不正DNA鑑定と交通取締り
警察捜査は大変だなあ、と裁判傍聴でつくづく感じることはある。
一方で、捜査官の見立てを裏付けるものを得る、有罪に必要な証拠を得る、のが捜査という面もある、ともつくづく感じる。
「不正DNA鑑定 県警科捜研「調査はし尽くした」県議会議員が視察【佐賀県】」と9月26日付け、サガテレビニュース。
インチキ鑑定であっても、見立てに沿う鑑定結果なら、インチキは見過ごされるだろう。
見立てがいつも正しいなら、7年間、約130件、インチキ鑑定の影響は受けていない、問題はなかった、と発表できる。
交通取締りのジャンルでは、都道府県公安委員会(以下、公安委)の決定がない(=違法な)交通規制、をもとに長期間たくさんの取締りをおこない、発覚、遡って取り消す、反則金を返還、というケースがときどき報道される。
運転者が反則金を納付せず争えば、刑事手続きの扱いになる。
公安委の決定(の写しの抜粋)は、有罪に不可欠な証拠だ。
決定がなければ、警察、検察は気づく、げーっとなる。
決定がないのに長期間たくさんの取締りをおこなえたのは、運転者たちがみんな唯々諾々(いいだくだく)と反則金を納付してきたから、といえる。
佐賀のDNA鑑定の件も、早い時期に、見立てに反するインチキ鑑定があれば、7年間もインチキを続ける事はできなかったはず。
うーん、なんかうまく言えた気がしない。ま、いっか。ちょと寝よう。
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