新型オービスのフェイクニュース
マニア氏から、こんな報道があると教わった。
なにいぃっ!? である。世間はこの報道からどんな印象を受けるのだろう。俺からすれば、首をひねることだらけ。流行のフェイクニュースというかフェイク発表だ。
以下は7月21日付けの岐阜新聞。
速度違反抜け道なし 県警が新型装置
岐阜県警は、持ち運びのできる速度違反取り締まり装置1台を導入し、岐阜中署管内で本格運用を始めた。夏の交通安全県民運動(11~20日)に合わせて岐阜市内で取り締まりを実施。従来は難しかった道幅の狭い生活道路でのスピード違反の抑止を図っている。
新型装置は高さ約1・3メートル、幅約1メートル(三脚を含む)。高速道路などに設置されている速度違反取り締まり装置の小型版。内蔵されているレーダーとカメラで違反車両を撮影し、写真を基に取り締まる。従来の有人式の速度取り締まりに比べてスペースを取らず、人員も減らせるという。昨年3月に導入し、試験運用をしてきた。
県警は、夏の交通安全県民運動に合わせて岐阜市本町の国道256号で速度取り締まりを実施。付近の岐阜小学校に通う児童の通学路上で違反車両に目を光らせた。県警交通指導課は「新型装置は場所を選ばず速度取り締まりができる。狭い道路での事故防止につなげる」と期待を寄せている。
記事には装置の画像が載ってる。昨年春の、埼玉と岐阜で行われたモデル事業の、新型オービス3種、のうちの可搬式だ。
俺はその契約書、仕様書をゲットしてる。「可搬式速度違反自動取締装置 NK1004」。SENSYS社製。販売者は沖電気。1式約1075万円。
モデル事業における取締り件数も開示請求した。埼玉は7件ぽっち。岐阜はゼロ件。
埼玉の7件はすべて赤切符の違反(非反則行為)。
「児童の通学路」「狭い道路」で、仮にオービスを使うとしても、「青切符(反則行為)は見逃します。超過30キロ以上の非反則行為だけを取り締まります」なんてバカげている。
もし反則行為も取り締まるなら──てか必ずそうなるはずなのだが──40年近く続いていた「赤切符の制約」からオービスを解き放ちます、という趣旨のことを大々的に発表するはず。
解き放ったなら──てか必ずそうなるはずなのだが──撮影後に違反者を呼び出し、出頭を得て違反切符を切る、なんてことは到底できない。放置違反金ならぬ「速度違反金」制度を導入しなければならない。
上掲記事は、そうしたことに一切触れていない。一切触れずに、
「新型装置は場所を選ばず速度取り締まりができる。狭い道路での事故防止につなげる」と期待を寄せている
と結んでいる。
新型オービスに対し、その種の「期待」を国民に広く漠然と抱かせるために、警察庁が発表、報道させたんだろうと俺は読むね。
ちなみにSENSYS社の「NK1004」はレーダー式。これは、「複数の装置を用いて比較検討しました」と言うための、当て馬、フェイクだろう。ヨーロッパ製のレーダー式を、本格的に導入するはずがない。
なぜそこまで念入りにやるのか。また、赤切符の制約からの解き放ちも、速度違反金の導入も、簡単に始められるだろうに、なぜなかなかやらないのか。
それだけでは終わらない、もっともっと大きな警察の野望、それをいっしょに実現させてしまおうとしているから?
以上、4年前から言い続けてるのは──俺が知る限り──見事に俺独りって、どゆことょ。こんなの、交通違反・取締り、交通警察を長年研究してれば誰にだって否応なく分かるだろうに。不思議だ。
※画像は本文と関係ない。日本軍の秘密兵器(?)風船爆弾の慰霊碑等。そっち方面のマニア氏からいただいた。
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