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2022年12月の15件の記事

2022年12月29日 (木)

「あのチャカはどうした」「野郎、10年は食らうかな」

Screenshot-20221229-at-172031-twitter 「じつは私、東京地裁で宮台さんの法廷証言を傍聴したことがある。いずれその話も。 ※宮台さんは学者証人として証言したんですよ」

 などと書いたTweetの、右がスクリーンショットだ。
 ツイートアナリティクスが1.5万件となっている。
 普段の私の状況からは考えられない、ぶっ飛び抜け飛んだ数字だ。なんちゅう日本語、
完全に“宮台効果”だ。

 地味にひっそり暮らす日々、ちらっと表舞台の隅っこに闖入(ちんにゅう)したら、ド派手なライトを浴びてしまった。なんだこれー!
 以来、有名人のところへ行ってコートの裾(すそ)に噛み付き振り回す、そんな歓びに魅入られてしまう人もいるかもね。だって1.5万ですよ。

 

 さて、宮台真司さんの法廷証言どこかにちらっと書いたはず、とパソコン内を探してみた。
 2003年5月に『ドライバー』に書いた原稿が見つかった。なぜクルマ雑誌に?

 当時は、というかその数年前から、東京簡裁の速度違反裁判の、まさに黄金期だった。
 超過速度が80キロ未満の速度違反、主に固定式オービスと光電式の事件が続々と出てきた。
 あの裁判所ビルに東京簡裁の刑事の法廷は3つある。2つの法廷で同時刻に速度違反の裁判が! なんてこともときどきあった。今じゃ考えられない。

 その様子をお伝えするに当たり、宮台証言にも触れたのだ。


 当時は庁舎内に喫煙所があり、私はばりばり喫煙者だった。
 喫煙所についても触れた。こんなふうに。

 喫煙所ではヤクザ風の男たちが「あのチャカはどうした」「野郎、10年は食らうかな」と談笑していたり、ホームレス風の男たちが「警察は同じことを何回でも聴く。少し違うと『さっきと違うじゃないか!』と責めてくる。最初に言ったことは押し通さないとな」なんて真剣に語ってたりする。

 喫煙所へは、弁護人や代理人弁護士はもちろん検察官、裁判官もくる。一服しながらちらっとお話ししたり。
 「無期懲役にも未決算入がある。あれはどういうことですか」なんて東京高裁の裁判官(それも部総括判事!)に私は尋ねたこともあった。
 喫煙所は良い社交場だった。

 うわ、長くなってしまった。
 懐古ついでに超絶マニアックデータ内を調べたりなんかして、だいぶ時間を食ってしまった。
 本来の原稿書き(原稿料があるやつ)に戻らねば。
 宮台証言を傍聴した部分については次回ということで、すみません~。

 ←12月29日18時10分現在、週間INが902位。

2022年12月28日 (水)

「全部お前が悪い。お前のせいだ」と拷問DV男

P1040124_20221228210201  12月28日(水)は、私の手帳に傍聴予定がない。
 28日は御用納め。弁護人も代理人弁護士も休暇に入り、期日はほとんどないのだろうと想像する。
 ちなみに「御用納め」は、今どきは「仕事納め」というそうだ。

 私の裁判傍聴納めは、だから12月27日(火)だった。
 メルマガの終了は11月末。それからの4週間、東京簡裁、地裁、高裁で濃いのをたくさん傍聴してしまった。年末なので判決が多い。
 またごく一部をちらっとふり返るなら…。

 

準強制性交等、住居侵入、準強姦、準強制性交等未遂、準強制わいせつ」 審理
 昨年11月に「《異例の10回逮捕》性的暴行を加えた女性の顔の横に身分証を…リクルート子会社元社員(31)が“睡眠薬で強制性交” 押収したスマホ動画で明らかになった“異常な手口”」と「週刊文春」が報じた事件だ。
 第1回公判は昨年8月31日。私は今回初めて傍聴する。被告人の携帯電話を解析した警察官、の尋問から始まった。まだそんな段階とは、追起訴がめちゃめちゃ多かったうえ、あらゆる点を徹底的に争ってるのか?
 だいぶ長く刑務所へ行くことになりそう、と普通には予想できる。

 

過失運転致死」 判決
 介護施設の利用者を送迎する際、その利用者が車内で大声を出すなどし、そっちに気をとられ、横断歩道の被害者(85歳)を見落とし…。

 

特別公務員暴行陵虐」 控訴審判決
 「元警視庁警部、2審も実刑 支援女性の下着姿撮影」などと各社が報じている。言渡しの間ずっと私は、試験エリートの裁判官が有罪の型にぱきぱき填め込んだ、ようなものを感じて。
 ちなみに高裁は実刑を言い渡してない。控訴を棄却しただけだ。

 

住居侵入」 判決
 「屋上から最上階の部屋に侵入…空き巣繰り返したか」と報じられた事件だ。

 

危険運転致傷」 審理
 「首都高を逆走2キロ、対向車に衝突など4台の事故…酒気帯び46歳「覚えていない」」と報じられた事件だ。

 

常習累犯窃盗」 判決
 見るからにすんごいお年寄り。軽く80歳代か。前科18犯。刑務所を出て2カ月でまた万引き。認知機能に問題があることは否定しがたいという。脳がもうダメでも普通に刑務所へ送る、それが日本のやり方だ。
 刑務所で衣食住を得るか、娑婆で生活保護を受けて犯罪をやるか、2つを行ったり来たりの人生が確かにあると、忍ぶ忍ばず無縁墓…。

 

金融商品取引法違反」 判決
 「インサイダー事件で「罪を認めろ!」と脅したとされるヤメ検の名前」などと報じられた事件。
 懲役2年、執行猶予3年、罰金200万円、換刑1万円、1738万円を追徴。
 2万株を673.7万円で買い、1738万円で売り抜けた、それで1738万円を追徴とは。競馬の負け分は知らん顔、勝ち分にだけ課税するのと同じか。

傷害」 判決
 酔って路上で寝ていたとき仮睡盗の被害を受け、犯人をぼこぼこに。その場面のみ見て110番通報した通行人に腹を立て、一方的に過剰な暴行を加え…。
 前科複数。「傷害致死等」で懲役4年を服役したこともあるのだという。

 

公務執行妨害」 判決
 生活保護費のことで福祉事務所へ行き、いつもより待たされたことに腹を立て…。
 こういう事件はよくある。待たされたことで甘美な被害者意識をゲットし、公務員を見下す、そういうことなのかどうか。

 

過失運転致傷」 審理
 飲酒&無免許で死亡事故を起こした前科あり。

 

傷害、暴行」 審理
 若いDV男。やったことはまさに拷問。「お前が全部悪い。お前のせいで俺はこんなことさせられている。俺は好きでこんなことをやってるんじゃない。通報したら家族も殺す」などと言いながら…。

 

 2023年は、ちょっと芸能界がらみ、でも私向けの注目事件から“傍聴初め(ぞめ)”だ。
 それまでの間、おこたつでみかんと餅食べて寝る? まさか! 書かねばならぬ原稿がたーくさんあり、、、

 ←12月28日21時00分現在、週間INが902位。

2022年12月25日 (日)

宮台真司さんのTweetに返信したら!

「君最近ツイッターを始めたんやて?」
「そうなんや。けどようわからんでなあ」
「ほなベテランのわしが教えたる。まず練習しよ。わしがツイをやるから君がターをやれ」
「えっ、ツイッターってそんなんか?」

 私もよくわからない。わからないなりに何とかやっている。

 最近、なんちゅうか投稿の左下、携帯電話のアンテナの乱れ立ちみたいな表示の近くに、数字がでるようになった。
 ツイートアナリティクスだそうだ。意味不明。要するに「いいね」や「リツイート」とはまた別の、一種の人気度、注目度みたいなものかなと私は勝手に解釈している。
 なんであれ素人は勝手に解釈しがちで危ない、のだが、まあ恐る恐る遠巻きに解釈しつつ先へ進むのだ。
 私のツイートに表示されるその数字は、多くて300台か400台。

 そこまでを第1章としよう。続いて第2章だ。

 よその方のツイートをクリックして大きく表示すると、そのツイートに対し「返信」のツイートができるようになっている。
 私は最近、何を思ったか、その返信をぽつりぽつりするようになった。
 でも、画面を閉じてしまうともう、どこにどんな返信をしたのか、わからない。消え去ってしまう。一期一会ってやつか。

Screenshot-20221225-at-174557-twitter ところが! 第3章は発見だ。
 自分のプロフィールとか見える画面に「ツイートと返信」というのがある。
 クリックしてみた。なんと、消え去ったはずの返信が、でっ、出た!

 そして第4章、右の画像は最近私がした返信のツイート、のスクリーンショットだ。
 私は目を疑ったね、「1.9万件の表示」となっている。ひーっ、なんだそれーっ。
 年収400万円前後で地味に暮らしていたら、突然1億9千万円が降ってきた、みたいな?


 URLは https://twitter.com/court534/status/1606864363335618560だ。
 これをクリックすると――慎重な方はURLをコピーして使ってください――私が返信した、元のツイートも表示されるはず。
 そう、私は宮台真司さんのツイートに返信したのである。
 結論、宮台パワー、すごっ!

 いや、しかし、1.9万件って常軌を逸してる。私の脳みそが及ばない、何か特殊な数字なのかも。

 ということで報告終わり。冒頭の漫才のオチをうまく書けると秀逸なのだが、なかなか。

 ←12月25日18時20分現在、週間INが802位。

2022年12月24日 (土)

女性活躍社会の現実

1907262_20221224132801  日経がお気に入りってわけではべつにない。
 私個人とは関わりないことで、日本経済新聞の紙の朝夕刊が毎日届く。
 いわゆる資源ゴミの管理は私の仕事。資源ゴミの袋へ直行させるのももったいなく、少しは読む、スーパーの折り込みチラシはけっこう念入りに読む、そんな感じだ。

 

 2022年12月22日の夕刊に「編集委員 石塚由紀夫」氏が興味深いことを書いていた。
 国立社会保障・人口問題研究所の2021年「出生動向基本調査」によると、、、

 独身女性の「理想とするライフコース」は、結婚・出産後も夫婦ともにキャリアを築く「両立コース」が34.0%でトップだという。なるほど。

 ところが、「予想する自らのライフコース」となると、結婚せず仕事を続ける「非婚就業コース」が33.3%でトップなのだという。
 理想とするコースと、予想する現実コースの、乖離というか逆転というか。

 働く女性は、結婚すれば、新たに夫の分の家事と育児の負担が増える、そりゃあちょっと、ねぇ。

 

 自民政権は「女性活躍社会を!」と力強く言ってるくせに、だめじゃん! いえいえそんなことはないです。

1、「女性活躍社会を!」と力強く言うことで、愚かな国民をして「やっぱり自民は頼りになる。自民に任せよう」と思わせることができる。
2、「女性活躍社会」になんとなく関係しそうな事業に遠慮なく税金を投入、中抜き、丸投げ等でお友達企業が潤い、パーティ券を(パーティ会場のキャパを超えて)勝ってくれる、選挙のとき決起集会のサクラ動員やポスター貼り等々で支援してくれる。

 自民は賢い。だから政権を握り続けていられるのだ。舐めてはいけない。

 「女性活躍検定」「女性活躍マスター試験」、なんだそれえーっ!
 ネット検索でヒットがあるけど、なんなの? 新種の商法?

 そんなら私は、「裁判傍聴マニア検定」「裁判傍聴マスター試験」を始めようか。
 試験は年6回、受験料は9980円。認定証交付手数料が19800円。裁判員、補充裁判員は認定証が必携。法務省と最高裁の天下りポストを設け、自民各議員のパーティ券を年間合計10万枚、前払いで購入。どうだ!  ←そうまでして傍聴マニアや裁判員になりたい人がどれだけいるのか、考えましょう(笑)。

 ←12月24日13時10分現在、週間INが802位。

2022年12月22日 (木)

目先の欲望優先主義!

2204183-2_20221222175101  さすが年末。東京地裁は刑事も民事も開廷がどっと増えた。
 しかし体はひとつ。ごく一部しか傍聴できない。
 そのなかでさらに一部を挙げるなら…。

 

強要未遂、証人威迫」 新件
 「強制性交等」などで懲役10年の判決を受け、控訴。その拘留中に東京拘置所から、手紙で被害女性を脅迫、示談を強要し…。

 

暴行」 判決
 婚活サイトにはとんでもないモンスターがいますぞ、という事件。累犯前科があり本件は懲役8月。実刑だ。が、未決勾留日数を満つるまで算入で刑務所行きは無し。 ※未決勾留日数の算入はメディア報道ではタブーだ。
 婚活雑誌なんてもしもあるなら、婚活サイト、マッチングアプリにうようよいる犯罪者のこと、定期的に取り上げるべきと思う。

 

詐欺」 審理
 「パパ活」希望の女子3人から総額1千万円以上を騙し取った事件。全く不合理な弁解で徹底否認。嘘との認識はなく、本人自身が信じ込んでるのだろう。ゆえに女子らも騙されてしまう…。

 

窃盗」 判決
 被告人は介護職員。重度の身体障害を持つ被害者の持ち物からキャッシュカードを抜き取り、ATMで合計55万円を引き出し窃取。

 

不法行為による損害賠償請求等事件」 弁論(判決言渡)
 被告のこと名は「本日は晴天なり」。原告の請求は棄却。つまり「本日は…」さんの勝ち。

 

道路交通法違反、犯人隠避教唆」 新件
 無免許で首都高の固定式オービスにより超過67キロと測定&撮影され、知人を身代わり出頭させた。警察は見破れず、墨田庁舎の検察事務官が容貌に違和感を覚え…。

 

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律違反、関税法違反、外国為替及び外国貿易管理法違反」 新件
 タイから猿を密輸入した事件。どんなに大きなものが犠牲になろうと、自己の目先の欲望が優先、それが犯罪者のひとつの定義といえるか…。


損害賠償請求事件」 弁論(本人及び証人尋問)
 原告名の欄に「閲覧制限」とあり、何だろうと傍聴してみた。どうやらYouTuber同士の事件らしい。いろんな名前(芸名?)が出てきた。被告名の欄には漢字4文字の普通の氏名あり。あのYouTuberの本名なのだ…。

 

現住建造物等放火(予備的訴因 建造物等以外放火)」(裁判員裁判) 判決
 その動機たるや、あきれ果ててものも言えない、とは被告人が常人であることを前提とした感想だ。本件被告人は脳の中が何か特殊なことになってるんじゃないかと。

 

過失運転致死」 新件
 左側の見通し困難なホイールクレーンを運転、左側が写ったモニター画面をよく見ずに進行、左側から横断歩道を横断してきた自転車(女性運転)に衝突、転倒させ、左前輪で礫過、続いて左後輪でも礫過。女性は即死…。
 交通警察官氏から「交通事故の遺体は犯罪の場合よりひどい場合がある。物理力で破壊されるから」旨を聞いたことがある。

 

損害賠償請求事件」 弁論(判決言渡)
 原告のこと名は「はあちゅう」。訴訟費用は10分の1を原告負担、その余を被告負担。だから「はあちゅう」さんが10分9勝ったのだろう。被告氏名でネット検索しても、それらしいヒットはない。匿名で損害を与えた可能性もありか。

 

威力業務妨害、侮辱」 審理
 すでにたくさん報道されている。メディアがけして報じずしたがって誰も知らないだろうことを私めがWeb記事に書いてやろうと、今日は思い切って裁判所行きを休んだ次第。

 

 休んで傍聴ノートの整理をするうち、急に天気が良くなった。
 お洗濯を2回やり、お買い物へ2回出かけ、これを書くうち眠くなった。だめじゃーん。

 ←12月22日5時20分現在、週間INが902位。

2022年12月18日 (日)

崖ノ上雲見斉(がけのうえ・うんけんさい)

2011297  歩きながら雲を見上げ、「うわあー!」「いいねー!」と密かに声を漏らすことが私はある。しょっちゅうある。
 特に秋から冬にかけての雲は、「どんな風が吹いたらそんな形になるねん!」ということが多い。
 少し目を離すともう形が変わってしまう。自然がつくりだす芸術、の鑑賞は飽きることがない。

 

 晩酌の酒肴(それが私の夕食)をくちに入れ、「うんま!」と密かに声を漏らすことがよくある。
 今回の画像は、

221216-2 ・タマネギの酢漬けとブロッコリー、の上に、国産ニンニクと国産豚肉(2割引)を焼いて載せたの
・さばの煮付けの真空パック(半額)
・ようく洗った白菜の漬け物(農家の直売所もの。100円ぽっきり)
・ほうれん草(農家の直売所もの。100円ぽっきり)のおひたしにすり胡麻と削りかつお節を載せたの

 どれもうまくて、ほんと、たまらない。
 この時期の酒は、直径5cmほどの柚子4個の絞り汁に焼酎甲類25度を1合ぐらいだばっと入れたやつ。
 ビタミンCが体にしみわたる。

 焼酎も含めて総額600円ほどか。
 たった600円ほどでこれだけの贅沢を楽しめる、脳内に幸せ物質があふれる。

 先日、自転車で走っていたら、道路に背を向け道端に佇立(ちょりつ)している若者君を見つけた。
 中学3年生か高校1年生ぐらいだろうか。
 佇立して動かない。怪しい…。

 そこはちょっとした崖の上で、若者君が向いている方角に、沈み始めた夕陽があった。
 「こっ、こいつ!」と心で思って私は走りすぎた。 
 今年もあと少し。手帳には傍聴予定が詰まっている…。

 ←12月18日7時40分現在、週間INが702位。

2022年12月16日 (金)

「俺は〇〇だから偉い」

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 「 “ノーマスク”男が注意され逆ギレ とんかつ屋で大暴れ「客に文句言うのか」と店員・客を殴り現行犯逮捕 千葉・市川市」と12月17日付けFNNプライムオンライン。
 画像はそのスクリーンショット、のつもりがなぜか目隠しショットになってしまった。

 

 逮捕報道を見て、誰もがそれぞれの感想を持つだろう。
 私の感想は…。

 私が見るところ、自分に自信がなくて不安だけどプライドだけ高い人は、何か属性を手に入れて威張る、偉ぶりたがることがある。
 「俺は〇〇だから偉い。〇〇だから尊敬され大切に遇されるべきだ」と胸を張りたがる。
 〇〇の部分には、男、夫、日本人、上司、などが入る。客も入る。そういうことかなぁ…。

 

 そんなことより「常人逮捕」だ。
 「「女性ダンサーの気を引くため」ディズニーランド・パレード乱入男の“動機”「迷惑かけるつもりない」とも 業務妨害容疑で送検」と12月16日付けFNNプライムオンライン。これにも「常人逮捕」と出てくる。
 以下は刑事訴訟法より。

第二百十三条 現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。
第二百十四条 検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない。

 第213条の「何人」は人数のことじゃない。「なんぴと」と読む。誰でも、という意味だ。
 これを「私人逮捕」という。
 電車内痴漢や盗撮の犯人を被害女性や乗客が捕まえた事件の公判で、検察官が私人逮捕という語を出すことがたまにある。 

 常人逮捕とは、私は非常に聞き慣れない。
 おそらく「じょうじん」と読むのだろう。「私人」は「しじん」と読むので。

 逮捕はもっぱら警察官が行なう。警察官は公人、なので一般人による逮捕は私人逮捕という。わかる。
 私人の反対は公人。じゃあ、常人の反対はなに。奇人、変人、そっち方面だよね。
 そしたら、公人(警察官)は奇人、変人ですか? おいおい(笑)。

 刑事裁判は検察官vs被告人、民事裁判は原告vs被告のところ、メディアは刑事裁判の被告人をわざわざ「被告」と呼ぶ。
 メディアは私人逮捕をわざわざ「常人逮捕」と呼ぶ。
 可搬式オービスをネットの方々はわざわざ「移動式オービス」と読み替える。
 小説『1984』では、戦争を平和と、恐怖を愛情と読み替える。
 誰が何の目的でなぜ読み替えるのか、気にする者が少しいてもいいかもしれない。 


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 今回の被疑者は、報道を見る限りでは、前科なければ略式で罰金刑(上限50万円)、前科があったりすると公判請求されて懲役求刑となる可能性が高いかと思われる。
 懲役求刑の公判請求だと、市川市の事件だから千葉地裁が管轄だ。私は行かないと思う。
 とまあ、逮捕報道を見るたびにそこまで考えてしまう傍聴マニア、哀しいね。

 ←12月16日12時30分現在、週間INが602位。

2022年12月15日 (木)

哀しく残酷な殺人事件

 今日、東京地裁で傍聴した裁判のうち一部を挙げるなら…。

 

重過失傷害」、審理
 青信号の横断歩道を横断中の歩行者に自転車(ロードバイク)で突っ込み、衝突転倒させ「治癒見込みのない前頭葉脳挫傷」の傷害を負わせた事件。
 それでも相場的に執行猶予付き禁錮刑は決まりだろうに、自分が見た信号は黄色だったからと「過失傷害」を主張。なんだそれ! 私は呆れ…。

 

過失運転致傷、道路交通法違反」、審理
 「「気晴らしでレースを」悪質ルーレット族4人逮捕 時速150キロ・4台絡む大事故に 首都高で今年、死者も 警視庁」と12月5日付けFNNプライムオンライン。その報道に出てくる3人のうち1人が本件被告人なのだ。マニア氏から期日情報を教わり傍聴した。
 けど、12月5日逮捕で12月15日に公判のはずがない。どゆこと? 追起訴で続行。

 

殺人、窃盗」、判決(裁判員裁判)
 「脳性まひの女性を殺害疑い」と2021年3月5日付けロイター(共同通信の配信)。この事件だ。
 懲役17年、未決500日算入。映画か小説になっていいような、哀しく残酷な事件かと思えた。

 ここんとこ裁判所への往復の電車内で『ドーパミン中毒』(新潮新書)を読んでいる。
 なかなか面白い本で、こんなことも書かれている。

 ショウジョウバエは2~4週間、遠心分離機で回されると回されなかったハエよりも長生きしただけでなく、年配になった時に活発で長い時間運動し、より高いところまで飛ぶことができた。しかしそれ以上長く回されるとうまく生きていくことができなくなった。

 同様に、冷水浴は健康に良いらしい、限度を超えなければ。
 「若いときの苦労は買ってでもせよ」とも結びつきそう。
 しっかしショウジョウバエを遠心分離機に入れて回すって、どこのどいつがそんなことを思いつきやがるんだ!

 ←12月15日20時30分現在、週間INが602位。

2022年12月13日 (火)

わいせつ略取、公然わいせつ、強制わいせつ

 最近のある日、東京地裁で傍聴した裁判のうち一部を挙げるなら…。

わいせつ略取、準強制性交等」の審理
 美容整形クリニックの院長医師が患者等を麻酔や睡眠導入剤で抗拒不能にさせ、という事件。最近も別件で再逮捕が報じられた。
 懲役刑は軽く10年を超えそうだ。

 

損害賠償及請求び謝罪広告等請求事件、損害賠償反訴事件」の弁論(判決言渡)
 被告は「世界平和統一家庭連合」。令和3年(ワ)第25289号という事件番号でヒットがある

 

過失運転致傷」の判決
 禁錮1年2月、執行猶予2年。交通事故で執行猶予2年はかなり珍しい。
 変形交差点で信号灯火(青色矢印)の指示を間違え…という事件だった。この被告人、医師ではないかと。

 

公然わいせつ」の審理
 いやはやびっくり、こんな事件は見たことがない! 刑事手続きのつぼを知ってれば不起訴もあり得たんじゃないか。

 

強制わいせつ」の新件
 6歳女児に路上で接吻をしたのだという。これはもうね、刑事司法の大原則をばりばり感じさせる事件だった。
 すなわち、病気由来の犯罪は病気を治さねば再犯を重ねることになるが、治療は完全に本人任せ。国は、「矯正施設」と称する刑務所へ送っておしまい。そうしてまた被害者が生まれる。

 

詐欺未遂、住居侵入」の審理
 検察官は被害女性の氏名も住所もはっきり明かした。私は帰宅後ネット検索。うわあ、なヒットがあった…。

 

 罪名に「わいせつ」の4文字がある事件を1日に3件も傍聴してしまった。

 メルマガ「裁判傍聴バカ一代」を発行していたときなら、次号にどれを書こうか悩んだところだが、もう悩まなくていいのだ。
 ものすごーく楽になった感じと、喪失感と、両方ある。

 ←12月13日5時05分現在、週間INが602位。

 

2022年12月11日 (日)

世論誘導工作は昔から

Screenshot-20221211-at-044616-aisns  「防衛省、世論工作の研究に着手 AI活用、SNSで誘導」と12月9日付け共同通信。画像はその記事からのスクリーンショットだ。
 他紙も報じているが、私が見た限り、共同通信からの配信記事かと。
 記事本文はこうだ。

 防衛省が人工知能(AI)技術を使い、交流サイト(SNS)で国内世論を誘導する工作の研究に着手したことが9日、複数の政府関係者への取材で分かった。インターネットで影響力がある「インフルエンサー」が、無意識のうちに同省に有利な情報を発信するように仕向け、防衛政策への支持を広げたり、有事で特定国への敵対心を醸成、国民の反戦・厭戦の機運を払拭したりするネット空間でのトレンドづくりを目標としている。
 中国やロシアなどは「情報戦」に活発に取り組む。防衛省は、日本もこの分野の能力獲得が必要だと判断した。改定される安全保障関連3文書にも、情報戦への対処力向上を盛り込む。

 「取材で分かった」とある。
 防衛省が知られたくないことを、共同通信が独自の取材で掘り起こした、のかもしれない。

 記者クラブ加盟社にとってそういう独自の掘り起こしは禁じ手、とも聞く。
 禁じ手をやってのけたなら、素晴らしい。
 共同通信のスクープと聞けば、私らの年代はつい「菅生事件」を思い出してしまう。
 本件は今後しばらく、「複数の政府関係者」から得た情報による続報が続くかも。

 

 ただ、別の“読み”もできる。
 私は40年間ほど、警察庁の交通行政をウオッチしてきた。
 法改正を必要とし、斬新で大胆で利権にもつながる、そういう目論見があるとき、まずは懇意の記者を通じて報道させることで、「このネタは俺らがやるべくすでに計画を進めてるんだぞ」とアピールし、世論や関係省庁、企業等の反応を探る、ということがあるらしい。
 今回もその類い、かもしれない。

 

 そういう話とはまた別に、世論工作は普通でしょ、今ごろこんな形で世に出すってどういうつもりなんだ? とも感じる。

 戦時または戦争準備段階における敵はふたつ。
 ひとつは敵国。もうひとつは自国内の「反戦・厭戦機運」だ。
 自国内のその機運を払拭するよう工作し、敵国内でその機運が高まるよう工作する、等々は基本のキ。古今東西、普通に行われてきたことじゃないのか。
 Dappiの成功や“ひろゆき効果”に気づいてようやく動きだしたなら、あまりにアホだ。動きだしたと見せかけて、とか何か企みがあったりしてね。

 2013年9月の当ブログ記事「ネガティブキャンペーン、障害になる人の信用を落とす昔からの手法」から、1993年に私が書いたコラムの、一部を以下に貼りつけよう。

 陸上自衛隊に「調査学校」というのがあり、その授業のひとつ、「心理戦防護課程」で、全国紙の投書欄の傾向を分析、他人の名前を使って自衛隊に有利になるような投書をし、3週間に何通が掲載されるか競っていたというのである。
 そして、たとえば北陸の駅で自衛隊員が黙々と除雪をしていたという美談とか、自衛隊の増強は軍国主義復活には結びつかないとの主張など、6通が実際に掲載されたそうだ。

 これを知った俺は、元愛知県警巡査の『警察学校が怖い』(風媒社)という本を思い出してドキッとなった。
 あの本には、日本人の習性を利用すれば白紙を黒紙と思い込ませることは簡単、警察学校の授業でその秘密テクニックが講義されていた、とあった。

 秘密テクニックとは要するにこうだ。
 官公庁が何かの「事業」を推し進めようとするとき、悪い点は、やむを得ない場合を除き絶対に言わず、良い点は、どんな小さな点でも、アドバイスして報せる。目的に協力してくれそうな人には便宜を与え、表彰し、自分は良いことをしているのだと信じ込ませ、喜んで協力してくれるようにする…。
 逆に、障害となる人がいる場合は、その人の欠点を誇大に宣伝し、良いことは言わず、悪いことのみを指摘する。
 彼がたとえば役員をやれる立場にあれば、わざと役員にし、ほんのちょっとでも落ち度があれば大きく取り上げ、噂を大きくしてみんなに報せる。
 そうやって、障害になる人の信用を落としていく。

 『警察学校が怖い』は1989年12月発行の本だ。世論誘導工作は、昔からしらっと行われていたのだ。
 今回、AIを使ってSNSで、というところが新しい。
 そして、理由はどうであれこういう動きが表に出てくるとは、日本はまだ健全だと私は思う。
 ま、そんなことでとりあえず。

 ←12月11日10時50分現在、週間INが802位。

2022年12月 9日 (金)

トイレ盗撮動画を売って868万円

Screenshot-20221209-at-104225-fc2  「FC2のカード決済中止求める 警視庁、違法わいせつ動画横行で」と11月21日付け朝日新聞。画像はそのスクリーンショットだ。

 

 盗撮動画の市場は確かにあるようだ。
 出勤前、カフェに立ち寄り男女共用トイレに小型の動体検知カメラを秘匿設置。夕方退勤時にカメラを回収。若い女性が映ったものだけ編集してネットで販売、約868万円を稼いだという事件を以前傍聴した。
 メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代」でレポートした。が、もう読めない。メルマガは終了、バックナンバーも全部削除してもらったので。


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 カフェの男女共用トイレに入ったら隠しカメラを探す。
 駅の階段にミニスカートのお姉ちゃんを見つけたら、スカートの奥じゃなく男たちの手元に注目する。
 ヤンキー風の男がスーツを着てスマホ片手に住宅街を歩いてたら、受け子じゃないかと尾行する。
 受け子が「トビ」(詐取金の持ち逃げ)をやらないよう見張り役がいるはずなので、広く付近を探す。

 ね、裁判傍聴マニアは裁判所外でも忙しいのですよ。

 ←12月9日11時10分現在、週間INが802位。

2022年12月 7日 (水)

主文。被告人は無罪

P1000485-2_20221207184601  担当編集者氏に泣きのメールを入れ、朝から裁判所へ。 画像は東京、霞ヶ関の裁判所合同庁舎。

 「首都高「ルーレット走行」約80キロ超過か 追突し重傷負わせた疑い」と10月2日付け朝日新聞。まずはこの「過失運転致傷」の判決から傍聴した。

 

 それで帰るはずがない。
 続いて「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反、強制わいせつ」の判決を傍聴した。
 「認知の歪み」とよく言われるが、そんな生やさしいもんじゃない、頭いかれてる! と感じた。


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 児童相談所で暴れた「公務執行妨害」の審理。弁護人の最終弁論の中に「子どもに面会させてくれない。居場所を教えてくれない」「統一教会とのトラブル…」と出てきた!

 ちなみに私は統一教会がらみの事件を何件か傍聴している。献金などで生活が困窮し、万引き、とか。

 

 氏名検索で「ラッパー」がヒットする被告人の、「大麻取締法違反」の新件。
 同種執行猶予中の犯行だという。今回は確実に実刑となり、執行猶予は取り消される。だいぶ長く下獄することになる。
 ネットでは、その執行猶予になったほうの事件の逮捕報道しか見つからない。ま、そんなもんだ。

 

 判決なのに1時間の枠をとっている「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」があった。
 1時間だから無罪かも、と思うほど私は純真じゃない(笑)。時間的にちょうどよかったので傍聴してみた。

裁判官 「主文。被告人は無罪」

 ええーっ!!!
 言渡しは16分間だった。

 無罪は、100点満点中99点ではダメ、100点でも微妙。本件は100点、101点ではなく120点の無罪と、裁判官も思った、ように傍聴席からは感じられた。
 検察官(素敵なご婦人)は、もしやこう思ったんじゃないか。

検察官 「起訴がそもそも無理なのに、公判立会(りっかい)検事は有罪を勝ち取るべく渾身の努力、卑怯な努力をしなきゃいけない。無罪は検察の失点。控訴会議で責められる。検察って何なのっ。もう辞めたい」

 そこまで妄想できるとは、私の頭もだいぶいかれてるか(笑)。

 

 以上、メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」を終了しちゃったので、詳しく書く場所がとりあえずない。
 終了はよかったのかどうか。それがわかるのは何年も経ってからだろうと。

 ←12月7日18時40分現在、週間INが802位。

2022年12月 5日 (月)

刑事裁判の昭和→平成→令和

 傍聴マニアを自称しても、誰からも文句を言われない、そういう立場に私がなったのは2003年だ。
 刑事裁判はまず人定質問から始まる。

裁判官「はい、それでは被告人、そこ(証言台のところ)に立ってください。まず、あなたが本人か確認します(※)。名前は何ですか?」 ※この一文は言わないことが多い。

 続けて生年月日、本籍地、住所地を尋ねる。

 傍聴マニアになって数年間、生年は「昭和…」で始まった。ごくまれに「大正…」があった。「平成…」は皆無だった。
 2003年=平成15年、だもんね~(笑)。

 

 人定質問で初めて「平成…」と聞いたとき「うわっ」となった。子どもじゃん!
 いや、子どもではないのだ。平成生まれが20歳を超え始めたのだ。
 氏名の名の部分が平成っぽくなり始めた。高齢の被告人は多く、昭和っぽい名はもちろん多いわけだが。
 いわゆるキラキラネームに相当しそうな名は、たまにしかなかった。

 

Screenshot-20221205-at-103318-8twitter  「ひろゆき氏の「それってあなたの感想ですよね」 小学生の流行語1位」と12月1日付け毎日新聞。
 共同親権について憲法学の教授がTweetしたのに対し、自民党の国会議員がさっそくその流行語で応じる、なんてことが起こっている。

 刑事裁判の被告人がマネるときがくるんじゃないか。

検察官「前刑の執行猶予判決から1週間も経ず、同じ被害者に対し執拗につきまとっている。当法廷では不可解な弁解に終始し、もはや社会内での更生は困難と言わざるを得ない。再犯の可能性はきわめて高く…」
被告人「それってあなたの感想ですよね」

 おお~!

裁判官「犯行時、被害者の女性がどんな気持ちになるか、考えなかったのですか」
被告人「次の質問」
裁判官「考えなかったのはなぜですか」
被告人「次の質問」
裁判官「質問に答えるつもりはないということですか」
被告人「次の質問」

 うわ~!

裁判官「前刑の裁判で二度としないと誓った。しかしその執行猶予中にまたやり、また二度としないと言っている。今度こそ二度としないと言える理由を話してほしいのです」
被告人「今なお説明が不十分であるというご意見、ご批判は真摯に受け止めなければならない。最後まで丁寧な説明を続けていきたい。以上です」

 そんな被告人がもうすぐ登場するんじゃないか。傍聴したい!


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 ちなみに、生年が令和の被告人を私が見るのは、私の年齢的にちょっと難しいかも。
 でも、放置違反金と駐車監視員制度の誕生、可搬式オービスの登場に立ち会えたのは幸運だ。
 自転車違反金制度の誕生も、なんとか見届けられそうだ。最期まで「おお~!」「うわ~!」とか言いながら頑張りたい。

 ←12月5日11時00分現在、週間INが802位。

2022年12月 4日 (日)

日本が世界から賞賛、信頼される日

Kc3n0001  私はねえ、こう見えてけっこう壮大なことも考えている。ちらっと披露しよう。
 以下は日本国憲法の前文の、2段落目だ。太字は私による。

 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意したわれらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふわれらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

 ものすごいことを決意し、思っちゃったもんである。

 であれば、その実現のために、相当ものすごい努力、世界的にも未曾有(みぞう)のことをやらねばならぬ。
 それこそが、私が以前から唱えている「日の丸救助隊」だ。
 ずばり、名作『サンダーバード』のリアル版である。

 大洪水、大地震、大津波、山火事、山崩れ、戦争等々による被災者が出たとき、日の丸救助隊は出動する、世界のどこへでも、力強いテーマ曲を高らかに鳴らして。
 医療、暖かい食事、紙おむつや生理用品、温水洗浄便座付きの簡易トイレを直ちに提供する。
 簡易な住居もつくる。可能なら温泉も掘ってしまう。日本の温泉マークの旗が被災地にひるがえる。

 費用は?
 そんなもの、「防衛費」とやらを全廃すれば楽勝でしょ。
 防衛省は廃止して国際救助省を創立する。

 人手が必要だ。戦乱等で難民になった方々を積極的に雇用しよう。
 世界の被災地へ直ちに駆けつけるには、世界各地に支部があるのが望ましい。
 温水洗浄便座付きの簡易トイレ等々、供給品の製造工場、その工場団地(病院や学校付き)もあるといいね。

 こうして日の丸救助隊は世界中から賞賛と信頼を得る。
 日本は国際社会において名誉ある地位を占めるのである。

 なぬ、私を日本国総理大臣にしたくなった? うーん、ま、考えておこうょ。

 ←12月4日10時30分現在、週間INが602位。

2022年12月 2日 (金)

犯罪の供給網

1910237_20221202093701  紙の新聞だと興味のないネタもつい読んでしまい、新鮮だ。
 12月2日、日本経済新聞の「きょうのことば」は供給網(サプライチェーン)だった。

 朝食(繊維質スープと納豆)を摂りながらチラ見して、思った。
 刑事裁判への被告人の供給網って何だろう。

 ヤクザ、半グレ、暴走族、覚醒罪、ギャンブル、酒、摂食障害、前頭側頭型認知症、人格障害、境界域、そういうのは確かにある。
 闇サイト、SNS、マッチングアプリなんかも、犯罪にからむ大事な要素といえる。

 根本的には、孤独、やっぱり孤独が一番かも。
 あと、幼少期の虐待(暴力を含む)も大きく影響しているような。

 うまく言えませんけど(これはある被告人の口癖)、試験エリートがつくった官僚的な教育制度、そこになじめない者は弾き出されてしまい、出た場所は非常に犯罪に近い、そんなものも私は刑事裁判の傍聴席で感じている。

 

 以上がいろいろさまざまな濃淡で組み合わさってからみ合い、社会へ犯罪が供給される。
 対する社会はといえば、逮捕して刑事裁判の被告人とし、量刑相場の階段をのぼらせる、矯正施設と称する刑務所へ落とす。みんなで犯罪者を憎み、その家族へも憎悪をぶつけ、厳罰化する。

 

 ただ、全体として供給量が減ってるんだよね。
 1日の刑事裁判の開廷数、事件番号、警察庁や法務省や最高裁の統計データから、はっきりわかる、減ってる。

 近年の減少の原因は、ずばり少子高齢化、これが主でしょ。交通死亡事故の激減にも、少子高齢化は大きく影響していると思われる。

 日本は超高齢社会の最先端にいるんだから、そのへんのサービスやモノや制度を真剣につくっていけば、世界に重要な地位を占めるだろう。
 でも日本では、なによりもまず、自民と官僚の従来の利権構造を護らねばならず、なかなかたいへんだ。私もたいへんだ。 ←お前は関係ねーよっ(笑)。

 ←12月2日9時20分現在、週間INが602位。

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