いつもきれいで可愛いママへ…
東京地裁、最近やたら傍聴人が多い。
1階にタブレット開廷表が合計18台(常時少なくとも1台は故障中)あるけど、んもぉ人だかりで大変っ。
そんななか、我が軍は、傍聴席20席の法廷における「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」の審理の期日の、傍聴を勝ち取った!
被告人氏名で検索すると、あるSNSがヒットする。多数の主に女子アナの投稿に対し、とにかく「大好きです!」が強烈に伝わるだけ、何らの個性も感じられない、そんな返信投稿を重ねている。
もしや、女子アナに対するストーカーか! と期日を調べて傍聴してみたのだ。
累犯1犯を含む前科2犯、それらは女子アナが被害者だったのか、分からないが、とにかく本件の被害者は、普通に子育て中のママさんのようだった。
上記女子アナへの投稿は、前刑の逮捕の前かと見ることができる。その後投稿はぴたり止まっている。
今回、勤務先の社員寮が、被害者が住むマンションに近く、幼い子を自転車で保育園等へ送る姿をか、何度か見かけ、好きになり…。
いつもきれいで可愛いママへ…大好きだよ、愛しているよ…エッチ…ごっくん…ザーメン…上の口、下の口…結婚して夫婦になりたい…子どもたちの前でママを犯してやりたい…アナル…顔射…ママのおしっこも飲みたいよ…愛し続けていくよ…等々、等々を書いた手紙を、3回にわたり、被害女性の自転車のある部分にひそませたのだという。
それらの手紙は、アダルトビデオを視聴したのちに書いたのだという。
AVに刺激された妄想を、自慰行為的に書き連ね、単にイタズラ気分で、ならば、ストーカー規制法の構成要件から外れる、おおむねその方向でか、弁護人は「無罪であります」と主張した。
被害者との関係を期待しないからこそ、手紙に自分の氏名等を書かなかった…などと。
でも、どうなんだろ。氏名等を書けば、
・直ちに逮捕される
・こんなに愛してる自分を被害者は受け容れてくれる
どっちか半々と思い、いや、後者が8割と思うがしかし、前科を考えれば、2割のリスクといえども、と怖れて氏名等を書かなかった、と考えるのが合理的かどうか。
そうした妄想を、AVは、つくり育てる面があるようだ、と色情裁判も多く傍聴してきて私は感じる。
なんにしても、一般論として、性犯罪者は、被害者の恐怖等を想像しにくく、自分の欲望に都合よく妄想したがる、とは言えるんではないか。
求刑は懲役10月。次回判決。
被告人は拘置所の刑務官2人に挟まれて被告人席に座り、終始、難しい顔でうつむき、目を閉じていた、満席の傍聴人(うち半分=10人は男子高校生)から見つめられ…。
地下の至誠堂書店へ。鈴木エイトさんの『アンビバレント』(講談社)が、おお、平積みになっていた。買った。
帰りの電車内で、眼鏡を外して同書を顔に近づけ、読み始めた。分かりやすくて面白い! 何を熱読しているか、回りの乗客諸氏にバレちゃったかも、わはは。
ちなみにアンビバレント、コトバンクに「相反する感情が同時に存在する様」とある。それそれ、まさにそれが、人間を考えるときに最も重要なことで、かつ、多くの人に、特に検察官や裁判官の職務に、最も理解されにくいこと、ではないかと。
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