追尾式 違反デッチ上げ
以下、10月28日付け日刊スポーツ。
速度違反で免許取り消し処分を取り消し
速度違反で運転免許取り消し処分を受けた横浜市の自動車整備会社社長の男性(44)が、神奈川県公安委員会の処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、横浜地裁(北沢章功裁判長)は28日、処分対象となった速度超過はなかったと認定し、処分を取り消した。
北沢裁判長は判決理由で、制限速度60キロの場所を130キロで走行したとする警察側の主張について「状況から、追尾したパトカーの速度だった疑いがある」と指摘。取り締まった警視庁高速隊員の証言を「信用できない」と述べた。
判決によると、男性は07年3月、東京都内の首都高を走行。制限速度を70キロ超えて走ったとして警視庁高速隊に摘発され、同年5月、東京都公安委員会から処分を移送された神奈川県公安委員会が免許を取り消した。
男性は、エンジン回転数を測定する機械を車に搭載しており、記録を証拠提出。北沢裁判長は記録の信用性を認め「当時の速度は最大でも時速107キロで(違反点数の累積で免許が取り消される)制限速度の50キロ以上の超過ではなかった」と結論付けた。
訴訟を担当した神奈川県警監察官室は「判決を検討し、関係機関と協議して対応を決めたい」とコメントした。
おお~~~っ
「エンジン回転数を測定する機械を車に搭載しており、記録を証拠提出。北沢裁判長は記録の信用性を認め…」って、へぇ~。
ただ、これは追尾式だったことが見逃せないと思う。
追尾式の測定値は、「追尾したパトカーの速度だった疑いがある」どころか、本来「追尾したパトカーの速度」そのものなのだ。それを、「被疑車両と等間隔、したがって等速度で走ったから、被疑車両の速度でもあるのだ」と、警察正義幻想を前提に強弁しているにすぎない。
※ もちろん、それが絶対ダメだと言ったら社会は成り立たないだろう、とは思うですょ。
オービスは無人式の機械であり、機械が信用できないとなれば全国でたぶん600基を超えるオービスは、鉄屑にならざるを得ない。
この事件がオービスによる取締りだったら、こういう判決になったかどうか。
メーカー社員のセールストークを「専門的な知識に基づくもので信用できる」とし、「エンジン回転数を測定する機械」に難癖(なんくせ)をつけて、逆の判決になっていたのではないか。
いや、北沢章功裁判長のせっかくの判決にケチをつけるつもりはないんだけどね。
県警側は控訴するかどうか。
そこは、「警視庁高速隊員」、つまり警視庁の高速道路交通警察隊の警察官が、どんな報告書を作成していたか、法廷でどんな証言をしていたか、によるんじゃないかな。
ま、とりあえずそんなことで。
29日(木)から30日(金)にかけて、読売テレビの「傍聴マニア09」の第2話があり、録画した。第1話の録画をまだ見てないのに、もう1週間が過ぎ去ったって、しっ、信じられない…。
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コメント
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傍聴マニアの第話を見ましたが、
開廷表の事件名の欄に
“麻薬取締法違反”と書かれていたのと、
第号法廷で公判が開かれていたところ
が気になりました
投稿: 名前 | 2009年10月30日 (金) 00時55分