「TOKIO」山口達也さんの無免許運転は不起訴でしょ
TOKIOの山口さんが無免許運転
アイドルグループ「TOKIO」のメンバー、山口達也さん(39)が無免許運転をしていたことが29日、警視庁品川署への取材で分かった。同署は近く、山口さんを道路交通法違反(無免許運転)の疑いで、東京地検に書類送検する方針。
同署によると、山口さんは調べに対し、「免許の期限が切れ、失効していたことに気づかなかった」と話しているという。
同署によると、山口さんは今月28日正午ごろ、東京都品川区の路上交差点で、無免許で乗用車を運転した疑いがもたれている。
山口さんは車線変更禁止区域で車線変更をし、近くの交番にいた同署員に呼び止められた。この際、提示した免許の期限が今年1月までとなっており、無免許運転が発覚した。
山口さんは、無免許運転の乗用車に、知人を乗せていたという。
と8月29日付け産経新聞。
無免許運転の法定刑は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金。普通車で初犯だと20万円が相場のようだ。 ※追記参照!
ただし、無免許運転には過失犯の処罰規定がない。
私がこれまで把握しているところでは、失効後半年以内は、何ら問題なく不起訴となってるようだ。
現場の警察官は「じつは失効を知ってました」という調書(故意犯の自白調書)に強引にサインさせてしまう場合があり、それでも、失効後半年以内だと不起訴になる(ケースがある)ように思われる。
行政処分については、失効後半年以内は「うっかり失効」とされ、学科試験、実技試験免除で同じ免許証を再取得できる。知識も運転能力も何ら問題ないとされるわけだ。
ただ、じゃあ失効から5年、10年後も「ついうっかり」で通るかと言えば、それは難しいんじゃないか。
「免許証に期限があるのは周知のこと。10年も(または5年も)気づかなかったはずがない」
と検察官が起訴すれば、裁判官は有罪とするだろう。それ以前に、検察官の説得に折れて皆、略式に応じるだろうと思う。
「TOKIO」の山口達也さんは、失効後約7カ月なのかな。
7カ月程度だと、間違いなく不起訴だろうと思う。
とくに今年は、大震災、大津波、原発大爆発という未曾有の、つまり免許の期限どころじゃない国家的な出来事があったので、従来以上にスムーズに不起訴になるようだ。昭和が平成に変わって間もなくも、そうだった。
行政処分については、入院や服役など、やむを得ない事情があって失効後3年以内についても、特例の措置がある(第97条の2第1項第3号。警視庁のHPなど参照)。
山口さんには、報道を見る限り、やむを得ない理由はなかったようだ。
そうすると、第97条第1項第4号になる。すなわち、失効してから6カ月を過ぎ、1年以内の場合、失効したのが普通車なら、普通車仮免許試験において、学科試験と実技試験が免除される。
一方、違反点数(無免許運転は19点)による行政処分はどうなるのか。
免許取消(試験合格後、免許交付前なら拒否)処分の基準は、処分の前歴なしで15点から。しかし、何らかの処分が執行されるとしても、「意見の聴取」(又は90条4項による「弁明及び有利な証拠の提出の機会」)を経て、あるいは、警察のほうの内部基準に基づき、停止(又は保留)処分に軽減されるんじゃないかな。
山口さんが刑事処分は不起訴、行政処分は(保留又は)免停処分(または処分なし)になったとしても、それは「有名タレントだから大目に見てもらえた。ずるい」ということではぜんぜんないので、誹謗中傷とかしないように。
コラ今井、ジャニーズ事務所からカネもらったな? えぇ、じつは20万円、税込みで22万2222円、業界で言うところの“2並び”を…。嗚呼、そんな夢を見て、タオルで汗を拭きつつ焼酎甲類20度にポッカレモンを垂らし、ちびちびやりながらメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代」を書いてます~。
※ 同メルマガ、ちょっと前まで「1配信あたり約4 円」だったのに、最近「1配信あたり約 3 円」と表示されるように。日曜と年末年始を除く毎日(月~土)発行、月円、そこは変わらないので、小数点以下の微妙な揺れ? なんにしても、バカ安、激安も度を超えてると、私自身思う。PC&スマホ対応ですんで、よろしくね~。
※2017年5月13日追記: 2013年中だったか(法の公布は同年6月13日)、無免許運転も厳罰化され、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金とされた。以降、普通車の初犯の罰金額は30万円になったようだ。
※ 続けてさらに追記しておくと、私は以前、警察官の“点数表”を見たことがある。困難な捜査を頑張って遂げたケースより、有名芸能人を検挙するほうが点数が高かった。有名芸能人の事件は大々的に全国報道され、警察威信の高揚になるため、現場警察官に高い点数が与えられ、実績になるのだ。
大々的な全国報道で全国民の大注目を浴び、普通は立件、起訴されるものを不立件、不起訴で終わらせたら逆効果になりかねない。そういう事情があるので、有名芸能人だからうやむやに終わるってことは普通はない、といえる。
※2020年10月5日追記: 当ブログのアクセス数が突然びゅいんと増えた。この記事がどこかメジャーなサイトで取り上げられたから? と思える事情がある。2020年の山口達也さんの酒気帯び運転については、2020年9月26日付けの記事のほうで触れてますので。
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