傍聴席という特殊な場所に沈んで
以下のようなことを、メルマガ第1971号の編集後記に書いた。
古書店で3冊200円の1冊として買った、内田樹さんの『下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち』。ニートなるものが流行り始めた頃の古い本、ではあるけれど面白いわ!
哲学者ってのは、相応に説得力のあることを理屈っぽく言い、人間や社会の新たな断面を見せて読者を喜ばせる人、という定義もできそうな。
読み進めるうち、この本に徴すればこういうことが言えるんじゃないかと思えた。
検察官や裁判官は、規範意識、順法精神を当然に持つべきという考えのもとにあるが、でもそれは「上層」「アッパー階層」の価値観にすぎない。
「下層」の価値観では、上層が勝手に定めたルールを大胆に破る者が評価され、ルールをがちがちに守る者は臆病者とかそしられる…。
そう考えてみると、いろんな事件がすとんと落ち着き、検察官や裁判官が偉ぶってるだけのアッパー階層に、見えなくもない。
結局、突き詰めると、14年半ほど裁判傍聴マニアを続けてきた俺は、交通違反・事故、痴漢・盗撮・チンコ出し、万引き病に職業すり、オレオレ詐欺に無銭飲食等々、等々の刑事裁判の傍聴席という特殊な場所に沈んで、世間を社会を人間を、司法を見上げている、そゆことかも。
そんな俺のメルマガ「裁判傍聴バカ一代」、9月は以下の5号を発行した。
第1971号 万引き病、DSM-5の新たな犯罪的効果!
万引きで執行猶予中の女性の、猶予中の万引き。クレプトマニア、万引き病の事件が続々と出てくる。前刑のとき弁護人から病院へ行くよう言われ通院。だが診察は5分、薬を出されるばかり。そうしてまた万引きを始めたのだった。ところが今回…。
第1970号 傷害致死、3歳男児にガンをつけられ暴行?
男性3人vs女性3人、合コン構成の裁判員裁判。被告人は巨体の若者。ネットでは凶暴な獣のように言われているが、法廷の被告人はなんだかぽやーんとして。精神鑑定をしたらしき「先生」の話から、逮捕報道とも匿名サイトの言及とも、どうやらかけ離れたものが垣間見えたのだった。第1969号 月30万円くらいで気持ちよくセックスしたいな
全裸と下着姿の写真を毎日送らねば、2日前にラブホテルで撮ったセックスの写真をさらすと脅迫し、全裸と下着姿の写真をLINEで送らせたという「強要」。さらされないために、さらされるかもしれない写真を毎日送る、そのことに耐えられず女性は警察に相談し…。以下の2号は9月6日にお知らせした。
第1968号 がん患者から主治医への謝礼金を騙し取り
第1967号 弁護士の資格ねーじゃねぇか、バカ野郎っ!
いま購読登録すると以上5号がどどっと送信される。そして月末まであと12号が順次送信される。
9月からだいぶ書き方を変えた。よろしくねっ。
この本も相当面白そう。社会の動きは、主義主張や討論やそんなことじゃなく心理学でこそ分析すべきと、俺は常々思っており。
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