フォト
2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 置き引き犯もいて、カラスもいて | トップページ | 東京地裁がはとバスのコースに!? »

2018年5月23日 (水)

オービスが時速696キロと測定した件

 マジっすか? という記事が5月20日のGIGAZINEに。以下はその冒頭部分だ。太字は私。

一般道をなんと「時速696km」で走ったとしてスピード違反キップを切られる事件が発生
 免許を取って自動車を運転したことがある人の多くはスピード違反(最高速度違反)を意識したことがあるはず。平成28年(2016年)の統計によると、日本国内では1年間で約160万件のスピード違反が取り締まりを受けており、数々の交通違反の中で最も多い違反となっています。普通のスピード違反だと「10キロオーバー」や「30キロオーバーで一発免停」などのレベルで恐々とするものですが、海外ではなんと一般道を時速696kmというあり得ないスピードを出したとして反則切符を切られるという事態がおこりました。

 私みたいなマニアは「反則切符を切られる」というところに引っかかってしまう。原記事をチラ見した限りでは「the speed indicated on the letter he received from police」、警察からの手紙に記されていた速度、ということなのかな。
 この取締りは自動速度取締装置(略して時速機。日本では一般にオービスと総称)によるものと解される。時速機が測定・撮影したあとの手続きも、ペナルティとしての金員の法的性質も、日本とは異なるようだ。
 ま、そこは措いといて、同記事中にこんな部分がある。 

 目を疑った男性は、この書類をベルギーの交通当局に送り返して説明を求めました。すると、案の定というべきか、この数値はコンピュータープログラムのエラーによってはじき出されたもので、実際の速度は時速60kmだったことが判明しました。あり得ないスピードで摘発されるところだった男性は疑いが晴れたことでホッと胸をなで下ろしたはずですが、最終的には「10キロオーバー」でキッチリと違反キップを切られ直したそうです。

 コンピュータープログラムのエラー!? 重要なのはそこである。エラーだとなぜ分かったのか。
 その「男性」以外からも「俺は700キロと測定されてる!」等続々とクレームがあり、調べてみたら、間違った計算式を入力して10倍以上の測定値を表示するようになっていた、パトカーを走行させて測定してみたら500キロと出た、とか?

170331lk そうじゃないとすれば、エラーはどう発見されたのか!?
 The letter  from police には、ナマの測定値らしきものと、あり得るプラス誤差をマイナスしてペナルティ徴収の根拠とする測定値と、ふたつ記載されている。
 そいうやり方をするところを見ると、もしかして、たとえばそのオービスがレーダー式の場合、発射した電波の周波数と、違反車両に反射して戻った電波の周波数、そういうのもじつは装置内で記録しているんじゃないか。たとえばループコイル式なら、最初のループ(電磁コイル)が違反車両を感知した時刻と、6.9m先のループが感知した時刻とか。そういうのをチェックして、エラーが発見されたのかもっ!

 日本のオービスには、あり得る(とされる)プラス誤差をマイナスした測定値のみしかない。ナマの測定値も、各段階での記録も一切残さない。つまり、エラーがあっても絶対にチェックできないシステムになっているのである。
 なぜ? 答えはずばり、日本のオービスにエラーはないからだ。
 もう少し詳しく言うと、何らかのエラーがあれば写真を撮影しないようになっており、写真が写ったこと自体が、エラーがなかったことの証明になるのだ。

 どうでぇす、日本のオービス、すごいっしょ。ただ、なんか背中が寒くなってくるけど(笑)。
 画像は岐阜県内の、東京航空計器のオービスⅢLk型。背中合わせなのが珍しいと、マニア氏が撮影して送ってくれた。ありがとう~。

 あそうそう、「最終的には「10キロオーバー」でキッチリと違反キップを切られ直した」という部分が非常に興味深いのだが、それはまた今度。

 ←5月23日8時10分現在、週間INが120で2位~。

« 置き引き犯もいて、カラスもいて | トップページ | 東京地裁がはとバスのコースに!? »

オービス(オービスⅢ)」カテゴリの記事

コメント

 背中向きのは、普通に考えれば、反対車線を狙っているのでしょう。バイクの背部ナンバーを狙うか、反対車線の自動車を狙うか、二者択一なら後者を選ぶに違いないので。
 でも、言われてしみじみこの写真を見ますと、如何にも戦時兵器的というか。ゴツすぎます。沖縄に米軍が設置した秘密装置だ、と言われたら信じそう。
 そう考えてみると、新時代の速度取締りは、運転席の違反者の顔まで特定する必要はなく、車両ナンバーだけ認識すればいいわけで、オービスはもっと簡易でもっと小さくもっとシンプルにできるでしょう。
 警察庁がもたもたしているように見えるのは、そこにも理由があるのかもしれませんね。

背中合わせというのは、上下車線を撮れると言うことですか?それとも片側車線のみで車両の前後のナンバープレートを撮影すると言うことでしょうか?オートバイだったらナンバープレートを撮影されてしまいますね、お〜コワコワ。

この記事へのコメントは終了しました。

« 置き引き犯もいて、カラスもいて | トップページ | 東京地裁がはとバスのコースに!? »