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2021年8月30日 (月)

侮辱罪の厳罰化、ほんとに厳罰化?

20210830-1  「ネットの中傷に対応「侮辱罪」厳罰化の方針」と8月30日付け日テレNEWS24。画像はそのスクリーンショットだ。
 そして以下は刑法。

(侮辱)
第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する

 法務省の2019年(それが最新)のデータによれば、「侮辱」の既済(きさい)はこうなっている。

公判請求 2人
略式命令請求 30人
不起訴 60人
 (起訴猶予 21人)
 (嫌疑不十分 26人)

 私は過去に「侮辱」の刑事裁判を2件、傍聴したことがある。

 1件はメルマガ第2241号「極めて珍しい「侮辱」裁判、女性駅員に対しぶつけた言葉は」でレポートした。ぶつけた言葉は「デブ、ブタ、ブス、キモい、口臭えんだよ」などだった。

 もう1件は未レポート。区役所前での街頭演説がうるさいからと侮辱した、という事件だった。
 2件とも判決は科料9千円だった。
 以下は刑法。

(拘留)
第十六条 拘留は、一日以上三十日未満とし、刑事施設に拘置する。
(科料)
第十七条 科料は、千円以上一万円未満とする

 これを、こう変えようというのだ。

30日未満の拘留 → 1年以下の懲役
1万円未満の科料 → 30万円以下の罰金

 この法改定が実現したとき、たぶん罰金は“標準”が20万円になるのだろう。

 お金持ちには屁でもないかも。けど、「いててっ」となる人が多いんじゃなかろうか。
 払えない場合、財産刑を自由刑に換える、換刑処分とされる。
 20万円程度だと換刑は1日5千円が基本だ。20万円なら40日間の労役場留置となる。途中で外から誰かにたとえば10万円(20日分)を払ってもらい、出ることもできる。

 そして、だ。1年以下の懲役は、同種で執行猶予中だとかない限り、必ず執行猶予がつくはず。
 執行猶予付きでも懲役刑は懲役刑。公務員は失職したり、医師や不動産業者はヤバイことになったりするが、一般人にはどうってことない。

 一方、拘留も自由刑であり、しかし執行猶予がつかない。
 刑法第25条により、執行猶予がつくのは「三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金」だけ。拘留は含まれない。拘留はかならず「実刑」だ。まとればこうか。

現行の自由刑=拘留=必ず実刑
厳罰化後の自由刑=懲役刑=原則執行猶予

 今回の厳罰化は、財産刑を格段に重くし、自由刑を実質軽くする、そう言えるんじゃないか。

 まぁね、ネットでの侮辱者の個人情報を開示させるとき、法定刑が重いほうがいいって面もあるのかもしれない。
 でも、侮辱者たちにいちばんダメージとなるのは、侮辱でも名誉毀損でも、犯罪に当たる匿名投稿をしたとき、すぐに身元を特定されてしまうことだろう。

 表現の自由、ゆえに身元特定のハードルは高いのだ?
 いやぁ、自民党がそれほど表現の自由を重んじるとは、私はちょっと考えにくい。
 侮辱や名誉毀損、誹謗中傷の匿名投稿って、どっちかと言えば、だいたい国家寄り、政権寄り、嫌韓嫌中的なベクトルのもとにあることが多いような気がする。そこが関係してるのかなぁとぼんやり思ってみたりなんかしたりしなかったり、、、😵

 ←8月30日19時30分現在、週間INが30で2位。

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