電車内のスマホ派と読書派
最近傍聴したのを一部挙げてみよう。
「偽計業務妨害、威力業務妨害」
東京都の下水道施設を爆破するとか小学生を334人殺害するとかネットに投稿、と報道された事件だ。
「元カリスマモデル…こうしんきょう…ホスゲン…コミケ中止…」、ネットの中で勇ましく暴れる人生の若者がリアル法廷へ出てきてしまった、そんな印象を受けた。まだまだ捜査継続中で追起訴があり続行。
「大麻取締法違反」
被告人は、音楽系の方面で名のある人。大麻は覚醒剤と同様の強い依存性があることを前提に、徹底治療の方向で弁護人が手厚く立証。
でもね、被告人が大麻をくり返し使用したのは、罪の意識がないからではないのか。「独裁者を批判すれば殺される国もある。日本は大麻を犯罪とする国なのだ。甘い考えは捨てろ」と検察官、裁判官がはっきり伝えることこそ再犯防止に効くのでは。
※ 薬物事件では「依存性、親和性、常習性が顕著」がお約束のフレーズだが、気のせいか最近「依存性」を聞かない。面白いよねえ。
「児童福祉法違反、児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反」
元副町長が少女3人に「淫行」して懲役4年と報じられた事件、の控訴審第1回だ。
弁護人が書証6点、証人3人を取調べ請求。検察官は、書証は不同意、不必要、証人は不必要。裁判長はすべて却下。次回判決。でもこのパターンは高裁ではあるあるなので。
「損害賠償請求事件」
民事の本人尋問をちらっと覗いてみた。セミナーで誘ってビットコインの投資がどうとか、原告の男性がすごく怒っていた。
被告席には中年女性が1人。この人が被告本人かと思われた。
私の場合、可搬式オービスの事件を、固定式でも否認の事件を傍聴したい。妨害運転(いわゆるあおり運転)を傍聴したい。それで次々と「道路交通法違反」の法廷を覗く。
「道路交通法違反」
原付バイクで配送するほうが儲かるからと無免許運転。東京地裁で身柄(留置場)で求刑は罰金30万円。検察官は満つるまで算入を求め。
「道路交通法違反」
被告人はネット検索でたくさんヒットがある音楽家。またも東京都目黒区内、首都高速中央環状線、山手トンネルのオービスによる82キロ超過。
あそこは内回りと外回りにTKKの固定式がある。両方あわせて首都高速の稼ぎ頭だ。片方だけでも稼ぎ頭かも。
「道路交通法違反」
審理の期日を発見。もしかしてオービスの否認事件か? TKKの可搬式だったら大変だ! と傍聴してみた。
被告人は不出頭。1週間前まで事務所に帰った様子があったが、それ以降は帰った様子がなく、電話に出ず、携帯電話の位置検索をしてみたら、携帯電話は事務所にあったという。次回期日を決めて続行。
よし、これは追っかけてみよう。
電車内における、スマホ派と読書派、先の人生に明らかな差異が生じるように思う私は古い人間か。
ともあれ最近私は『ユダヤ人』(上田和夫著、講談社現代新書)を読んでいる。上は私のアフィリエイト。
裁判傍聴を深めるにはこんなのも読んどくと良かろうと思って。
まーったく知らないことだらけで面白い。
電車内ではもちろんスマホ派が圧倒的優勢だが、読書派が少しずつ増えてる気がする。
先日、気づけば座席の私の両側の女子が2人とも読書派だった。初めての驚愕体験!
« 北朝鮮の言葉規制、newspeak! | トップページ | TBS女性社員の覚醒剤事件はどうなる »
「刑事/その他刑事」カテゴリの記事
- 客引きは手っ取り早く儲かるらしい(2024.11.28)
- 新宿歌舞伎町、20歳女性が時価8万円の財布に現金100万円(2024.10.31)
- 日々の犯罪と他人事バイアス(2024.10.29)
- 昼間の訪問者は皆トクリュウがらみか(2024.10.18)
- じつにくだらない詐欺メール、しかし、、、(2024.10.20)
最近のコメント