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2019年2月24日 (日)

乳腺外科医の無罪と准看護士の無期懲役

 「準強制わいせつ疑惑の乳腺外科医に無罪判決」と2月20日付け日経メディカル。そこにこうある。

 本事件の大きな争点であったDNA量については、証拠鑑定を行った科学捜査研究所(科捜研)が、DNAの増幅曲線や検量図のデータを残していないこと、さらにDNA抽出液も証拠鑑定後に破棄したと主張したことから、客観的証拠が不足しており、弁護団がその証拠能力に疑義を唱えていた。
 弁護団は、「今日の判決は、今後の科捜研の鑑定に対し大きなインパクトを持つだろう。仮に素晴らしい鑑定を行ったとしても、再現性や客観的証拠がなければ科学としては受け入れられないもの。しかし、科捜研はこれまでそういう鑑定をしてこず、さらにその鑑定結果を刑事事件は受け入れてきた。今後は客観的証拠をきちんと残し、再現実験もできるようにしていくべきだ」と話した。

 直ちに思い浮かぶのが「仙台筋弛緩剤点滴殺人」とか競って大報道された「北陵クリニック事件」(逮捕は2001年)だ。
 あの事件で科捜研は、筋弛緩剤が検出されたとする検体(点滴液、血液、尿)を全量廃棄したとし、再鑑定を防いだ。多くの医師も、またなんと当該筋弛緩剤マスキュラックスの製造元さえ、そんな「検出」はあり得ないとした。警察の発表とリークに基づく大報道の裏で、それを報じるテレビ番組もあった。国家に楯突く報道なので、裏取り取材は念入りで慎重だ。
 しかし「仙台筋弛緩剤点滴殺人」の凶悪殺人鬼とされた元准看護士(※)守大助さんは今、無期懲役の牢獄につながれ、無罪を訴え続けている。 ※「士」は当時。

 上掲記事中の「再現性や客観的証拠がなければ科学としては受け入れられない」という部分について少し。
 オービス裁判で測定値の信用性を検察官はどう立証するか。そのオービスの製造販売会社の社員を法廷へ呼び、「我が社のオービスはこれこれの機能になっておりましてプラス誤差は絶対にありません」と証言させるのである。裁判官は満足げにうなづき、有罪とするのである。
 だいぶ以前、「科学的根拠がない」とか強く述べた被告人がいた。あのとき裁判官は言ったもんだ、「裁判は科学ではない」という趣旨を。ん?
 のちに私は意味が分かった。裁判は科学者や医学者の実験室ではない。有罪のために拾えることを拾えば十分。そういう意味なのだなと。

 さてメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」は、2月は以下の9号を発行した。

第2219号 万引き病に逆転執行猶予、でも判決理由を信じちゃダメですぞ!
 高齢女性の万引きが続々と出てくる。原判決は「窃盗」では珍しい一部執行猶予。そして控訴審の判決は逆転全部執行猶予。要するに刑務所へ行かずに済んだわけだ。裁判長はもっともらしい理由を述べたが、しかしそれは白々しいウソだと私は…。

第2218号 住居侵入、強制性交等未遂、「認知のゆがみ」の典型例か
 深夜、自転車の女性を尾行。女性がコンビニに入ると自転車の空気を抜いて待ち伏せた。外へ出て怪しいと気づいた女性が店内へ戻ると、今度は自転車を店裏へ隠し…。別の女性宅へ押し入った事件については「胸をもんで逃げようと思った。セックスはしないと決めていた」と弁解し…。

 以下の2号は2月18日にお知らせした

第2217号 強情そうな万引きお婆ちゃん、ひどい手抜きの弁護人
第2216号 放火無罪で大報道されたあの男は、刑務所で女性下着の夢をみるのか

 以下の3号は2月13日にお知らせした

第2215号 「ヤクザ弁護士」の担当事件、ビシッとした男らで傍聴席は埋まり
第2214号 認知症の事実に一切触れず実刑、だってこれは裁判だから
第2213号 元同僚の女性宅へ度々侵入、目的は下着で「自慰行為」

 以下の2号は2月8日にお知らせした

第2212号 道交法違反、犯人隠避等の裏に、まさかのとんでも事件が
第2211号 新型オービス、たぶん本邦初の裁判、探して狙って傍聴しました!

 いま購読登録すると、以上11号がどどっと送信される。そして2月末まであと3号が順次送信される。
 第2211号でレポートした、外国製(Sensys Gatso Group、以下センシス社)の新型オービスの、たぶん本邦初の裁判は、3月に検察側の証人尋問がある。国産オービスにどうしてもなかった機能、私が前々から「ないのはおかしい!」と言っていた機能が、もしかしたら本件の外国製の新型オービスには備わっており、法廷で明かされるかも!
 だってさ、以前スエーデン大使館で話を聞いたところによれば、センシス社は70カ国以上に累計5万台の装置を販売。11カ国にオフィスがあり、170人を雇用しているという。そんな企業の装置が、日本のガラパゴス裁判にだけ通用する機能しか備えていないとは思えないもん。
 もし明かされたら国産オービスの立場がやばい。日本の裁判のガラパゴスぶりが浮き彫りになる。そこを考えて、あえて明かさないってこともあり得るか。いやいやそんなことを報じるのは世界で私1人だろうから、べつにいいとか?
 いったいどんな尋問になるか、ドキドキわくわくだ。なんせ私は、2000年の少し前からオービス裁判に熱中し、『ビックコミック・スピリッツ』に連載された『交通被告人 前へ!!』の原作をやったマニアなので。

 全国の警察のみなさん、第2211号を踏まえて3月のメルマガをお楽しみに。新型オービス、東京航空計器とセンシス社とどっちを購入するか、大いに参考になるかもしれませんぞ。

 ←2月24日17時10分現在、週間INが100で3位~。

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