駐禁取締りはステッカーを貼り付けてアウトなので
以下は9月5日付け産経新聞。太字は俺。
「なんべん貼るねん!」駐車違反ステッカーに立腹し暴行 容疑で男逮捕 大阪・港
駐車違反の取り締まり中の監視員に体当たりするなどの暴行を加えたとして、大阪府警港署は5日、公務執行妨害の疑いで、大阪市港区の会社役員の男(40)を現行犯逮捕した。容疑を認めている。
逮捕容疑は同日午後0時20分ごろ、同区磯路の路上で、路上に違法駐車していた乗用車に駐車違反の確認標章を貼り付けようとした駐車監視員の男性(62)に対し、胸に体当たりするなどの暴行を加えたとしている。監視員にけがはなかった。
同署によると、男は過去に同様の駐車違反で標章を張られたことがあり、「なんべん貼るねん」と言って暴行に及んだという。監視員が110番し、駆けつけた署員が現行犯逮捕した。
「確認標章」とは、駐禁取締りのあの黄色いステッカーだ。
確認標章を使っての駐禁取締りは、確認標章を貼り付けて成立する。 ※細かいことを言えばそのあと不成立となることもあるが。
確認標章を携帯プリンターで作成する前に、あるいは作成した確認標章の裏紙を剥がしてフロントガラスに貼ろうとしているところへ、運転者等が戻れば、それは放置車両(運転者がその場を離れて直ちに運転できない状態の違法駐車)じゃないから、駐車監視員は取り締まれない、確認標章を貼り付けられない。
上掲記事には「確認標章を貼り付けようとした」とある。貼り付けようとした段階ではセーフなのだ。
駐車監視員のほうでは、それでも仕事に着手したことが携帯端末に残るので、特に気にしない。あっさり去る。 ※中には知らん顔で貼ってしまうワルもいるそうだけど。
そのことを承知のうえで暴行に及んだならいいが(よかないが。笑)、セーフの段階なのにアウトと思い込んでカッとなったなら、もったいないというか。
ちなみに、確認標章を作成する前に運転者等が戻ってセーフとなったのを「中止」という。作成してから貼り付けるまでに戻ってセーフになったのを「警告」という。
手元に、その件数をまとめた2013年の表(警察庁)がある。
取付(貼り付け)の全国合計は166万4504件。中止は315万8207件。警告は31万0819件。
じつはセーフが断然多いのである。
ただしこの表には誤りがある。埼玉は、中止より警告がどかんと多いでしょ。埼玉県警に確認したところ、間違えて逆に計上しちゃったんだそうだ。
岩手県警にも電話した。中止と警告をあわせて153件なんだったかな、忘れた。
これは駐車監視員資格者講習のテキストだ。俺は2005年6月15日発行の初版2刷りを持ってる。講習のときいろいろ書き込んで何度も読み返したんでもうぼろぼろだ。
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