことしませんでした。私は日本ではこういうことはとても厳しいとわかりました。こういうことはもうしません」
 10時45分閉廷。
 小廊下の奥の非常階段を上り…。

 

 11時から地裁419号法廷(裁判員裁判用の52席の法廷)で「強制わいせつ」の審理。
 どなたかから情報を得て、見にきたのだ。12時47分、この法廷はこれが午後一番なのにもうドアは開いていて、傍聴席はだいぶ埋まってた。その後、ほぼ満席に。

 

 東京地裁の場合、弁護人席(机)の前に黒い椅子が3つあり、被告人はその真ん中の椅子に、というのがまぁ定番なのだが、本件ではその3つのうち法壇側の2つの椅子がなく、傍聴席側に1つだけ。そこに被告人(40歳位かな)が座った。どういうこと?
 検察官の隣(傍聴席側)に被害者とその弁護士が座り、パティションを使い、被告人(保釈)にだけ見えない、という配置らしかった。
 で、なぜか合議(後藤眞理子・梅田健史・勝岡智史裁判官)なのだった。

 

 証人尋問(被告人の妻)と被告人質問。被害者の意見陳述。論告・弁論。
 被害者は社会人1年生。ラッシュを避けて早めの電車で通勤していたが、人身事故があり、身動きできない混雑で、停止&のろのろ運転をくり返すなか、被告人(同種罰金前科2犯)は1時間にわたり、身をよじって逃れようとする被害者に対し痴漢行為を行い、乗客に逮捕されたあと、しらを切り、2度にわたって逃走しようとした…。
 病気の妻が知人から借金してつくった50万円を、示談金(の一部?)として、いったんは弁護士に渡したが、本件により被告人が働けず収入がなくなったことから、家賃や生活費のためにと(起訴が決まった翌日?)取り戻したんだという。

 

 被害者がパーティションの向こうから、如何にも若い女性の、憤りで一杯の声で意見陳述する間、被告人は大いに俯き、顔が赤黒くなったようにも見えた。
 被害当日、捜査のため警察へ呼ばれた被害者(=通勤中に犯罪被害を受けた者)を、会社は欠勤扱いにしたそうだ。
 確かに、被害者が自分のナマの声で法廷内の空気をふるわせ、意見を述べることは、検察官や代理人弁護士が書面を読み上げるのに比べて、圧倒的に迫真性、説得力があると思う。
 だが、それを聞いての、被告人の最終陳述は、被告人質問でと同じ調子だった。相手の思いには関係なく、自分の頭の中で考えたことだけを…それだからこそ、こういう痴漢行為を…ということなのかなとちらり思った。
 相場からすれば執行猶予なんだろうけど…。
 12時08分閉廷。求刑は懲役2年

 

 地下でかけそば大盛り290円+かき揚げ100円。2日連続じゃん。太るぞ!

 

 13時15分から地裁432号法廷で、9月1日に第1回を傍聴した「免状不実記載」の判決。
 懲役2年6月、未決30日算入、執行猶予4年

 

 13時30分から地裁711号法廷(福島かなえ裁判官)で「自動車運転過失致死」の判決。
 禁錮1年6月、執行猶予4年、訴費負担。
 信号が間もなく青に変わるだろうと軽信し、時速25キロで赤信号の交差点へ進入、自転車に衝突、被害者を脳挫傷で死亡させたんだそうだ。
 13時37分閉廷。

 

 ものすごく眠くなり、一般待合室のベンチに座るなりメガネを外して鞄に肘を突き…。
 ところが、意外な方から、ちょっと普通ないシチュエーションで声を掛けられ、なんと共通の知人がいることがわかり…。
 裁判所内では、ほんといろんなことがある。って裁判所内にいる時間が長いから、こういうことも起こるのか。

 

 結局仮眠しないまま、14時30分から地裁714号法廷(菱田泰信裁判官)で「自動車運転過失傷害」の新件。
 信号交差点で右折待ちをし、対向直進乗用車が1台通過して、時速5キロほどで右折を開始したところ、その乗用車の後ろから原付バイクが来て衝突…。
 それ自体はありがちな“右直事故”なのだが、被告人(在宅、会社役員、42歳)は、なんと狼狽の余りアクセルとブレーキを踏み違え、転倒した原付バイクと被害者(73歳)を車底部に巻き込んだのだという。
 被害者の傷害は「右下肢欠損の後遺症を伴う右下肢開放骨折」と聞こえた。足を切断したわけ?
 しかし、検察官によると、被害者の妻はこう言ってるそうだ。
「■■さんは誠意のある人で、夫も■■さんを許している。■■さんのお子さんのことも考えると、刑事処分についてはなるべく穏便に…」
 被告人の不誠実な対応に被害者・遺族は激怒…というケースが多いのに、こういうこともあるんだ。
 被告人質問が始まったところで、そっと出て…。

 

 15時から地裁711号法廷で、7月17日に第1回を、8月27日に第2回を傍聴した「公然いわいせつ」の判決。
 懲役10月、未決60日算入(求刑は懲役1年)。
 2007年12月の「強制わいせつ」の懲役3年、執行猶予4年は、保護観察付きなのだった。にもかかわらず、2008年1月の電車内痴漢はなんとか罰金で済んだのに、さらに電車内痴漢と、マンション通路に立ち入って「ナメてもらえますか」と陰茎露出では…。

 

 ちなみに、電車内痴漢もあるのに、なぜ開廷表の事件名は「公然わいせつ」のみなのか。
 これはどうやら、少なくとも東京地裁の場合、開廷表に載るのは本起訴分だけ…ということがひとつあるのかも。裁判所はどういうソフトを使ってるのか、最高裁はどういう号令をかけたのか、調べてみようか。


9月9日11時40分現在、おかげさまでまだ位~

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コメント

何回やっても、リンクに失敗します。しかたないから、以下のブログから、コピペ致します。ただ私は、[このブログ主さん]の意見に、絶対同意できません。事実だけを[裏読み]しましょう。しかし「民族差別主義的な、嫌な世の中」になりましたね。
私は、杉原則彦・裁判長さんの判断は正しいと思います。当該、原告代理人弁護士さんも・当該被告指定代理人の、間野・訟務検事さんの人柄も、双方とも、良かったです。→→→→
http://blogs.mobile.yahoo.co.jp/p/blog/myblog/content?bid=deliciousicecoffee&id=39593542

今日,9月9日は、東京高裁・民事20部にて、「離婚控訴事件・当事者尋問」を傍聴する筈でした。尚、裁判所の構成は、大きく変わってました。最高裁家庭局長も歴任し、とっても「家庭的」な、山崎恒裁判長さんが、東京家庭裁判所・所長に、異動されてました。後任は、元・法務省民事局長を歴任される等、とっても民事的な、倉吉敬・裁判長となりました。(エッ!民事的な人っているんかいって…ハイ!他人の悩み・苦しみを理解出来る人が「民事的な人」です。)
ところが、今日,一旦は、東京高裁庁舎に入り、「弁護士打ち合わせ」もした、人証調べを受ける当事者が、急遽、体調不良になってしまった為、尋問が取消となってしまいました。倉吉敬裁判長は「急遽、病院に行かせた代理人の判断は、裁判所として正しい判断だった」と、民事的な意見を述べられました。
さて、今井さんも心配しておられるように「裁判員候補者さんが、体調不良の中、無理をしてまで、来庁されて、質問手続きに臨むような事」が、将来、あったら、一大事ですよね。日本人って、本当に真面目だから、無理をしてまで、裁判員候補者さんとして来庁しそうですね。 アッ何か、日本人が他の民族より真面目って意味では決してありません……。韓国の方も本当に真面目ですね。私、今年春先、杉原則彦裁判長ご担当「入管訴訟≒韓国人・強制退去処分取消訴訟」の人証調べを、傍聴致しました。なんと、国側が敗訴した事、後で知りました。もう原告の、韓国人ご夫婦、絵に描いたように真面目な方々でした。一審は勝訴して本当に良かった。いつも、リンクに失敗するので、[参考資料]次のコメントに、回しますが、いつもの入管訴訟のパターンでは、全然ありませんでした。いつもの入管訴訟のパターン→「偽造した旅券をブレーカーもとえ、ブローカーに、金払って作ってもらっても、当初は無礼講だと思っました」→ハイ!請求棄却!

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