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2012年7月 8日 (日)

100問ぜんぶそのとおり学科試験に出るんです

 非常に不可解な、というか、嗚呼、やっぱりそうなるのかという報道…。
 「日本語が分からなくても免許試験に合格 カンニング対策は…」と7日付け産経新聞。不可解なのはこの部分。

 警視庁によると、■容疑者の自宅のパソコンからは過去の試験問題や正誤表データ、無線イヤホンなどのカンニング道具8組なども見つかった。■容疑者が、中国人のカンニングを助ける“ビジネス”を展開していたことをうかがわせる証拠の数々だった。

 「過去の試験問題や正誤表データ」では当日の学科試験に合格できない。過去の問題が当日も使われたとしても、それは「当日の試験問題や正誤表データ」である。
 なぜわざわざ「過去の…」とするのか。おそらく警察の誰かが執拗に「過去の…」と冠して話をしたんだろう。「当日の…」という話にしたくない、強いベクトルが感じられる。
 こんなこと、刑事裁判の法廷だったら裁判官はきっと言うよっ。

裁判官 「被告人の供述は不自然、不合理、到底信用できない。その供述態度からも、当日の試験問題が大がかりに漏れていると優に推認することができるというべきである」

 
 じつは私は、当日の試験問題と正解をあらかじめて教わって学科試験に合格したという人から話を聞いたことがある。そのことは7月下旬発売の車雑誌『ザッカー』に書いた(原稿締切は6月中)。一部抜粋すると…。

 私は直ちに信じられなかった。教えてくれた問題の多くがその日たまたま出題されたんじゃない?
「違いますよ! 100問ぜんぶそのとおり学科試験に出るんです。ま、俺の場合、1回目はぜんぶ覚えきれなくて落っこちたんですけどね(笑)」

 2009年「7月2日の「笑っていいとも!」(フジテレビ系)で披露された松浦亜弥のエピソード」は、まぁ穏便にまとめられてるけれども、あの「裏講」も…。

 

 これらは氷山の一角。試験問題の漏洩により免許をゲットした人は、長年にわたり相当数いるんじゃないか。
 問題漏洩が明らかになれば、「じゃあ不正に免許を取得したのは誰だ。そいつの免許を取り消さねば!」という話になる。もしも、「あの重大事故を起こした者は、問題漏洩のおかげで免許を取得、堂々とハンドルを握っていた」とか判明したら、大問題どころの話じゃない。

 

 今回、どうやら警察は、問題漏洩については「可能性は低い」で片付け、「カンニング対策もいまやハイテクの時代に」という話、つまり新たな予算獲得の話へとすり替えるつもりらしい。嗚呼、やっぱりそうなるのか。

 

※ 追記、2012年8月28日、その中国人らの1人の「道路交通法違反」を東京地裁で傍聴した

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