ねたみ、恨みその他の悪意の感情を充足する目的で
事件数で4700件以上の裁判を傍聴してきて、ついに! というか前代未聞なマニアック珍事に遭遇した。しょんな偶然があり得るのか、信じらんないっ! メルマガ次号にぜひ書かせてもらうですっ。
そのあと、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」の新件を傍聴。
これは電車内痴漢ではないのだ。以下は昨年11月9日付け産経ニュース、の一部。
懲戒解雇を逆恨み、職場に無言電話 元毎日新聞記者を都迷惑防止条例違反で逮捕
職場を懲戒解雇されたことを逆恨みし、人事担当の男性(49)に無言電話をかけるなどしたとして、警視庁麹町署は東京都迷惑防止条例違反容疑で、杉並区■■■■、元毎日新聞記者、■■■■容疑者(42)を逮捕した。同署によると、「リダイヤルでかかってしまっただけ」と容疑を否認している。
■■容疑者は昨年4月まで所属していた同社仙台支局で、取材を通じて知り合った女性にストーカー行為をしたとして、同年9月に懲戒解雇された。今年1月以降、宮城県警にストーカー規制法違反容疑などで3回逮捕され、7月に有罪判決を受け、執行猶予中だった。
被告人のムード、雰囲気、表情というのか、非常に印象的。とくに髪型が! あれは年配のロックバンドの人たちとか、見たら絶対マネるっしょ。
この傍聴レポートもメルマガ次号に続けて書こうかと。
ところで、「逆恨み」による「無言電話」などが、なぜ迷惑防止条例の違反になるのか。以下は東京都の「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」より。
(つきまとい行為等の禁止)
第五条の二 何人も、正当な理由なく、専ら、特定の者に対するねたみ、恨みその他の悪意の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、不安を覚えさせるような行為であつて、次の各号のいずれかに掲げるもの(ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成十二年法律第八十一号)第二条第一項に規定するつきまとい等及び同条第二項に規定するストーカー行為を除く。)を反復して行つてはならない。この場合において、第一号及び第二号に掲げる行為については、身体の安全、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下この項において「住居等」という。)の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限るものとする。
一 つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居等の付近において見張りをし、又は住居等に押し掛けること。
二 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
三 連続して電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ若しくはファクシミリ装置を用いて送信すること。
四 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
2 警視総監又は警察署長は、前項の規定に違反する行為により被害を受けた者又はその保護者から、当該違反行為の再発の防止を図るため、援助を受けたい旨の申出があつたときは、東京都公安委員会規則で定めるところにより、当該申出をした者に対し、必要な援助を行うことができる。
3 本条の規定の適用に当たつては、都民の権利を不当に侵害しないように留意し、その本来の目的を逸脱して他の目的のためにこれを濫用するようなことがあつてはならない。
この第1項第3号が適用されたんだね~。
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