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2023年7月 7日 (金)

外務省へ車で突っ込んだあの事件だった!

2306281-2  最近東京地裁と東京高裁で傍聴した事件の一部をちらっと。 ※画像はマニア氏からいただいた面白ボールペン。

 

軽犯罪法違反」 控訴審判決

 氏名検索でヒットあり。何年か前に電車内で女性に精液をかけて逮捕された人物と同姓同名だ。
 本件は、寂しさやストレスを解消するため約3カ月間、4回にわたり、駅のホームや駅前などで、下半身に衣服を着けず陰部に手を当てて座る等し、もって尻や太腿等をことさらに露出したのだという。
 以下は軽犯罪法の第1条の柱書(はしらがき)と、第34号まであるうちの第20号のみだ。

第一条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
 二十 公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方でしり、ももその他身体の一部をみだりに露出した者

 原判決は、4回の犯行につきそれぞれ拘留25日。控訴審の判決は控訴棄却。未決算入については言及がなかった。
 何年か前に「公然わいせつ、強制わいせつ、迷惑防止条例違反、軽犯罪法違反」で懲役3年、執行猶予5年、拘留15日の判決を受けており、まだ猶予期間の最中なのだった。

 

殺人、覚醒剤取締法違反」(S被告人) 控訴審判決
殺人、死体損壊、死体遺棄、大麻取締法違反」(T被告人) 控訴審判決

 これは検察控訴。「男性殺害協力で起訴の元組員らに無罪判決 薬物事件は有罪 千葉地裁」などと報じられた事件だ。
 一般論として、被告人側の控訴より検察控訴のほうがずっと認められやすい。無罪の部分がひっくり返されるんじゃないか、と傍聴してみた。
 控訴審の判決は、いずれも控訴棄却だった。

 正しい原判決が分かった。
 S被告人: 懲役1年10月、未決450日算入。
 T被告人: 懲役10月、満つるまで算入、執行猶予3年、付保護観察

 未決勾留が長すぎたんで、実際は服役しなくていいけども、刑の重さとしては保護観察付き執行猶予の懲役刑なんだよ、ということだね。
 こんなこともあるのだと初めて知った。

 殺人はひどい話だった。そんな理由で殺すと決め、そうやって殺すのか、そんな道具で遺体を解体するのか、、、

 

強制わいせつ致傷」 控訴審 審理

 逮捕報道がヒットする。若い自衛官が10代の女子に突然抱きつき、打撲などの軽い傷害を負わせたと。
 なんと! 一審では徹底的に無理ムリ否認を貫き、懲役2年の判決を受けて控訴。東京拘置所へ移って新たな弁護人と接見を重ねるうち、ちゃんと罪を認めてつぐなおうと思い、自白に転じたんだという。
 実刑判決にびびり、執行猶予狙いで、と普通は思うよね。
 1時間9分にわたる被告人質問で、検察官、裁判官の興味の中心はそこなのだな、とよく分かった。

 医師によれば被告人は自閉症系だそうだ。
 被告人質問を聴く限り、執行猶予狙いの内心を隠してうまく立ち回ることを、検察官、裁判官のようにはとてもできないだろうと思われた。

 自白に転じたきっかけは何か、裁判官は執拗に尋ねた。
 きっかけは弁護人のキャラだろ、と私は思った。言葉の調子もたたずまいも、哀しげで儚(はかな)げで、誠実そうで、なんとも言い難い女性なのだ、、、

 

運転免許取消処分取消請求訴訟」 弁論(証人尋問)

 1階のタブレット開廷表でこれを見つけ「きたーっ」と私は足をばたばたさせ…るわけないじゃないか(笑)。

 上記事件が長引き、開廷から12分ほど遅れて私は法廷に入った。
 証人尋問の最中。証人は警察官らしい。
 交通違反による免許取消処分ではなかった。

 昨年3月、外務省に車が突っ込んだと報じられた、あの事件の45歳男性が本件の原告(本人訴訟)なのだった。被告(被告席に5人)は東京都だ。
 警察官はこんな調書を取ったらしい。

調書 「左方に外務省の銘板を見ながら、約35キロの速度で走っていた…外務省に突っ込むかどうか迷っていた…ここで(図面上のこの地点で)決心がつき、いきなりハンドルを左に切った…ここで黒っぽい車と衝突した…体が揺さぶられるような大きな衝撃…(黒っぽい車の乗員は)ケガをしていておかしくないと…事故は分かったが、そのまま外務省の中へ…」

 処分歴なしでも違反点数15点で免許取消処分に該当するところ、救護義務違反等(いわゆるひき逃げ)の違反点数は35点だ。建造物損壊は45点か55点だ。
 そっちで免許取消処分を執行されたらしい。
 処分執行の何に不服なのか、外務省へ突っ込んだ理由は何か。本人尋問はもう終わっているんだという。
 しまったなあ、傍聴したかったなあ、と思うけどそれ言ってちゃきりがない。

 この事件、報道を見たような記憶がある。テロか? 動機は何だろ! と思ったような記憶がある。
 報道の基本は逮捕まで、の原則に従い、この事件も続報はなかったのかどうか、なかったんじゃないかと。

 しかしこんな形で遭遇することがある。裁判傍聴はヤメられない、止まらない、かっぱえびせんの法則である。 

 ←7月7日20時10分現在、週間INが702位。

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