裁判員裁判、差戻し無罪! その驚きの理由
「覚せい剤取締法違反、関税法違反」、シャブ密輸の被告人は、ほぼ全員、こう弁解する。「預かった荷物に覚せい剤が隠匿されているとは知らなかった」と。
この最もポピュラーな言い分は、テンプレート論法でさくっと退けられる。
「通常人であれば、荷物も運び方もなんかおかしいと思うはず。おかしいと思えば当然に違法薬物が思い浮かぶはず。違法薬物の代表は覚せい剤だ。よって被告人は、覚せい剤を含む違法薬物が荷物に隠匿されていることを、少なくとも未必的に認識していた。よって故意に欠けるところはない」
一般生活でも便利に使えそうな論法でしょ。でもね…。
「おかしいと思うはず」とか「当然に思い浮かぶはず」とかいうのは、シャブ密輸の裁判をよくやってる裁判官なら思う、思い浮かぶ、という話だ。一般生活者は、そんなこと夢にも思わず、荷物の運搬を頼んできた者の上手なウソにころっと騙されかねない。
しかしそんな一般生活者の感覚、心情とかに背を向け、「お前が悪い!」とするためのテンプレート論法といえる。
だからこの論法を一般生活で使うと、使った者はたぶん嫌われる。
ところが今回、いったんはその論法で有罪とされたおじさんが、なんと逆転無罪になった。どして? というのが第1855号だ。
俺のメルマガ「裁判傍聴バカ一代」は、2月は以下の10号を発行した。
第1855号 裁判員裁判、差戻し無罪! その驚きの理由
シャブ密輸。2015年3月に懲役12年等とされ、2016年1月に高裁で「破棄、差戻し」とされたシンガポールのおじさんの、2度目の地裁判決。主文、被告人は無罪。通訳人(ほんと素敵なお姉様)がにっこり、notguilty と。瞬間、被告人は Thank you my lord!と発し、大きくお辞儀した。「預かった荷物に覚せい剤が隠匿されているとは知らなかった」という最もポピュラーな言い分を、1度目の裁判員裁判はなぜ退け、2度目の裁判員裁判はなぜ認めたか、刑事裁判の本質が見えた気がした!
第1854号 元TVアナウンサーの窃盗、最高裁で弁論!
広島放送の元アナウンサー・煙石博さんが、地元のいつもの銀行で、記帳台に忘れられた封筒から現金6万6千円を抜き取り窃取した、と警察、検察、裁判所が言う事件。一審、二審は執行猶予付き懲役刑だったが、最高裁が弁論の期日を設けた。それを傍聴に第二小法廷へ。最高裁ってのは外観も内部も、どんだけ威厳を見せつけたいんだ、中身は空虚なんだなと…。
第1853号 傍聴席の可愛い乳児がニコニコ俺を見てさ
ずっと追っかけてきた、ばりばりクレプトマニアの事件。完全に病気と思える。この種の万引きはどうも増えてるようで、多くの商店のためにも対策を立てねばならない。しかし真っ向その邪魔をするのが、検察と御用医師と、アメリカの診断基準、DSM-5だ。DSM-5はほんと悪質だと思う。
第1852号 ノリピー夫の判決、「思考停止」で決まりか
長野県の過疎村の大麻コミュティが摘発された、と報じられた「大麻取締法違反」の判決。 プラス、まさにモンスターというべき下着泥棒。路上で好みの女性を物色、尾行して住居を突き止め、後日、マンション屋上からロープを垂らして8階のベランダへ、ドライバーでガラスを割って室内に入り、なんと帰宅した被害女性と鉢合わせ…。 プラス、ノリピーさんの元夫は実刑か執行猶予かマニアック予想。
第1851号 ホームレスにあこがれた美老女の下着ドロ
元女優? とも思える美老女の万引き。クレプトマニアと診断されたんだそうだ。店員の目も気にせず次々バッグに詰め込んだ男性下着をどうするつもりだったのか。暴れ罵る夫との暮らしに疲れ、ホームレスにあこがれ、ホームレスの暮らしはどうか話を聞きに行くため手土産を、と思ったんだそうだ。なぜ食べ物ではなく下着なのか、俺的にはびっくりな話が出てきて…。
以下の3号は2月12日にお知らせした。
第1850号 裁判所を騙して執行猶予を得たヤンキー君
第1849号 強要未遂、被告人=弁護士が真っ向否認!
第1848号 死亡事故、荒唐無稽な弁解に固執して悪質!
以下の2号は2月5日にお知らせした。
第1847号 パチンコ依存をデータ化、警察庁の狙いは
第1846号 私はいま、万引きはできない、大丈夫
いま購読登録をすると、以上10号がどどっと送信される。そして2月末までにあと6号が順次送信される。そこまで無料。
最近、発行部数が伸び悩んでる。助けて~。
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