反則金が6百億円台を割った!
スピード違反は、反則金か罰金(上限10万円)か、とにかく金で済むと、『ドライバー』や『ラジオライフ』の以前からの読者氏、また拙著やメルマガの読者氏以外は思い込んでいるようだ。
でもそりゃ大間違い!
超過速度がめちゃめちゃ高いと、原則、地裁へ公判請求(正式な裁判への起訴)をされて懲役刑を求刑される。
普通は必ず執行猶予が付く。つまり直ちに刑務所行きとなることはない。
ところが、公務員や医師や不動産業者などは、執行猶予付きでも懲役刑を食らうと、失職、医業停止、免許消除がヤバくなる。
首都高速の場合、懲役求刑かどうかの境目は超過80キロだ。
超過速度が80キロ台は懲役3月、超過90キロ台は懲役4月、上限は懲役6月。
地方の、片側1車線で制限40キロの道路なんかだと、超過60キロ台で懲役求刑だったりするようだ。
正式な裁判の法廷に被告人として立たされて初めて、スピード違反でも懲役刑があるのだと知り、「どうか罰金刑に!」と必死にお願いする、しかし裁判官は量刑相場を崩さず、無惨に執行猶予付き懲役刑とする、そういう裁判を私はさんざん傍聴してきた。
10月24日(火)、まさにそういう裁判の判決があった。被告人は医師、超過84キロ、求刑は懲役3月。
なんと判決は罰金10万円だった! 非常に珍しい!
なぜ裁判官は罰金刑を選択したのか、他の事件と違う点がひとつあった。同種事件をさんざん傍聴してきた私にとって、非常に、なんというか…。メルマガ次号でレポートしよう。
画像は、先日警察庁でたっぷりコピーしてきた「交通事故統計年報」の一部、罰則を伴う交通違反のデータだ。
2016年、取締り件数がついに600万件台に突入した。反則金納付額はついに500億円台にまで落ち込んだ。これは何を意味するのか、メルマガ第1994号の編集後記に書いた。
ちなみに、「1件当たりの金額」つまり単価がどんどん減っているのは、2006年6月以降、駐車違反の多くが反則金から放置違反金へ移ったこと、スピード違反取締りの減少幅が大きいせいと思われる。
駐車違反とスピード違反は、他の違反に比べて取締り件数が多いうえ反則金が高いのだ。
さて今日は、逆転有罪かもしれない交通事故の判決と、父親殺害を殺し屋に依頼したとされる事件の論告弁論を傍聴に行かねば。私は殺し屋のほうの裁判も傍聴しているので、こっちも見逃せないのだ。じゃねっ。
次はこれを読もうと。
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