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2018年7月の11件の記事

2018年7月29日 (日)

いわゆる「荒れる成人式」の事件、無罪っ!

1807279 27日(金)、最後に東京地裁(石田寿一裁判官)で「有印私文書偽造・同行使、詐欺未遂」の新件を傍聴した。マンションの死亡住民(70代)になりすまして信用金庫で手続きして逮捕、と報じられた事件だ。
 真っ向無罪主張だった。
 今後、高齢社会が孤独死が進めばあちこちで問題になってきそうな事件と思えた。追っかけよう。

 次回期日は追って指定となり、裁判は早く終わった。
1807276 私は裁判所内でみっちり調べ物をし、それからお向かいの警察庁へ。
 高齢者のアクセル・ブレーキ踏み間違い事故について、最新の非常に興味深い文書をもらった。あとでメルマガで書こう。

 北区滝野川の究極の居酒屋「昭和」は17時開店。まだだいぶ早い。
 警察庁(いわば全国警察の総元締め)を出た私は、警視庁(東京都警察本部)の脇を歩き、散歩がてらふらふらと皇居の敷地内へ入った、桜田門から。

 広いね~。そして外人さんだらけだね~。
 画像上は、皇居の敷地内を出て歩道を歩く途中に撮ったもの。
 左側の四角いだけの巨大建造物が、今日は朝からいた裁判所ビル(東京高地簡裁合同庁舎)だ。

 真ん中の、屋上に塔がある巨大建造物が、警察庁などが入っている合同庁舎2号館。
 右側の同じような巨大建造物が警視庁だ。
 そのさらに右側に桜田門があり、皇居がひろがる。

 皇居の石垣とお濠の向こうに3つの巨大建造物を見る、なかなかいいでしょ。
 この写真を撮っていたら、観光客と思しき外人さんが撮影の邪魔にならないよう足を止めてくれた。
1807271 私は気づいてにっこり。外人さんもにっこり。国際交流だ~(笑)。

 そうして「昭和」へ。
 この日の「昭和の酒肴は、なんと私好みのものだらけだった。うひょ~、である。
 下の画像の右側は、鮎の塩焼きと茄子の煮浸しとジャガイモの細切りをなんか焼くか挙げるかしたもの。左側は麻婆茄子。小鉢はオクラと長芋等をあえたもの。
 満腹満足して早めに帰宅。超絶マニアックデータの入力作業をして寝たのであった。

 メルマガ「裁判傍聴バカ一代」、7月は以下の11号を発行した。

第2131号 いわゆる「荒れる成人式」の事件、無罪っ!
 たまたまちらっと傍聴した「傷害」の控訴審判決。原判決破棄、一部無罪! 公訴事実は2つ。なんとなんと、1つは交通トラブルの事件、もう1つは、成人式の某文化会館での、おそらくは元暴走族君との事件、そっちが無罪なのだった!

第2130号 躁状態が気持ちよくて薬の服用を怠った…
 東京法務局の職員が、自ら起こした民事訴訟に関連して相手方代理人弁護士を恐喝したとされる事件。同時期に高級マンションを続けて2つも購入しており、どうもやってることがおかしいと思ったら…。嗚呼、せっかくの公務員人生をそんなことで棒に振ってしまう場合もあるのかと。

 以下の4号は7月22日にお知らせした

第2129号 常習万引きおばさんのあり得ない言い訳
第2128号 リアルナンパ塾、女性は人格のない獲物か
第2127号 交通トラブル殺人、原審は正当防衛を認め!
第2126号 上西小百合議員の本人尋問、傍聴しました!

 以下の5号は7月14日にお知らせした

第2125号 何度服役しても出ればアコム無人君へ行き
第2124号 みんなで談合、こんな裁判は受けられない!
第2123号 傷害致死の控訴審、逆転無罪がヤバイっ? 
第2122号 催涙スプレー使用の強制わいせつ未遂は…
第2121号 麻酔科医長、酒気帯び2件とも逆転無罪!

 いま購読登録すると、以上11号がどどっと送信される。どれも忘れがたい事件だが、そうだなぁ、「常習万引きおばさんのあり得ない言い訳」なんか、あり得ない言い訳にすがらざるを得なかった防衛機制が哀れで…。
 そして7月末まであと2号が順次送信される。そこまで無料だ。

 これを読者氏から教わり、上下巻を楽天で即注文した。2日後だったか、宅配便だけども郵便ポスト入れで届いた。助かるっす。

 ←7月29日11時30分現在、週間INが130で2位~。happy02

2018年7月25日 (水)

万引き病、人間脳と動物脳

180724 万引きは絶対しない! したくない!
 どんなに固くそう誓っても、いわば低級動物霊に憑依されたかのように、まっしぐらに万引きしてしまう人たちがいる。摂食障害(食べ吐き)の女性に多いようだ。
 窃盗症、クレプトマニア、私は万引き病と呼んでいる。

 その病気のメカニズムを解明し、治療法を見つけ、実際に多くの患者を治療してきた医師がいる。
 ある万引き裁判にその医師が証人出廷した。私は傍聴し、メルマガ第1906号「「DSM-5は間違っています」ときっぱり!」、第1907号「天敵の多いジャングルに育った小動物の脳」でレポートした。
 その一部を今回ここに、少し加筆等したうえで転載したい。

 被告人は小柄で若めの女性。既婚、1歳の子あり。重度の摂食障害(食べ吐き)。万引きで執行猶予中の万引き、量刑相場的には実刑間違いなしの事件だ。

 私は非常階段をワンフロア下り、10時から東京地裁722号法廷(52席、齊藤啓昭裁判官)で「窃盗」の審理。

 検察官から被告人質問の続きが少し行われた。
 被告人は赤城高原ホスピタルに入院していたことがあり、退院後はグループミーティングに通い、万引きは収まってたのだという。
 ところが、かなり遠方の実家へ帰って再び万引きが始まった! うわぁ、実家の親との関係がすべての原因なんだな?
 被告人はこんな凄まじいことを言うのだった。

被告人 「万引き衝動と過食嘔吐の生活になってから、1人の時間を万引きと過食嘔吐に使おうという考えになってしまって」

 東京へ戻っても万引きは止まらず、ついにまた捕まり、それから「今の病院」へ通い始めたのだという。

 10時06分、証人尋問が始まった。
 スリム系の、メガネの年配男性だ。良い色合いの夏のスーツ、あれは高いでしょ。
 弁護人は証人を「ヒライ先生」と呼んだ。独立行政法人国立病院機構下総精神医療センターの薬物依存治療部長で条件反射制御法学会の会長、平井愼二医師なのだ。

弁護人 「■■さん(被告人)を、病的窃盗、摂食障害と診断されましたね」
証人   「はい」
弁護人 「まず、病的窃盗、食べ吐きのメカニズムを…」
証人   「では図をご覧下さい」

 壁の大型モニターに、弁護人のノートパソコンを通じて図が映し出された。
 脳の断面の略図で、中心部が青色、外側がオレンジ色になってる。

証人   「真ん中の青いところが第1信号系、犬も猿も持っています。オレンジの外側、第2信号系、考える脳です」

 そして…。

証人   「第1信号系、全く考えません! 刺激が入ると、出る、反応は1つです。動物は、生まれた瞬間から、守る、食べる、セックスする…全く考えずに同じ行動をしてしまうシステム…このシステムが動物を適応させ、進化させてきました…」

 ほ~、なるほど。

証人   「第2信号系は、人だけが持つ、思考する脳です。思考して動作をつかさどる、動作だけをつかさどります。自律神経はつかさどりません。動作を引っ張る…未来のための行動をつくる、50年とか未来のために働こうとする、考える、巧妙な脳です…2つの脳をしっかり持っている。通常の精神科医師とか法曹は、たった1つの脳で考えて行動していると思っていますが、それは大間違いです…2つの脳はときに協調して、一方が優勢になり、一方が抑制され、人の行動がつくられる…」

 大型モニターの図は2枚目になった。

証人   「38億年前に生物が…10億年前に動物が生まれた…動物は、防御、摂食、生殖、この3つを第1信号系がつかさどります…(図を示し)刺激が入ると、短い行動の神経群がドミノのようにつながって、一連の行動を起こします…成功すれば定着させる効果を生む、これを報酬というんですが…10億年前から我々の行動はパターン化されていた…男は女の裸を見ると考えずに興奮してしまう、逆らえないのです。刺激がなければ静かです」

 弁護人は、今の話をまとめようとした。まとめて「こう聞いてよろしいですね?」とか確認する、いつものパターンだ。
 しかし裁判官は、理論的なところは論文で分かるので「できるだけ被告人に即したところを…」と仕切った。

弁護人 「では■■さんの病的窃盗…DSM-5の診断基準の1つ、個人的に用いるものでなく金銭的価値ではなく…この要件に反するから病的窃盗じゃないと…」

 そうなのである! アメリカの診断基準というかマニュアルでは、万引きしたのが無用で無価値なものでなければ、病的とは認めないである。
 検察官は喜々としてこれを引用し、どう見ても明らかに病気だろ、と思える者を刑務所へ送るのである。有能な警察官はそこが分かってるから、資産家のおばさんが財布に数万円ありながら数百円のものを万引きすると「老後を考えて少しでも節約したかった」とか上手に調書を取るのである。

 そういうやり方に、私はいっつもムカついてた。平井医師は、よく通る低い声で、ゆっくりときっぱり言うのだった。

証人   「DSM-5は間違っています。私のように言う精神科医はけっこういます」
弁護人 「全く自分のために用いない人はいますか?」
証人   「ゼロ%です。全くいません! 食べるものを盗る人はみんな食べています」

 私はスカッとしたね~(笑)。
 さぁ、そして、被告人の摂食障害、万引きは、脳のどのようなシステムにより生じたのか、どうヤメさせられるのか、ま~、私は今回凄いのを傍聴したょ、興奮したょ。
 ちょと長くなりそうなので、申し訳ない、次号へ続くっ!

 次号とは第1907号だ。万引き病の女性が万引きをするとき、第2次信号系(人間脳)はすっ飛び、第1次信号系(動物脳)だけで動いてしまうのだという。
 人間脳の智恵がはたらかず、動物脳で動くから、いちおうはキョロキョロ警戒するものの天井の監視カメラは気にせず、簡単に捕まってしまう、そういうことなのかも。低級動物霊に憑依されたかに感じられるのも、そういうことなのかも。
 万引きGメンの伊東ゆうさんと話したなかに、可愛い女性なのに万引きの瞬間はいやらしい悪人顔になる、という趣旨の部分があったと記憶するが、それは動物脳に支配された動物顔なのかも。

 平井医師のこの本は東京地裁の地下の書店にあるかと。

 画像は、農家の直売所で買った茄子。長いのは3本で100円ぽっきり。丸々太いのも3本で100円ぽっきり。これを切ってフライパンで焼き、おろし生姜と醤油で食べる、ほぼ毎日食べている。旨いのだよぅ。ここで一曲おかけしましょう、「恋は茄子色」。あなたはわたしのポリフェノール、傷だらけの心にナスニンが多く含まれるの♪ しぇーっ(笑)。

 ←7月25日14時10分現在、週間INが140で2位~。happy02

2018年7月22日 (日)

絶対万引きしたくない女性が必ずまた万引きする理由

 窃盗症、クレプトマニア、私は万引き病と呼んでいる。

 捕まれば後悔、反省するのだが、もともと我慢がきかず、犯罪のハードルが低く、利得のためにまた軽々とやってしまう者が世の中には確かにいる、というのが事件数で7800件ほどの裁判を傍聴してきての印象、認識だ。
 また、自分の損得しか頭になく、騙す盗むは当たり前、犯罪のハードルがそもそもない者もいる。

 万引き病とは何か。
 犯罪のハードルは高く、貯金や収入がしっかりあり、万引きなどしたくない、絶対しないと固く思っているのに、低級動物霊に取り憑かれ操られるように、いわば低級な動物の顔になってさくっと万引きする。いちおうキョロキョロするけれども低級動物ゆえ、防犯カメラ(と称する監視カメラ)にばっちり撮られ…。

 検察官、裁判官はどう扱うか。
 上記3種類とも、いつものテンプレートの鋳型に嵌めて量刑相場どおりの刑を科す。万引き病については、それは不適当と気づき始めた裁判官がいるようだが、ものすごく少数派だ。

 ところで諸君、犯罪のハードルは高く、貯金や収入がしっかりあり、万引きなどしたくない、絶対しないと固く思っているのに、なぜ万引きをくり返すのか。刑務所へ落ちても出ればまたすぐ万引きをする、なぜだと思う?

 そこを解明したのが平井愼二医師だ。
 2017年5月18日、接触障害(食べ吐き)の若い女性を被告人とする万引き裁判があり、平井医師が証人出廷した。その証言はあまりに衝撃的だった。なんと、上記「なぜだと思う?」の答えをすぱっと提示し、治療法を説明し、万引き病は「治る」ときっぱり言ったのだ。私は興奮し、メルマガ第1906号「「DSM-5は間違っています」ときっぱり!」、第1907号「天敵の多いジャングルに育った小動物の脳」でレポートした。

 そして昨日、7月21日(土)の午後、成城大学へ行ってきた。平井医師の「条件反射制御法で把握した行動原理に従う司法」 という基調講演を聴いてきた。
 終わって懇親会があるようだったが、私は強い心で離脱した。今日も飲んだら4日連続で外酒、なんてことよりも、平井医師が言う「行動原理」でなければ説明がつかない事件をメルマガ第2129号で早くレポートしようと、それから単行本をいっくらなんでも少し書き進めねばと。

 メルマガ「裁判傍聴バカ一代」、7月は以下の9号を発行した。

第2129号 常習万引きおばさんのあり得ない言い訳
 レジ袋を持ってスーパーへ行き、その袋に次々と商品を入れ、精算せずに退店。それは普通の行為であり万引きの意思などなかったと、あくまで言い張る万引き前科6犯のおばさん。頭がおかしいのか? いや、けしておかしくない。脳機能的に合理的に説明がつくのである!

第2128号 リアルナンパ塾、女性は人格のない獲物か
 すぐセックスに持ち込むことを「即る」といい、即った数を競う男たち。“ヤリ部屋”へ連れ込み泥酔させ男2人で強制性交等(昔の言葉では強姦)&動画撮影。こういう男たちが普通にいることを、中学校の性教育で教えているんだろうか。

第2127号 交通トラブル殺人、原審は正当防衛を認め!
 原審(横浜地裁の裁判員裁判)は、立ちふさがった男性(死亡被害者)に違法があるとして、被告人に正当防衛を認めたのだという。しかし東京高裁(若園敦雄裁判長)は、原審の判断は誤っている、認める余地はないと切り捨てた。ならば原判決破棄、と思うでしょ。ところが…! くらくらしそうなこの裁判、報道はないようだ。

第2126号 上西小百合議員の本人尋問、傍聴しました!
 上西小百合衆院議員(比例近畿ブロック)がバラエティ番組での発言により損害賠償を求められた、と報道された民事訴訟の、本人尋問を傍聴した! ナマ上西さんは見事にお洒落でハキハキよくしゃべり、表情が豊かすぎるほど豊かで…。

 以下の5号は7月14日にお知らせした

第2125号 何度服役しても出ればアコム無人君へ行き
第2124号 みんなで談合、こんな裁判は受けられない!
第2123号 傷害致死の控訴審、逆転無罪がヤバイっ? 
第2122号 催涙スプレー使用の強制わいせつ未遂は…
第2121号 麻酔科医長、酒気帯び2件とも逆転無罪!

1807202 いま購読朗読すると、以上9号がどどっと送信される。そして7月末まであと4号が順次送信される。そこまで無料。テレビ、新聞、週刊誌等では見られない、異世界がここにはあるっ! メディアの人はこのメルマガを宣伝してくれない。他社に知られたくないんだという。ありがたいけど、うぅ…。

 どうやら厚労省の薬事行政の関係から、二日酔い防止の脅威の効能をうたえず、知る人だけが密かに愛用しているミヤフローラEX錠、従来の230錠入りを超えて420錠入りが登場、1錠あたりの金額が安くなった! 酒飲み界の大ニューズだ(笑)。
 酎ハイ論はまた今度。

 ←7月22日22時30分現在、週間INが120で2位~。happy02

2018年7月19日 (木)

7月21日(土)成城大学で重要シンポ!

「この星の環境は過酷だ。人類の生存に適さない」

 50年前のSFにそんなセリフがあったっけと、遠く思い出す日本の夏。 ※SF=science fiction。断じてsex friend などではないっ!

 2020年の夏真っ盛りには、世界中から人が集まってオリンピックの巨大祭典をやるわけだ。東京の気温も湿度もさらに上がるだろう。だいぶ人死に(ひとじに)が出るんじゃないか。
 東京地裁はその期間、開廷をがくんと減らすだろう。民事の期日は原則入れず、刑事の開廷は身柄事件だけとし、普段に倍して保釈を認めるとか。
 したがってオリンピックの前後、民事も刑事もメッチャ開廷が多くなるはず。嗚呼、大変だっ! などと今から心配してひーっとなる夏の傍聴マニア哉(かな)。

 さて、私自身は早々と手帳にメモっていたのだが、申し訳ない、お知らせが遅くなってしまった。
 7月21日の午後、成城大学で「治療的司法研究センター 設立一周年記念シンポジウム  “嗜癖行動”は止められるか ──問題解決型の刑事司法の導入を目指して──」というのがある。
 http://www.seijo.ac.jp/events/jtmo42000000mq00.html

18071920182 独立行政法人国立病院機構下総精神医療センターの薬物依存治療部長兼臨床研究部長で条件反射制御法学会会長の平井愼二医師による「条件反射制御法で把握した行動原理に従う司法」 という基調講演。
 これをどうしても聴きたい!
 窃盗症、クレプトマニアと診断された方、いやいや自分はそんな気味の悪い病気じゃない、と思いつつしかしなぜか万引きが止まらない方、またそのご家族にお勧めする。万引きが止まらない原因は何か、どうすれば止められるのか、希望が見えるはず。
 警察官、検察官、裁判官にもお勧めしたい。

※ 画像は東京都の「平成30年度一般会計予算説明書」より。放置違反金の予算額。2006年の制度スタート以来、どう変化したか、そういうところがマニアの楽しみなのです。
 これらのコピーを取るため1年ぶりに都庁へ行った。びっくり。セキュリティゲートが設けられていた! 中央省庁よりは簡易だったが。

※ 7月19日23時追記。ごめん! この画像の、上のほうの切れているところに「(単位 千円)」とあるのだ。したがって本年度(2018年度)の放置違反金の予算は、508万6504円ではなく、50億8650万4千円なのだ、ごめん!

 ←7月19日11時00分現在、週間INが120で2位~。happy02

2018年7月16日 (月)

警視庁が新型オービスを導入、くらくらする報道

 読者氏から教わった。以下は7月12日付けTOKYO MX。

警視庁が“新型オービス” 狭い生活道路でも取り締まり
 警視庁は車のスピード違反を大通りではない生活道路でも取り締まることができる、新しい自動速度取締機(通称・オービス)の運用を東京都内で始めました。
 新しい取締機は持ち運び型で、これまではスペースがないために自動取締機が設置できなかった生活道路での取り締まりを可能にしました。運用初日となった7月12日は早速、東京・葛飾区の小学校近くで取り締まりが行われました。警視庁によりますと、東京都内で子どもが巻き込まれる事故は2017年の1年間で1500件ほど起きていて、そのうちおよそ7割が通学路や狭い路地などの生活道路で起きていました。警視庁はこうした場所で取締機を活用して、事故を減らしていきたいとしています。亀有警察署の木下薫交通課長は「可搬式自動取締装置を活用し、世界一の交通安全都市・東京を目指す」と語りました。
 警視庁は常設型のような設置場所手前での“予告看板”を出すことはせず、取り締まりを行っていくことにしています。

180516lsm300 新型の可搬式(可搬型)オービスLSM-300(東京航空計器製)の本体部を警察官が2人でえっこらしょと運ぶ、そのシーンは初めて見る。良いニュース映像だ!
 LSM-300は、警告板を掲示する運用をしない、そうはっきり報じているところも良い。

 良いのだけれど、もう何と言っていいのか、くらくらする。結果として視聴者を完全に馬鹿にしていると、申し訳ない、マニアな私には思えてしまう。
 警察の側が、都民を国民をどうせ無知な馬鹿と見ており、その意のままに報道するからこうなってしまうのか。

 『ドライバー』や『ラジオライフ』やメルマガや当ブログでさんざん書いてきたことを、しょーがない、また書こう。

 交通違反は「反則行為」と「非反則行為」に分かれる。
 スピード違反についてはこうだ。
 超過速度が30キロ未満(高速道路と自動車専用道路では40キロ未満)=反則行為→いわゆる青切符。
 満超過速度が30キロ以上(高速道路と自動車専用道路では40キロ以上)=非反則行為→いわゆる赤切符。

 それでだ、オービスは「非反則行為」だけを取り締まる。40年くらい前の判例、肖像権の問題に縛られている、というのはタテマエ。実際には、反則行為まで取締りの手を広げることができないのだろう。

180516lsm300_2 通学路、生活道路はだいたい「ZONE(ゾーン)30」とされ、制限速度は30キロだ。
 したがってMXの報道は、制限30キロの通学路、「狭い生活道路」を60キロ以上の速度でかっ飛ばす、そういう違反車だけをしっかり取り締まるために新型オービスを導入しました、すごいでしょ、ということになるのだ。くらくらする。

 通学路、生活道路での取り締まりを錦の御旗にするなら、反則行為のスピード違反も当然に取り締まらねばならない。
 しかしそうすると大きな問題が生じる。
 オービスが現場で行うのは測定&撮影だけ。後日、写真に写ったナンバーから車両の持ち主を特定し、違反者を警察へ出頭させて違反切符を切る。
 非反則行為のスピード違反は全体としては極めて少ないから何とかそれでやっていられるが、反則行為までいちいち呼出状を送って出頭させるんじゃ警察がパンクする。なんだかんだと出頭しない者はよくいて、現在でさえ警察は困っているのだ。上述の「反則行為まで取締りの手を広げることができない」とはそういうことなのである。

 じゃあどうするか、解決策は明白だ。
 現在の駐禁取締りと同じように、ナンバーから判明した車両の持ち主へ、放置違反金ならぬ速度違反金の納付書を送付し、払わせる、払わなければ預貯金や給料等を差し押さえる、それしかない。

1、オービス取締りを赤切符の制約から解き放ち、青切符のスピード違反も取り締まるようにする。
2、違反者ではなく車両の持ち主からペナルティを徴収する制度をつくる。

 このふたつをやってこその「通学路、生活道路で新型オービスを活用」なのである。ところがMXは、このふたつを臭わせることすらせず、ただただ新型オービスは素晴らしいかに言う、私はくらくらする…。

 画像は、メルマガ第2100号(今年5月15日発行)の編集後記で速報した、新型オービスLSM-300の警視庁の契約書の一部と仕様書の一部だ。
 契約日は昨年9月6日、納入期限は今年2月28日、数量は1式、契約金額は1080万円(税込み)。
 なぜ1式だけなのか、同編集後記に書いたように、取締りを目的とする購入ではないのだろう。
 なぜ今頃お披露目なのか。上記1、2へ向けてそろそろ具体的に動き出すのか。もしかしてMXテレビのコメンテーター諸氏に上記1、2をそして3を言わせたいとか?
 3とは、ずばりこれだ。

3、駐禁に続いてスピード違反取締りも民間委託。

 この1、2、3を2013年から一貫して言い続けているのは私だけみたいなんだょね。変なの。

 ←7月16日10時30分現在、週間INが150で2位~。happy02

2018年7月14日 (土)

交通トラブル、逮捕容疑は殺人、一審は正当防衛を認め、しかし…!

 7月13日(金)、ばりばり窃盗症、クレプトマニアと思われる女性の「窃盗」の判決から傍聴した。
 万引きで執行猶予中に、缶コーヒー1本等販売価格合計435円を万引きしたが、20万円を支払って示談、ようやくしっかり病識を持つに至ったようで入院治療を開始…。

 同種裁判をさんざん傍聴してきた私から見て、再度の執行猶予は十分あり得ると思えた。ところが東京簡裁の吉田要裁判官は、量刑相場の階段を厳格に上らせ、実刑とした。とはいえ後ろめたかったのだろう。実刑が相当だとする理由をかなり長々述べた。行為責任主義病、量刑相場病こそ治療の対象と、私は思う。

 続いて、昨年9月に第1回公判があった「詐欺」の被告人の、なぜか今頃の、しかもなぜか厳重警備の勾留理由開示を傍聴した。

 警視庁の捜査員をかたり、「あなたとやり取りした警察官が逮捕された」「保釈金が必要です」などと嘘を言い、女性から現金360万円をだまし取ったとして無職の男2人が逮捕されました。

 などと昨年6月にテレビ朝日が報じたらしい事件だ。
 最近注目の守下実裁判官、との掛け合いが非常に、なんというか! この被告人、アウトロー界ではおそらくかなりの有名人かと。

 午後、ばったりお会いしたある女性マニア氏から教わり、なんと、「上西小百合氏に賠償請求 元府議「テレビで虚偽」」と報じられた「損害賠償等請求事件」の、上西小百合被告の本人尋問を傍聴した!
 ハキハキとよくしゃべる人だった。阿部賞久原告の本人尋問のとき、上西さんは被告席にいたわけだが、そのお顔が…! 際だったキャラの持ち主といえる。

1807131 メディア報道に慣れている方は「上西さん、何か犯罪をやったのか」という印象を受けるかも。違います。民事裁判では訴えた側を「原告」、その相手方を「被告」というのです。刑事裁判では、訴える(起訴する)のは検察、起訴された者を「被告人」というのです。そしてメディア報道は徹底的に「被告人」を「被告」と称して動じないのです。ある元裁判官氏も憤慨してました。

 画像は昭和。茄子のチーズ焼きと、鶏の腿焼きっていうのかな。いずれも1皿チケット1枚。チケットは10枚綴りで1200円。
 
 最後に、いわゆる交通トラブルの「傷害致死」の、控訴審判決を傍聴した。
 原審(裁判員裁判)はなんと正当防衛、過剰防衛を認めたんだね! なのにその重い量刑は何なのっ。
 こりゃ大事件じゃないかとあとでネット検索してみた。が、「殺人容疑」で逮捕されたという発表報道しか見つけられなかった。原審の認定が報道されればネットでがんがん無断転載され死亡被害者を貶める匿名コメントが踊ったろうに、見当たらない…。

 んで控訴審は、正当防衛も過剰防衛も成立する余地はないとした! なら原判決破棄か? いやそれがそうじゃないのである!
 近頃話題の交通トラブルが発端の事件であるうえ、原審も控訴審も非常に興味深い。ところが、控訴審判決も現時点では報道が見つからない。

 私のメルマガしか報じない裁判が全国に日々どんだけ埋もれているのか。責任の重さに身が引き締まる思いですとかそんなの超えて、気が遠くなる…。遠くなる私がアホで、私独りが世間から遠ざかるのか。べつにいいけど(笑)。
 メルマガ「裁判傍聴バカ一代」、7月は以下の5号を発行した。

第2125号 何度服役しても出ればアコム無人君へ行き
 同種前科9犯。前刑出所後すぐまた無人君へ行き…。この人の人生は一体何なのだろう。  プラス、酔って路上に横臥していた40歳男性を轢いて逃げた事件。逃げの部分は未必的故意にとどまるとされたが…。  プラス、農業体験ツアーの10代女子に対し地元の73歳男性が強制わいせつ行為、とされる事件。間もなく夏休み。同種事件がワイドショーを賑わすことになるのか。

第2124号 みんなで談合、こんな裁判は受けられない!
 うわ、ヤバイ被告人なんだなっ! ばりばりそう分かる態勢で「窃盗」の新件が始まった。手錠・腰縄で現れたのは、金髪交じりの55歳男性。起訴状では職業は土木作業員だそうだが本人は断固「OLです」と答えた。守下実裁判官との互いに大声の掛け合い、見応えがあった!

第2123号 傷害致死の控訴審、逆転無罪がヤバイっ?
 父親を死亡させたとされる事件。一審の裁判員裁判は懲役3年。証拠調べはしないのが基本の控訴審なのに、なんと一審で尋問した専門医をまた尋問! 検察官はしつこく食いついて裁判長から止められ、新たな反証を検討したいと言い出した! こんな展開、滅多にない。もしや…!
 
第2122号 催涙スプレー使用の強制わいせつ未遂は…
 わいせつ目的で女性に催涙スプレーをかけた、「強制わいせつ致傷」で逮捕、などと実名報道された事件、の判決を傍聴した。びっくり、事実認定に、わいせつ目的もわいせつ行為も一切なかった。しかしわいせつ事件としての実名報道(の転載)は永遠に残るのだ。

第2121号 麻酔科医長、酒気帯び2件とも逆転無罪!
 ネットにある情報によれば、なんとも悪質な麻酔科医長。だがっ、酒気帯び運転は2件とも無罪! 今後、損害賠償等の民事訴訟になっていくのだろうか。てゆっか酒気帯び2件が2件ともなぜ無罪? なるほどねぇ、という理由なのだった。

 いま購読朗読すると、以上5号がどどっと送信される。そして7月末まであと8号が順次送信される。そこまで無料。購読解除しなければ翌月から108円というのは、1号の金額じゃない。月額だ。んな馬鹿な(笑)。
 次号はどうしよう。レポートしたい事件が多すぎてほんと困るっす。

 ←7月14日18時30分現在、週間INが160で3位~。happy02

2018年7月12日 (木)

川崎支部の自転車死亡事故、傍聴券は12枚…

2 漠然といえば自転車の事故。
 少し詳しくいえば、自転車を運転中に事故を起こして起訴された事件。それが刑事裁判の法廷へ出てくることがたまにある。
 事件名は主に「重過失致死」または「重過失傷害」だ。 
 犬の咬みつきや、駅のホームを走って人にぶつかり線路へ転落させた等々もその事件名で出てきたっけ。

 超絶マニアックデータその1を調べてみた。
 現時点で私は、自転車事故の「重過失致死」を6件、自転車事故の「重過失傷害」を25件、傍聴していた。
 合計31件。被告人の年齢は21歳から68歳までさまざま。女性は6人だ。電動アシスト自転車あり、スポーツタイプの自転車あり。
 単に不注意の過失だけじゃなく、信号無視とか悪質な違反もあると「重過失」になるのだ。

 これだけの数を傍聴したのは日本で私だけじゃないかと思う。だぁって私の場合、別の法廷で「強制わいせつ」や「殺人」や女性被告人の「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」があっても、真っ直ぐ「重過失致死」「重過失傷害」の法廷へ行くから(笑)。

1 それでだ、7月11日の夜、お世話になってる若いマニア氏から情報をいただいた。横浜地裁川崎支部で12日、あの、スマホとドリンクを持ちつつ電動アシスト自転車を運転、死亡事故を起こしたとされる女子大生の「重過失致死」の第1回公判があると。
 私は7月2日に川崎支部へ問い合わせるべく手帳に書き、ころっと忘れてた。ありがとう。よし、32件目を傍聴しようっ。

 だが、傍聴券抽選だという。
 うわぁ、前橋地裁・太田支部みたいなクソバカ野郎なことになりそう。記者クラブマスコミはどうせ横並びの短報しかしないくせに──それぞれ役割ってもんがあるのでそれはそれでべつにいいけど──なんで傍聴席を埋めたがる、ちっきしょぉ。
 地団駄踏んで断念した。

 12日の朝、念のため川崎支部へ電話してみた。
 傍聴券抽選の当たり券は、案の定、たった12枚ぽっち…。

※ 画像は那覇地裁。別のマニア氏の撮影による。

 ←7月12日14時50分現在、週間INが180で1位~。happy02

2018年7月11日 (水)

裁判傍聴マニアって…

180629_2 東京地裁の傍聴席には、開廷時刻、法廷番号、事件名等を10件か20件かメモした紙切れ等を手にした傍聴人がよくいる。そうして他人の裁判を次々見て回る…。
 とりあえずはそのへんが、裁判傍聴マニア、傍聴マニアの、端から見てすぐ分かる定義といえようか。
 ちなみに私が傍聴マニアになったのは2003年の3月頃だ。裁判傍聴の深奥部へ迷い込み、帰り道は霧の中に消えた。ふふ。 ←格好いいつもりかよっ(笑)。

 ある日の午前10時30分頃、東京地裁の7階の大廊下にこんな大声が響き渡った。

男の声 「強制わいせつ致傷もう終わったよ!」

 5階の法廷で10時~12時の期日だった「建造物侵入、強制わいせつ致傷」はもうとっくに閉廷になった、今から行っても無駄だという、エロ裁判好きには極めて重要な情報を、ある傍聴マニアが、仲間なのかどうか他のマニアらに伝えたのだった。
 その男は、別の日には小廊下でこんな大声を発した。

男の声 「今日あんまいーのないよ!」

 裁判所の庁舎内にいるのは傍聴マニアだけじゃない。
 被告人または被害者の、親、配偶者、交際相手、子ども、友人等々もいるのだ。その人たちにとっては人生の一大事なのだ。

 その人たちは、たいていは生まれて初めて裁判所へ来て、驚くようだ。他人の裁判を次々傍聴して回っているらしい者を見て眉をしかめ、

お身内 「あの人たち、何なんすか」
弁護人 「傍聴を趣味にしてる人がいるんだね。ま、裁判は公開だから」

 そんなやり取りを私は何度聞いてきたことか…。

※ 画像は、究極の居酒屋「昭和」のある日の酒肴。左は普通に大満足な肉入りオムレツ、右はオードブル風。しらたきが意外にもめっちゃ旨かった。お料理、上手だわ。いずれも1皿チケット1枚。チケットは10枚綴りで1200円(税込み)。したがって1皿120円相当、信じてもらえないだろうと思う(笑)。

 ←7月11日19時30分現在、週間INが170でまた1位~。happy02

2018年7月 9日 (月)

オレオレ詐欺が猛威をふるえる理由

 どれくらいの方がご存知なのか、メディア報道は、まず1段落目で最低限を報じ、2段落目、3段落目と次々に、若干詳しいことを加えていくという特殊な形になっている。
 下から順に1段落ずつ抜いていっても、まぁそれなりに伝わる形になっている。なので、各段落に若干のダブりがしばしばある。
 そんな形にこだわらず、しっかり取材し、決められた文字数の中でがっちり伝えればいいのに、と私なんかは思うけれども、そうはいかない事情というか慣習があるのだろう。元メディア記者氏の本にそのへんが書かれていたりする。

 で、以下は今年5月11日付けのKHB(北日本放送)の、キャッシュだ。
 私のほうで、丸カッコ数字を振る。

孫装う電話「声が違う」 偶然居た母親にバレ逮捕
(1) 孫を装って嘘の電話を掛けて現金をだまし取ろうとしたとして、24歳の男が逮捕されました。電話に出た実際の孫の母親が嘘の電話に気付いて逮捕に至りました。
(2) ■■■太容疑者は9日、東京・荒川区に住む80代の男性の自宅に「会社の書類を違う所に送ってしまった」などと孫などを装って嘘の電話を掛け、現金300万円をだまし取ろうとした疑いが持たれています。
(3) 警視庁によりますと、孫を名乗る電話には偶然、居合わせた実際の孫の母親が出て声が違うことに気付き、通報したということです。
(4) ■■容疑者は「パチンコをしていた時、受け取る仕事をしないかと見知らぬ男に持ち掛けられた」などと容疑を認めているということです。

 1段落目と2段落からは、「容疑者」自身が孫に成りすまして電話をかけたようにしか読めない。
 本件以外のオレオレ事件でも、そう読める書きぶりは非常に多い。
 ところが4段落目を見れば、「容疑者」はテキトーにリクルートされた使い捨ての末端の受け子だ。
 ていうか、自分で電話して自分で金を受け取りに行くケースってあるのかな。少なくとも私は聞いたこともない。

1807071 しかぁし、「容疑者」は共犯者の1人、従属的立場だが不可欠な役割を担ったとされ、300万円の詐欺未遂の被疑者そのものとされるのである。警察はその前提で発表するのだろう。
 そしてメディアは前例踏襲、警察発表をそれなりになぞる形で報じる…。

 オレオレ詐欺において受け子はいちばん捕まるリスクが高い。次々捕まる。ゆえに詐欺グループは次々と受け子をリクルートする。
 普段のメディア報道に少しは触れている者は、リクルートされてこう思うんじゃないか。

「俺は電話なんてかけない。頼まれて“荷物”を受け取りに行くだけだ。しょっちゅうニュースになってるやつとはぜんぜん違う。なんか詐欺っぽいけど、電話がけとか俺は全く関わってないし、そもそも孫がどうとか全然知らない。大丈夫だろ」

 もしもメディアが、

「使い捨ての末端の受け子がまた逮捕されました。荷物を受け取りに来ただけと否認しているようですが、裁判では全く通りません。従属的だが不可欠な役割を担ったとされ、詐欺の既遂額合計数百万円の本件は間違いなく実刑、刑務所行きでしょう」

 などと毎度しつこく報じれば、受け子のリクルートはかなり困難になり、オレオレ詐欺の被害額は年間数十億円かもっとか減るんじゃないか。

 とは警察官も検察官も裁判官も絶対言わない。メディア報道も変わらないだろう。もし何か起こるとすれば、んなことをしょっちゅう言ってる私が詐欺グループから攻撃を受けるだけかと。
 だが、裁判傍聴師の立場上、言い続けていくしかない。

 ときにそんな社会的役割も担ったメルマガ「裁判傍聴バカ一代」、7月は以下の3号を発行した。

第2123号 傷害致死の控訴審、逆転無罪がヤバイっ?
 父親を死亡させたとされる事件。一審の裁判員裁判は懲役3年。証拠調べはしないのが基本の控訴審なのに、なんと一審で尋問した専門医をまた尋問! 検察官はしつこく食いついて裁判長から止められ、新たな反証を検討したいと言い出した! こんな展開、滅多にない。もしや…!
 
第2122号 催涙スプレー使用の強制わいせつ未遂は…
 わいせつ目的で女性に催涙スプレーをかけた、「強制わいせつ致傷」で逮捕、などと実名報道された事件、の判決を傍聴した。びっくり、事実認定に、わいせつ目的もわいせつ行為も一切なかった。しかしわいせつ事件としての実名報道(の転載)は永遠に残るのだ。

第2121号 麻酔科医長、酒気帯び2件とも逆転無罪!
 ネットにある情報によれば、なんとも悪質な麻酔科医長。だがっ、酒気帯び運転は2件とも無罪! 今後、損害賠償等の民事訴訟になっていくのだろうか。てゆっか酒気帯び2件が2件ともなぜ無罪? なるほどねぇ、という理由なのだった。

 いま購読登録すると、以上3号がどどっと送信される。そして月末まであと10号が順次送信される。初月無料だからと試し読みすると、「この内容で週3回発行かよっ、信じられない!」と購読解除できなくなり、翌月から月額108円を支払うことになってしまう方が多いようなのでご注意を。

※ 画像は、昨日の朝、自転車で農家の直売所をまわり、買い込んできたもの、の一部。袋入りのトマトはいずれも200円。きうりとインゲンは1袋100円。小さなトマトは200円分、少し食べちゃった。茄子は3本100円。合計1000円。消費税なし。バカ安だからと買い込み、冷蔵庫で傷ませちゃつまらないからと頑張って食べる。これが健康の秘訣だ。

 ←7月9日1時20分現在、週間INが150で2位~。happy02

2018年7月 4日 (水)

その者、青き法服をまといて金色の法廷に降り立つべし

ユパ様 「(のけぞって)けっ、検察官の攻撃色が消えていくっ!」
子供ら 「裁判官が、真っ青な異国の服を着てるの。まるで金色の草原を歩いているみたい!」
大婆様 「おおっ! その者、青き法服をまといて、金色(こんじき)の法廷に降り立つべし…」
子供ら 「大婆様っ!」
大婆様 「(ぼろぼろ泣き)古き言い伝えは誠であった…」
子供ら 「谷に無罪が戻ってきたよ! わーい!」

 ←7月4日23時00分現在、週間INが180で久々に1位~。happy02

2018年7月 2日 (月)

駐車監視員制度、お祭りの初日!

 いま、『ラジオライフ』の原稿を書いている。ネタは自転車取締りと自転車講習の最新データだ。
 じつは警察庁は2006年4月、自転車取締りを強化するよう全国都道府県警察に通達を発出している。2006年といえば、その6月1日に警察庁は駐車取締りの民間委託をスタートさせている。興味深い。

 当時、警察庁は何と言っていたのか、私が過去に書いた原稿を探した。そしたら、なかなか面白い記事を発見した。
 以下は、2006年7月発売の『ドライバー』に書いた記事だ。一部加筆等する。12年前、そんなことがあったのだ。懐かしい。

 たぶん私の出番が増えるんだろう、とはぼんやり予想していた。4月ころから雑誌、新聞のインタビュー、原稿依頼が多くなった。5月に入ると、ラジオ、テレビからの出演依頼が増えてきた。それは日を追うにつれ激しくなった。

1703282 やがて、予想をはるかに超え、もうひっきりなしになった。スケジュールをやりくりするだけで精一杯。自分がいまどの番組のインタビューを受けているのか、ほとんどわからなくなる始末だった。

 でも、私のコメントの内容は、いつも同じだ。それは、本誌やブログなどに書いてきたことだ。奇をてらって事実や認識に反することを言うわけにはいかない。不安になり、いくつかの番組スタッフに尋ねてみた。
「あのう、私、すでにいろんな番組にお答えしてまして、同じことしか言えないんですけど、いいんでしょうか」
「ぜんぜんOKですよ。こういうことでコメントできるのは、今井さんしかないんですよ」
 そ、そうなのか? うむぅ…。

1703284_2 そしてついに6月1日。駐車違反取り締まりの民間委託の、いよいよ初日がきたのだよぉ!

 朝5時50分、お迎えのハイヤーに乗車。6時すぎ、道端に停まってもらい、車内からFM東京に携帯電話で生出演。赤坂に着き、TBSラジオに生出演。同じハイヤーで渋谷警察署前へ。早く着いたので、向かいの立ち食いそば屋で、きつねそば、350円。これが、夜帰宅するまでの唯一の食事になろうとは、そのときの私は知るよしもなかった…。

 8時をすぎ、マスコミ各社が集まり始めた。渋谷署の正面玄関前で、担当警察官が「お願い事」を伝えた。
「勤務中の監視員へのインタビュー取材はお断りします。車道には出ないでください。皆さんが轢かれてしまうとニュースになってしまう。歩行者、自転車にはご注意を」
 いよいよ始まるのだ!

1703285_2 集まったマスコミ陣のなかで、私がいちばんわくわく興奮していたと思う。
 だぁって、警察はこの種の制度にしたいと90年、93年、94年に大きく発表していたのだ。私は94年に『週刊金曜日』に記事を書いてからずっと、機会あるたびに批判してきた。それが、ようやくこんな形で華々しくスタートするのだ。かわいい子どもが小学校に入学するような、なんともいえない興奮を私は感じるのだった。

 8時36分ころ、おおう! 渋谷署の正面玄関からぞろぞろ出てきたよ、駐車監視員(以下「監視員」)が!
 緑を基調とした制服に、携帯端末と携帯プリンターなどを装備して。数は15ユニット、30人か。マスコミ各社が一斉に撮影。私も昨年買ったデジカメで撮りまくったよぅ。

 監視員たちはすぐに2手に分かれ、さらにまた分かれた。私は道玄坂方向のユニットを追った。歩く、歩く、すたすた歩いていく。あちこちに違法駐車があるが、目もくれない。取り締まり開始場所が決まってるんだろうか。

 109(マルキュー)の前で、3ユニットが止まった。携帯端末をなにやらいじっている。資格者証のデータを入力している。出発前にやっとけばよさそうなのに…。
 茶髪にサングラスのおじさんが通りかかり「こんなの愛国心じゃねえ!」と、しゃがれ声で監視員らに怒鳴った。

 道玄坂を上り、途中の信号のところでまた止まった。ここがスタート場所か?
 だが、なかなか出発しない。リーダーらしき若めの監視員が、携帯電話でしきりに連絡をとっている。「いま、監視員といっしょに××しておりまして」と聞こえた。目つきが冷酷そうで、他の監視員とは明かに感じが違う。元警察官? だとすれば、若いのになんで退職したのか。ヤバイことをやったのか。

 「1回落として…」とも聞こえた。電源を落とせということらしい。どうも携帯端末が不具合のようだ。若いカップル(ラブホテル帰り?)が「あっ、あれだ、駐車監視員だ」と通りすぎる。

  9時10分、1ユニットずつに分かれ、動き出した。私は、怖い目つきの監視員がいるユニットを追った。
 しかし、ぜんぜん確認事務(新しい取り締まり)を行わない。歩道上にでーんと置かれたジャマな大型スクータも素通り。そして結局、渋谷署へ戻ってしまった。他にも戻るユニットがあった。やっぱりどうも携帯端末が不具合らしい。なんだよ。

 他の記者らとともに玄関前でうろうろしてると、いつの間にか、そばに1台の乗用車が路上駐車していた。駐停車禁止の標識のすぐ下。路面は赤くペイントされている。取り締まってくださいと言わんばかり。ヤラセか? などと記者らと話すうち、1ユニット出てきた。おうっ、やっと確認事務を見られるよ!

 けれど、監視員が写真を撮ってデータを入力している間に、ドライバーが戻ってきた。新しい取り締まりは、その場でプリントアウトした確認標章(新しいステッカー)が貼りつけられる前にドライバーが戻ればセーフなのだ。

 それからそのユニットは、明治通りを広尾方向へ歩き始めた。やっとまともな巡回活動が始まるのか。テレビが2局に、紙媒体の記者、正体不明の男が2人と私、合計10人くらいがくっついて進む。

 銀行の前に、ハザードを点けたタクシーが駐車していた。運転手の姿は見えないがすぐ戻ってくるだろう。ところがそのタクシーに対し、監視員は確認事務を始めた。
 「運転者が車両を離れて直ちに運転できない状態の違法駐車」を「放置車両」といい、確認事務の対象になるのだが、それにしても、こんなタクシーを? とくに迷惑にはなってないのに。私は思った、「見境ねーな!」と。
 当然、運転手がすぐに戻ってきてタクシーは発車。確認事務はまた空振りだ。
 まあね、民間が取り締まるのだから、法が決めたとおり見境なくやるのが正しい、とはわかる。個々の業者、監視員の恣意が入っては困る。

 けど、そうであれば、そもそもの規制は、場所ごとの迷惑性を十分に考慮するなど、よほど合理的でなければならない。
 なのに今回の新制度は、一部の例外を除いて、従来の不合理な規制のまま「時間の長短に関係なく取り締まる。取り締まったらかならずカネ(反則金または放置違反金)を徴収する」という制度だ。それで見境なく取り締まったのでは、ドライバーたちの憎悪がたまるばかりではないのか。

 さらに歩いていくと、道端にタクシーが。あれ、さっきのタクシーでは? と思う間もなく運転手が降りてきて、監視員に食いついた。
「銀行の1分でもダメですか! ほんの1分でも!  やりすぎだよ!」
 殴りかからんばかりの勢いだった。
 監視員はみなし公務員とされ、殴れば公務執行妨害だ。初日にすごいシーンを撮れるぞ。テレビカメラが集まった。もちろん私もデジカメを向けた。
 タクシー運転手は気圧されたか、殴ることなく去った。

 そのあとも監視員は、宅配のトラック、納品の1BOX、工事車両、ダスキンの軽自動車など、運転者が乗ってないとわかると見境なく確認事務を始めた。が、みな運転者が数分で戻るため、ぜんぶ空振りのまま、渋谷署へ戻ってしまった。

 午後に1件だけ、高級そうなBMWに確認標章を取り付けるところを目撃できた。間もなく戻ってきた運転者は、子どもをピアノ教室へ送った若い奥さんだった。複数のテレビカメラの前でコメントを求められ、おどろいていた。

 私はその日、たしか6つのテレビ番組のインタビューに応じ、途中で少し渋谷を離れてニッポン放送のラジオに生出演。夜はNHKラジオに携帯電話でコメントした。
 気温は30度を超え、今年初めての夏日だという6月1日はこうして終わった。女房殿から言われた。
「あんた、痩せたわね」
 仕方ないよ。これを皮切りに交通社会は大きく変わる。その〝お祭り〟の初日なのだから。

 制度スタートの前に私は、駐車監視員資格者講習を受け考査に合格、所定の手続きを経て駐車監視員資格者証を取っていた。
 インタビューでスタジオで見せまくった。「えぇい、頭が高い、控えおろう、この資格者証が目に入らぬか!」という調子で、というのはウソですけど(笑)。
 自転車取締り、スピード取締りもいずれ民間委託されるだろう。その資格者証も取らねば。大変だっ。

※画像は、ナンバーを隠した駐車中のバイクの確認標章(黄色い駐禁ステッカー)を取り付けたという珍しい写真。読者氏からの頂き物だ。

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