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2012年3月 2日 (金)

「市民の判断」って、ええっ!

 事件数で約3400件を傍聴してきて、マスコミの裁判報道を鵜呑みにしちゃヤバイなと痛感することがしばしばある。だから、これも鵜呑みにはできないんだが、少なくとも記事を見る限り、戦時中の翼賛報道はこうだったのか、と。以下、2月28日付け産経新聞の一部。

警察官発砲付審判 市民の判断は「正当な発砲」 奈良地裁が無罪判決で
 逃走車への警察官の発砲をめぐり裁判員が下したのは「正当な職務」という判断だった。奈良県大和郡山市の警察官発砲事件で奈良地裁は28日、殺人などの罪に問われた奈良県警の警察官2人に全面無罪を言い渡した。

 もちろん私は事件の真相を全く知らない。無罪が良いのかマズイのか、ぜんぜん分からない。そのうえで言わせてもらえば…。
 裁判員裁判は、官僚裁判官3人、裁判員6人の多数決で決める。裁判員4人が有罪意見でも、官僚裁判官3人と、裁判員2人が無罪意見なら、判決は無罪なのである。
 そこんとこを一顧だにせず、「市民の判断は…」とする、結果が有罪でも無罪でも、これは怖ろしいんじゃないかsign01

 じゃあ、真実は何対何だったのか。そこは「評議の秘密」。漏らせば6月以下の懲役又は50万円以下の罰金なのだ。たとえ不起訴でも、逮捕され長期間勾留され、家宅捜索を受けることになりかねない。
「そうは言っても、従来の刑事裁判は崩壊していた。これ以上悪くならないところまで悪かった。“国民の常識”が入れば少しは動くんじゃないか」
 という方もおいでだろうと思う。
 でも、そもそも裁判員制度は、数々の冤罪を生んできた(生み続けている)最高裁、法務省が、従来の裁判が適正に行われていたことを前提に、推進の旗を振る制度なのだ。官僚統治を甘く見ちゃいけないと思いますよ。
 以下、「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」より。

(裁判員等による秘密漏示罪)
第百八条  裁判員又は補充裁判員が、評議の秘密その他の職務上知り得た秘密を漏らしたときは、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 裁判員又は補充裁判員の職にあった者が次の各号のいずれかに該当するときも、前項と同様とする。
 職務上知り得た秘密(評議の秘密を除く。)を漏らしたとき。
 評議の秘密のうち構成裁判官及び裁判員が行う評議又は構成裁判官のみが行う評議であって裁判員の傍聴が許されたもののそれぞれの裁判官若しくは裁判員の意見又はその多少の数を漏らしたとき
 財産上の利益その他の利益を得る目的で、評議の秘密(前号に規定するものを除く。)を漏らしたとき。
 前項第三号の場合を除き、裁判員又は補充裁判員の職にあった者が、評議の秘密(同項第二号に規定するものを除く。)を漏らしたときは、五十万円以下の罰金に処する。
 前三項の規定の適用については、区分事件審判に係る職務を行う裁判員又は補充裁判員の職にあった者で第八十四条の規定によりその任務が終了したものは、併合事件裁判がされるまでの間は、なお裁判員又は補充裁判員であるものとみなす。
 裁判員又は補充裁判員が、構成裁判官又は現にその被告事件の審判に係る職務を行う他の裁判員若しくは補充裁判員以外の者に対し、当該被告事件において認定すべきであると考える事実若しくは量定すべきであると考える刑を述べたとき、又は当該被告事件において裁判所により認定されると考える事実若しくは量定されると考える刑を述べたときも、第一項と同様とする。
 裁判員又は補充裁判員の職にあった者が、その職務に係る被告事件の審判における判決(少年法第五十五条の決定を含む。以下この項において同じ。)に関与した構成裁判官であった者又は他の裁判員若しくは補充裁判員の職にあった者以外の者に対し、当該判決において示された事実の認定又は刑の量定の当否を述べたときも、第一項と同様とする。
 区分事件審判に係る職務を行う裁判員又は補充裁判員の職にあった者で第八十四条の規定によりその任務が終了したものが、併合事件裁判がされるまでの間に、当該区分事件審判における部分判決に関与した構成裁判官であった者又は他の裁判員若しくは補充裁判員の職にあった者以外の者に対し、併合事件審判において認定すべきであると考える事実(当該区分事件以外の被告事件に係るものを除く。)若しくは量定すべきであると考える刑を述べたとき、又は併合事件審判において裁判所により認定されると考える事実(当該区分事件以外の被告事件に係るものを除く。)若しくは量定されると考える刑を述べたときも、第一項と同様とする。
 評議室で何があったかしゃべるな漏らすなと、ガチガチに縛ってる。裁判員制度の目的は何? 以下は同法第1条。
(趣旨)
第一条  この法律は、国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することにかんがみ、裁判員の参加する刑事裁判に関し、裁判所法(昭和二十二年法律第五十九号)及び刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。

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