息子さんが重病、いくら出せますか?
あるお婆ちゃんの家へ、ある大病院から電話がかかってきた。
息子さんが、なんだっけ重病で直ちに入院が必要で、〇百万円ほど必要なんですけど、とりあえずいくら出せますか、と。
うっわ、特殊詐欺のうちオレオレ詐欺の変形バージョンだ! 普通誰だってそう思うよね。
このお婆ちゃんは、かなりしゃんとした人だ。普通なら、すぐ見破ったろう。
ところが、息子が重病と聞いた途端、頭ん中がまっ白になってしまった。
いくら出せますかと問われ、〇百万円よりもっと多く答えてしまった。
お婆ちゃん、絶体絶命!
だが、幸運にもその日、妹さんか身内が遊びに来ていた。
「それ、詐欺よ!」となり、息子さんに電話。お婆ちゃん、どんなに安堵したことか。
この話はそこで終わらない。
多額の現金を用意できると言ってしまった。
詐欺グループは急ぎSNSで強盗の叩き子(受け子、出し子に続く私の造語)を集め、襲わせるだろう。
お婆ちゃん、殺されるかも!
警察の勧めで、お婆ちゃんはその日のうちに転居したという。
長く暮らした元の家へは二度と戻れない。
こういう話、日本全国で、たぶん世界各国で起こってるんだろう。
世界の特殊詐欺(リモート詐欺)、特殊強盗(リモート強盗)、お国事情いろいろ、みたいなテレビ番組、やればいいのに。
「リモート」というのは、詐欺も強盗も実行犯はスマホで細かく指示され操られるから。
リモート強盗なんか、どこのお宅を襲うか、いっしょに襲う者(共犯者)は誰か、実行の直前まで知らなかったりする。
末端の使い捨ての実行犯だけがぽろぽろ捕まる。
刑法の規定により共犯=正犯なので、実行犯自身が計画を立て、騙しの電話をかけたかに報道される。裁判では、
裁判官 「従属的な立場とはいえ、詐欺(強盗)の完遂に不可欠な役割を果たしており悪質である」
とされ、被害額全部の責任を問われる。たとえ報酬が5万円でも、報酬なしでもだ。なんせ刑法的には正犯なので。
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