フォト
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ

« 2024年4月 | トップページ | 2024年6月 »

2024年5月の16件の記事

2024年5月31日 (金)

殺人は嫌疑不十分、嫌疑なしの不起訴がなぜどっかん多い?

1910311_20240531190801  「【独自】心神喪失で不起訴は370人」と3月19日に書いた。

 もう少し詳しく、たぶんどなたもご存知ないことを、またちらっと。

 2022年(それが現時点で最新)の検察統計によると、刑法犯、特別法犯、全体の起訴、不起訴の既済人員はこうだ。%は私の怪しい計算による。

 

 起訴          9万5005人
 うち公判請求     5万8775人 61.87%
   略式命令請求   3万6230人 38.13% 

 不起訴      14万6617人
 うち起訴猶予   10万1437人 69.19%
   嫌疑不十分    3万0383人 20.72%
   嫌疑なし      1634人   1.11%
   心神喪失       370人  0.25%

 

 そのうち殺人に限ってのデータを抜き出そう。

 

 起訴           258
 うち公判請求       258人  100.00
   略式命令請求     0人 

 不起訴        598人
 うち起訴猶予     27人   4.51
   嫌疑不十分      252人   42.14%
   嫌疑なし     168人   28.09%
   心神喪失       59人     9.87

 

 殺人の法定刑は「死刑又は無期若しくは五年以上の懲役」。罰金の選択肢がない。よって殺人の略式処理はないのだ。

 

 それほど重大犯罪なのに、犯罪全体に比べて不起訴の割合が高い。
 特に、不起訴の理由が、犯罪全体と比べて異様である。
 起訴猶予に比べて、嫌疑不十分、嫌疑なしがどっかん多い。どうなってんの?

 

 そこんとこ、だいぶ前、私はたまらず尋ねたことがある。警視庁か警察庁に対してだったか、東京地検か法務省か、もう定かじゃない。どこかで最初に聞き、べつのところでまた尋ねたような気もする。
 要するにこんな答えを得た。

 統計の殺人には、殺人未遂も含まれる。妄想や嫌がらせなどで「殺されそうになった!」と告訴する者がよくいる。告訴があれば(全件かどうか今ちょっと記憶にないが)いちおう受理する、それがこういうデータになるのです…。

 

 妄想や嫌がらせの陰に隠れて、死人に口なし、一般犯罪者が、あるいは警察官や刑務官が本当に殺した、または殺そうとしたが、起訴には至らなかった、そんなケースが埋もれているのだろうと推察される。

 

 んなことも踏まえて、裁判傍聴マニアは裁判を傍聴するのである。なかなか大変だ。

 ←5日31日18時50分現在、週間INが50で2位。

2024年5月29日 (水)

せっかく詐欺電話がきたのに大失敗!

2405283  スマホに架電あり。
 家人からだな? 急ぎ出た。

 

 そしたらっ!

 えっとなんだっけ、NTTだっけ何か料金が未払いで、法的手続きをとることになった、ついては担当者と話せるが、とかなんとか自動音声(若めの男性風)が!

 んっ、スマホの画面を見た。なにやら怪しい数字列が。

 やたっ! 詐欺電話だ! ラッキーチャーンス! 録音録音!

 

※ 詐欺となぜ断定できるのか、という方がもしかしておいでかも。ばかだね。こんなものはすべて詐欺に決まってんだよ。もしも詐欺じゃないなら、詐欺じゃないと証明しろ。エビデンスを出せってなもんだ。
 前にも言ったけど、テレビの某人気番組から出演オファーのメールがきて、企画説明の添付ファイルをやたら開かせようとする感じがあった。詐欺だ! 面白いので、そのテレビ局に電話した。
 結果どうだったか? うぅ、That's so long ago, I don't remember.


 

 話を続ける。
 ええっと、カメラはどこだ、あっ、スマホを置いたら話が聞こえなくなってしまった。そうだ、スピーカー機能にしよう。
 これか、このボタンだな、えい、えいっ、よしうまくいった。
 手ぶれに気をつけて、まず撮影(それが今回の画像)、次はICレコーダだ。
 自動音声は、担当者と話すなら1(いち)を押せとか言ってる。よし、ICレコーダ、急げ急げ…。

 ICレコーダに手を掛ける前に、電話は切れてしまった。

 しまった、大失敗、撮影なんか後でよかったじゃん、アホですか、んもぉ!

 

 どんな電話にどう対応するか、分かりやすいマニュアルを壁に貼り、ときどき見て脳内でシミュレーションしておく必要があるよね。
 興奮して下手なことを口走り、詐欺側に警戒されちゃってもアウトだし。

 


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

ピーポくん 警視庁 ファスナーマスコット
価格:2,275円(税込、送料別) (2024/5/29時点)

 詐欺電話の録音は捜査の参考になる。録音1件につきピーポくん人形を1体、録音提供が10件目の方には等身大ピーポくんをブレゼント、私が警視総監ならやるけどね。
 単に「気をつけましょう」じゃなく、詐欺電話を心待ちにする、それがいちばん詐欺防止に有用と思うのだ。日々の生活に張りも出るだろうし。

 

 でも、詐欺師の皆さん、安心してください。私が警視総監になる可能性はもうないと思われ。 ←いつまでならあったんだ、どあほっ😵

 ←5日29日3時10分現在、週間INが60で2位。

2024年5月27日 (月)

女ストーカー、幸せな結婚をするのが夢だから

16021062_20240527132401  過去のメルマガをたまたま読み返す機会があった。以下、若干の加除訂正等をして。

 

 

 東京地裁の傍聴席20席の法廷で「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」の新件。

 被告人は女性氏名! 開廷55分前から少しずつ男たちが集まり始めた。しかし開廷10分前にドアが開いた時点では、たった20人。開廷までの10分間に、また開廷後も続々と来たとはいえ、女のストーカーが10分前で20人とは、滅多にあるこっちゃない。



 被告人は身柄(警察留置場)。30歳代後半、無職、貯金あり、婚姻歴なし、単身居住。前科なし。
 優しそうな表情で、口が終始薄く開き、どうも様子がおかしい。

裁判官 「体調、大丈夫ですか? もう退院してるわけですよね」

 入院の理由は不明。ただ、重度の貧血とは出てきた。

 事件はおおむねこうだった。
 都内のA店の店員であった被害者(既婚男性)のところへ、2年ほど前から被告人は毎日のように訪れ、個人情報を尋ね、写真を撮り、投げキスをし…。
 もう来ないでほしい、と被害者は言ったが被告人はやめず、警察官から注意されたがやめず、警告を受けたがやめず、公安委員会による禁止命令を受けたがやめず…。
 被害者はB店へ移動した。

検察官 「(被害者は)これで被害者から逃れられると思った…」
裁判官 「被告人ですね?」

 この新人検察官(男性)、さっきは起訴状のラスト、罪名及び罰条のところで「ストーカー行為等の規制等に関する法律」の「行為」を抜かし、裁判官に指摘された。
 書証の要旨告知では、「甲14号証、被告人の感情、行動を時系列に…」とだけ言い、どういう内容かと裁判官から3度尋ねられてもその意味が分からず、指導役の先輩検察官(女性)がフォローした。

 被告人の日記や携帯電話のメモに、会いたいですとか、ふり向いてもらえない気持ちとか、たくさん綴られてるという。

 被害者がA店から姿を消すと、被告人は他の店舗を数店まわり、とうとうB店に被害者を見つけた。
 被害者は、「一生逃れられないのかと絶望感を覚えた」そうだ。

 弁1号証は謝罪文。被害者は受け取らず…。
 そして被告人質問。

弁護人 「被害者は(謝罪文を)受け取りたくない、見たくない、その気持ちは理解できますか?」
被告人 「はい、理解できます」

 口をあまり動かさないような、力のない話し方だった。

弁護人 「今、被害者に好意はありますか?」
被告人 「もう長い時間がたって、好きという気持ちが薄れたんです。気持ちが薄れてしまってます。もう、逮捕されてまで…もう疲れ切ってます。好きって気持ちはもう…」

弁護人 「恨みは?」
被告人 「ないです。自分が悪いんだと思います」

 もう絶対に会わないと被告人は誓った。なぜそう誓えるのかと尋ねられ、力のない話し方でこんなことを言うのだった!

被告人 「私も、結婚して子どもを持ったりするのが夢で、もう年齢的に(間もなく)40歳で、あと数年が最後のチャンス…もし刑務所なんか行ったら、誰かと知りあうチャンスがなくなってしまうので…もし刑務所行ったら、夢が台無しになってしまう…」

 相場的に執行猶予で決まりだが、被告人本人は知らず実刑を怖れる、よくあることだ。
 女性検察官はこう尋ねた。

検察官 「好きな人にどうして嫌がることをするんですか」
被告人 「本人はさほど嫌がっていない…周りの方が言うほど嫌がってないと思って…」

 どのストーカー犯もそうなんだよねえ。
 注意や警告、禁止命令を受けてまで、なぜつきまとったのか。

被告人 「やはり自分の気持ちを分かってほしいという気持ちが…」

 そうなんだよねえ。
 男性検察官が論告を述べた。

検察官 「悪質な犯行…(被害者は)やっと被告人から逃れられると安堵したのに…」

 ここで被告人が、口を少し空けたまま、小さくうなづいた。

検察官 「同種犯行に及ぶおそれは大きいと…」

 ここで被告人は、首を小さく左右に振り、口を閉じようとした。が、どうも閉じられないような。
 貧血の症状として口角炎があるという。それで口を閉じられず、あまり動かせないのか。

 求刑は懲役1年。最終陳述で被告人はこう述べた。

被告人 「他の方にもストーカーせず、幸せな出会いをしていきたいです。申し訳ありませんでした」

 少し休廷して判決。懲役1年、執行猶予3年。訴訟費用(国選弁護人の費用)は不負担。



 女のストーカー事件は、「そんな女につきまとわれて男は大変だったね」と「そりゃ男のほうが悪いぞぃ」の2つに大きく分かれる。
 本件は、ばりばり前者、ではあるのだがしかし、なんか切ない事件だった。幸せな出会いと結婚、あと数年内にできるだろうか、できたらいいね。

 ←5日27日13時20分現在、週間INが70で2位。

2024年5月25日 (土)

レッドロブスター、食べ放題で破綻か

Screenshot-20240525-at-063223-tbs-news-d  「アメリカ「レッドロブスター」が破産 食べ放題メニューが裏目 日本の店舗に影響なし」と、現時点では「3日前」のTBS NEWS DIG。画像はそのスクリーンショットだ。

 5月21日付けの日経新聞「米レッドロブスターが経営破綻 「食べ放題」が裏目」の、以下は一部だ。

パンデミック収束後も遠のいた客足が戻らず、直近ではコスト高騰や金利高のあおりで財務の悪化が深刻になっていた。2023年に集客のてこ入れに向け、月曜限定メニューだった「エビ食べ放題」を定番メニューに変えたところ、予想を上回る注文で損失が膨らんだ。

 経営再建を託されたCEOは、破綻の原因に「無謀な経営判断と戦略の失敗」を挙げているという。

 食べ放題に群がるのは、だいたいが馬鹿である。私も昔は、えーっと、馬鹿だった。

 大量消費、大量廃棄(大量排泄)、民の欲望を刺激し、無駄に資源を消費、破壊して富裕者がさらに富裕となる。果てしなく栄えるように見え、最後は必ず破綻する。しかし我なき後に洪水よ来たれ、資本主義の闇の部分の身近な一端ということができる。馬鹿を呼び込んで破綻、自業自得である。 ←おお、偉そうじゃないか(笑)

 

 関連してちらっと大胆なことを言うとだ、白米を好む文化、あれが私は信じられない。

 いや、私だって、太巻き寿司やカツ丼弁当が見切り品のとき、うほうほ買って(翌日に)食べる、ことはある。諸君と同じだ。 ←同じじゃねーよっ(笑)

 でも、基本は玄米だ。

 玄米4に対し小豆1、やや柔らかめに炊き、食べる。
 必要な栄養のかなりの部分を摂れるらしいうえ、旨い!
 外食やコンビニ弁当より格段に安くすむうえ、旨い!

 玄米の性質上、よく噛むことになる。噛むのは体に良いらしい。“腸活”にも良いらしい。
 よく噛んで食べるうちに血糖値が上昇、たくさん食べたいと思わない。無駄に太らない。

 

 良いことずくめの玄米なのに、しかし現実社会は白米が支配的だ。
 玄米だと、何倍もおかわりしようとは思わないし、おかずやトッピングとの組み合わせが限られ、強欲資本主義に向かないのかな。
 いずれ、ベンチャーとかスタートアップとか、玄米に目を付け、新しい食文化を創造するかもね。

 

 ちらっと関連して。
 スーパーに軽く人だかりがあった。何だなんだ。駅弁大会とかのコーナーだった。
 駅弁かあ、旨そうだけど、旅気分価格というのか、高いよね。

 ところが、年配のご婦人方が、カートに載せたカゴに、2つ3つ、もう1つと入れていくのだった。
 ああ、お金持ちの高齢者、確かにいるのだな、と思った次第。
 ま、私もだいぶお金持ちだけどね。 ←うそつけっ(笑)

 ←5日25日11時30分現在、週間INが70で2位。

2024年5月23日 (木)

袴田再審の裁判官3人は

240522  「袴田さん再審9月26日判決 無罪公算、静岡地裁」と5月22日付け東京新聞。
 右の画像は日テレnewsより。

 

 東京新聞の記事に「国井恒志裁判長」と出てくる。

 新日本法規の裁判官検索によれば、國井恒志さんは浦和地裁スタート、福岡地家裁で判事任官。支部勤務が2度あり、最高裁も検事もなし。
 日テレnewsの映像では、不愉快そうな不機嫌そうな感じ、にも見える。

 

Screenshot-20240523-at-032254  左右の、やたら髪の濃い裁判官は誰?
 どうも報道はスルーみたい。
 そこで、静岡地裁の担当裁判官一覧を見てみる。右の画像はその一部。

 

 右陪席は益子元暢さんと思われる。
 これも新日本法規の裁判官検索を見る
 横浜地裁スタート。3年間「検事」をやってる。現在判事補か。

 左陪席は谷田部峻さんと思われる。
 同様に、東京地裁スタート、現在判事補か。

 この再審の判決が死刑や無期懲役とは考えられない、が、しかし、益子元暢右陪席裁判官は死刑意見だったりして。

 

 聞くところによると、合議事件の判決は裁判官3人の多数決が重んじられるんだとか。

 2014年に静岡地裁(村山浩昭裁判長)がした再審開始決定を、2018年に東京高裁(大島隆明裁判長)が取り消した。

 大島隆明さんは極悪人か。
 いや、私はそうは思わないんである。
 左右陪席裁判官が強硬な取消し意見で、大島隆明さんは抗えず、誠に不本意だった、私はそう読むのだ。
 そこんとこ、以下のブログ記事に書いた。

 「袴田事件、即時抗告審の大島隆明裁判長、すごい判決をやった!」(2018年4月12日)
 「袴田事件、大島隆明さんの苦悩」(2018年9月29日)

 んなことを言ってるのはどうも私独りらしい。
 そりゃそうだ。万引き病の裁判を、問題意識をもってたくさん傍聴した末に、たまたまあのすごい判決(検察控訴を棄却)を傍聴って、私だけでしょ。

 寂しい? 孤独はつらい?
 ぜーんぜん。そもそも、元が青切符の違反の不起訴率は実質100%に近いとか、警察庁がゴリ押しする国産の可搬式は実は取締りに向かないとか、自転車の反則金の裏に見える暗闘とか、独りで言い続けてきたんだもの。

 孤独は楽しいよ、いひひっ。 ←なんかやけくそだな(笑)

 ←5日23日4時20分現在、週間INが60で2位。

2024年5月22日 (水)

市教委が裁判の公開性を封じたわいせつ裁判、やり直し?

1812274-2_20240522150101  「横浜市教委 わいせつ事件裁判で職員動員 傍聴席埋める」と5月21日付けNHK。
 「教員の性犯罪公判に職員を多数動員、横浜市教委が謝罪 第三者の傍聴妨げる」と同日付け神奈川新聞。
 「教員のわいせつ事件裁判に職員大量動員 「傍聴機会失わせた」と釈明」と同日付朝日新聞。

 各社一斉に報道した。各社ほぼ同じ内容だ。記者クラブ加盟社に対する教委の記者発表(記者レク)を受けての記事、毎度毎度の、いわゆる発表ものだ。

 

 これ、裁判傍聴マニアからすると、ちょっと奇妙なのね。

 刑事裁判の開廷表には、被告人の氏名欄がある。
 その欄に、氏名の記載がなく、すかっと空欄だったり、氏名ではなく「非公開」「非表示」「被告人氏名非公開」「被告人の氏名省略」、あるいは「甲」「A」などと記載されていることがある。
 傍聴マニアは直ちに思う。

マニア 「ははあ、被告人が父親か、学校教師か、少年なのだな」

 

 そうして、刑事訴訟法第290条の2第1項の柱書にこうある。

第二百九十条の二 裁判所は、次に掲げる事件を取り扱う場合において、当該事件の被害者等若しくは当該被害者の法定代理人又はこれらの者から委託を受けた弁護士から申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、被害者特定事項(氏名及び住所その他の当該事件の被害者を特定させることとなる事項をいう。以下同じ。)を公開の法廷で明らかにしない旨の決定をすることができる。

 開廷表に被告人の氏名があってもなくても、色情事件、ストーカー事件などでは、審理の冒頭で裁判官が、被害者特定事項について秘匿決定をしたことを告げる、よくあるシーンだ。

 

 今回、横浜市教委が裁判の公開性を封じたわいせつ裁判はすべて当然に、開廷表に被告人氏名がなく、被害者特定事項について秘匿決定がなされたはず。
 そのへんのこと、知らずに動員をかけたのか、知ったうえで動員をかけたのか、意味合いが違うでしょ。
 ところが、そのへんについての報道が全くない。ふむーん? と傍聴マニアは思う。

 

 加えて、2019年からのそんなことを、市教委はなぜ今回突然に発表したのか。何かあったはずなのだが…。

 

Screenshot-20240522-at-064211-tokyo-web  ふむーん、と思っていたら、なんと、がーん、「なぜか満席の横浜地裁…記者は1人の傍聴者の後を追い、確信した 横浜市教委の「傍聴ブロック」発覚の経緯」と5月22日付け東京新聞。 ※画像はその一部のスクリーンショット。

 そそ、そんな経緯で発覚したとは、なんと、がーん! ←表現が貧困やねえ(笑)

 21日の市教委の発表直後にその記事を打っていたら、他社の報道はちっさかったろう。
 22日になって打つ、いいね。

 

 ところで私は、公開の裁判でなかったからと原判決破棄、というのを傍聴したことがある。
 要するに、身柄の被告人に同行の警察官3人、のうち1人が傍聴席に座り、なにげに傍聴席のドアを内側からロックしてしまったのだ。
 被告人の身内はすでに傍聴席にいて、審理中に他の傍聴人が法廷に入ろうとすることもなかったという。北関東の支部の裁判ゆえ、そんなもんでしょ。

 なので、ドアロックに気づいたが、審理をやり直さず、そのまま進行した。
 んが、あとで問題になったんだね。判決後、検察官が控訴、東京高裁へ出てきた。それをたまたま私が傍聴したのだ。

 公開の裁判ではなかったからと、原判決破棄、その支部の本庁のほうへ差戻しになった。

 

 そうするとだよ、市教委により動員をかけられた者たちが、1時間前から、傍聴席数を超えて張り付き、仲間以外を傍聴させない、これって裁判の公開性からして問題では?

 民間でも、傍聴の動員がかかることはある。反マスクのカルト団体の裁判なんてすごかったよ。主に素敵な感じの中年女性ばっか、42席か52席の法廷へ、200人は押し寄せた。コロナ真っ盛りの頃に、全員ノーマスク、圧巻だった。
 けど、あれは公務として義務としての動員ではないし、そもそも一般人の傍聴を妨害するためではない。

 横浜地裁の事件、再審か何かの方法で、裁判をやり直す?
 いやあ、どうだろ。傍聴席のドアが無施錠でさえあれば裁判の公開性はオッケー?

 ま、とりあえずそんなことで。

 ←5日22日15時00分現在、週間INが60で2位。

2024年5月21日 (火)

イスラエル大使館へ突入事件、アクブレ踏み間違い事故で決着

 超絶マニアックデータから、最近入力したものの一部を挙げてみる。
 以下は、35の入力事項うち、事件名欄と尾行欄のみだ。私本人以外には意味不明かと思われる部分もあるので、若干加筆等する。

 

危険運転致死傷、道交法違反」  飲食店の同僚5人を乗せカラオケ店へ。朝まで大量飲酒。5人を送り届ける際、盛り上げるため高速度で赤信号無視。2人死亡、3人重軽傷。

脅迫、名誉毀損」  投資詐欺に749万円を奪われ、詐欺男の妻、妻の祖父か父親(社長)の実名等をTwitterに出す等して脅迫、名誉毀損。社長は自分が育てあげた会社の上場が決まったが、レピュテーションリスクから、取締役になれず。

公務執行妨害」  スナックで暴れ、110番により臨場した警察官に暴行。母親が証人出廷、「お酒を飲むと180度変わるんですね」と。

過失運転致傷」  一方通行を逆走、対向車から警笛を鳴らされバック(後退)、後方横断歩道上の85歳女性に衝突、高次脳機能障害。

脅迫、暴行」  カスハラモンスターー、羽田空港で大暴れ。

偽造有印公文書行使、詐欺、詐欺未遂」  マイナカード(個人番号カード)を偽造、口座開設に失敗、無銭飲食に成功。

危険運転致死」  酒酔い。路側帯の自転車を転倒させ、後輪タイヤハウスに巻き込み死亡させた。路側帯へ入っていないと無罪主張。

麻薬」  コカインで執行猶予、間もなくまたコカイン。目の前1mしか見えず想像力や知恵のないベビーフェイス女子。落ちるべくして刑務所へ。

傷害」  隣人トラブル。隣室女性の耳を包丁で切り落とした。殺すより地獄の苦しみをと。

窃盗」  網走刑務所を満期出所、上野へ。酩酊して路上寝、所持金品等なくなり福祉に相談。酔いを覚まして出直すように言われ、自暴自棄になり缶ビールを万引き、店内で開封して飲んだ。

過失運転致傷、道交法違反」  被告人は86歳、ゆっくり右折。出口横断歩道上へ51歳女性が小走りで飛び出し、左ドアミラーにぶつかり転倒、全治5日の打撲。これがひき逃げに!

ストーカー、性的姿態等撮影」  31歳女性につきまとい、玄関ドアの郵便受けから裸体等を盗撮。

詐欺」  元検察事務官(女性)による受け子。探偵業者の機密書類の受け取りと思った。念のため業者を調べたら実在したので安心した。

傷害」  東大病院の手術室の清掃員。ベテラン上司のパワハラに切れてボコボコに殴った。

過失運転致傷」  右翼団体の構成員がイスラエル大使館へ突っ込もうとした事件。なんとアクセルブレーキ踏み違えで決着!

 ほとんどは報道されていない。報道からは想像もつかない展開のケースもある。
 裁判傍聴は、だから、やめられない止まらない。

 ←5日21日12時40分現在、週間INが50で2位。

2024年5月19日 (日)

日本は末期がんの緩和ケアに超冷淡、苦しんで死ね?

 また紙の新聞で見つけた。

 

 がんの専門医である中川恵一・東京大学特任教授による「がん社会を診る」というコラムが、週1連載かな、日経新聞の夕刊で続いてる。
 5月8日付けは「進行で増す痛みの緩和を」。
 初期は全く痛みがないことが、がんの特徴だという。そして、、、

 

 がんが進行して末期になると、多くの患者が激しい痛みに悩まされます。
 終末期のがん患者の痛みをとる基本はモルヒネやフェンタニル、オキシコドンなどの医療用麻薬です。飲み薬が主流ですが、貼り薬などの形で使われることもあります。

 前立腺がんが全身に転移した方のお見舞いに私は通ったことがある。
 元気なときと変わらず、穏やかだった。胸にだっけ四角っぽい絆創膏のようなものを貼っていた。モルヒネと聞いたような。

 

 日本の医療用麻薬の1人あたりの消費量(モルヒネに換算したもの)はドイツの10分の1以下で主要国中最下位クラス。近年は消費量がさらに減少しています。
 世界保健機関(WHO)はがん患者の死亡前90日間の医療用麻薬の適正使用料を5400ミリグラムとしています。しかし、わが国の調査をみると、使用量の中央値は311ミリグラムと適正量の17分の1程度にとどまります。

 地方によって大きな開きがあり、国内トップの山形県は605ミリグラム、最下位の徳島県は36ミリグラムだそうだ。
 すんごい話やね。

 

 緩和ケアにより延命効果も得られることに鑑みると、日本のがん患者は二重のマイナスを被っているといえるでしょう。

Screenshot-20240517-at-205527

 「緩和ケアにより延命効果も得られる」、あっ、と私は思いだした。
 まさにそんな裁判を私は傍聴したよっ!

 「大麻取締法違反」、被告人とされたのは山本正光さん。
 当ブログでは、以下の記事などに書いた。

 「ゲートウエイドラッグは大嘘だった!
 「大麻は希望、もしかして生きれるのかもしれない!
 「医療大麻、生きる方法はそれしかなかった!
 「検察に殺されたとしか言いようがない

 

 逮捕され大麻を取り上げられた山本さんは、法廷では普通にしていたが、終わって廊下へ出ると、苦痛に顔を歪めた。末期がんなのだ。
 判決を待たずに、というか論告弁論の期日の1週間ほど前に、亡くなった。

 山本さんは、きっと無罪を勝ち取り、他の末期がん患者の福音となる、そう信じていたはず。そう信じるのが当たり前だ。
 しかし現実の判決は、有罪(執行猶予付き懲役刑)以外にない。無罪などありえない。
 絶望を味わう前に、希望を抱いたまま亡くなった、そこだけが救いといえる。ちきしょうめ!

 

 予定されていた論告・弁論の期日は取消しとなった。
 知らずに山本さんの霊が来るんじゃないか。誰か待っていてあげないと可哀想すぎる。
 私はその日時に法廷前へ行った、他に傍聴予定などないのに。
 法廷前はしーんとして、天井が高かった、、、

 山本正光さんのこと、『やまさん 余命半年の挑戦』という映画になっているとは!

 ←5日19日8時20分現在、週間INが60で2位。

2024年5月17日 (金)

1人あたりの年間砂糖消費量、世界平均は25kg、日本は15kg

20112917  紙の新聞だと、いろんなことをつい読んでしまう。そこが良さだよね。

 日本経済新聞、5月6日付けの「砂糖消費にみる景気回復 土産・飲食店の需要上向く」中に、こんな部分を見つけた。

 日本の砂糖供給量は年間176万トンで100万トンは輸入です。1人あたり消費量は年間15キログラムで欧米の33キログラムの半分以下、世界平均の25キログラムに比べても少ないのです。

 

 年間15kgって、私の計算に間違いがなければ、1日約41gだぞぃ!

 私は料理にほぼ全く砂糖を使わない。最後に使ったのはいつか、今ちょと思い出せない。
 いや、でも、黒糖のかりんとうはときどき食べる。旨いのだよ。粒あんの大福餅も好きだ。ヤキトリのたれには砂糖が入ってるはず。
 そんなふうに、じつはけっこう砂糖を摂取してる、けど、1日41gには遠く届かないんじゃないか。

 

 記事はこう続く。

 一方、菓子や飲料の需要が増える中国は11キログラム、インドは20キログラムで伸びる余地は大きくあります。

 毒々しく甘いドーナツや炭酸飲料等々を大量生産、大量販売する余地が、まだまだあるわけだ。

 みんな太って、糖尿病や各種成人病が増える?
 それはダイエット市場、医療市場の需要を生むわけで、資本家にとってはぜんぜん悪いことじゃない。
 社会的負担は、環境破壊と同様、資本家の知ったこっちゃない。

 

 資本論についてこんなことが書かれている。

 いつかは雷が落ちるにちがいないということは、だれでも知っているのであるが、しかし、だれもが望んでいるのは、自分が黄金の雨を受けとめて安全な所に運んでから雷が隣人の頭に落ちるということである。われ亡きあとに洪水はきたれ! これがすべての資本家、すべての資本家国家の標語なのである。だから、資本は、労働者の健康や寿命には、社会によって顧慮を強制されないかぎり、顧慮を払わないのである。

 今年の夏はメッチャ暑くなるんだとか? 「観測史上初」という語はもう意味をなさなくなるだろう。

 ←5日17日21時10分現在、週間INが80で2位。

2024年5月14日 (火)

言論の自由か、選挙妨害か、その線引きは

Screenshot-20240513-at-200023-15-tokyo-w  「「つばさの党」事務所などを家宅捜索 衆院東京15区補選で選挙妨害疑い」と5月13日付け東京新聞。画像はそこからのスクリーンショットだ。


「つばさの党の選挙活動の弾圧だ! 言論の自由の侵害だ!」
「自民の裏金候補者に対するヤジで逮捕されるようになるぞ!」

 そんな主張でネットは盛り上がりそうだ。
 いちおう、公職選挙法を見ておこう。以下はその第225条だ。

 

(選挙の自由妨害罪)
第二百二十五条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。
 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。
 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。
 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。

 

 上掲報道に「黒川氏や根本氏らは補選の期間中、他陣営の街頭演説の会場で、演説が聞こえなくなるほどの大音量で批判や主張を繰り返したほか、別の陣営の街宣車を車で追いかけ回して交通を妨げた疑いが」とある。
 その部分は第2号(漢数字の2)の違反に当たりそう。

 法の解釈については、「逐条解説公職選挙法」とか「執務資料公職選挙法解説」とか「公職選挙法取締り実務の手引き」とか、そういうのがさまざまあると思われ。

 

 さあ、それでだ、選挙妨害か、言論の自由か、検挙・処罰をするかしないか、ぴたりの線引きは難しい。
 ぴたりの線引きができないことは、世の中にいくらでもある。
 そういう場合、ふたつのやり方がある。

1、選挙妨害は絶対に許さない。ぎりぎり言論の自由の範囲かと思えても、検挙・処罰してしまえ。
2、言論の自由は大事だ。自由を踏み越えて選挙妨害に少し入ってるかな、という程度は見逃そう。

 2番が適当と、これは私が言うまでもなかろう。

 そこにおいて、「つばさの党」の被疑者らは、少し踏み越えたどころか完全に犯罪の領域へイッちゃってるんで、さすがにもう、ということかと私は思う、今回のことは。

 ただし、である。自民政権は、これを足がかりに、裏金候補者に対する市民のヤジを弾圧する、そっちへ向かいたがることが十分に予想される。
 よくよく警戒しなければならない。

 

 何事も、あっちとこっち、ぴたりの線引きを求めるのは馬鹿だ。
 あっちとこっちの中間、それが人間であり、人生なのだ。
 中間には、いろんな色合いがある。「中間スペクトラム」である。

 それでは歌っていただきましょう、ピーターさん、「夜と朝のあいだに」。

 17歳のピーターさん、こりゃすごい、一世を風靡するわけだわ!

 ←5日14日3時40分現在、週間INが70で2位。

2024年5月12日 (日)

東京地検(本庁)の公判請求に異変が?

230310-51  現時点で、どうも気になる、ということを記しておこう。
 たまたま偶然かも。いやいや、偶然にしては…という話だ。

 

 東京地裁に、交通違反・事故の裁判が、最近やたら多いような気がする。

 東京地裁(本庁)へ出てくる交通違反・事故は、基本的に、犯行場所が東京23区内の事件だ。
 23区内で、公判請求(正式な裁判への起訴)が相当な交通違反・事故が、急に増えた?

 あるいは、通常なら公判請求しない事件を公判請求し始めた?

 そういえば、自ら小走りでドアミラーにぶつかり転倒、全治まで5日間の打撲傷、という事件があった。
 まあ、あれは、いわゆるひき逃げ(救護、報告義務違反)とされたわけだが。

 

 そういえば、飛び出した自転車(もしかして若い女性の2人乗り?)にぶつかり、119番も、110番も、連絡先の交換も、女性の側が積極的に断ったというケースが、やっぱり、いわゆるひき逃げで出てきた。
 しかもその事件、ドライブレコーダーの録画のうち、被告人に有利な部分を削除して証拠とし、元の録画記録は消去したという「うわあ」な事件だった。

 

 通常なら公判請求しない事件を公判請求し始めたとすれば、なぜ?
 一般犯罪が減少し、検察官を遊ばせておくわけにもいかないから? うーん。

 

 あと、もうひとつ。「道路交通法違反」に限っての話。

 昨年のいつ頃までだったか、あれほど多かった、首都高における超過80キロ以上の速度違反(すべてオービス事件)が、めっきり減った。
 近頃は、飲酒運転がやたら多い。次が無免許運転。速度違反になかなか当たらない。

 「道路交通法違反」の裁判は増え、しかしオービス事件は減った…。
 まさか、東京航空計器のループコイル式のオービスに、なにか異変が起こった?

 あるいは、

 「スピード違反50キロ以上」が増加中…しかも「富裕層」が多い!? 捕まったらどうなるのか
 「とある野球選手」が超過80キロのスピード違反。贖罪寄付100万円も、懲役刑に
 無免許、飲酒、速度違反…速度違反だけが厳罰化されない。なぜ?

 そんな記事を私が次々に書くもんだから、ムチャな速度違反をする人が減った?

 

 なわけで、今後の裁判傍聴では、従来は公判請求されなかったような交通違反・事故がよく見つかるかどうか、注意したい。
 傍聴マニアもいろいろ大変なのですよ💦

 ←5日12日4時40分現在、週間INが70で2位。

2024年5月10日 (金)

安倍派の会計責任者が懲役求刑と予測する理由

220127-1  本日東京地裁で14時30分~17時、「政治資金規正法違反」の第1回公判があった。
 刑事第8部、普段使いじゃない102号法廷(98席)、傍聴券抽選、締切りは13時50分だったかな。  ※画像は、過去のある日の東京地裁、正門前。

 

 私としては、興味がないわけじゃない。
 「公職選挙法違反」は過去に何件か私は傍聴した。メルマガ等でレポートしてきた。
 この日の午前も、東京地裁の別の部で「公職選挙法違反」の審理の期日があった。それを私は傍聴した。
 午後の第1回公判も、私が傍聴すれば濃ゅいレポートができそう。

 だけど私は見向きもしなかった。
 どうもね、一般世間が群がる事件は、私はなんとなく萎えてしまうというか。
 群がっても傍聴したくなるとき、なる事件は、私としてもあるんだけど、今回はちょっと、、、

 以上、主語(主語的な使用を含む)を意図的に書いてみた。日本語的には、うざいですかね。

 

Screenshot-20240510-at-185959-tbs-news-d  さて、右は本日のTBS NEWS DIGS、「パー券収入「中抜きは認識していなかった」安倍派の会計責任者 初公判で起訴内容を概ね認めるも「一部に間違い」 裏金事件で初の裁判」のスクリーンショットだ。
 記事の冒頭にこうある。

自民党派閥の裏金事件で、初めての公開での裁判。

 

 これ、他社の報道も同様になってるんじゃないかな。
 初めての公開での裁判。どゆ意味?

 

 刑事裁判は、略式の手続きと、通常の手続き(いわゆる正式裁判)がある。
 罰金の事件は、基本的に、略式で処理する。
 略式は法廷を開かない。密室で、罰金額のハンコ(ゴム印だという)を裁判官が次々に押す。

 今までの「公職選挙法違反」の起訴は、みんな略式の起訴だったんだね。
 今回、検察は公判請求(正式な裁判への起訴)をした、「初めての公開での裁判」になった、というわけだ。

 

 しかし諸君、誰も言ってないかもしれないことを、マニアな私は言わせてもらおう。

 検察官が略式の起訴をしても、裁判官のほうで、略式は不相当として、通常の手続きへまわすことができるんだね。
 以下は刑事訴訟法、第463条の第1項のみ。「第462条の請求」とは、検察官による略式起訴(略式命令請求)だ。

第四百六十三条 第四百六十二条の請求があつた場合において、その事件が略式命令をすることができないものであり、又はこれをすることが相当でないものであると思料するときは、通常の規定に従い、審判をしなければならない。

 

 略式不相当として公判廷へ出てきた事件を私は傍聴したことがある。
 それは交通死亡事故の事件だった。んまあ大変な事件だった。
 普通なら略式で罰金などあり得ない事件だが、担当検察官が略式起訴をした、それだけの理由がある事件なのだった。
 そうして裁判官は、罰金100万円の判決とした。

 公開の法廷へ出てきたので、私は傍聴し、うわあ、そんな可哀想な事件がこの世にあるのかと、ほとんど泣いた。

 

 自民党の裏金の「公職選挙法違反」こそ、検察官が略式の起訴をしても、裁判官が、略式不相当として、公開の法廷で審理していいんじゃないか、私はそう思うのである。

 そう思うのは、私だけじゃないでしょ。でもテレビには出てこない。テレビに出ないものは存在しないも同じ。
 そういうこと、刑事裁判に限定の現象と認める理由は何らない。

 

 それでだ、今回の松本淳一郎被告人(※)が罰金刑だと、「ほかの罰金刑も正式裁判でやれば良かったじゃん」となるでしょ。
 だから、本件はきっと懲役刑(執行猶予付き)と私は予想する。

※ 報道は「松本淳一郎被告」のはず。刑事裁判は「検察官vs被告人」、民事裁判は「原告vs被告」なのだけれども、報道は刑事の被告人を必ず「被告」とするのだ。単に短縮ではすまない。定着した誤報、改まる見込みのない誤報、そんなことも厳然とあるのが人間社会ってものか。

 

 ちなみに、選挙演説のサクラで5千円をもらった事件と、サクラに5千円を払った事件を私は傍聴したことがある。
 いずれも罪名は「公職選挙法違反」。
 サクラになったほうの判決は、罰金10万円、追徴金5千円だった。
 サクラを集めたほうは、求刑が懲役8月、追徴金5千円、判決は確認してない、と思う。

 

 今回、ちらっと時事的なコメントをしてみました。マニアはひと味ちがうことを言うでしょ、わはは。

 ←5日10日20時30分現在、週間INが50で2位。今夜はこれで寝ます。おやすみなさい~💨

2024年5月 8日 (水)

ぶっ飛び判決、首都高55キロ超過に懲役3月、執行猶予2年!

23080112_20240508215901  「オービス裁判、常軌を逸した求刑、なぜっ?」と3月25日に書いた。

 首都高の50キロ制限の区間での、オービスによる超過55キロ(測定値105キロ)。
 相場的には罰金8万円の事件だ。

 真っ向争った。その場合、検察官は上限の10万円を求刑する、ということが、まれにある。
 判決は、検察官の顔も立てて9万円だったり、相場を知らないのか10万円だったり、そんなのを私は傍聴してきた。

 ところが本件の求刑は、なんとなんとなんと、懲役3月!

 懲役3月は超過速度が80キロ台の相場、の求刑だ。
 金額どころか刑種を超え、超過55キロで懲役3月って、いっくらなんでもぶっ飛び過ぎ、いわゆる“あたおか”ですか?

 

 その判決を傍聴した。
 東京地裁刑事第4部、811号法廷(傍聴席20席)、内山香奈裁判官はこう言い渡した。

裁判官 「主文、被告人を懲役3月に処する。この裁判が確定した日から2年間その刑の執行を猶予する」

 どっかーん。

 判決理由に、被告人の前科は出なかった。
 飛び越えて重い刑に処するにあたり、前科があれば言わないはずがない。
 私は辛抱たまらず、終わってから廊下で被告人氏に尋ねた。やっぱり前科はないという。

 被告人氏には申し訳ないが、こんなぶっ飛んだのを傍聴できて、、、いや、あんまりはしゃがないように💦

 

 そうして、この話はこれで終わらないんである。
 その言渡しが13時42分に811号法廷で終わり、隣の810号法廷(52席)で14時から「過失運転致傷、道路交通法違反」の審理の期日があった。
 同じ内山香奈裁判官で。

 いろいろあって14時03分頃に私は法廷へ入った。
 傍聴人は私1人。ま、そんなもんでしょ。
 弁護人から被告人質問をやっていた。
 自転車の飛び出しによる事故らしかった。

 なんと! 被告人は自車両のドラレコの記録(SDカードかな)を警察に提出。
 返却されたが、動画はすべて消えていた。
 この裁判で、検察官がドラレコ動画を証拠請求し、法廷で再生した。
 その動画は、肝心な部分が2、3分、抜けていたという!

 

 内山香奈さん、この事件でも検察の追認をやるのか、あるいは…! 私はもう興味津々、これは追っかけねば!

 うざい? 来んな?
 でも、裁判が公開なのは、国民が司法を監視するためと、日本国憲法の全趣旨から解することができ、だから許してね~。

 ←5日8日21時50分現在、週間INが50で2位。

2024年5月 5日 (日)

蟻1匹のため像を100頭連れてくる、その理由は!

21090714_20240505214301  だいぶ前に買った『檻の中の裁判官』(瀬木比呂志著、角川新書刊)を今読み進めてる。
 面白い。
 それで、ふと思った!

 

 私は前々から言っている。
 裁判所の警備態勢は「蟻(あり)が1匹出そうなら、像を100頭連れてくる」だと。

 あれは、単に臆病だとか、行政(※)にありがちなやり過ぎだとか、馬鹿だとか、そうじゃないのかもっ。 ※裁判所も実質は行政の一部かと私は見てます。

 

 そうじゃないなら、じゃあ、なんなのか。

・被告人が勝手に発言し、傍聴人(支援者)が呼応して収拾が付かなくなる
・裁判を隠し録音、隠し録画されて、ネットに公開される

 たとえばそういうことが起こったら、裁判官の、人事上の大きな失点になる、失点は何としても避けたい!
 仮に騒動が惹起されても「そうですか、像を100頭も並べたのですか。なら仕方ないですね」と言ってほしい!

 そういうことなんではないか、と考えると、しっくりくるのだ。

 

 裁判員が最高裁のアンケートに対して、

「裁判長の説明がわかりにくかった」
「陪席裁判官のあの男が裁判員を小馬鹿にしてる風で、なのに裁判長は知らん顔した」
「評議室のエアコンが効きすぎて(効かず)、お菓子がしょぼかった」

 なんて回答したら、たーいへん!
 素人裁判員のおもてなしには細心の注意が必要。
 裁判員制度が始まった頃、書記官氏が、裁判員制度はものすごく手間がかかる、勘弁してほしい、と言っていたのは、そういうことだったのかも。

 

 かのメルマガ第1171号「前屈みでぴょんぴょん飛び跳ねて去った!」(2013年10月21日発行号)の編集後記に私はこんなことを書いた。以下、若干の加除訂正をして。

 10月17日(木)14時50分頃、高裁民事の424号法廷(42席か)の外に警備の職員が数人いた。なんだ?
 壁の開廷表では、事件名は「選挙無効等請求」。満席だった。

 私は向かいの422号法廷に入り、「窃盗」の新件を傍聴した。
 弁護人の立証が始まった頃、廊下のほうから怒声が聞こえてきた。シュプレヒコールのようなものも!

 あれは何だったの?
 帰宅後、メモしといた控訴人氏名で検索。ヒットがあった。
 「311の地震も津波も自然災害ではない」「何者かが日本を攻撃」「不正選挙裁判祭り」「ユダヤ朝鮮裏社会」等々の文言が。うわあ…。

 同年10月22日、朝日新聞がこう報じた。

法廷撮影した動画がネット流出 東京高裁の選挙無効訴訟
 東京高裁で17日に開かれた選挙無効訴訟の口頭弁論を撮影した動画が、インターネット上に流出していることがわかった。高裁も把握しており、この動画を流しているサイトの運営会社に削除を要請する方針だ。
 高裁によると動画は、今年7月の参院選に「不正があった」として、東京都在住の原告らが東京選挙区の無効を求めた訴訟の第1回口頭弁論の様子だという。
 傍聴席からの撮影とみられ、裁判官や当事者がやりとりする様子や、法廷を後にする裁判官に抗議する声などが13分以上にわたって記録されている。民事訴訟規則では、法廷内での無断撮影は禁止されている。

 

 その流出動画を私はネットで見た。
 傍聴席の、法壇に向かってやや左側、最前列より少し後ろから、ジャケットの胸ポケットにさしたペン型の盗撮カメラによる動画かと思われた。

 あの弁論期日を担当した裁判官には、大きな失点がついたんじゃないか。可哀想…。

 ←5日5日21時50分現在、週間INが50で2位。

2024年5月 3日 (金)

日本国憲法に隠された秘密の義務

1907269  5月3日は憲法記念日である。

 憲法といえば、国民の三大義務、とよく聞くでしょ。全国民が知ってるかも。
 日本国憲法(前文、第1条~第103条)のうち「第三章 国民の権利及び義務」(第10条~第40条)、そのなかにこうある。

第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

第二十七条 すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負ふ。
 賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める。
 児童は、これを酷使してはならない。

第三十条 国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。

 教育は、教育を受ける義務じゃない。「その保護する子女に普通教育を受けさせる義務」なんだね。

 

 「第三章 国民の権利及び義務」には、もっと前のほうに、大事な義務というか考え方が、がつんと定められている。

第十二条 この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用する責任を負ふ。

 

 なんと、あれこれ自由や権利を憲法が国民に保障しても、国民が「不断の努力によつて、これを保持しなければ 」、せっかくの自由も権利も絵に描いた餅だよと、そう言ってるんである。
 それが人間社会の真実であり、がつんと定めておくぞよ、つーことか。凄いよねえ。

 

 でもこの第12条、ニュースやワイドショーではタブーじゃないかな。
 だって、「事実に反する誹謗中傷攻撃、民族差別はダメ? 表現の自由を侵害するのかあ!」みたいな勢力(たぶんカルト政治団体)から怒濤のクレーム攻撃が、おそらく番組のスポンサーに対しても、ありそうだから。

 

 ところで、私のキーボードには、優れた便利機能が備わっている。
 CtrlキーとFキーを同時に押すと、画面左下に文字検索の窓が出て、そのときモニターに表示されている画面内の検索が、じつに簡単にできるのだ。

 検索窓に「義務」と入力。日本国憲法の本文に、4つの義務がヒットする。
 3つは上掲のとおり。4つめはこれだ。

第九十九条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 

 国民一般の義務、ではないので「国民の三大義務」には数えられないけれども、なんと、大臣も国会議員も、日本国憲法を尊重し擁護する義務を負っちゃってるんである。びっくりするよねえ。
 これも、憲法記念日にニュースやワイドショーが取り上げることは、どうだろ、かつてあったのかどうか、私は記憶がないかな。

 

 あと、崇高な前文をどう実現するかについては、2022年12月に「日本が世界から賞賛、信頼される日」として述べた。是非ご参照いただきたい。

 

 ちなみに、いつ頃からだろう、「日本凄いぞ、韓国・中国人も絶賛する日本の…」みたいなネット記事が急に増えたよね。
 その時期って、日本が衰退途上国へまっしぐらと分かり始めた頃、だったりして。
 そうだとすると、ニッポン、哀しすぎますぞ、って他人事のように言ってごめん。

 ←5日3日21時20分現在、週間INが50で2位。

2024年5月 1日 (水)

男尊女卑をことさらアピールするトイレ

Screenshot-20240501-at-112520-29-x-notos  始まりは「 𝒑𝒂𝒏𝒅𝒂 #NoToSelf-ID」さんの、右の画像のTweet(現ポスト?)だったわけ。

 この画像、明らかにおかしいでしょ。
 なので私はこうRetweet(現、何?)した。

いっくらなんでもこんな分かりやすい馬鹿は、やらないでしょ普通。フェイク画像か、または隣に女性専用豪華トイレがあるとか。

 

 すると「𝒑𝒂𝒏𝒅𝒂 #NoToSelf-ID」さんが、荒川区の三河島公園のwebサイトを教えてくれた。
 見た。
 なんと、Tweetにあったと同じトイレの、詳しい画像があった。
 フェイク画像ではなかったのだ。「𝒑𝒂𝒏𝒅𝒂 #NoToSelf-ID」さん、ごめんなさい~💦

 

Screenshot-20240501-at-112406  ならば、隣に女性専用の、ま、豪華じゃなくても、女性だけのピクトグラムを掲げたトイレがあるに違いない。
 荒川区のそのwebサイトにある内線番号へ電話してみた。

 なんと、三河島公園にあるトイレは、その画像のトイレだけなのだという。
 法律か何かで、トイレは公園面積の2%までという定めがあり、制約のなかで最も適切なトイレにしたのだという。

 だからつまり、隣に女性専用の豪華トイレがあるはず、という推測も外れたのだ。
 全外れ、全負けである。

 

 いや、ちょっと待て、私のような偉大な〇〇(不定)が全負けするはずがない、世の中には、男性同性愛者が夜な夜な集まるハッテンバというものがあるやに聞くぞ。

今井 「この公園は、主に男性向けなのですか?」
職員 「いえ、そんなことはありません」

 か、完負けだ。くくっ…九九八十一。

 

 しかし、やっぱりこれはおかしいと思う。明らかにおかしい。
 昔の言葉でいう「男尊女卑」をことさらにアピールしているようにも見える。

 男尊女卑、男根主義、そっち方面のカルト政治団体が、あちこちに神道もとい浸透していて、このトイレにも関わった、という恐ろしい推測は…当たってもらっちゃ困るよね。


 

 関連して、男女共用のトイレに入ったら、何よりもまず、盗撮カメラを探しましょう。
 当然のことながら、盗撮カメラは、女子トイレより男女共用トイレに、圧倒的に仕掛けやすいのです。
 盗撮男たちは、特に洗面台の下に小型のカメラを仕掛けるらしいですぞ。きらーん✨

 ←5日1日13時50分現在、週間INが40で2位。

« 2024年4月 | トップページ | 2024年6月 »