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2020年8月16日 (日)

執行猶予3年と4年、どう違う

 メルマガ第2447号「思わせぶりなキャバ嬢に怒り、異常な内容の誓約書を書かせ」、あの事件の判決言渡しの最後に裁判官はこんなことを述べた。

裁判官 「反省の態度に欠けることなども加味して、主文の刑としました」

 重くしたんだな。実刑か? と思うでしょ。主文は懲役2年、執行猶予4年だ。なんだ執行猶予かょ。
 いやこれじつは刑事裁判的には重いのである。

 そのデータ、拙著『裁判中毒』に載せたような記憶。書棚から抜いて探してみた。
 私は出典を書く。最新のデータはどこにあるか、すぐ分かるだろうから。

 探しつつ、ついつい少し読んでしまった。
 2008年の発行であり、私の知識等も拙いところがあるのだが、いやまじ面白い。よく書けてる。泣ける場面もある。こんな読み物はちょっとほかにないでしょ!

  結局見つからず、てか見つける前に、念のため法務省の統計(画像はそのスクリーンショット)をチェックしてみたら、あった。2018年版(それが現時点で最新)の検察統計の第69表「最高裁,高裁及び地裁管内別 刑の全部の執行猶予の言渡しを受けた者の人員」に載っていた。

 執行猶予は1~5年であるところ、その人員は…。 ※表では「×年以上」となっているが実質無意味なので「以上」は省く。

 執行猶予1年  20人
 執行猶予2年  1114人
 執行猶予3年  3万1240人
 執行猶予4年  1万3256人
 執行猶予5年  4919人

20200816-2  たとえば執行猶予3年とは、3年間は刑の執行(懲役刑なら刑務所への収監)を猶予し、3年後に執行するってことじゃない。
 3年間、新たに刑罰(特に懲役の実刑)を受けることがなければ、判決の言渡しは効力を失い、その刑を執行されることはもうなくなる、ということだ。ただし前科1犯になる。原則として、次は執行猶予がつかない。

 ご覧の通り、執行猶予は3年が断然突出、ダントツに多い。
 執行猶予3年より4年のほうが、新たに刑罰を受けることなくおとなくしてなきゃいけない期間が1年長い。よって4年のほうが刑事裁判的には刑が重いのである。

 執行猶予1年は極端に少ない。無罪より少ない。
 私は執行猶予1年の判決を過去に2件傍聴したことがある。すごいでしょ。
 起訴猶予か罰金刑で良さそうなのに、検察が懲役刑を求刑しちゃったからには、刑事行政のメンツ的に、また前例踏襲主義的に、主刑は懲役刑にせざるを得ない、ごめんね、そんなふうなケースだった。

 執行猶予のこのデータ、興味深いでしょ。第69表「最高裁,高裁及び地裁管内別 刑の全部の執行猶予の言渡しを受けた者の人員」なんてデータが存在すること自体、普通誰も知らないでしょ。
 それを私は公開の場所で明かしてしまった。

 今後、匿名者たちがこのデータを使うことが予想される。芸能人の執行猶予について、豆知識としてこのデータを入れれば、ねぇ、ちょっといいじゃないの。
 ま、とりあえずそんなことで。

 ←8月16日15時50分現在、週間INが100で4位~!

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