強制執行妨害と、しっとり黒髪の女生徒8人
「ん?」となった、東京地裁の1階のタブレット開廷表を見て。
公務執行妨害、じゃない、「強制執行妨害」、なんだそれ、めちゃくちゃ珍しいぞ!
なのに傍聴人は私だけ? と思ったら背後に「前から詰めて座って」との声が聞こえ、ぞろぞろと女生徒らが入ってきた。女生徒が8人。同行の男性が2人。
黒(または黒紺)のブレザーの制服、スカートは全員膝丈、そして全員、長い黒髪!
その黒髪が、しっとり艶があって濃密というか重量感がある。私は額上部に艶があって髪は軽やか、ほっとけ!
被告人は身柄(拘置所)、例の官給品のスエット上下。40歳代か、マイルドな顔立ちだ。
裁判官 「主文。被告人を拘禁刑8月に処する。この裁判が確定した日から3年間その刑の執行を猶予する」
正確じゃないと思うが、メモできたところでは…。
民事の裁判で、居住する建物の明渡しを、仮執行付きで命じられ、しかし、控訴中なのに強制執行ができるのかと、退去しなかった。
訪れた執行官の公務を、ナイフを示して妨害した。前科前歴なし。認めて反省…。
裁判官 「執行官が110番通報すると言い、被告人は同意した…110番通報を余儀なくさせたものではない…(との主張)…仮に被告人が同意したとしても、執行官が危険を感じて通報せざるを得なくなったことに変わりはない…」
審理の期日を私は傍聴していない。なぜ民事訴訟で負け、強制執行に至ったのか、不明だ。裁判官は最後に言った。
裁判官 「これから、おうちのこと…持ってるお金…社会的な制度を利用して…生活をしていってもらえれば…その真面目さがあなたにあると思っています」
こういうの、心に染みる被告人もいるだろう。心の支えになる被告人もいるだろう。
一方、「けっ、たかが親ガチャで勝ち組の、世間知らずの試験エリート野郎のくせに、見下しやがって!」と怒りを燃やす被告人もいるかも、なんて私はちらっと想像するのだ。
帰宅後、超絶マニアックデータ内を検索してみた。
なんと、「その2」のほうに「強制執行妨害」は9件もあった。現時点で約5万7230件中9件。今回ので10件。10件もあれば、めちゃくちゃ珍しい、とまでは言えないんではないか。
「その1」には不見当。だからつまり、今回のが私は初めての傍聴なのだ。
しっとり黒髪の女生徒らは、おそらくは初めての裁判傍聴で、相当程度に珍しい判決に遭遇したわけだ。諸君は強運だぞよと声をかけることを、私はしなかった。行動制御能力がそれなりに認められる(笑)。
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