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2012年5月24日 (木)

自転車取締りも民間委託

 警視庁(東京)の2011年の「自転車取締件数」をゲットした。2000件を超えそうだという予測は的中、2054件になった。3つの違反と「その他」と総計について2010年と比べてみよう。

 

         2011年  2010年
 信号    439件   300件 
 踏み切り  399件   348件 
 2人乗り   68件    68件 
 その他   1034件   677件 
 総計    2054件  1438件

 

 総計で616件の増加。「その他」の増加だけで357件を占める。ほとんどはブレーキ不良の違反らしい。

 

 「指導警告件数」もゲットした。2011年は21万1752件。2010年は21万5901件だったから4149件の減少だ。
 取り締まりは増えたのに指導警告は減少。指導警告に割く力を取り締まりへ向け始めたのか?
 警察庁は2010年10月の通達で、今後の対策の1つに取り締まりの強化を挙げている。今年の自転車取り締まりはもっと増える可能性がある。
 ブレーキを外すのは、あれはファッションだとか。ファッションなら、いずれ急速に廃れるはず。しかし取り締まり強化は警察庁の方針だから現場は逆らえない。そうすると、ブレーキ違反が激減したぶん、信号無視など他の違反をがんがん取り締まることになるのかな。データを見ながらそんな想像をするのが私は楽しくて(笑)。

 以上、『ドライバー』の前号に書いた記事。「注意受けてもやめず…自転車で携帯電話使用で女性摘発」(5月24日付け産経新聞)を見て、思い出したわけね。

 

 かつて、現在の自転車についてと同じように、クルマ・バイクの違反についても取締りと指導警告のデータがあった。
 ところが、1968年に反則金制度(要するに交通違反から簡単にカネを徴収でき、かつそのカネを警察の縄張りへ流し込む制度)が登場して、取締り件数は激増、指導警告のデータが消えた。
 自転車の違反からも簡単にカネ(※)を徴収できる制度ができたら、指導警告は取締りへシフトする…なんてもんじゃ済まない。取締りもカネの徴収も民間委託し、自転車監視員が登場し、巨大な交通利権が誕生するだろう。そうして、クルマ・バイクの違反も、さらには現在は不起訴で終わってる多くの交通事故も、行政制裁金の対象とする。間違いなくそうなるだろうと思うょ。

 

 名称は「自転車違反金」とかいろいろあるだろうが、法的性質は「行政制裁金」。

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