ついにきた、反則金値上げ!
いったいどうするのか心配していたら、うわぉ、こんな手できましたか! やるっすね! と私なんかは思ってしまうのである。
以下は12月20日付け時事通信。
運転中の携帯、罰則強化=道交法改正試案―警察庁
警察庁は20日、自動車や原動機付き自転車を運転中の携帯電話の使用について、罰則を強化するとともに反則金の限度額を引き上げる道交法改正試案を発表した。
来年の通常国会に提出し、来年中の施行を目指す。
罰則は、現在の「5万円以下の罰金」から「6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金」に変更。事故を起こしかねない危険を生じさせた場合は、現在の「3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」とする。
反則金の限度額は、大型自動車が1万円から5万円、普通自動車が8000円から4万円、小型特殊自動車は6000円から3万円にそれぞれ引き上げる。事故を起こしかねない危険を生じさせた場合は、反則金の対象から外し、刑事手続きのみとする。
流し読むと、携帯電話使用の反則金をどかんと引き上げるようにも読める。
しかしそうじゃないでしょ。すべての違反の反則金を上げるってことでしょこれは。
反則金は1986年に全体に「1.5倍」の値上げが行われた。1986年は約613億円だった反則金収入は、翌1987年に約1036億円になってしまった。値上げしたのに取締件数をあまり減らさなかったからだ。
その後、おおむね800億円前後で推移していたのだが、2011年に700億円を割り、2016年に600億円を割った。大変だ、警察庁はいったいどうするのか。余計なお世話と叱られるかもしれないが、私は心配していた。
そしたら値上げ、なるほど、なのである。ほっとしました、と言っちゃ各方面に誤解を招くか(笑)。
値上げによって変わるものはといえば、反則金収入が増加に転じる以外に、特に変化はなかろうと私は予想する。ほかにもっといろいろいじれば話は別だが。
ところで2018年は、常軌を逸した猛スピードで運転して犯行動画投稿サイトに投稿して捕まり、大ニュースに、ということがよくあった。これを好機ととらえ、スピード違反の罰則を引き上げるって手はある。
また、あおり運転が大きな話題になった。その罰則引き上げに異を唱える者はいないだろう。
道交法の改正試案、早く見たい、どこにあるのか、警察庁に電話した。Webサイトへのアップはいつになるか分からないという。でも、“あそこ”へ行けば見られるはずだ、うふふ。
警察庁といえば、9月に大量に開示請求してあったものの一部、一部といってもかなりの文書についてようやく開示決定が出た。どんな文書があるか分からないまま大雑把に開示請求したところ、えーっ、そんな文書があったの! というものが開示される。楽しみ~。
こうして今年も暮れていくのだ。
※12月25日追記! 警察庁がパブリックコメントの募集を発表した。その「別紙」を見ると、私の読みは見事に外れ! 反則金の限度額の引き上げは携帯電話についてだけらしい。詳しいことは別記事で書く。今ちょっと忙しく、読みの外れについてだけ急遽お知らせ。
※ 追記: 12月26日付けで書きました。
メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代」は創刊10周年を迎え、粛々と発行を続けている。12月は以下の8号を発行した。
第2193号 靖国神社で逮捕、中国人の勾留理由開示!
あっ、もしやこれは! と気づいて頑張って傍聴しました、靖国神社の神門前で南京虐殺等に対する抗議行動をして逮捕された中国人男性の、勾留理由開示の裁判を。傍聴席は20席。一般傍聴人は9人ぽっち。なのにチョー厳重警備で…! ちなみに「司法珍百景」といえるシーンもあったょ。第2192号 フジテレビへ高級外車で突っ込んだ男は…
フジテレビの湾岸スタジオの玄関にベンツで突っ込んだと全国報道された事件。どこも被疑者を匿名とした。その理由は…。 編集後記は、東名あおり危険運転にからんで自己愛性パーソナリティ障害について。以下の4号は12月16日にお知らせした。
第2191号 弁護人は無理ムリあらゆる屁理屈をこね?
第2191号 ニヤニヤと、あからさまに見下す裁判官!
第2189号 東京にあこがれた女子が万引き病に至るまで
第2188号 犯行はムチャクチャだけども正直な若者君以下の2号は12月7日にお知らせした。
第2187号 特殊詐欺の若者、身内らに囲まれ懲役7年
第2186号 謎の厳重警備事件に遭遇、その正体とは?
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