原発再稼働差止は必ずやひっくり返される!
遅れ馳せながら、以下は4月14日付け福井新聞、の一部。
福井地裁、高浜原発再稼働認めず 仮処分決定、規制委合格事実上否定
関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の安全対策は不十分として、周辺の住民らが再稼働差し止めを申し立てた仮処分で、福井地裁(樋口英明裁判長)は14日、再稼働を認めない決定をした。仮処分で原発の運転を禁止する決定は全国初。決定はすぐに効力を持つ。関電は不服を申し立てるとみられ、主張が認められない限り再稼働できない。
すでに「判決要旨全文」がネットにアップされてる。以下はその一部。 ※これは「判決」ではなく「決定」じゃないかとは思うんだけど、それは些末なことか。
ともあれその中に、こんな部分もある。
他方、被告は本件原発の稼動が電力供給の安定性、コストの低減につながると主張するが、当裁判所は、極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題等とを並べて論じるような議論に加わったり、その議論の当否を判断すること自体、法的には許されないことであると考えている。
なんてこと書くんだ! この裁判官、腹をくくったな!
俺は事件数で約5700件の裁判(主に刑事だが)を見てきて、ひしひしとしみじみと、司法とは以下のようなものだと感じてる。
国家を動かすのは行政である。刑事政策においては検察・法務省、原発政策においては官僚と自民党と財界と学者との有機複合体。それらが国策を決めて動かすんであって、司法は、それを法的に追認して補完する装置である。例外的に見える場面もあるが、基本的には…。
ゆえに、福井地裁の判決は、高裁で、または最高裁で、必ずやひっくり返されるだろう、というのが俺の見立てだ。
自民党は必ず言うだろう、「判決は判決として重く受け止め、原発再稼働(加えて新設)については粛々と進めていく」とか。
先の戦争について、長期の見通しがなかった、軍部等が場当たり的に自己の力を誇示していくだけだった、ゆえに先の戦争は始まった、とか言われるけど、現代においても何ら変わらず…。
俺の専門分野では、1992年9月9日の、大阪高裁のオービス逆転無罪がある。
オービスの写真に焼き付けられた測定値は111キロだったが、被告人車両(大型トラック)にはタコグラフ(自車の走行記録計)があり、その記録はどう解析しても60数キロ程度だった。
大阪高裁は、タコグラフの記録を否定する理由がないとして、逆転無罪とした。
しかしその後もオービスは使われ続け、測定値を争う被告人が続々と法廷へ出てきた。大阪高裁の逆転無罪に言及する弁護人もいた。
すると、東京航空計器の証言専門社員は、へらへらと笑って言うのだった。
証人 「あの判決の後、検討も改良もしてません。あれは私どものオービスの性能を正しく理解していただけなかった判決ですので」
行政(この場合は警察・検察とオービスのメーカー)は、司法がどう判断しようが、やりたいことをやるんである。
結論として、福井地裁の今回の決定、どうせひっくり返されるとはいえ、または自民党等は歯牙にもかけないだろうとはいえ、しゅんごいことをやってのけたもんだと思う。大いに讃えたい。
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