蓮舫さんが、もしかして都知事になるかもしれない!
そのとき、前都知事時代の不正な契約等はがんがん暴かれ、東京は、いや日本は変わるかも!
私はすでに蓮舫さんに期日前投票した。
ところで、じつは、2010年の8月号だったか、車雑誌『ドライバー』に書いたコラムに、蓮舫さんが登場する。懐かしい。
若干の加除訂正等をして、ここに再掲しよう。データとかすべて2010年時点のものですからね。
画像は、容量の関係でこのブログには載せられない。X(旧Twitter)のほうに載せときます。
じつは私、初めてのテレビ出演は20年くらい前。テレビ朝日の深夜の討論番組の、交通違反がテーマの回で、そのときメインの司会が蓮舫さんだった。
緊張のせいか咳の発作が出て、セットの裏でゲホゲホ。涙目で椅子へ戻ると蓮舫さんが言った。
「それで、今井さんはどう思いますか?」
なっ、なんで俺にふるんだ! 話、聞いてねっつーの!
あんときゃ焦ったが、あれは私をいじってくれたんですね、ありがとうございます。
その後、蓮舫さんは国会議員になった。いま大活躍の「事業仕分け」へ、私も行ってきた。
「事業名:運転免許の更新時講習」という、まさに私向け(笑)のネタの仕分けがあったのだ。
運転免許人口は現在、約8100万人。免許の有効期間は3~5年。更新するには講習を受けねばならない。受講者数は2008年は約1531万人。講習は都道府県の交通安全協会(以下、県安協)に独占委託されている。
講習は法令により「教本を用いて」行うことになっている。教本代は講習費に含まれている。
あれはタダではない。各受講者が費用を負担しているのだ。年間15231万部発行、超弩級のベストセラーだ!
その教本の作成・発行を、全日本交通安全協会(以下、全安協)と県安協が長年にわたり独占してきた。そこにメスを入れようというのが、今回の事情仕分けだ。
会場はもう大混雑の大にぎわい。テレビカメラが何十台いたか。
傍聴者はぎっしり百数十人。誰でも傍聴できるのだ。裁判傍聴仲間の阿曽山大噴火さんもいてびっくり。
最初に警察庁側が概要を説明してから“仕分け人”が質問する形で進行した。
白く映えるスーツの蓮舫さんが、きりっと前を向き、ハリのある声でこう尋ねた。
「安協が教本をすべての都道府県で独占している状態は解消されたと強調されましたが、平成20年度は全部(独占)でしたよね。で、21年度には競争入札ありましたが、結果として、安協がつくった教本以外を導入してる県は1つでもありますか?」
警察庁側が答えた。
「え~、お答えさせていただきます、全安協がつくりました教本以外の教本を、6府県で導入をいたしております」
事業仕分けに備え、なんとかそんな形をつくったのだろう。6府県の半分は全安協の教本も使っているという。蓮舫さんはニコニコとこう尋ねた。
「この教本はどれくらい読まれてその結果、どういう効果があると分析をされているのかをまず教えていただけますか」
交通局長は、講習の概要について長々と説明し始めた。ぱっちり大きな目で見ていた蓮舫さんが、マイクを手にした。
「すみません、すみません、競争制を導入してもほぼ安協が独占している教本が、どういう効果があるのかご説明いただきたいと申し上げているんです」
別の説明員が、毎年末に約1000名の「サンプリング調査」をしていると答えた。
「だいたいここ数年の傾向としまして、昨年は64.7%の方がお持ち帰りになっております……」
最近は「お持ち帰り」が増えていると、誇らしげに言ったつもりなのだろう。だが、蓮舫さんは苦笑して手を挙げた。
「すみません、持ち帰らない人もいるということですか?」
「そういうことです。ただ昨年は64.7%の方が現実に……」
「ちょと待ってください、非常に深刻なことを、ありがとうございます、教えていただいて」
逆に言えば、35.3%ものドライバーがそもそも持ち帰らず、捨ててしまうわけだ。蓮舫さんがキュッと厳しい顔になって言った。
「何か改善策は講じてますか!」
警察庁側は、たいへん内容の濃い教本だからぜひ読んでもらいたい、読んでもらえれば効果があると言うばかり。あれあれ。
そうして、64.7%のうち教本を読んだのはその半分にすぎないことが明かされた。
つまり、じつは有料の超弩級ベストセラーを、3分の1の人は持ち帰らずに捨て、3分の1は持ち帰っても読まないわけだ。ひ~! である。読んだという3分の1も、どの程度読んだのか。反則金と違反点数の一覧表を見た程度ではないのか。
それなのに、全安協だけで教本により毎年約10億円の利益を上げ、理事長の年収は約2000万円、専務理事は約1700万円、常務理事は約1400万円、みな天下り……んなバカな。会場からドッと笑いがもれた。
年配の方はご記憶だろう、10年ほど前まで、もっとも多くの更新者が受ける「優良運転者等講習」は「非定時流れ式」といって、運転シミュレーターがあったり交通安全ビデオを流していたりする講習室を、素通りするだけでよかった。
何冊もの教本が入った封筒は、1度も開けずゴミ箱にポイ捨てしてもぜんぜんオッケー。じっさい、今も昔も教本は封筒ごとゴミ箱にばさばさ捨てられている。
1999年、私は「ムダな教本代を返せ」と訴訟を起こした。これはちょっと不備があって取り下げ、2000年、他の2人の原告とともに提訴し直した。裁判的には負けたけれども、そのころから突然、講習は法令どおり30分間みっちりやるように、つまり現在のようなスタイルになったんだね。
教本のほうも、何十年も同じ体裁で扉ページの国家公安委員長の挨拶文くらいしか変わらなかったのに突然、そのときどきのトピックスが巻頭にカラーで載るようになった。
今回、警察庁側は、巻頭のカラーページに法令の改正点を載せており、だから教本は必要だと主張した。おいおい、バカ言っちゃいけない。更新は3~5年に1回。道路交通法は毎年のように目まぐるしく変わってますぞ。
しかも、前年度から教本は競争入札にしたというが、警察庁は「講習において使用する教本」は全安協作成のもの、またはそれと「同等以上のものとする」という「通知」を出し、ちゃっかりハードルを設けている。
結局、講習の本当の目的というか存在理由は、講習の委託と教本で安協が儲けること自体にあると、そう解さざるを得ない。
安協の教本利権を公開の場所へ引き出し、交通局長らの説明のばかばかしさに会場をわかせ、全国に報道、放送させた、そこは前代未聞の空前絶後、大いに評価できると思う。
翌日、私は警察庁へ行き、全国の教本の契約状況について開示請求した。教本利権に食い込めるスキを探そうかと思ってさ。
蓮舫さんはとうとう大臣になった。私は教本で儲けて“お大尽”になろう、てへっ。 ←オヤジがてへって言うな!💢
空前絶後、前代未聞の「事業仕分け」ができたのは、政権交代のおかげだ。
政権交代は、前政権(日本においては独裁政権)が築き、温存してきた利権構造にメスを入れることを可能とする。
ゆえにこそ、政権交代、事業仕分けのあの一時期は、利権の甘い汁を吸ってきた者たちにとって「悪夢の時代」だった。民主党政権は徹底攻撃を受け…。
今回の都知事選、蓮舫さんが当選すれば、東京都は変わり、日本全体も変わる、その可能性は大いにあると思う。
最近のコメント