最も真実らしくない事柄が一般に最も人の心を打つ
私がいつも言う『群集心理』(ギュスターヴ・ル・ボン著、櫻井成夫訳、講談社学術文庫)から、飛び飛びに一部抜き出してみよう。
相互のあいだに見かけだけの関係しか有しない、相異なる事象を結合させること、特殊な場合をただちに一般化すること、これが、集団の行う論理の特徴である。群衆を御する術を心得ている弁士たちが常に群衆に示すのは、この種の連想である。またこれのみが、群衆を動かすことができるのだ。
聴衆に甚大な影響を及ぼしたある演説を読んでみて、往々その弱点に驚かされることがある。しかし、それは、その演説が哲学者に読まれるためではなく、集団を勧誘するためにつくられたものであることを忘れているからである。
最も真実らしくない事柄が、一般に、最も人の心打つことなのだ。
「群衆」は、大衆、国民、有権者、ネット民などに読み替えるといいかも。なんせこの本の初犯もとえ初版は1895年だそうだ。 ※上掲は私のアフィリエイト。
この本にくり返し書かれていることの要点を、数ページのカラーイラスト入り冊子にまとめたら、そうだなあ、維新のハートをがしっとつかむにちがいない。
そしてきっと維新は政権をとるだろう、私はそう見るね。
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