ススキノ頭部切断事件、証人請求25人
「【ススキノ頭部切断事件】7月1日に田村瑠奈被告の母親・浩子被告の裁判 検察は“異例”とも言える25人の証人尋問を請求…弁護側は「迅速な審理を阻害」と批判」と6月28日付けTBS NEWS DIG。元は北海道放送のニュースかと。
記事中にこうある。
検察は母親の浩子被告の裁判に、25人の証人尋問を請求していたことが分かりました。
北海道放送もTBSも、この証拠調べ請求のシーンを傍聴していなかったんだね。へえ、である。
ま、それは措き、世間の方々はこれをどう見るのだろう。
傍聴マニアはこう見る、という話をしよう。もちろん私も傍聴しておらず、あくまで一般論だが。
1、被告人(※「被告」は誤報)を有罪とするために、検察はいろんな書証を用意し、証拠として調べるよう請求した。
2、弁護人が不同意とした。
3、そこで検察官は、書証を作成した者(たぶん多くは警察官)と、そこに出てくる人物(目撃者や医師等々)の証人尋問を請求した。
これ自体は普通にあることだ。
ただ、書証の作成者や出てくる人物が合計25人ってのが異例だと思う。
そもそも、そんなにも多くの人が関与すること自体、私がよく傍聴する事件では、ちょっとないかな。
裁判官は、証人の採否をどうするか。
一般的に、裁判所は、証拠(人証も証拠)を減らそうとする。
どこまで減らすか、検察官、弁護人がどう抵抗するか、これから法廷で目撃できる。
裁判員裁判だと、そうした部分はすべて密室の公判前整理手続きで削り整えてしまう、それもあって私は裁判員裁判を滅多に傍聴しないのだ。
話がそれた。
一般に、検察官(または弁護人)請求の証人を多く採用するとき、裁判官は無罪(または有罪)の心証を固めている、との傾向はあるといえる。
いったいどんな書証を検察官は請求したのか。どの書証をどんな理由で弁護人は不同意としたのか、裁判傍聴マニアはそこが知りたい、略して「そこ知り」。
けれど、マニアの望みが叶うことは滅多にない、マニア自身が傍聴する以外には。
とりあえずそんなことで。
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