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2023年9月21日 (木)

本気で懲りた、猛烈に反省している

1905171-2  東京高裁で「道路交通法違反」の判決を傍聴した。

 検察官は、私が勝手に「セクシーおばさん」と呼んでる女性。おばさんというよりお姉様、かな。

 

 弁護人は非常に特徴的な中年男性だ。私は傍聴ノートに「こんな男、見たことないよ」と書いた。
 いっぺん見たら忘れられないような特徴的な容姿の弁護人を、初めてみかける、ということが近年よくある。
 昔は、いつも見る弁護人か、ときどき見る弁護人か、見たような気がする弁護人がほとんどだったのに。

 国選弁護人を受ける弁護士が増えたのか。
 どぎつく(昔に比べれば、ですよ)特徴的な人が弁護士になることが増えたのか。

 

 被告人は不出頭。控訴審は被告人の出頭を要しない。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。くり返します、本件…」

 無免許運転だった。

 2014年に「無免許過失運転致傷等」で懲役10月、執行猶予3年。 ※「等」の部分は救護義務違反(いわゆるひき逃げ)か、分かりません。

 

 2021年11月、「道路交通法違反」(無免許運転)で懲役7月、執行猶予3年。 ※無免許だけでその量刑は重い。他に何かあったはず。

 

 そして2023年2月、1週間をおいて2回にわたり、準中型貨物を無免許運転。
 原判決は懲役5月
 再度の執行猶予を付すべき、と控訴したのだった。

 弁護人の主張について裁判長が述べた。その中にこんな部分があった。

裁判長 「深刻に受け止め、猛烈に反省している…」

 この部分に私は、ペンを持ち替えて赤色の波線を引いた。

 そうなのである。無免許の被告人のなかに、捕まって罰金刑を何度受けても、執行猶予付き懲役刑の判決を受けても、ぜんぜん懲りずにくり返す、そういう者が少なからずいる。

 いっくらなんでも、もう実刑だよね(笑)、という形で実刑判決を受けてから、控訴して、控訴審で、要するにこう主張する。

被告人 「今度こそ本気の本気で懲りた、反省した。本気で心を入れ替え、二度と再び無免許運転をしないことを天に誓ってお誓い申し上げます」

 本気度がすごく伝わってくることが多い。
 そんな控訴審を、私はさんざん傍聴してきた。

 

 話は飛ぶが、人間による環境破壊、地球破壊は、ある一線を越えると、もう後戻りが効かない。滅びの坂道をまっしぐらに下るしかない、という話を聞く。
 ある一線を越えてから、人間は「本気で懲りた、猛烈に反省している。どうかお慈悲を」と言うのかな。
 傍聴席でそんなことも思う私なのである。

 

 昔、『ソフィーの世界』というぶ厚い本があった。読んだ。
 『ソフィーの裁判傍聴記』とかあったらいいのに。

 ←9月21日20時50分現在、週間INが402位。

 弁護人と弁護士が混在したのは誤記ではない。
 弁護士が弁護人を務めるのだ、検事や副検事が検察官を、判事が裁判官を務めるように。当然に、傍聴人にもいろんな人がいる。

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