公衆接遇弁償費の返済率、2009年は64.3%
「公衆接遇弁償費」という7文字が、またニュースに出てきた。以下は6日付け産経新聞。
「電車代貸して」交番から寸借詐欺容疑で男を逮捕
「電車代を貸して」などと交番に駆け込み、財布をなくした人などに貸し出す「公衆接遇弁償費」をだまし取ったとして、警視庁碑文谷署は6日、詐欺などの疑いで、東京都目黒区碑文谷、無職、■■■■容疑者(57)を逮捕した。
同署によると、調べに対し、「交通費に充てようと思った」などと供述している。同署は、目黒区内などの交番で同様の手口の寸借詐欺を繰り返していたとみて調べている。
逮捕容疑は8月2日、都立大学駅前交番(目黒区中根)を訪れ「電車で品川区内まで帰りたいが、お金がないので貸してほしい」などと嘘を言って、公衆接遇弁償費1千円をだまし取ったとしている。交番に提出した借用書には、知人の名前を書いていたという。
公衆接遇弁償費は、財布をなくした人などが警察から1回につき原則1千円以内を借りることができる制度。
2010年6月3日、こんな「公務執行妨害」を東京簡裁で傍聴した。カネがなくて上野から世田谷の友人宅まで歩く途中、疲れたので電車に乗りたいと思い、日比谷公園1丁目1番所在の交番へ「公衆接遇弁償費」を借りに行ったところ、警察官から「貸しても返さないんじゃないか、(警察は)金貸しじゃねーんだよ」などと言われてカチンときて(※被告人供述)、33歳巡査長の胸ぐらをつかむ等の暴行を…。(メルマガ「裁判傍聴バカ一代」第159号より)
交通費を借りられるとは聞いてたが、「公衆接遇弁償費」という名称を聞くのは初めてかな。さっそく警視庁に寄り、「公衆接遇弁償費の利用状況」という文書を開示請求。
同メルマガ第255号にこう書いた。
警視庁のデータによれば、2009年年度の公衆接遇弁償費のうち、
交通費の「貸出」は1万6372件、
金額にして752万0685円。
そのうち「返済」されたのは483万6320円。64.3%。3分の1以上は借りて返さないわけだ。
返済率は、今はもっと減ってるかも。また開示請求してみよう。
そんな情報も載って、1配信当たり約4円。メルマガ「裁判傍聴バカ一代」はお得だなぁ。ただより安いかもしんない。よし、うまく宣伝できたぞ、ぅふふ。
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