速度違反、「またかよ!」な話
定かじゃないが、今年に入って3カ月間か5カ月間か、東京地裁で固定式オービスの事件に全く遭遇しない、という事態が起こった。
偶然の要素を十二分に考慮しても、これは異常だ。
ところが、2、3週間ほど前からか、ぽつぽつ出始めた。
相変わらず首都高・中央環状線、山手トンネル内、外回りと内回り、いずれも住所的には目黒区内の、天井付近に設置の東京航空計器、オービスⅢLkかLxが大活躍だ。
制限速度は外回りも内回りも60キロ。あのオービスにより140キロ(超過80キロ)以上と測定・撮影された事件が、また続々と東京地裁の公判廷へ出始めたってことだ。
先日傍聴した事件の被告人は、司法書士だった。
執行猶予付きでも懲役刑を食らうと、司法書士の資格を失う。
多くのスタッフを抱えて手広くやっていたそうだが、事務所は閉鎖だ。
なので100万円の贖罪寄付をしたが、量刑相場は絶対だ。 ※超珍しい例外を私は傍聴したことがあるけれども。
100万円が無駄になったケースを、私は何件も傍聴してきた。 ※寄付を受けた交通遺児育英会などは大いに助かったろう。その意味で被告人らは良いことをしたと私は思う。
詳細は省くが、他の多くのケース以上に、本件は執行猶予付き懲役刑とされるだろう。
☕ 🍸 🍺
2000年の前後数年間か、東京簡裁にオービス事件がめっちゃ多かった。私は大興奮し次々傍聴しまくった。
それとは別に、東京地裁のオービス事件を傍聴し始めて20年を超える。
車雑誌『ドライバー』等に私はこう書き続けてきた。
首都高のオービスに捕まり、超過速度が80キロを超えると、絶対じゃないけれども、公判請求(正式な裁判への起訴)をされ、懲役刑を求刑される。
超過80キロ台 懲役3月
超過90キロ台 懲役4月
超過100キロ台 懲役5月
求刑のこの鉄板相場は、私が長年にわたり大量のオービス事件を傍聴し続け、わかったものだ。当局の発表ものじゃない。
何かで執行猶予中だとかでない限り、必ず執行猶予が2年か3年つく。たとえばこう。
裁判官 「主文。被告人を懲役3月(さんげつ)に処する。この裁判が確定した日から2年間その刑の執行を猶予する。以上が主文です」
執行猶予付きでも、懲役前科は重い。さまざまな国家資格、知事免許を失う。公務員は失職の対象となる。
それは重すぎる、不公平でしょ、という考えを裁判官は持たない。
無職の者も、司法書士、不動産業者、医師、自衛官等々も、「平等」に扱う。
たまに、「国家資格を有する者はそれだけ責任が重いのだ」旨を重々しく言う裁判官(自身、国家公務員)もいる、たまに。
ところがしかし! そうとは知らない人たちが、続々と東京地裁の公判廷へ出てくるんだね、首都高の固定式オービスによる超過80キロ以上の罪で、続々と、続々と。
もちろん、私の記事を読んでムチャなかっ飛ばしを控えるようになった方もおいでだろう。
しかし、読んでない方々が、続々と出てくる。
またかよ! なのである。
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どうしてこうなるのか。
結局、テレビが扱わないから、かなという気がしてきた。
こういうのは警察マター、検察マターだ。警察、検察が発表するとか、こういう報道をしてくれと話を持ち込むとかなければ、テレビが勝手に扱うわけにはいかないのかな、と私は見ている。
交通三悪のうち速度違反だけが極端にペナルティが軽いことも、警察が発表するまではスルー、、、いやこれは単に気がついてないだけという可能性を否定できない。
これをやったらこんなめにあうよ。
交通違反マニア、裁判傍聴マニアはよぅく知ってるのに、世間の方々は知らず、というこの構図、速度違反だけとは限らないんじゃないか。
その話は長くなる。また今度。
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