オービス、測定は正しかったのに誤測定、どゆこと?
かつて私は、東京簡裁でオービスの否認裁判を、何年にもわたり、もう熱中して傍聴しまくった。地方の裁判所へも行った。思ったもんだ。
「裁判官も書記官も検察官も、傍聴人も同じ法廷へ、続々と新しい被告人(&弁護人)が出てきて、みんな同じパターンで有罪にされて去る。なんだこれ」
その後、裁判員裁判が始まった頃からか、東京簡裁のオービスの否認裁判は急減、激減、皆無に。
そうして最近、今度は東京地裁の法廷へ、オービスの否認が、わずかだがぽつぽつ出てきた。
オービス裁判の、被告人も弁護人も知らない肝(きも)を、ここにずばり書いとこう。
ネットでは2025年7月に「オービスの測定値はホントに信頼できるのか?まさかの「抜け落ち」を発見した【知らないと損する交通違反】」で詳述したが、ここにもちらっと書いとく。
肝は2つ。1つめはこうだ。
1、オービスは、スタートループが車両を感知した時刻、コントロールループ、ストップループが感知した時刻、0.975を掛けて小数点以下を切り捨てる前のナマの測定値等々、あらゆるデータを記録しない。一切記録しない。
2、記録され残るのは、写真に焼き付けられた測定値、いわば最終焼付け値のみ。
3、ところが常時点検でも、日常点検でも、定期点検でも、最終焼付け値の信頼性は完全ノーチェック。
そのこと、検察官も裁判官も完全スルーだ。どうです、すごいでしょ。
次に、2つめ。
検察官、裁判官、メーカー(東京航空計器。TKK)にとって、オービス無謬(むびゅう)の根幹は、撮影ポイントの白線だ。
メーカーの社員氏(裁判的には「オービスの専門家」)は、法廷でこう証言する。
「ストップループが車両を感知した瞬間、タイマーを作動させます。測定した速度で違反車両が撮影ポイント(小さな白線あり)へ差し掛かったときカメラのシャッターが切れるよう、タイマーを作動させるのです。よって、違反車両のナンバーの下辺りに白い白線があれば、測定は正しかったとわかるのです」
裁判官はニコニコとうなづく。ところが…!
じつは1992年9月9日、大阪高裁で、TKKのループコイル式のオービスは無罪判決を食らってる。大阪高裁、平成3年(う)第230号。
1、制限60キロの道路で、大型トラックが111キロと測定・撮影された。
2、大型トラックにはタコグラフ(自車の走行記録計)があり、せいぜい66キロと記録されていた。
タコの記録を疑う理由がなく、無罪とされたのである。検察は上告できず確定した。
そうして、驚いちゃいけない、この無罪事件の写真(測定記録写真)には、大型トラックのナンバーの下辺りに、撮影ポイントの小さな白線がしっかりちゃっかり写ってるんである。
せいぜい66キロの大型トラックを、オービスは正しく測定し、タイマーとカメラは正しく作動し、撮影ポイントで撮影した。んが、写真の測定値、最終焼付け値は111キロだった…。
固定式のオービスは、設定速度(それ以上の速度なら撮影するという速度)があり、赤切符の違反を撮影する。超過6キロ程度では撮影しない。
なのに、なぜ撮影されたか。そこは現時点では不明だ。おそらくこうだろうと推測できる情報もない。そこまで進まないのである、オービス裁判は。
ただし! 以上の肝を突いても、無罪を得られるとは全く限らない。
以上の肝を完全スルーして、長年にわたり、有罪を量産してきたのである。検察、裁判所にはメンツがある。冤罪をも、長年にわたり生み出し続けてきたのでは? となったら司法の信頼性が損なわれる。
再審制度の見直しに抵抗する国側は「法的安定性」を理由に挙げているという。法的安定性、それは無実の人が救済されるより大事なのである。
なこと踏まえて、ひとつよろしくお願いします。 ← 何をお願いするんだよっ(笑)

