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2012年4月13日 (金)

京都・祇園の重大事故で厳罰化が行われるとすれば

 昨年4月、栃木県の鹿沼市で、てんかんが原因とされるクレーン車の重大事故が起こった。以下は、同年6月発行の車雑誌『XaCAR(ザッカー)』に書いた原稿の一部。

 昔は、「精神病者、知的障害者、てんかん病者、目が見えないもの、耳が聞こえないもの又は口がきけないもの」は運転免許を取れなかった。「口がきけないもの」までって、ひどいんじゃない? と思うでしょ。そもそも運転能力は病名等により一律に決まるもんじゃない。てんかんも、多くの人たちが適切な治療により普通に社会生活をしているという。
 そこで2002年、道路交通法が改定された。てんかんについては、「発作により意識障害又は運動障害をもたらす病気であって政令で定めるもの」の1つとして挙げられる形になり、ただし、「発作が再発するおそれのないもの、発作が再発しても意識障害及び運動障害がもたらされないもの並びに発作が睡眠中に限り再発するもの」は除くとされた。
 そのへんをどう見分けるのか。
 免許の取得、更新を申請するとき、事前に警察で「運転適性相談」をするか、申請書の「病気の症状等申告欄」の「病気を原因として又は原因不明により意識を失ったことがある方」「発作的にけいれん又は麻痺を起こしたことがある方」というところにチェックマークを入れることになっている。
 そうすると、担当の職員から具体的な症状などを問われ、「臨時適正検査」が必要となると、公安委員会が指定した医師がいる病院で検査を受けることになる。結果、OKとなればいいが、免許の拒否や取り消し処分を受けることもある。症状によっては6カ月以内の保留、停止の処分となることもある。
 問題は、その相談をするかどうか、チェックマークを入れるかどうが自己申告ってことだ。道交法が改定されてゆるくなったのではない。昔からそうなのだ。

 今回の京都・祇園の重大事故もてんかんが原因と判明して、警察庁が何らかの“厳罰化”をやるとすれば、道路交通法第117条の4「次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する」の、第4項「偽りその他不正の手段により免許証又は国外運転免許証の交付を受けた者」をいじって、上記免許の更新、取得時の申請の“虚偽記載罪”を別立てで設けるんじゃないかな。もちろん、「交付を受けようとした者」も加え、未遂犯も処罰できるように…。
 ついでにチェック事項を増やせば国民管理にもなるし、逮捕の理由が増えることで治安法としての側面も強化されるから、法改正として正しいあり方というか。

 とにかく、車両自体が、アクセルが踏まれた理由を関知せず、直前に人がいようと電柱があろうと、アクセルが踏まれた分だけ車両を進め、かつ、車両と人の進路が交錯することを物理的に遮らない状況がある限り、法律をどういじろうが、こうした悲惨な事故はある頻度で必ず起こる。
 てんかんばかりではない。アクセルとブレーキの踏み違えもあれば、酒酔い運転や居眠り運転や脇見運転もある。体調急変もある。

 そんなことを、交通事故および事故がらみの裁判だけで事件数で460件ほど傍聴してきた者として思います。

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