危険ドラッグ運転、おそれあり状態とは
9日(水)、13時30分から「危険運転致死傷」の新件があった。傍聴券抽選でその締切りは13時00分。俺が裁判所へ行ったのは13時20分頃。きぃーっ、グレた俺は、ベトナム少女の事件へ行ったわけ。
以下は2月10日付け毎日新聞、の一部。
池袋暴走:危険運転の認識、争う姿勢…東京地裁初公判
東京・池袋で昨年6月に起きた危険ドラッグ吸引による歩行者7人死傷事故で、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)に問われた埼玉県吉川市の会社員、名倉■■(なぐら・■■■)被告(37)は10日、東京地裁(安東章裁判長)の初公判で「運転に支障が出る恐れを認識して運転したつもりはなかった」と述べ、危険運転の認識を争う姿勢を示した。
2014年5月10日施行の新法、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」には、2種類の「危険運転致死傷」がある。
ひとつは第2条、「アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させ」ての致死傷は、1年以上の有期懲役(上限20年)。
もうひとつは第3条、「アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥」っての致死傷は、15年以下の懲役。
前者は裁判員裁判の対象事件。後者はそうじゃないんだね。
上掲記事にはこんな部分がある。
弁護人は「過去の使用時もリラックスした気分が味わえたが、意識消失や意識がぼやけることもなかった」と述べ、危険運転致死傷の成立を否定した。
同じように“おそれあり状態”の認識を欠いているから…という上記3条の事件、昨年7月7日にスポニチが「脱法ハーブ吸引か?乗用車衝突で男逮捕 3人けが」と報じた「危険運転致傷」が、東京地裁の別の部で進行中だ。
12月17日には、合成カンナビノイドの薬理効果について、京都大学・大学院の教授を尋問。非常に勉強になった。メルマガ第1409号でレポートした。
1月21日は被告人質問。被告人は、ひんぱんに車を運転して脱法ハーブ(同月22日から危険ドラッグとされた)を買いに行き、買えば必ず、帰途の運転中に吸引使用していたが、危険とは全く思わなかったという。メルマガ第1427号から一部抜粋すると…。
被告人 「お酒の強い弱いといっしょで、人によって効き目が違うんだな…ま、自分は大丈夫との認識で…」
裁判官はこう尋ねた。
裁判官 「効き目がないのに、なぜそこまで…(頻繁に使用し続けたのか)」
被告人 「自分も今、なんでだろうと…タバコをおいしく吸うためのアイテム…あとは仕事のヤル気を出す…」
次回は論告・弁論。検察官は“おそれあり状態”をどういう論法で主張するのか。弁護人はどう述べるのか。そして裁判官は、有罪判決をどう書くのか。俺は注目してる。
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