自閉症スペクトラム、自分が何者か初めて!
被告人 「もう絶対しません、したくありません!」
どんなに本気で誓っても、またやってしまう。どうもおかしいと気づき、専門の医療機関へ。病気と診断され、治療を始める。しかし、そういうことには関係なく、執行猶予中の同種犯行なら実刑を食らわせ、治療を絶ちきって刑務所へ落とす。それが日本国の太い背骨といえる。C.W.ニコル氏の娘さんも実刑判決を食らった。
とはいえたまに、再度の執行猶予とされることもある。そこに法則性はあるのか。俺はメルマガ「裁判傍聴バカ一代」でレポートし続けてきた。
ところが、以下は9月21日付け毎日新聞の一部。
<再犯防止計画>薬物犯罪者、社会で更生 懲役より治療重視
昨年12月に成立した「再犯防止推進法」に基づき、政府が策定を進めている「犯防止推進計画」の中間案に、薬物犯罪対策として、法務省と厚生労働省が薬物依存者を刑務所に収容せず、社会内での更生(立ち直り)を目指す施策の検討を盛り込むことが分かった。米国などで実施されている「ドラッグコート」(薬物法廷)も研究や検討の対象になるとみられる。政府は中間案を近く公表し、パブリックコメント(意見公募)を実施する。【鈴木一生】
中間案は、来年度から2022年度までの5年間を計画の実施期間に設定。原則として単独の省庁で行う施策は1年以内、複数の省庁が関わる場合は2年以内に実施方法などを決め、実行に移すとしている。
薬物犯罪は再犯率が高く、14年の刑務所出所者でみると、覚せい剤取締法違反で検挙された人の20.7%が2年以内に再入所している。中間案は「海外において薬物依存症からの効果的な回復措置として実施されている各種拘禁刑に代わる措置を参考にしつつ、効果的な方策の検討を行う」などとしている。
検討されることになるとみられる「ドラッグコート」は、薬物犯罪者に刑罰ではなく、薬物離脱プログラムを提供する「治療」を施すもので、仮に現実化すれば刑務所を中心とした日本の刑事政策の転換につながる。
このほか、行政や福祉関係機関などが連携するネットワークを地域ごとに創設する施策も提唱。刑務所出所者らの就労支援などを円滑にできるようにする狙いがある。保護観察対象者が公営住宅に入居する際の要件を緩和する方策も検討するとしている。再犯防止推進法は、刑務所出所者らの再犯を防ぐための取り組みを国と地方の責務と明記している。
おかしい。それは俺がさんざん見てきた日本国のやり方と違う。誰か利発な官僚氏が思いつき、ポストと天下り先を増やしたいという官僚国家のベクトルに合致したので、こんな発表をしたものの、利発な官僚氏が思い描いた理念はぐずぐずになり、ポストと天下り先だけが増え…。そうなるんでないの?
裁判員制度だって、「司法に国民の常識を」とか思わせといて、じつは裁判員に重い守秘義務を課して裁判の検証を厳禁し、もともと正しい司法に対し理解と信頼を深めさせるための制度(※)なわけだし。 ※制度の目的は裁判員法第1条にしらっと明記されている。 ※画像は在る木曜日の17時02分頃の「昭和」。左端の中央付近に並んでいるのが釜飯。チケット1枚。10分だっけ過熱して蒸らして食べる。
さてメルマガ「裁判傍聴バカ一代」は、9月は以下の12号を発行した。
第1978号 カラオケ代が足りないのでちょっと強盗に
交際相手とカラオケへ行き、金が足りないので交際相手を残して外出、棒を拾って近くの酒類量販店へ行き…。なんちゅう奴だ。じつは俺はこの被告人の前刑の裁判(強盗等)を傍聴している。心に残る悪質な事件で、そっちは懲役5年6月。出所後2カ月ちょいで本件をやったのである。第1977号 自閉症スペクトラム、自分が何者か初めて!
専門店でフィギュアを万引き。男性は万引きが止まらず、執行猶予中にまたやったのだった。今回、自閉症スペクトラム障害との診断を受け、ずっと苦しんできた男性は「自分がどういう人間か初めて分かりました」と泣き…。第1976号 タブレット開廷表、量販店がマケてくれた?
今年8月15日、東京地裁(東京高地簡裁合同庁舎)に全国で初めて設置された、18台のタブレット端末の開廷表。あれの契約書、仕様書をゲットした。1台7万5千円(税別)、インストールするソフトが1式1万5千円(税別)。それらの型式は、そして売主はなんと…。以下の4号は9月18日にお知らせした。
第1975号 ものまねタレントの民事訴訟「終結します」と
第1974号 しかし誰も「わー」とも「きゃー」とも叫ばず
第1973号 全服役囚にアンケート調査したらどうなのさ
第1972号 万引き病は刑務所の恐怖では止まらない以下の3号は9月10日にお知らせした。
第1971号 万引き病、DSM-5の新たな犯罪的効果!
第1970号 傷害致死、3歳男児にガンをつけられ暴行?
第1969号 月30万円くらいで気持ちよくセックスしたいな以下の2号は9月6日にお知らせした。
第1968号 がん患者から主治医への謝礼金を騙し取り
第1967号 弁護士の資格ねーじゃねぇか、バカ野郎っ!
いま購読登録すると以上12号がどどっと送信される。そして月末まであと5号が順次送信される。そこまで無料。
次号は、妻に熱湯をかけた「傷害」と、少女としか見えない男性による「殺人未遂」をレポートしようかと。
以下は第1978号で紹介した新書3冊。
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