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2023年11月の15件の記事

2023年11月29日 (水)

性犯罪に群がる傍聴人たち

 私の場合、裁判傍聴なるものに初めて挑戦してからおよそ40年。裁判傍聴マニアと自称できるようになってから丸20年である。

 裁判傍聴マニアの定義とは、うーん、外形的には、無関係な他人の裁判を次々傍聴する、それを毎日なり月に数回なり継続的に行なう人、かな。

 

Screenshot-20231129-at-142059-19-x  裁判傍聴マニアになってから丸20年、主に東京地裁(東京高地簡裁合同庁舎)へ通ってきた。その立場から、性犯罪の刑事裁判に関して、やっぱり少し述べておかねばと思う、右のポスト(旧ツイート)を拝見したうえは。

 

 昔は「強姦」「強制わいせつ」だった。
 「強姦」は「強制性交等」となり、「不同意性交等」になった。
 「強制わいせつ」は「不同意わいせつ」になった。
 盗撮は、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反」(東京の場合)から「性的姿態等撮影」になった。
 刑法が改正されたり、新法が施行されたりしたのである。

 

 東京地裁はやたら傍聴人が多い。
 2004年5月に裁判員法(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律)が公布。その頃からか、法務省、最高裁が、国策である裁判員制度を、税金を使ってめちゃくちゃ宣伝した。
 働きかけがあったのだろう、小中高生、大学生、法科大学院生、企業や団体の新人研修等々等々、傍聴人が爆発的に増えた。爆増した。230人を超える団体もあった。
 裁判所前の道路(桜田通り)に貸し切りバスがよく並んだ。

 

 引率者により傍聴すべき法廷が決まっていない人たち、何を傍聴するか、開廷表を見て決める人たちは、全員ではないが、やっぱりどうしても性犯罪へ行く。

 10時から6つの法廷でそれぞれ「窃盗」「詐欺」「覚せい剤取締法違反」「出入国管理及び難民認定法違反」「道路交通法違反」「強姦」の新件がある、となれば、多くの傍聴人が「強姦」を選ぶ。 ※「覚せい剤取締法違反」は昔の罪名。いつからだっけ「覚醒剤取締法違反」になった。

 10時~11時に「強姦」の新件、11時~12時に別の法廷で「強制わいせつ」の新件、となれば、法廷から法廷へ、民族の大移動ならぬ傍聴人の大移動だ。

 性犯罪の裁判が、同時刻に重ならず、13時30分と14時30分と15時30分に続けてある、ということが起こり、ある有名傍聴マニアは喜色満面、もうニッコニコ、ということもあった。

 おそらくすべての裁判官が、心にこう焼き付けているだろう。

裁判官 「裁判が公開なのは、国民に司法を監視させるためだが、国民なんて、ふふ、結局こんなもんだよ」

 

 しかし、と私は思う。
 「いっぺん見て来い」とか言われて裁判傍聴へ来るに当たり、というか日々の中で、自らが「国民」であることを意識する人って、どれほどいるだろう。
 普通の人間なら、性犯罪、エロ裁判を傍聴したがる、そういうもんでしょ。
 普通の人間なら、選挙があっても投票に行かない、行くとしても「テレビによく出て立派なことを言ってるから」程度で投票したり、そういうもんでしょ。

 たかがそんなことで「国民に司法を監視させるため裁判は公開」の原則を棄ててはならない、そう考える裁判官もいるだろう。

 

 とはいえ、性犯罪の裁判の、被害者、その家族の方々は「クソな連中がわらわらと集まってきやがる。見せもんじゃない!」みたいな気持ちになる、それもまた当然のことと思う。
 そうした声があることを、性犯罪の裁判へ集まる傍聴人は知っておくべきと思う。是非知っておくべきだ。
 

 私の場合、「今日は裁判傍聴してみようか」と裁判所へ行くことはない。
 手帳に、どうしても傍聴したい裁判の期日がメモられている、そういう日にだけ行く。
 行って、それだけ傍聴して帰ることは、あんまりない。
 当日の開廷表を見て、「あっ、こんなのが今日ある」「これ、なんだろ」と、しょっちゅうなる。それが性犯罪の事件なこともある。そうして次々傍聴するのだ。

 「あっ…」ということがなくても、空いた時間に性犯罪の裁判を傍聴することは普通にある。
 とんでもない性犯罪とわかり、追っかけて傍聴することもある。
 
 特に最近は、「不同意性交等」「不同意わいせつ」「性的姿態等盗撮」をなるべく傍聴したい。新しい法条、新しい法律がどう運用されているのか、知りたい。
 盗撮については、法定刑が従来より3倍も重くなった。実際の量刑相場の変化を知りたい。

 

 あそうそう、傍聴マニアになりたての頃、「公然わいせつ」に嵌(は)まった。
 阿曽山大噴火さん似のホームレス男性が、ベランダの女性下着を見上げて路上で自慰行為をした、というのが、最初に傍聴した事件だったか。

 「青いブラジャーの露出魔」というのもあった。
 病気で勃起しないと被告人は思い込んでおり、勃起したように見せる“工作”をし、裸に青いブラジャーを着け、女性を見つけてコートの前をばっと開く…。
 病気で歩行が不自由だったことから、相手にしない女性もいたのか、捕まったのは何度目かだった。
 あの被告人はもう亡くなったかも。

 ま、とりあえずそんなことで。

 ←11月29日20時10分現在、週間INが30で2位。

2023年11月27日 (月)

是れ眞正の愛國心にあらずして

 次々に、といっても、どうだろ、月にせいぜい3冊、いや2冊程度か、裁判所への往復の電車内で、新書を読んでる。

 やたら専門用語だらけで頭から煙が出そうな部分は、もうじゃんじゃん読み飛ばす、という技を身につけてから、新書を読むのが断然楽しくなった。

 いま、『「憲法改正」の真実』(集英社新書)を読んでる。これは読み飛ばすところがない!

 


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 改憲派の重鎮、小林節氏と、護憲派の泰斗、樋口陽一氏の、対談形式だ。
 小林節氏は、自民党の改憲派のブレインだったという。そんな人が何を言うのか、面白そうでしょ。
 明治憲法はじつはけっこう立派な憲法だったとか、当時の日本人はマジ真剣に考えてたとか、説得力があるんである。へえ~、なのである。

 

Dsc_0719  あの無茶苦茶な改憲草案をネットに掲げて恥じない――諸外国に見つからないことを願う!――自民党は、いったい何を目指しているのか。
 改憲草案からは、北朝鮮のような強権独裁国家を目指しているように見える…。

 しかし、これは私の素人感覚なんだけど、そんな立派(?)なことを、あの人たちが意図して目指すかなあ。

 

 ま、それは措き、竹越興三郎という人物のこと、私は初めて知った。
 衆院議員に5回当選、1922年には貴族院議員もやったんだという。
 その人が1901年(明治34年)に『人民讀本』というのを出した。題辞は西園寺公望侯爵(当時)。こんな部分があるというのだ。「是」は「ぜ」、「是れ」は「これ」、「勿れ」は「なかれ」と読む。

 何事にても我國民の爲したることは是なりとするが如きことあらば、是れ眞正の愛國心にあらずして、虚僞の愛國心なることを忘るゝこと勿れ。……是れ他國に對して、我國民の信用と威望とを損するものにして、決して愛國の所業にはあらず。

 ほか『人民讀本』から、いくつか引用されている。
 明治の人は偉かった(偉い人もいた)んだねえと、日本国を誇らしく思いました。

 

 『「憲法改正」の真実』は、あと数ページで読み終わる。
 そこは自宅で頑張って読み終え、次に裁判所へ行くときは別の新書を鞄に入れよう。
 買ったまま読んでない新書がたーくさんある。どれを選ぼうか、楽しみだ。

 ←11月27日21時30分現在、週間INが30で2位。

2023年11月25日 (土)

ストーカーに対する「警告」「禁止命令」とは

17111711  警視庁(いわば東京都警察本部)で2022年のいろいろ統計をコピーしてきた。

 第68表「ストーカー規制法違反等の措置状況」に、「ストーカー行為等に係る相談」は1207件(前年は1102件)とある。
 東京都内で2022年の1年間に1日平均3.3件の相談があったってことだ。
 相談といってもさまざまなんだろうけど、けっこう多いね。

 その先を、裁判傍聴の参考になればと、ちょっと詳しく見てみよう。めんどくさい部分は読み飛ばしていただければ。

 

 「警告書の交付(第4条)」が504件(前年は483件)。
 以下、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(略称:ストーカー規制法)を引く。

 「2」「3」とあるのは第2項、第3項だ。
 『法令作成の常識』(日本評論社)によれば、この番号は昔はなかった。昔は改行で分けていた。しかしその後、行の頭に番号を付すようになった。項の順番を調べ探す便宜のための符号なので、第1項には「1」という項番号をつけないのだそうだ。勉強になるねえ。ならねえよ? うっそ。


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 以下、私のほうで本文の一部を太字とする。


(警告)
 第四条 警視総監若しくは道府県警察本部長又は警察署長(以下「警察本部長等」という。)は、つきまとい等又は位置情報無承諾取得等をされたとして当該つきまとい等又は位置情報無承諾取得等に係る警告を求める旨の申出を受けた場合において、当該申出に係る前条の規定に違反する行為があり、かつ、当該行為をした者が更に反復して当該行為をするおそれがあると認めるときは、当該行為をした者に対し、国家公安委員会規則で定めるところにより、更に反復して当該行為をしてはならない旨を警告することができる
 一の警察本部長等が前項の規定による警告(以下「警告」という。)をした場合には、他の警察本部長等は、当該警告を受けた者に対し、当該警告に係る前条の規定に違反する行為について警告をすることができない。
 警察本部長等は、警告をしたときは、速やかに、当該警告の内容及び日時を第一項の申出をした者に通知しなければならない。
 警察本部長等は、警告をしなかったときは、速やかに、その旨及びその理由を第一項の申出をした者に書面により通知しなければならない
 前各項に定めるもののほか、第一項の申出の受理及び警告の実施に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

 

 「禁止命令等(第5条)」が164件(前年は139件)。
 第5条は第15項まであってやたら長い。第2項までのみ以下に。漢数字は号、第1号、第2号だ。

(禁止命令等)
 第五条 都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)は、第三条の規定に違反する行為があった場合において、当該行為をした者が更に反復して当該行為をするおそれがあると認めるときは、その相手方の申出により、又は職権で、当該行為をした者に対し、国家公安委員会規則で定めるところにより、次に掲げる事項を命ずることができる
 一 更に反復して当該行為をしてはならないこと
  更に反復して当該行為が行われることを防止するために必要な事項
2 公安委員会は、前項の規定による命令(以下「禁止命令等」という。)をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

 

 「援助の実施(第7条)」が742件(前年は619件)。警察がやったこととしてこれがいちばん多い。


(警察本部長等の援助等)
 第七条 警察本部長等は、ストーカー行為等の相手方から当該ストーカー行為等に係る被害を自ら防止するための援助を受けたい旨の申出があり、その申出を相当と認めるときは、当該相手方に対し、当該ストーカー行為等に係る被害を自ら防止するための措置の教示その他国家公安委員会規則で定める必要な援助を行うものとする。
 警察本部長等は、前項の援助を行うに当たっては、関係行政機関又は関係のある公私の団体と緊密な連携を図るよう努めなければならない。
 3 警察本部長等は、第一項に定めるもののほか、ストーカー行為等に係る被害を防止するための措置を講ずるよう努めなければならない。
 第一項及び第二項に定めるもののほか、第一項の申出の受理及び援助の実施に関し必要な事項は、国家公安委員会規則で定める。

 国家公安委員会規則とは「ストーカー行為等の規制等に関する法律施行規則(平成十二年国家公安委員会規則第十八号)」だ。その第15条がこう定めている。

(警察本部長等による援助)
第十五条 法第七条第一項の国家公安委員会規則で定める援助は、次のとおりとする。
  申出に係るストーカー行為等をした者に対し、当該申出をした者が当該ストーカー行為等に係る被害を防止するための交渉(以下この条において「被害防止交渉」という。)を円滑に行うために必要な事項を連絡すること。
  申出に係るストーカー行為等をした者の氏名及び住所その他の連絡先を教示すること。
  被害防止交渉を行う際の心構え、交渉方法その他の被害防止交渉に関する事項について助言すること。
  ストーカー行為等に係る被害の防止に関する活動を行っている民間の団体その他の組織がある場合にあっては、当該組織を紹介すること。
  被害防止交渉を行う場所として警察施設を利用させること。
  防犯ブザーその他ストーカー行為等に係る被害の防止に資する物品の教示又は貸出しをすること。
  申出に係るストーカー行為等について警告、禁止命令等又は禁止命令等有効期間延長処分を実施したことを明らかにする書面を交付すること。
  その他申出に係るストーカー行為等に係る被害を自ら防止するために適当と認める援助を行うこと。

 文言としてずいぶん被害者に親身だなあと思う。こういうの、私が普段見る法令の中では珍しい。

 

 そして、「ストーカー行為罪(第18条)」による検挙は166件(前年は102件)。


(罰則)
 第十八条 ストーカー行為をした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

 

 「禁止命令等違反(第19・20条)」による検挙は16件(前年は15件)。


第十九条 禁止命令等(第五条第一項第一号に係るものに限る。以下同じ。)に違反してストーカー行為をした者は、二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
 前項に規定するもののほか、禁止命令等に違反してつきまとい等又は位置情報無承諾取得等をすることにより、ストーカー行為をした者も、同項と同様とする。
第二十条 前条に規定するもののほか、禁止命令等に違反した者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

 

 「ストーカー行為」「つきまとい等」「位置情報無承諾取得等」とはそもそも何か。
 少し戻ってストーカー規制法の第2条に定義がある。「つきまとい等」については第1項がこう定めている。

第二条 この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。
  つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その現に所在する場所若しくは通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。
  その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
  面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。
  著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
  電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、文書を送付し、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。
  汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
  その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
  その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この号において同じ。)に係る記録媒体その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し若しくはその知り得る状態に置くこと。

 そんな感じで、「位置情報無承諾取得等」については同第3項に、「ストーカー行為」については同第4項に定義が定められている。

 ちなみに私は各種法令を「e-Gov法令検索」で見ている。
 このサイト、広告がない。どこから資金が出ているのか、サイト内を調べてもどうもわからない。総務省か内閣府かどこかが親玉と以前聞いたような気がするが定かじゃない。さすがに闇の組織ってことはなかろうと(笑)。

 

 「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」の刑事裁判も私はずいぶん傍聴してきた。
 こんな趣旨を言う被告人が多い。

被告人 「恋愛感情とか怨恨の感情とか、そんなものはありません。別れの理由を本人から聞きたかった、それだけです、ほかになにもないです」

 その言い分は全く通らない。
 裁判は、本人の内心ではなく、やったこと、事実をもとに認定、判断するのである。
 「殺すつもりはなかった」とどんなに言い張っても、鋭利頑丈な刃物で身体の枢要部を複数回深々と突き刺したなら、殺意が認定される、同じようなものだ。

 しかし、少なからぬストーカー犯は、自分は当たり前のことを普通にやっただけ、ストーカー犯と決めつけられ逮捕され、警察がおかしい、検察官、裁判官がおかしい、自分こそ被害者だ、脳内ではそのようになっているらしい。

 とはいえ逮捕以降ずっと勾留されており、早く出たい。法廷で逆らっても損なだけ、程度のことはわかる。
 そこで「自分が間違っていると今度こそ理解した。被害者には二度と連絡しない、近寄らない」と誓って執行猶予判決をゲット、すぐにまたつきまとい等を開始する者がいる。

171024 いったん執着したら離れない。脳が執着で固まる。リアル生活の不安とか悩みとか入り込む余地はない。非常な安定状態、目的に向かって一直線、気持ち良い、のではないかと私は見ている。
 宗教なんかも安定をもたらしてくれる。

 私はどうなのか。
 裁判傍聴へ出かけたい。でも原稿を書きたい。あれこれ開示請求したい。健康のため有酸素散歩もしたい。そうこうするうち日が暮れてきた。今夜は何を肴(さかな)にどの酒を飲もう。やっぱり冬は姫柚子をたっぷり搾って焼酎甲類をだばっと注ぐ、あれに限る。よだれが出てきた、うふふ。
 そんなふうに日々が飛びすぎていく。良きかな、である。

 ←11月25日13時40分現在、週間INが30で2位。

2023年11月23日 (木)

普段はおとなしくて優しい子なんです

Photo_20231123105601  開廷表を見ながら「道路交通法違反」の被告人氏名でスマホ検索してみた。
 同姓同名者がめちゃくちゃ多そうな氏名だ。「逮捕」の2文字を添えて。

 当然というか、いろいろヒットがあった。
 恐喝未遂、闇金、覚醒剤、青少年条例違反…。

 タクシーの運賃を払わずタクシーを奪った、というのもあった。これか?
 いやあ、乗り逃げもタクシー盗も「道路交通法違反」じゃない。
 けれどもしかし、警視庁へ行くまで少し時間がある。ちらっと見てみよう。

 

 ということで「道路交通法違反」の新件を傍聴したわけ、東京地裁の傍聴席52席の法廷で。
 傍聴人は、私と、年配女性のみ。書記官が証人カードを書かせている。被告人の母親なのだな。

 広い法廷に傍聴人は2人か、不人気だなあ(笑)、と思ったら阿曽山大噴火さんが来た。なんで?

 被告人は非身柄。黒スーツに渋い暗色のシャツ、目つきや表情がちょとヤンキー系か。
 驚いた、ずばり上記タクシーの事件なのだった。

 

 平成20年に酒酔い運転で罰金40万円。
 令和元年に飲酒運転で懲役5月、執行猶予2年。平成31年には免許取消し731日間の行政処分を受けており…。

 刑事裁判は徹底した元号主義だ。
 合理的な改善能力がないことをアピールしているのか。あるいは、裁判は儀式性が強いから元号がふさわしいという判断か。
 不便な元号を理由もなしに使い続けることはなかろう、と思う。

 

 今年9月、被告人は仕事を終えて19時過ぎから自宅で飲酒、500ミリリットルのハイボール缶を2本。
 知人から電話あり。ラーメン店へ飲みに出かけた。2人それぞれ酎ハイを6、7杯飲んだ。
 被告人が酔ったので、知人がタクシーを呼び、被告人を乗せた。それが23時35分頃。

 自宅近くで被告人は「ここだ」とタクシーを停めさせた。
 運賃を払わずに降車し、すたすたと歩き去った。
 タクシーの運転手も降車し、被告人を追った。

運転手の調書 「脇道へ入って行ったので、ついて行った…ふり返って襲いかかってきた…一目散に逃げた…110番していたとき、私のタクシーが走り去った…」

 それが23時55分頃。
 0時過ぎ頃、交通誘導の警備員が…。

警備員の調書 「黒いタクシーがのろのろ運転…縁石に乗り上げて停車…ドアが開き、40歳前後の男がふらふらと出てきた…後方の歩道上に、あぐらをかいて座った…頭を上下に揺らして、眠っているようにも…」

 警察官が臨場。3時12分頃の呼気検査の結果は0.77ミリグラム。 ※0.15ミリグラム以上が処罰の対象となる。
 酒臭は強かったものの、歩行も直立もでき、酒酔いではなく酒気帯びと無免許運転で公判請求されたのだった。

 母親を証人尋問。

弁護人 「息子さんの性格は」
母親  「普段はおとなしくて優しい子なんです。飲まないときはぜんぜん…」
弁護人 「仕事はマジメに」
母親  「はい」

 見届けたいけれども、警視庁へどうしても行かねばならず、私はそっと出た。

 

 酒(アルコール飲料。以下同)で前頭葉のどこかが一時的に壊れ、とんでもないことをやらかす者がいる。刑事裁判の法廷へ続々と出てくる。
 本件は人的被害がない。その意味では非常に善良な事件といえる。

 酒はコカインやヘロインよりずっと、大麻より遥かにヤバイ薬物だと、どこだっけ外国の研究機関だっけ発表してたよね。

 だがしかぁし、はっきり言っておかねばならない。
 どっちがヤバイとかそんなことは全く関係ないんである! 酒は合法飲料、大麻は違法薬物!
 そんな法律はおかしい、と思う人もいるでしょ。おかしな法律の正当性を護持するためにはどうすると思う? 大麻を徹底的に取り締まるんである、当然である。

 日本で大麻をやるのは、中国やロシアで政府批判をするのと同じ! 説得力あるでしょ。お役所のポスターのコピーに採用してほしい。

 ←11月23日11時00分現在、週間INが30で2位。

2023年11月21日 (火)

身につけたパンツの性器を覆っている部分

2303224_20231121214901  裁判官、検察官、新しい人が増えましたね。 ※右の画像、案内表示の向こうに見えるのが東京地裁(東京高地簡裁合同庁舎)の巨大ビル。

 

 姉さん、あんた宝塚歌劇から抜け出てきたでしょ! と見とれてしまう女性立会(りっかい)検察官に遭遇した。
 その検察官が読み上げた起訴状に、私は仰天した。 ※以下、文言どおり完全ではない可能性あり。

 

検察官 「被告人は、正当な理由なく、令和5年9月×日午後9時頃から午後9時10分頃までの間、東京都××区…飲食店…更衣室として使用…倉庫内…動画撮影機能付きの携帯電話…A当時17歳が身につけたパンツの性器を覆っている部分、B当時17歳が身につけたブラジャーの胸部を覆っている部分を撮影した…」

 なっ、なんだそれ! 身につけたパンツの性器を覆っている部分って、そんな言い方、初めて聞く!

 

 初めてなのは当然、これは今年7月13日施行の盗撮新法こと「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」違反の事件なのだ。

 開廷表では「性的姿態等撮影、性的姿態等撮影未遂」となっていた。
 翌日も携帯電話を仕掛けたが発覚して未遂に終わり、そこから前日の本件犯行が発覚したのだという。

 

 検察官が「2条1項1号イ」と言うのを私はしっかりメモった。そういうとこ偉いでしょ。
 第2条は第3項まであり、第1項は第4号まである。第1号はロまである。
 以下は第2条の第1項の第1号までだ。ロは本件に関係ないが、ついでに。

 

(性的姿態等撮影)
第二条 次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
  正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
   人の性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
   イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十七条第一項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態

 なるほど、第2条第1項第1号イのとおりに検察官は読み上げたわけだ。

 今回の裁判は、追起訴があるとのことで続行となった。
 次回は12月中旬。追起訴の検察立証と、弁護人の立証をやり、結審するんじゃないかな。

 7月の当ブログで述べたように、法定刑は従来の迷惑条例(東京都)の3倍になった。
 そんなこと知らなかったよねと弁護人は被告人質問で質問するだろうか。

 なお、本件被告人に拘禁刑は科されない。以下は同法の「附則抄」より。

(刑法の一部改正に伴う経過措置)
第二条 刑法等の一部を改正する法律(令和四年法律第六十七号)の施行の日(以下この条及び次条において「刑法施行日」という。)の前日までの間における第二条から第六条までの規定の適用については、これらの規定(第二条第二項及び第三項、第五条第二項及び第三項並びに第六条第二項を除く。)中「拘禁刑」とあるのは、「懲役」とする。刑法施行日以後における刑法施行日前にした行為に対するこれらの規定の適用についても、同様とする。

 「刑法等の一部を改正する法律」の施行は2025年6月1日と、日経新聞が報じている。
 その前日までは「拘禁刑」ではなく「懲役刑」とされるのだ。

 

 今回、たまたま時間が空いたので「性的姿態等撮影」を傍聴できた。
 同じ7月13日施行の「不同意わいせつ」「不同意性交等」は、開廷表には何度も見つけながら、傍聴できずにいる。
 そのうち傍聴してご報告しよう。

 ←11月21日21時40分現在、週間INが40で2位。

2023年11月19日 (日)

「べつにまー、終わってもいいやーって、いつも思ってたんで」

 一昨日の記事、「“偉ぶる魂”の攻撃者たちは、じつは自己肯定感が低い?」で触れた、メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」の2012年の第781号「べつにまー、終わってもいいやーって」、あの本文を、若干加除訂正して、ここに転載しよう。

 

 その前に、前提となる豆知識を。
 裁判所法の規定により、簡裁は、「窃盗」や「住居侵入」など一部の罪についてしか懲役刑を科せない。
 てえことは? そう、それ以外で簡裁の刑事法廷へ出てくる事件は、罰金判決で決まりなのだ。 ※無罪、拘留、科料は捨象
 でも罰金は通常、略式で処理する。
 なんで公判廷へ出てきたの? 何か事情があるんだな? だから我々は狙って傍聴するのである。

 

23021552  2012年6月12日(火)13時30分~14時20分、東京簡裁・刑事2室2係(佐々木次郎裁判官)728号法廷で「器物損壊」の新件を傍聴した。

 被告人は身柄(警察留置場)。紫色のトレーナーの袖を肩近くまでまくり上げ、下は濃いグレーのスエット。官給品の水色サンダル(通称便所サンダル)。
 良い感じに巻いた濃い茶パツで、若干フランス系の可愛い顔立ちの女性だ。
 ただ、表情も仕草も、文句ありげぇな、いかにも投げやりぃな感じで…。

 驚いたことに、同行の警察官が2人とも女性だった! そんなの初めて見る。持ち物に「新宿警察署」の文字が。

 まずは人定質問。
 被告人は休めの姿勢で、白い細い両腕をのばして証言台についた。背を丸めて頭部を突き出し、投げやりぃに答えた。

被告人 「(住所は)今ちょっとなぁいです。(職業は)今ちょ無職です」

 32歳、前科なし。昨年7月まで母親とアパートに住んでいたが、家賃滞納で追い出され、母親とともにカラオケ店やファストフード店で寝泊まりし…。
 5月の連休中、空腹を感じ、デパ地下で試食品を食べようと、新宿の某有名デパートへ。

 少し食べてから4階の休憩スペースに座っていると、店員がじろじろ見ているような気がして腹が立ち、女子トイレ内のゴミ箱を蹴って凹損させ…。大声で叫んだり、だいぶ暴れたらしい。

 検察官が乙2号証(捜査段階の調書)の一部を読み上げた。こんな部分があった。メモしきれなかった部分を「…」でつなぐ。

乙2号 「私は基本的に仕事、好きじゃなく…住むところがない。好きでやってるわけじゃない…悪口言われてるように思った。じろじろ見られて…自分のみじめさに腹が立ち、イライラしてムシャクシャしてきた…」

 甲号証、乙号証の要旨告知で検察立証は終わった。
 
13時41分、弁護人立証。書証も情状証人もなく、被告人質問が始まった。

 弁護人は若くスラッとした男性だ。短く1問1答の、教科書通りの質問っていうのか、「ゴミ箱はあなたのものですか」「では誰のものですか」とか重ね、反省と被害弁償の意思を短く言わせて終わった。
 こんなものどうせ罰金刑と、高をくくっているんだろうか。だとすれば有能だ。懲役の実刑を視野に弁護する弁護人もよくいるので。
 つづいて検察官から反対質問。

検察官 「定職に就いたことはない…」
被告人 「あそーですね」
検察官 「原因は何ですか」
被告人 「えーとォ、なんか、やんなるとすぐ放り出しちゃうとか(笑)、飽きっぽい…んじゃないかなと」

 今回のことで母親はもう自分を見放した、そう思っていると被告人は投げやりぃに述べた。

検察官 「お母さんに何か不満…根本的な理由は何ですか」
被告人 「…(しばし沈黙)…意見が合わないって感じですかね、子どものときの…」
検察官 「具体的には?」
被告人 「ま、いろんなことです」

 いろんなこと、とは? そこは突っ込まず、相検察官がすっくと立ち上がった。

検察官 「今、あなたどういう立場か分かってますか」
被告人 「…裁判です」
検察官 「ときおり笑みを浮かべてますが、それは…」
被告人 「あーこれ、癖なんですよ自分の」
検察官 「こういう場所ではきちっと…」
被告人 「もともとこうなんで、んー、昔はこうじゃなかったんですけどね、壊れたっていうか」

 なに? しかしそこも検察官はスルー。裁判官はこう尋ねた。

裁判官 「逮捕されたときお金ない(※所持金は100円足らず)、どうやって日々の生活をするつもりだったんですか」
被告人 「べつにまー、終わってもいいやーって、いつも思ってたんで」

 だったら万引きや傷害の、せめて前歴くらいありそうなのに、それがない。
 もしや立ちんぼ(売春)をやってたのかも。
 あからさまに投げやりなのは、何かのSOSと推察される。いったい何があって「壊れた」のか!

 しかし、だぁ~れもそこは突っ込まないのだった。
 検察官や裁判官は、相場どおりに処理するのが仕事としても、弁護人は…。
 けど弁護人は、教科書通りの弁護活動にしか興味がなさそうで、うーん。

 求刑は罰金10万円。最終陳述は…。

被告人 「べつにないですけど」

 そして、「けっ」か「へっ」というふうに息を吐いた。
 証言台のところから被告人席(弁護人席の前のベンチ)へ戻るまでの、被告人の肩付近まで袖まくりした両腕が、細くて白くて…。

 

 きっかり1週間後の9時50分、判決。
 私は傍聴できなかった。超絶マニアックデータに主文は罰金10万円とだけある。あとで調べたか、マニア氏から教わったか。

 「未決勾留日数の1日を金5千円に換算してその刑に満つるまで算入」旨の記入がない。
 逮捕は5月の連休中、第1回公判は6月12日、起訴からは1カ月もなく、裁判儀式的に未決算入は不可なのだろう。
 被告人は、さらに20日間、労役場留置となる。  ※財産刑(罰金刑)を執行できないときは自由刑(労役場留置)に換刑する。

 

 あれから11年、あの被告人はどうしたろう。
 被告人氏名でネット検索してみた。Facebookが2つヒットした。
 1つには、可愛い女子小学生の写真があった。もう1つは、写真も投稿も一切なかった。

 ←11月19日5時20分現在、週間INが50で2位。

2023年11月17日 (金)

“偉ぶる魂”の攻撃者たちは、じつは自己肯定感が低い?

 友達に向かって「死ね」と言ったり中指を立てるジャスチャーをしたり、集団で特定の子を執拗にからかう……。もしわが子がこんな言動をした場合、親はそれをどう捉え、わが子に関わればよいか。

23081311  とは11月14日付け日本経済新聞の夕刊、「育む」というページ、「暴言吐く子、根本的な原因探って/愛情伝え自己肯定感高める」との大見出しの記事の、冒頭部分だ。
 書き手は「子育て心理学協会代表理事、東ちひろ」さん。

 

 普通ならそういうの私は読まないが、新聞だとつい読んでしまうんだね。
 以下、記事中から一部を拾う。

 こうした言動をする子は「悪い子」なのか…(中略)…これら一線を越えた言動は、「子どもからのSOS」と受けとめてほしい。

 なるほど、わかる気がする。
 事件数で1万700件ほど傍聴してきて、そういえば、「あんたのSOS、俺が傍聴席で確かに効いたぞ」と言いたくなる事件があったっけ…。

 

 自己のパソコン内で「SOS」で検索してみた。
 最初のヒットはメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」の、2012年の第781号「べつにまー、終わってもいいやーって」。
 タイトルに惹かれて、読んだ。うわ~、なんだこれ!
 あとで当ブログに転載しよう、著者の許可を得て(笑)。

 日経の記事は続く。

 子どもがそうした言動をしてしまう原因はどこにあるのか…(中略)…原因はその日の出来事だけでなく、以前からその子の中にくすぶっていたと考えられる。それは「自己肯定感の低さ」だ。

 あーっ、メルマガ第781号の被告人(若め女性)もばりばりそれだと思う!

 情緒不安定な子は心が満たされないイライラから、人を攻撃する。言葉で人を傷つける場合、「バカ」よりも「死ね」など、よりインパクトが強い言葉を選ぶようになる。

 そしてこうも出てくる。

 一方、情緒が安定している子は自分が満たされているので人を攻撃しないし、集団に乗らず、止めに入ることができる。

 ここで私は閃いた(ひらめいた)。
 ネット上には、相手を罵って攻撃して偉ぶる者がわんさかいる。 ※1人で複数のアカウントを持つ者もいるようだが。
 あの“偉ぶる魂”の攻撃者たちは、じつは自己肯定感が低い、幼児期に十分に愛されなかった、そう考えると、ものすごく整合するような。
 可哀想に、とはしかし、その者たちのふるまいに照らせば、なかなか言えない。私は心が狭いのか、、、

 

 

 今回の画像は、自家製の酢玉葱(すたまねぎ)だ。
 よく研いだ包丁で玉葱を1個半か2個かスライスし、ダイソーかどこかで300円か400円(+税)で買ったガラス容器に詰め、国産純米米酢(こめず)をだばだばそそぐ。

 それをつくった頃にちょうど、別のガラス容器に前回つくったやつが食べ頃になる。それを食べ終わる頃、今回つくったやつが食べ頃になる。
 こうして我々は永遠に、熟成の酢玉葱を食べ続けられるのである。

 こいつを深皿に適宜(てきぎ)とり、他の生野菜、蒸し野菜などを加え、漬け汁ならぬ漬け酢を適宜注ぎ、オリーブオイルをかけまわし、適宜マヨネーズや市販のドレッシングもかけ、気分がのればスクランブルエッグを加えてかき回す、うっまいよぅ!

 酢玉葱と漬け酢、私の経験上、確かに血圧を下げるようだ。
 あと、有酸素散歩、早足で少し呼吸を荒くし、酸素入りの血液を、下半身の筋肉ポンプで全身にまわす、なんなら毛細血管にまでまわす、これも確かに血圧を下げる。
 そゆことが大事なのだ、死ぬときはぽっくり死ねと家人から厳命を受けている者として。

 ←11月17日21時50分現在、週間INが50で2位。

2023年11月15日 (水)

こと名「煉獄コロアキ」、私人逮捕、裁判所にお願い!

Screenshot-20231115-at-081834-kt25f001pd 「「煉獄コロアキ」を名誉毀損容疑で逮捕 「私人逮捕」と主張する動画をYouTubeに投稿 警視庁」と11月13日付け東京新聞。

 「警視庁生活安全特別捜査隊」が逮捕したとある。そんな隊があるとは、申し訳ない、知らなかった。
 右の画像は「警視庁の組織」というPDF文書のスクリーンショット。

 

 それでだ、私人逮捕とは何か。
 まずは刑事訴訟法を見てみよう。

第二百十三条 現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる。

 「何人」は人数のことじゃない。「なんぴと」と読む。誰でもってことだ。
 じゃあ、「現行犯人」とは何か。


第二百十二条 現に罪を行い、又は現に罪を行い終つた者を現行犯人とする。
 左の各号の一にあたる者が、罪を行い終つてから間がないと明らかに認められるときは、これを現行犯人とみなす。
 犯人として追呼されているとき。
 贓物又は明らかに犯罪の用に供したと思われる兇器その他の物を所持しているとき。
 身体又は被服に犯罪の顕著な証跡があるとき。
 誰何されて逃走しようとするとき。

 「」は第2項の意味だ。
 「誰何」は「すいか」と読む。西瓜でもSuicaでもない。 ←ほらね、そういうくだらないこと言うと思ったよ(笑)。
 誰何とは、相手が誰か問い質す、というような意味だ。
 ほか、こんなことも定められている。

第二百十四条 検察官、検察事務官及び司法警察職員以外の者は、現行犯人を逮捕したときは、直ちにこれを地方検察庁若しくは区検察庁の検察官又は司法警察職員に引き渡さなければならない。

第二百十七条 三十万円(刑法、暴力行為等処罰に関する法律及び経済関係罰則の整備に関する法律の罪以外の罪については、当分の間、二万円)以下の罰金、拘留又は科料に当たる罪の現行犯については、犯人の住居若しくは氏名が明らかでない場合又は犯人が逃亡するおそれがある場合に限り、第二百十三条から前条までの規定を適用する。

 

 現行犯人逮捕の要件を満たさない逮捕行為をやると、どうなるのか。
 以下は刑法だ。

(逮捕及び監禁)
第二百二十条 不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。
(逮捕等致死傷)
第二百二十一条 前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

 これ、未遂罪の処罰規定はないみたい。
 そうすると、以下の規定なんかが適用されるのかな。

(暴行)
第二百八条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

(強要)
第二百二十三条 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、三年以下の懲役に処する。

(名誉毀損)
第二百三十条 公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
2 死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。

(公共の利害に関する場合の特例)
第二百三十条の二 前条第一項の行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。
2 前項の規定の適用については、公訴が提起されるに至っていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなす。
3 前条第一項の行為が公務員又は公選による公務員の候補者に関する事実に係る場合には、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは、これを罰しない。

(侮辱)
第二百三十一条 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、一年以下の懲役若しくは禁錮若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

 

 「逮捕監禁」「逮捕監禁致傷」はよく東京地裁の刑事法廷へ出てくる。多くは、他のいろんな罪名と併合だったりする。
 たとえば、特殊詐欺の詐取金の持ち逃げを図った男を拉致してラブホに監禁、見せしめのためなのだろう、ハサミか何かで耳を切ったり、男同士で口淫させて動画を撮影したり。

 「逮捕監禁」でも「逮捕監禁致傷」でもなく「逮捕」だけはレアだ。私は過去に5件しか傍聴したことがない。「妻を縛った」とか。その話は省略。

 

2204183_20231115121701   「煉獄コロアキ 」なる者は、罰金(略式処理)で済むかどうか。
 ここは一般予防(つまり見せしめ)のためにも、、、いや、それだけではちょっと、と思うけれども、ま、公判請求(正式な裁判への起訴)となる可能性はある。

 こいつを秘匿撮影したら視聴数をがつんと稼げるぞと、なんちゃらYouTuberが集まりそう。
 裁判所はそういうのをひどく嫌うようだ。
 通称警備法廷(38席)を使い、傍聴券抽選、手荷物預かり、ハンディ金属探知機で全身およびペンや筆記具や腕時計、メガネ、ベルトの金具、財布の小銭入れの中等々を超念入り、厳重にチェックするだろう。

 

 私から裁判所にお願いしたいことがひとつある。

 開廷表の被告人氏名、「煉獄コロアキこと〇〇〇〇」とするのはヤメてほしい。こと名を省いてほしい。
 本件の罪名に「殺人」も「性交」も「わいせつ」もなくても、ただでさえ多くの傍聴人は「傍聴券抽選? なんだろ、有名芸能人か?」となりやすいところ、「煉獄コロアキ? あれじゃん!」となって押し寄せるかも。
 私は本件をぜひ傍聴したい。抽選の倍率がどどっと高まるのは困る。
 だから、こと名を省いてほしい、尾根以外増すっ、しまった、興奮しすぎた、お願いしますっ💥

 ←11月15日16時30分現在、週間INが70で2位。

2023年11月13日 (月)

情報公開で税金の不適切な支出を暴く!

Screenshot-20231113-at-200840-32-1922-32  「宮代・笠原小の学童保育所 推計不十分 3年で2棟 19、22年度 総額3億2000万円 町の内部文書に「反省」の文字」と11月11日付け東京新聞。画像はそのスクリーンショットだ。
 要するに…。

 

2018年度  人口が増加傾向にあり某小学校の学童保育所が手狭になると見込まれ、新棟の建設を計画した。このとき児童数の推計をちゃんとしなかった。
2019年度  新棟(平屋)を総事業費約1億5600万円で建設。
2020年春  定員160人で開業。
2021年度  定員160人では足りなくなると分かり、第2棟の建設を計画。
2022年度  隣接する町有地に第2棟(2階建て)を総事業費約1億6200万円で建設。
2023年春  定員120人(2棟併せて280人)で開業。

2023年10月現在  児童数は約200人。内部文書に「反省」の文字が。

 

23111351  もちろん定員と児童数がぴったりってわけにはいかないだろう。が、推計をちゃんとして1棟目を2階建てにしとけば、、、ゆえに町の側も「反省」したわけだ。
 認めて反省するのは偉いと思う。

 

 でもさ、私は思うのだ。こういう税金支出をチェックするのが議会の役割じゃないか。議会は何をやってたの、と。

 

 じつはこの「内部文書」を持っていたのは、なんと! あの佐藤将行さんだという。
 知らない? 私は知ってる。昔から、っていつからだっけ、30年ぐらい前からかな、冤罪事件関係のイベント等でよく知ってる。

 今、埼玉県の宮代(みやしろ)町に住み、行政文書に係る情報公開条例をめっちゃ利用し、税金の不適切な支出をだいぶ明らかにしてるらしい。ついに1億円を超えたと言っていた。

 

23111352  思い出すのは、世田谷行革110番の後藤雄一さんだ。
 あの人は、次々に住民監査請求、住民訴訟(※)をやり、何億円だか取り戻したと言っていた。 ※不正に支出した税金を返せ、という請求を住民がする制度。この制度は地方自治体にあり、国にはない。国にあったら大変だ(笑)。

 だいぶ前、警視庁赤坂署の参考人費用不正支給について、じゃあ私が監査請求をやるという話になり、でもどうやっていいか皆目わからず、世田谷区桜上水へ後藤雄一さんを尋ね、教えてもらったっけ。
 その後、後藤さんは都議会議員に立候補し、当選した!
 なんでだったか、私は都庁の議会棟へ、後藤さんに会いに行った。
 議員の立場を得ると、やれることがメッチャ深く広くなる旨のことを後藤さんは言い、笑っていた。

 

23111353  佐藤将行さん、とりあえず宮代町の町議会議員になればいいのに。
 と思ったら佐藤さん、2年ほど前か、町議会議員選挙に立候補したという。
 画像「佐藤まさゆき町政レポート」は、その選挙のときのものだという。

 で、落選したそうだ。あら~。
 でもまあ、世の中そんなもんだよ、めげずに頑張ってほしい。
 めげずに頑張り続けた先に、ぽっこり花が咲く(こともある)のだ、うん。

 

 佐藤将行さんのSNSは以下だ。

 X(旧Twitter) https://twitter.com/miyashiro_rev
 Facebook https://www.facebook.com/Machaki.Formula1

 あそうそう、佐藤さんによれば、宮代町は2つの学童保育所それぞれに1人ずつ「所長」を置き、その報酬がばかにならないんだそうだ。佐藤さんの指摘により改善されたんだっけ、あれっ、ごめんなさい、忘れました~💦

 ←11月13日21時40分現在、週間INが50で2位。

2023年11月11日 (土)

自民批判に対する違和感

 ネットを見ててつくづく思う。

Screenshot-20231111-at-103339-dappi-snsd
 いわゆるネトウヨは、あれはどうも、根拠とか論とかそんな次元にないみたい。
 とにかく“上から目線”で罵って蔑んで勝ち誇る、それしかないというか、そこに特化しているように思われる。

・みじめで孤独な人がひとときの快感(ドーパミン)を得る。
・相手の疲弊、消耗を狙う。

 そのへんが目的なのか。
 「Dappi」ほど高給ではないにしても、たとえば10罵倒で200円とか報酬が出るのかもしれない。
 画像は11月1日付け日刊ゲンダイ「Dappi」と自民党の“本当の関係”を岸田首相がポロリ? 参院予算委の答弁にSNS総ツッコミ」のスクリーンショットだ。

 

 日経新聞の夕刊を読んだ。「育む」というコーナーか何かあり、「『はい論破』と言う子の導き方」という記事が。書き手は「アルバ・エデュ代表理事」竹内明日香さん。よく見れば8月29日の夕刊だ。光陰矢のごとし(笑)。

 友達との会話中や授業中に「はい論破」「それってあなたの感想ですよね」などと言って、相手を言い負かそうとする子が増えているという。

 そしてこんな部分が。

 背景にあるのは「フラジャイルナルシシズム(脆弱型自己愛)」。自分のことが大好きだが、一方で自信がなく、周囲に対して強く出て認められたいという一種の承認欲求だ。
 厳格な親に育てられた子のほうがフラジャイルナルシシズムを抱きやすい傾向にあるとの研究結果も…。

 

 ま、それはそれとしてだ、私はね、ネトウヨとは反対側の、自民や維新や現在の行政等々に対する批判について、ちよと(※)思うことがある。 ※池波正太郎さんの時代小説に出てくる表現。

 たとえばさ、自民議員に、何かとても立派で高邁、理想的なイメージを当然に与え、そのイメージに合わないからと批判する、みたいなとこ、あるでしょ。
 そこにどうも私は違和感を覚える。

 猫大好きな人が、犬に対して「ペットならニャアと啼くべき。なぜニャアと啼かない!」と腹を立て説教するような。

 

 冷静に客観的に見れば、自民の実質的党是は、選挙勝利(もっといえば選挙に大勝しての政権維持。以下同)、その一点じゃないか。

 自民党内には、いろんな意見の議員がいるという。
 どんな意見があろうと、選挙勝利、その一点のため結束しているのが自民でしょ。

 立派で高邁、理想的なイメージとは、まったく別次元に自民は在るのである。

 ゆえに、被洗脳信者が寝ずに必死にボランティアで選挙支援をしてくれるなら、どんなカルトであろうと歓迎する。カルトの教祖を褒め称える。
 差別主義な言動が心地良い層は確実にいるわけで、その支援を確保するため、たとえば杉田水脈議員を比例名簿の上位に据えたりする。

 

 そうしたことをすっぽり抜かして、差別主義はイカンとか批判しても、まったく的外れ、次元が違う、という違和感を私は覚えるのである。

 じゃあ、どうすりゃいいのか。
 教科書的な理想的なイメージは措いて、現実を冷静に客観的に見ましょうよ、そこから始めましょうよ、と思う。うまく言えませんけど。

 

 「うまく言えませんけど」は、ある被告人の口癖だ。「…じゃないですけど」が口癖の被告人もたまにいる。発言の頭にやたら「わー」を冠する被告人もいる。
 私の口癖はなんだろう。私がわりと言うのは、このセリフですかね。

「裁判所の帰りに、新宿の立ち飲み屋へ行ってみたい、でも怖い、誰かついて行ってほしいと、君がどぉーしても言うなら、忙しいんだけど、しょーがない、ついて行ってあげるよ。んもぉ、長居はできないからね」

 フラジャイルといえば、Laufey - Fragile (Acoustic)、参りました💦

 ←11月11日18時50分現在、週間INが50で2位。

2023年11月 9日 (木)

地面に寝そべって手淫させ、射精した

2301065_20231109211201  その日の私の狙いは、13時30分、東京簡裁728号法廷(20席)で「道路交通法違反」だった。
 これ、超絶レアな運転免許条件違反なんである。見逃してたまるか! なのである。

 でも、13時30分は東京地裁の午後の新件が一斉にスタートする時刻だ。簡裁の道交法なんて超不人気に決まってる。
 じゃあ、その前に何か傍聴しよう。

 

 おっ、13時15分から東京地裁416号法廷(42席)で「傷害致死」(裁判員裁判)の新件がある。
 なんだろ、スマホ検索。逮捕報道なし。被告人は、渋谷に本社のある大きな会社の社長と同姓同名だ。なんだろ。
 よし、起訴状朗読を聞き、検察冒陳(冒頭陳述)の途中で出よう。

 

 そう考えて12時52分頃に416号法廷前へ行った。
 すでに行列があり、私は29番目だった。続々と傍聴人が来て、軽く42人を超えた。

 やがてドアの施錠が解かれ、傍聴人が雪崩れ込む。直ちに満席だ。
 私はまあまあ良い席に座れた。

 全員座ってしーんと待つ。裁判官3人も裁判員6人もなかなか来ない。
 13時14分、念のため、私は鞄(皮革の高級レトロ鞄)から手帳を出し、確認した。
 げーっ、簡裁728号の「道路交通法違反」は13時20分からじゃん! やばっ!
 私は直ちに立ち上がり、出た。
 ドアの外には10人ほど、空き待ちの行列ができてた。

 

 急ぎ728号法廷へ。ところがっ! 「道路交通法違反」がない。「窃盗」とか別の事件ばっかり入ってる。
 待て、東京簡裁が使う法廷はもうひとつある、534号だ。法廷を間違えたか。
 そばの非常階段を駆け下り、急ぎ534号法廷(20席)へ。やっぱりない。がーん。
 この日、そいつがなければ、裁判所へ来なかったのにぃ。来ずにいろいろやることがあったのにぃ。

 あとで書記官室で確認してわかった。今日じゃなく明日だった。私が間違えたのだ。もう…。

 

 こういうとき、素早く頭を切り替えねばならない。
 さっきいくつも被告人氏名でスマホ検索したとき、自転車同士の事件の、なぜか「道路交通法違反」の新件が13時30分から東京地裁422号法廷(52席)であったな。措置義務違反(ひき逃げ)かも。

 そっちへ急ぎ行った。少し行列があり私は7番目だった。
 だが、開廷表を見ると「不同意わいせつ」だ。げっ? しまった、法廷を書き間違えたか!

 いや、待て!
 あわてて開廷表を見直した。被告人氏名に見覚えがあった。この事件でいいのだ。なんで自転車事故が「不同意わいせつ」なのか。
 もう今からじゃどこも間に合わない。しょーがない。これを傍聴しよう。

 

 と傍聴した「不同意わいせつ」は、とと、とんでもない事件だった。 ※それをなぜ「道路交通法違反」と私はメモったか、今となってはもう分かりません💦

 深夜、中年男の自転車と20歳前の女性の自転車が衝突。
 男はこれを奇貨として女性を脅し、震え上がらせ、路上で立ったままズボンとパンツをおろし、自己の陰茎を手淫させた。
 自動車のヘッドライトが見えるや、付近の駐車場へ移動。男は地面に寝そべって手淫させ、射精した。
 なんだそれ、サイテー野郎!

 被告人質問が圧巻だった。弾かれたように直ちに、上っ面の反省・悔悟をまくしたてる、というか。
 過去に同種で逮捕されたことがあり、そのときは被害弁償をして不起訴で済んだという。
 なのに今回、弁護人は被害弁償に一切触れず、最後まで具体的な金額等は出なかった。

 弁護人、検察官、裁判官の様子からして、この程度なら執行猶予で決まりなの? と感じた。
 判決、絶対傍聴しよう。

 そのあとに傍聴した、マイナカードを拾得したのを奇貨として…という事件も、いやはやなんだそれ、だった。

 

 翌日は休む予定だったが、免許条件違反は超絶レアなんである、ためらうことなくまた出かけた。
 ところが、なんと、被告人は不出頭。数日前から風邪により高熱を発しているのだという。
 刑事通常第一審の判決は、被告人の出頭がなければ言い渡せない。

 あら~、そんなこともあるよね~(笑)。 ←こういう反応の者は運が良くなるんだそうだ。よし。 

 ←11月9日19時50分現在、週間INが50で2位。

2023年11月 7日 (火)

東京地裁、法廷内の気温は30度か!

2306082  今日は暑かったねえ、裁判所(東京高地簡裁合同庁舎。以下同)が!

 今日の東京の最高気温は27.5度だったという。
 あの観測は、私が知る限り、緑に囲まれた良い環境での測定らしい。

 

 東京地裁の法廷は、窓がない。
 北端と南端の法廷には窓があるが、閉めきりでぶ厚いカーテンに覆われている。
 なのでどの法廷も、暑いのなんの! 南端の法廷はまるで温室だ。
 廊下もだいぶ暑い。
 非常階段室へ入ると、若干涼しく感じる。

 てえことは、法廷は煖房を入れてるのか?
 かもね。

 

 この庁舎の冷暖房は、冷たい空気、暖かい空気がどこかからまとめて送られ、個々の部屋での調節はできないと、だいぶ前に聞いた。
 暑すぎるとき、寒すぎるとき、書記官が壁の装置で調節する、なんてのを見たことがない。

 地下深くに『千と千尋の神隠し』の「釜爺」みたいな御仁がいて、煖房炉にせっせと石炭を放り込んでいる。
 メディア発表の最高気温が27.5度、法廷内はもっと高い、とは誰も釜爺に教えない、のかもしれない。

 

 そんなファンタジーなことはなく、単に、暑くても冷房は使わない、ということにすぎないかも。

裁判官 「暑い寒いは人の感覚である。個人差もある。裁判所が法廷の暑い寒いを気にしなかったことに何ら落ち度はない。一方、11月は晩秋である。煖房の季節である。経費節減の観点から、煖房を控える場合もあるとしても、11月に冷房を使うなど論理則、経験則等に照らしてあり得ないというべきである。冷房を使わなかった手続きに瑕疵(かし)はない。よって傍聴人の請求を棄却する」

 そんな感じですかね。

 

 今日は朝から裁判所にいて、濃ゅいのをいいっぱい傍聴した。

 なのに「無罪」を見逃した。
 マニア氏によれば、事件は賽銭ドロ未遂。
 賽銭箱に針金を突っ込んでいたところを目撃、通報されて逮捕されたが…。
 否認して目撃者を証人尋問したところ、証言があいまい過ぎて無罪、とのこと。
 それ、第1回公判から傍聴したかったなあ!

 大事なものが指の間からぽろぽろと、さらさらとこぼれ落ちていく、それは仕方がない、手に残ったものを大事にしよう、そういう心構えでないと東京地裁の傍聴マニアは生きていけない。
 人生も同じだと気づく、そう、裁判傍聴は哲学なのだ、よし。

 ←11月7日21時30分現在、週間INが60で2位。

2023年11月 5日 (日)

もったいない、おもてなし、が・ま・ん

Screenshot-20231104-at-112802-30km  「女川30km圏、逃げず「我慢」 国の指針、移動のリスクを重視<原発と被災地~避難計画考 福島の教訓(上)」と11月4日付け河北新報。
 無料登録で読んだ。画像はそのスクリーンショットだ。

 こんな部分がある。

 国は福島第1原発事故で避難中の高齢者らが数多く亡くなった教訓を元に原子力災害対策指針を作った。放射能のリスクより、移動のリスクを重く捉え、UPZ圏が避難を始める基準を定めた。女川原発の避難計画も指針に基づく。

 

 「放射能のリスクより、移動のリスクを重く捉え」、これは分かる気がする。

 免許返納等で避難手段を持たない世帯、避難先での、とりあえずの避難所、その先の仮設住宅、はたまた、ふるさとも生業(なりわい)も追われた人たちへの損害賠償、ここぞとばかり賠償金詐欺に走る犯罪者たち、利用され使い捨てられる地元の飲食店主ら、、、あれこれ総合勘案すれば、やっぱり「我慢」が一番かも。

 

 どうせ高齢者ばっかり。被曝が原因で死亡したと遺族が国に賠償を求めても「原因は持病だ。老衰だ」と国は徹底抵抗、最後は勝つ、そのへんも当然に勘案したのだろう。

 我慢を強いられた地元高齢者たちの、その不安をあおるような報道、風評被害をもたらす報道やネット投稿は厳禁、とすることも今後は検討されるだろう。
 テレビはくり返す、

「直ちに健康に影響はありません」
「健康被害は確認されておりません」

 

 日本の三大美徳は、もったいない、おもてなし、そして、美しき女性アナウンサーが、目の前の空間にエア平仮名を1文字ずつ置き、にっこり言うだろう、が・ま・ん。

 こうして世界的な我慢ブームが到来する。
 patience ではなく、Gaman である。美しき日本の我慢。
 ルース・ベネディクト・ジュニア氏が『菊と刀と我慢』を著して大ヒットしそう。


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 おかげで円は1ドル108円に戻るか。
 逆に200円を超えるか。
 でも、まだまだ大丈夫。君らは知らんだろうが、わしらが小学生の頃、1ドルは360円ぢゃった。ろくろくさんじゅうろく。九九を習いたての小学生はこうして為替相場に触れたのぢゃ。

 ←11月5日時30分現在、週間INが80で2位。

2023年11月 3日 (金)

進む少子化の本当の理由は!

Img_1796  電車内で、昔はほぼ全員の手にスマホがあったもんだ、が、最近は読書派が増えている。

 前にも言ったが、電車の座席に座って本を読む私の、ふと気づけば、両側の女性が読書派だったことがある。
 あんときゃ仰天、たまげたねえ。何かの罠か!?みたいな。

 

 1000円程度の新書を次々買って読むに当たり、私は新しい技を編み出した。
 物理や医学や経済学等々で、何言ってんだかよくわかんない、ひっかかりひっかかり、時間を食ってしょーがない、というとき、そういう箇所は斜めに読み飛ばしてしまうのだ。
 ま、どのぐらい読み飛ばすかはケースバーケースだが、この読み方で、次々に新書を読む。楽しい。

 

 裁判所への往復の電車内と、法廷前で開廷を待つ時間に、『「人口ゼロ」の資本論 持続不可能になった資本主義』(大西弘著、講談社+α新書、税別900円)を読み終えた。

 資本論なんて古い? なかなかに新鮮で、なかなかに読ませる本だった。満足である。
 それでだ、私の理解では、ぶっちゃけ要するに、、、

 労働者の賃金は2つの部分から成る。
 A:労働者本人の労働力の再生産(要するに今日の米代)
 B:次世代の労働力の再生産(出産子育て費用+労働力の質を高める教育費)

 資本家は自らの利益の最大化を追求する。
 労働者にはAの賃金しか払わない。

 ならば国家(政治家)が「富の再分配」を行うべき。
 すなわち、資本家から十分な税金をとり、出産子育て費用や教育費を無償とすべき。

 ところが、政治家は資本家と一体になりやすい。資本家が政治家になったりする。
 かくして、Bの再生産は弱まり、少子化が進む。

 そこを補うために、移民の受け入れ、共働き(女性の労働)がある。
 しかし、それらは、安い賃金を固定化または悪化させるだけ。
 出産子育ての時間を女性から奪うことにも功を奏する。

 結果、少子化はどんどん進む。
 いずれ「人口ゼロ」が目前に迫るだろう。

 それじゃ資本家自身も困るんじゃないか?
 いんや、『資本論』にはこうあるんだそうだ。

 いつかは雷が落ちるにちがいないということは、だれでも知っているのであるが、しかし、だれもが望んでいるのは、自分が黄金の雨を受けとめて安全な所に運んでから雷が隣人の頭に落ちるということである。われ亡きあとに洪水はきたれ! これがすべての資本家、すべての資本家国家の標語なのである。だから、資本は、労働者の健康や寿命には、社会によって顧慮を強制されないかぎり、顧慮を払わないのである。

 すっごいことを言うねえ、マルクスどんは。
 でもそれゆえに、環境破壊とか起こってるわけでしょ。

 

 じゃあ、どうすりゃいいのか、明らかだ。
 資本主義をつづけるなら、社会が顧慮を強制しなければならない。

 国会議員のせめて半分程度は、資本家でも資本家のお友達でもない者になってもらう。
 中央省庁の、退官後の幹部官僚のめんどうを、資本家がみてやる、その構造をぶっ壊す。

 でもそれは資本家もお友達の現職議員も幹部官僚も徹底抵抗し、記者クラブメディア(=大手のテレビ新聞)は逆らえないはず。
 若い方々は、少なくとも英語の読み書き会話を習得し、「人口ゼロ」に備えるべし、この本の終わりのほうに書いてあったっけ、忘れた。

 


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 いまこれを読み始めてる。読み飛ばすところがない。おっもしろい! 新書は良いねぇ。

 ←11月3日12時30分現在、週間INが90で2位。

2023年11月 1日 (水)

紙の中の裁判

 有酸素散歩約1時間、の終わりに公園のベンチで、『異邦人』(アルベール・カミュ著。窪田啓作訳。新潮文庫)を読み終えた。
 ムルソーはマルチェロ・マストロヤンニ氏が演じた、マリイは誰だっけ、アンナ・カリーナ氏? などと映画『異邦人』の微かな記憶を辿りつつ。



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 作中にこんな部分がある。


 弁護士は一方の袖をからげながら、断固たる調子で、「これがこの裁判の実相なのだ。すべて事実だが、また何一つとして事実でないのだ!」といった。検事は無表情な顔をして、記録の見出しを鉛筆でつついていた。

 すべて事実だが、また何一つとして事実でない、、、そんなふうなものを、私も裁判傍聴で感じることがある。


 いわばこの事件を私抜きで、扱っているような風だった。私の参加なしにすべてが運んで行った。私の意見を徴することなしに、私の運命が決められていた。

 被告人はそう感じてるんじゃないかなぁ、と傍聴席で感じることもある。

 

2310251  どう表現していいのか、記録にとどめ、のちにチェックできるように、という趣旨なのだろう、裁判(刑事裁判)はとにかくすべてを紙の中に置こうとする…。
 しかも、さまざま事実から、裁判のテンプレートに嵌まるものだけを拾う…。
 現実は不要、紙に落としたテンプレートだけが大事、みたいに感じることがある。うまく言えませんけど。

 

 『異邦人』がガリマール社から刊行されたのは、1942年6月、カミュが28歳のときだという。
 私が古書店で買った文庫本は、1954年初版で、1998年5月、なんと101刷り!
 白石浩司さんの解説にこうある。

 『異邦人』は、フランスの旧植民地アルジェリア生まれの、中央文壇とはなんの関係もなかったひとりの文学青年を、一躍文壇の寵児にしたすぐれた小説である。
    (中略)
 ムルソーはロカンタンと同様、作者が非常な愛着をもって造形した人物であるが、そればかりでなく、1930年代の青年たちの歓びや苦しみを一身に具現している典型的人物なのだ。

 へえ。

 ←11月1日5時50分現在、週間INが60で2位。

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