交通違反切符に虚偽記載、その裏側は？

　以下は4月3日付け産経WEST。

処理簡略化…巡査部長ら交通違反切符に虚偽記載　徳島県警、署員２人を書類送検へ
　徳島東署の巡査部長と巡査長が２月中旬、違法駐車の取り締まりの際、処理を簡略化しようと違反切符に事実と異なる内容を記載していたことが３日、徳島県警への取材で分かった。県警は近く、虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで２人を書類送検する方針。
　県警によると、２人は署に出頭した徳島市内の夫婦に対し、自宅前の路上に乗用車２台を違法駐車したとして、交通切符（赤切符）を交付した。その際、夫婦は互いに相手名義の車を運転、駐車していたのに、本人名義の車を駐車したと虚偽の内容を切符に記載した。
　違反処理後、切符に書いた駐車理由に不備があり、上司が再び事情を聴くよう２人に指示。巡査部長が虚偽記載を告白した。２人は容疑を認めている。

　駐車違反でなぜ「違反切符」を作成する？　しかも「交通切符（赤切符）」？　と首をかしげた方が全国に何人いたろう。

  「交通切符（赤切符）」と二重に表記してるところからして、これは道路交通法の駐車違反ではなく、「自動車の保管場所の確保等に関する法律」（いわゆる保管場所法、又は車庫法）第11条の、おそらくは第2項の違反なんだろう。

　第2項違反は、道交法の駐車違反と違って、同一場所に12時間（夜間のみにあっては8時間）以上もの継続駐車を要する。
　「俺（あたし）が車庫に入れるからちょっと玄関前に停めとけ」と夫（妻）が妻（夫）に言ってた場合、めんどくさいことになる可能性がある。そこで、本人が本人の車を駐車したことにしたのか。
　いや俺は保管場所法違反の取締り実務の詳しいことは知らないんだけどさ。

　「切符に書いた駐車理由に不備」って何だろ。
　一般に違反切符には、「不注意による確認義務不履行」とかいうチェック項目がある。そのチェック項目のある違反切符を使用したとすれば、その夫婦が「ついうっかり」で可哀想だったもんで、「不注意…」のところにチェックマークを入れ…。
　ところが、保管場所法違反は過失犯の処罰規定がない。それゆえ最高裁で逆転無罪とされたこともある。「駐車理由が不備だ！」と上司から言われ、故意を固めるための調書を作成することに…。
　そしたら、改めて犯罪事実を特定せざるを得なくなり、嗚呼、こりゃもうダメと「告白」した…。

　もしそうなら、巡査部長と巡査長は可哀想な気がしないでもない。
　ま、どうでもいい些末なことをあげつらって検挙するのが交通取締りってもんであるとも言え、その意味では…。

　以上、交通違反マニアの妄想ってことでお許しを。

※　画像は今夜の酒肴（糖質制限食）。上段左から、しめ鯖の残り、蕪の漬け物、能登のイカの一夜干しをフライパンで焼いたの。下段左から、ほうれん草たっぷり黒ごまかけ、丸大豆醤油と練りわさび、富山産のめざし7本。旨そうでしょ～。

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