陰茎、棒、竿
13時頃、地下鉄・霞が関駅の改札を出ると、裁判所方面の階段から続々と人が下りてきた。12時30分の締切り&抽選から30分を経過してこの人波…。2000人くらい並んだのか?
地上の歩道は、地下鉄駅(の階段)へ向かう人と、立ち止まる人(カメラやマイクを持った人および持たない人)で、もぉうたぁいへん。
すれ違う人波から、
「ギャンブルにもホドがある」
「2番違い…1番違い…」
といった声が聞き取れた。
裁判所の門から敷地内に入ると、北側の傍聴券交付所に溜まった大勢の人たちが、当選番号を張り出した掲示板の脇をぞろぞろと通過し、歩道へと吐き出されていた。南側のあとに北側、となったのかな。
裁判所の玄関には、手荷物検査待ちの列が20人ほどあったろうか。私の前は、お洒落な若い女性2人。並んだらしい。何人並んだのか、聞いてみた。2200と何十人かだという。で、一般に割り当てられた席数は? 20席! ええ~っ。お互い爆笑。
裁判員裁判の全国第1号、の第1回公判は2382人だった。あんときゃ、傍聴席100席くらいの104号法廷を使い、一般の割り当ては58席だった。
今回は、40数席か50席くらいの425号法廷で、一般20席…。
社会的に重要な裁判とか、支援者が大勢いる裁判とか、そういうのではない、たかが芸能人のクスリの裁判に、1階の大きな法廷は使わせねぇよ、という裁判所の意地が看て取れる?
26日(月)は、いよいよ酒井法子さん(東京地裁・刑事4部、平成21年特[わ]1865等)。名前さんがコメントしてくれてるように、日比谷公園に並ばせるんだという。
それでも法廷は425号だ…。
今日の裁判所内はどうも、抽選に外れて、じゃあ何か傍聴していこうか、という若めの人が、いつもより若干多いように感じられた。
もしや、これも名前さんが報告してくれてるように、夕べの深夜のドラマ『傍聴マニア09』の視聴率が5.1%だったこと、そのことが関係してるのか?
ヤバイかも。一服せずに急ぎ534号法廷へ…。
13時から東京簡裁534号法廷(木田正彦裁判官)で、7月31日に第1回を、9月25日第2回を傍聴した「公然わいせつ」の第3回公判。
ドアの前の狭い通路に、すでに1人いて、続々と傍聴人が集まってきた。13時10分頃、早々とドアが開き、13時26分には20席のうち16席が埋まった。たいしたことはない。同じ時刻から地裁に、何か色情系が入ってたんだろう、たぶん。
今日は、陰茎露出の犯行現場であるジュエリーショップの女性店長、を14時17分まで遮蔽措置で、現行犯逮捕した地域課巡査(当時)を15時08分まで、証人尋問。
じつは今日、14時00分から地裁522号法廷(民事)で「違反歴不存在確認等」の証拠調べ(警察官の尋問)が、14時30分から地裁409号法廷(刑事)で「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律違反」の証人尋問がある。
いつそっちへ行こうか、と最初は悩んでたんだが、女性店長の、そして巡査の尋問を聴くうち、抜けられなくなった。
これは単に、ズボンのチャックを開けたまま外出(私は年に何回かあるょ)、ジュエリーショップへ寄り、ワイシャツをズボンの外へ出していたものの、“無パンツ”だったもんで陰毛らしきものが店員に見え、店長はうまく帰ってもらおうと接客し、そこへ、店員の通報により巡査が来て、チャックを上げろよと言い、被告人はシャツをまくって上げようとしたが、チャックは壊れていたのか上がらず、そのとき店員と巡査の目に、被告人の陰茎(下向き)の、検察官の表現では「棒(ぼう)の部分」、裁判官の表現では「竿(さお)の部分」が、ズボンの奥に見えたと、そういうことなのでは?
私は毎回、被告人の服装をチェックしてる。今日のズボンは、折り目のないダボッとした感じで、裾を詰めずに買って折り曲げた、というふうに折り曲げ、右足の膝の裏付近、またその付近が、赤い絵の具のようなもので汚れていた。いつも、恐ろしく短いネクタイに、女物のような不思議なバッグ。
“無パンツ”でチャックが開いてる(壊れてる)ことに気づかず出かけても、ちっともおかしくないような。
もしかしてこれは無罪か?
ただ、チャックを閉め忘れて出かけ、あわてて閉めようとしたらどこかに引っかかって閉まらなかったのか、あるいは、閉めるのと壊れているのと両方忘れたのか、それとも、壊れて閉まらないのを承知で、しかしワイシャツで隠れてるからいいやと出かけ、巡査から言われて何とか閉めようと奮闘したのか、そのへん、はっきりさせとくほうがいいと思う。すでに調書で特定されてるのかな。
15時08分頃、20分まで休廷するというので、地裁522号法廷の「違反歴不存在確認等」へ行ってみた。
被告は東京都。原告は大柄な男性で本人訴訟。
警察官らしき男の証人尋問が終わり、続いて別の警察官を尋問。追尾式の取締りは「おおよそ500件くらい」やっており、うち否認は「5、6件くらい」なんだそうだ。おぉ~!
15時19分、「公然わいせつ」の534号法廷へ。
弁護人が、不同意としていた書証は、これまでの証人尋問に照らすと、かえって被告人に有利となるものだからと、同意。「矛楯供述」という言葉が出た。
被告人質問は次回にして、16時までの予定のところ15時30分過ぎ閉廷。
14時30分~16時30分の予定の、「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律違反」の地裁409号法廷へ行ってみた。
20席の傍聴席はぎっしり満席。警察官の証人尋問をやっていた。
あとで聞いたところ、30分以上前からけっこう並び、直前には20人を優に超える人数が並んだとか? 違ったっけ?
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逐条 出会い系サイト規制法 著者:福田 正信(代表),難波 正樹,渡辺 幸次,津村 優介,村上 健司 |
隣の408号法廷に、15時30分~16時30分で「道路交通法違反」の新件が入っていた。
どんな事件かだけチェックしておこう、もしもオービス否認だったらタイヘン。右側のドアからそっと入ると、検察官が書証の要旨告知をやってるところ。空いた席へそろそろ歩く間に、速度超過の自白事件らしいと推察され、座ることなく左側のドアから出た。←何やってんだコイツ。
んで、522号法廷へ。証人尋問はまだ続いていた。
次回、最終の弁論期日と決めて、15時55分頃閉廷。
警視庁へ寄り、「自動速度取締機等による速度違反処理状況報告書」、合計1080円分の開示を受ける。
今寄るのが、時刻的にも距離的にも最もお得だろうと、国土交通省の地下の食堂へ寄ってみた。「本邦初、傍聴マニアの大忘年会」と称する怪しい集まりを、受けてくれるかどうか尋ねに。
個々の注文を個々の伝票に書き、その伝票で個々勝手に会計する、というやり方、交渉の末、OKしてもらった。ここは基本的に中華の食堂なので、ラーメン450円(大盛りは80円増し)だけ食べて、面白くなかったらとっとと帰る…のも可。17時30分~19時30分。いいでしょ。
「お料理」のメニューを1枚もらい、食事と飲み物は適宜メモしてきた。詳しくは12月に入ってから書こうと思うが、ま、私は、紹興酒のボトル1200円、ニラレバ炒め600円、鶏からあげ500円、合計2300円…とりあえずそんなとこかなぁ。
その日まで、「かき揚げ100円付けたつもり貯金」で、費用を貯めよう。
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忘年会 (文春新書) 著者:園田 英弘 |
そんな本があるんだ~。
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コメント
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今井さん、こんばんは。
昨日はお疲れさまでした。
わしの方がもっとお疲れでしたが(^^;)
まさかわし自身で証人尋問をする機会が与えられるとは予想外でした。
今井さんも面倒くさいから、そのまま「出会い系サイト規制法」という通称を使われていますけど、法的な定義として定められているのは「異性紹介事業」という用語であり、これが俗に言われる「出会い系(サイト)」と全く同じであると解釈して間違いないものなのかどうかについては疑問があります。
なのでぼくは、この事件は法律の解釈を争うものなので、「出会い」という当たり前にネット上に存在するものと相まって混乱を招きやすいので、法律用語で統一して呼称するよう今回の証人尋問で求め「異議ありっ!」を飛ばしましたが、裁判官から「まぁ聞けや」ということでそのまま続行されてしまいました(^^;)
そもそも裁判官もこの用語については初めて扱うものになると思うので、同じ意味なのか違う意味なのかすらまだわからんのでとにかく聞いてみようということだったんじゃないかなと思います。
次回も出会い系とかいう言葉が使われたらまた「異議あり!」をぶっ飛ばそうと思ってます(w・・・却下されたわけではないので。
ところでこの裁判、面白い展開になってきてるようです。
また火曜日あたりにいらっしゃったらお目にかかりましょう!
投稿: ぽっちゃりパフェ (るん) | 2009年10月24日 (土) 20時47分