飲みかけの焼酎ペットカップを傍らに眠りこける弁護士
スーパーの見切り品の半額シール、あれを勝手に剥がし、自分が買いたい商品に貼りつける者がいると、最近報道されたっけ。
あの手の「詐欺」を私は過去に傍聴したなと、超絶マニアックデータを見てみた。
2012年10月のメルマガ第883号でちらっと触れていた。
そんなことより、嗚呼、そういえばそんな弁護士さんがいたな~! となるものを見つけた。
2012年9月、東京地裁(東京高地簡裁合同庁舎)の1階フロアの隅っこに喫煙所があり、かつ私が禁煙前だった頃のことである。メルマガ第872号から少し拾おう。
12時頃、1階の喫煙室へ行ったら、奥の据え付けベンチのところに、座ったまま股を覗き込むように首を垂れ、眠りこけてる年配男性がいた。
暗色スーツはくたびれ、髪は脂っぽくばらばら。傍らにアルミの松葉杖を1本、置いてる。
そしてその松葉杖と体の間に見えるものは、あれはセブンイレブンの220ミリの焼酎甲類、ペットカップではないか!
私は、一服しながら近寄ってしげしげ見た。アルコール度数は20度。3分の1ほど残ってる。こんな場所で焼酎を飲んで寝ちゃったのか(笑)。
おや? 上着の左襟のあのバッヂは? また近寄ってよく見てみた。がーん、灰色にくすんだ弁護士バッヂだった!
12時40分頃にまた喫煙所へ行くと、弁護士は同じ場所に同じ姿勢で寝ていた。ペットカップはなかった。飲み干して捨てたのか。
15時50分頃に行くと、今度は喫煙室の外のソファで、体を横に折って眠りこけていた。
16時55分頃、その弁護士が北側エレベータホールから喫煙室へ向かって、松葉杖をカチャ…カチャ…と鳴らして歩いて行くのを見た。
弁護士は喫煙室の、さっきと同じ場所に座り、上着の右ポケットからゆっくりゆっくり煙草を1本出し、吸った。
左手の中指と薬指の間、根本付近に、火のついた煙草を挟み、また眠ってしまった…と思いきや、左手を動かしてまた吸った。
裁判所へ、何をしに来たんだろう。刑事の国選弁護? 民事? 書面を出しに来ただけ? 裁判所は“不思議の国”だ~。
その後、私はその弁護士の“仕事”ぶりを目撃、というか傍聴し、第883号に書いた。
東京地裁の民事部の小さな法廷で「不当利得返還請求事件」の原告代理人弁護士をやっていた。一部拾おう。
弁護士 「請求の趣旨…厳格にしました…あとでやっぱり知らないと言われても困りますので…」
言葉は、ゆっくりゆうっくりだったが、内容的にはまともなように聞こえた。
だが、書面を持つ手を見て私は仰天した。骨と皮! 人間の手の骨はあんな構造になってるのか! みたいな。
いわゆる“アル中”で、酒ばかり飲んで何にも食べてないのかなぁ…。
弁護士は、自分がしゃべらないときは、寝ているように見えた。
若い女性書記官が、ぱっちりした目をまん丸に開いてぽかーんと見ているのが、私は可笑しかった。
酔拳ならぬ酔眠拳、酔って眠っているように見えてチョー強い、拳法の達人、というキャラが思い浮かんだ。
あの弁護士さん、いつ頃からだっけ、完全にお姿をみかけなくなった。もうこの世の人ではないのかもしれない。
私も、あと何年、裁判所へ通えるやら。
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