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2012年11月17日 (土)

最初から無理だった危険運転致死傷

 この「危険運転致死傷」、東京地裁・刑事第4部、裁判長は大野勝則裁判官、右陪席は友重雅裕裁判官、左陪席は須田健嗣裁判官、412号法廷(42席)。
 第1回は11月5日、事件番号は「平成23年合(わ)第9号」。公判前整理手続きを1年半ほどやったわけだ。11月16日の判決は第6回に当たるのかな。以下、16日付け産経新聞。

危険運転認めず懲役7年 田園調布の7人死傷事故判決
 東京・田園調布で平成22年末、乗用車が歩道に突っ込み男児2人が死亡、5人が負傷した事故で、危険運転致死傷罪に問われた造園工■■■■被告(22)の裁判員裁判判決が16日、東京地裁であり、自動車運転過失致死傷罪にとどまるとして懲役7年を言い渡した。
 飲酒や薬物、信号無視などといった明確な要因がない事故で危険運転が認められるかどうかが争われ、裁判員は難しい判断を迫られた。検察側は懲役15年を求刑したが、過失罪ならば懲役7年が相当としていた。
 検察側は「被告が高速で走りながら好きな音楽に合わせて蛇行運転しようとした」と主張した。しかし、大野勝則裁判長は、目撃者や同乗者の証言に基づき、蛇行運転を否定。事故原因を「音楽に合わせて急ハンドルを切った過失で進行の自由を失った」と結論付けた。

 第1回からずっと傍聴券抽選だった。毎期日、何人並んだか私は把握してない。が、裁判員裁判(通常10時~17時)は途中で長い休廷が何度も入り、その度に傍聴人はごそっと減っていく。この事件も、私がときどきドアの覗き窓から覗いた限り、とくに午後は空席だらけだった。
 しかしっ、朝の抽選に並んで傍聴券を持ってる者(または傍聴券を当てた者から譲り受けた者)しか傍聴させない、傍聴席はガラガラでも入れない、という運用だった。
 同時期に進行していた裁判員裁判、「住居侵入、強姦未遂等」(「」に強姦致傷とかが隠されてるのだ)や、被告人が女性の「殺人」、被告人氏名が「C」、つまり少年の「傷害致死」は、私が見た限り、本件「危険運転致死傷」よりずっと人気だったが、傍聴券抽選はナシ、傍聴券がなくてもいつでも出入り自由だった。
 「危険運転致死傷」は、傍聴人(裁判員以外の国民)に見せたくない事情があったのか。かもしれないが、基本的には、裁判所が、傍聴を妨害することを屁とも思ってないことの、ひとつの顕れにすぎないと、傍聴マニアを10年間続けてきて思う。

 ま、それはそれとして、その「危険運転致死傷」を私は、5日と6日の2回、それぞれ少し傍聴した。抽選に並んで傍聴券をゲットした先輩マニア氏から、傍聴券をゆずってもらったのだ。
 少しずつ2回傍聴して、危険運転に問うのは無理じゃないの? との印象を受けた。なぜって、「その進行を制御することが困難な高速度」(刑法第208条の2第1項)は出してなかったようだから。「音楽に合わせて急ハンドルを切った」のは故意と言えると思うけど、残念ながらそれは危険運転の構成要件に当たらないのだ。
 でも、そんなバカげた運転で子ども2人を殺す等したことは許せない、重罰に処すべきと、裁判員は考えるだろう。無理やり危険運転を適用するのか…。
 そしたら判決は、危険運転を適用せず、「自動車運転過失致死傷」で懲役7年だったわけだ。

 てゆっかこれは、もともと裁判員裁判じゃない事件だった、というべきなんだね。以下は11月5日付けの朝日新聞、の一部。

 検察側は昨年1月、事故時の速度を時速95キロとして起訴したが、公判前の争点整理の途中で75キロに変更。仮に危険運転致死傷罪が認められなくても自動車運転過失致死傷罪が成立するとの主張も追加した。

 被告人車両の速度が95キロだから「その進行を制御することが困難な高速度」だったとして危険運転で起訴したが、長い公判前整理手続きの途中で、その立証が崩れた。
 制限50キロの道路での75キロ、つまり25キロオーバーは「反則行為」、軽微な違反とされる。もう危険運転は無理。自過死傷で有罪とするしかない…。
 しかし、起訴が危険運転致死傷だったので、裁判員を集めて裁判員裁判をやるしかなくなった…。

 まったくムダな裁判員裁判だったのか。いやいや、危険運転の枠をもっとどかんと拡げる、その理由をまたひとつ重ねたことにはなるでしょ。

 ちなみに私は、バカな運転をする奴をたとえ死刑にしても、失われた命や健康は戻らないのだから、バカな運転をする奴から、また、バカじゃないけどつい不注意で運転を誤る人たちから、身を守りましょう、という考え方をしてる。
 交差点で信号待ちするときは、頑丈な構造物の陰に立つ。歩行者信号の灯火が青色になったことだけを理由に車道へ歩きだすことは絶対しない。けど、この考え方はものすごくマイナーなようだ…。

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交通事故」カテゴリの記事

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