満員電車のモンスター
3月30日(木)、傍聴できる裁判の数は、東京簡裁刑事=0件、東京地裁民事=176件、東京地裁刑事=28件、東京高裁刑事=5件。さすが年度末、めっちゃ少ない。
そこへ、普段の傍聴マニア諸氏に加え、春休みの母子連れ、女子学生の2人連れ、カップル等々の皆さんがやってくる。
しかし、傍聴席52席の法廷が空いているのに隣の20席の法廷を使う、ということを裁判所は普通に平気でやる。毎年のことだ。
そういえば「虚偽記者席訴訟」で裁判所(国)側は、「傍聴する権利は国民になく、傍聴させる義務は国にない」旨を主張し続けたっけ。
30日に私が傍聴した事件を以下に少し。
「詐欺未遂、詐欺、窃盗」 東京地裁 判決
弁護人が来ない。書記官がインタホンに小声で話した断片からするに、こりゃもう来ない可能性が高いぞと私は5分で出た。
弁護人の遅刻、すっぽかしはあるあるだ。
「道路交通法」 東京高裁 判決
仕事は有能だが酒で前頭葉の一部が壊れる体質らしい。前科12犯、執行猶予中に酒酔い運転、原判決は懲役4月。控訴棄却。
「贈賄」 東京地裁 新件
東京オリパラ汚職の、KADOKAWA側の偉い人を被告人とする事件だ。これは1階の98席の104号法廷で。
商業的、マネー的なあれこれの知識が私はほとんどない。長い長い検察冒陳(冒頭陳述)は、聞き慣れない文言が通り過ぎていくばかり。途中で出た。
「強制性交等、児童買春,児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反、強制わいせつ」 東京高裁 判決
傍聴券抽選じゃなかったので傍聴してみた。98席の102号法廷なのに傍聴人はパラパラ程度。
「「スキンシップ目的で性的意図はなかった…」男児20人の下半身を弄び、動画を撮影した橋本晃典被告(31)が繰り返した「荒唐無稽な主張の数々」《ベビーシッター“連続わいせつ”事件に懲役20年判決》」などと報じられた事件だ。
弁護人から弁論再開請求。事実誤認の主張を撤回したという!
被害者20人のうち1人の父親、の意見陳述書を代理人弁護士(あまり慣れない風な若め女性)が代読。
3分ほど合議して判決。控訴棄却、当審未決150日算入。
「準強制わいせつ」 東京地裁 判決
まーた飲み物に睡眠剤を入れた事件か? いや違った。駅のホーム上でベンチに座って寝ていた女性の胸を数回もんだ、という事件だった。
80万円を支払って示談成立。前科なし。懲役1年6月、執行猶予3年。
「暴行」 東京地裁 新件
開廷表は「暴行」だが訴因変更で「傷害」が加わった。
被告人は身柄(拘置所)、白髪混じりのたっぷり濃い髪、なんか怖い感じ。文句ありありで偉そうというか。
朝の満員電車内での、モンスターだった。
被害者2人と目撃者を証人尋問することになりそう。
モンスターとか性犯罪者とか、なんちゅうかこう世界を自分有利に自分に都合良く見事に歪めて認知し、何ら疑うことなく正義は自分にありと堂々ふるまう、いつも他者を見下している、いつも相手が悪く、自分は正義の被害者、そのへんが特徴かな。
満員電車内でモンスターに遭遇したらどうする?
人間はモンスターにかなわない。だからモンスターなのだ。
全身から発するものを感じとり、離れるしかない…。
3月31日(金)、私の手帳に傍聴予定がない。
こういう日はたいてい、極端に開廷が少ないのだ。
でも傍聴人は普通にやってくるだろう。1件も傍聴できず帰ることになる人が続出、かもね。
4月に入ってから少なくとも1週間は、開廷がないか、または極端に少ないはず。
このチャンスに、まとまった原稿を書こう!
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