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カテゴリー「その他刑事・民事」の36件の記事

2025年10月15日 (水)

高校のスクールカウンセラーがカウンセリング室で女生徒の唇にキス

 10月14日(火)、この日私の手帳にあるのは刑事の判決1件のみ。こもって原稿を書こうか、どうしよう、どうする?

 刑事の判決に近接して民事の判決が1件あると、これはネットで知った。ええい、ぐずぐずしないで、行ってしまえ。

 

 13時10分、東京地裁・民事26部、421号法廷(武部知子裁判長の合議)で「損害賠償請求事件」の判決。

 原告は普通に男性氏名(こと名・暇空茜)、被告は太田啓子弁護士
 傍聴人は私を含め4人。うち少なくともお2人は、暇空方面の傍聴席によくお見かけする方かと。どこかでレポートしてるんだろうか、読みたい。

 原告席は無人。被告席には2人。民事の判決は双方不出頭が多いけど、ちゃんと来るとは偉い、と私は思う。

裁判長 「主文。原告の請求をいずれも棄却する。訴訟費用は原告の負担とする」

 この原告はネットで無茶苦茶をやらかし、反論、批判されると訴訟をやりまくる、というビジネスモデルで商売してるみたい、とは私の印象だ。

 

 続けてあと2件、判決言い渡しがあった。
 1件は「本件控訴を棄却」だった。民事は地裁が控訴審になることもある。なんだっけ、開廷表をメモし忘れた。

 もう1件、ちょっと不正確かもしれないが…。

裁判長 「主文、被告らは原告に3736万9038円を支払え…平成6年12月12日から…年3分の…訴訟費用は被告らの負担とする」

 被告らは訴訟に対し無反応、ゆえに原告が全部勝訴となったらしい。
 開廷表の原告は女性名、被告は女性名外(ほか)。あとでネット検索してみた。うーん、よくわかんない。

 

 そして13時20分、東京地裁・刑事10部、514号法廷で「電磁的公正証書原本不実記録、同供用、免状不実記載、有印私文書偽造、同行使」の判決。

 執行猶予前科が2犯あり、2犯目の猶予満了前に、有名高額外車(いわゆる金融車)の登録を偽造等したという事件だ。求刑は懲役2年6月。
 再開して検察官、弁護人が証拠請求。検察官はある書証について立証趣旨の拡張を。弁護人は日弁連への贖罪寄付10万円を…。

 この小暮潤一裁判官は、手続きの1つひとつを念入りに確認するタイプだ。時間を食う、食う。私は傍聴ノートに「強迫症なのかね~」と書いた。
 いや確認は悪いことじゃない。私のように確認が疎かでしょっちゅう行政職員の方々にご面倒をかけるより断然良い、とは思うのだが…。

裁判官 「主文、被告人を懲役1年4月に処する。主文は以上です」

 判決の理由を裁判官は丁寧にていねいに述べ始めた。

 私は12時50分頃に裁判所へ来て、1階の開廷表(タブレット)で午後の開廷をざっとメモした。13時30分からいろいろある。けどこれじゃあ13時30分を軽く過ぎてしまう。どうしよう。

 

 13時28分、えいやっと私は法廷を出た。出て、いちばん近い法廷へ小走りで。

 13時30分、東京高裁・第4刑事部、506号法廷(家令和典裁判長)で「不同意わいせつ」の控訴審判決。
 13時30分は地裁のほうでいろんな新件が始まる時刻だ。そのせいか傍聴人は私1人だった。被告人は不出頭。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。訴訟費用は被告人の負担とする」

 なんと、スクールカウンセラー(男性)が高校のカウンセリング室で女生徒の唇にキスをしたという事件だった。
 女生徒は、なんつーかトラブルのある生徒だったらしいが、被告人から女生徒へのメッセージにこんな部分があったという。

メッセージ 「可愛すぎて次会うときまで我慢できない、会いに行っていいですか」

 原判決は不明。訴費負担てとこからしても、執行猶予判決だったのだろう。

 あとで被告人氏名でネット検索してみた。ある小学校の数年前の発行物に、新しいスクールカウンセラーが来たとして同姓同名があった。


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 ほかに、「「ネタバレサイト」逮捕の経営者 ライター複数雇用し事業化か」など傍聴し、地下の書店・至誠堂さんで『裁判官はなぜ葬られたか』を買い、とっとと帰ったのでありました。
 私は本はなるべく至誠堂さんで買うことにしている。なぜ? 買えばすぐわかりますって。

2025年8月20日 (水)

高知白バイ事件の片多康裁判官がさいたま地裁で!

 2023年12月30日付けの「下書き」を発見した。

 「最近傍聴した事件を少し」として、ええっ、そんな珍しいのを傍聴してたのっ、ひー! というのを書いていた。
 なぜ下書きに入れたまま忘れてしまったのか、謎だ。
 若干の加除訂正等をして、いま公開しよう。

 

 東京高裁で「道路交通法違反」の控訴審判決。

 原判決は罰金20万9千円。なにそれっ。
 9千円は信号無視。20万円は、なんと免許証の提示義務違反だった!

 手元にあってすぐ引き出せる2020年の統計では、提示義務違反の検察送致は22件。ほぼすべて不起訴か略式(法廷を開かず罰金刑)で終わっているはず。
 そんな珍しいのに公判廷で遭遇するなんて、被告人氏には申し訳ないが、私ってどんだけ運がいいんだ! 控訴審は控訴棄却。

 

 東京地裁(民事)で「運転免許停止処分取消等請求事件」の弁論(本人・証人尋問)。

 原告は、おっそろしく素敵な、若い女性だった。
 被告席には6人。以前に同種の裁判でお見かけした方々がいた。「あっ、今井の野郎、また来やがった!」とお気付きいただけただろうか(笑)。

 そんなことより、なんとなんと、飲酒運転の車両の同乗罪(刑事は不起訴らしい)で執行された免許停止処分、それを取り消せという訴訟だった! チョー珍しい。
 証人は、警察官じゃなかった。なんと、タクシーで帰るという原告を自分が運転する車に乗せたおじさんだった。チョー珍しい!

 

 さいたま地裁で「建造物不退去」の審理。

 6月9日に「受領証を全部手書きって!」で書いた、あの事件の、論告・弁論の期日が12月26日にあった。いいですか、12月26日、ですよ。
 論告は13分間。求刑は罰金10万円。
 弁護人は3人いて、憲法問題へがっちり踏み込み、最終弁論は33分間。

 弁護人が多いことに加え、裁判所は1月18日から裁判員裁判が始まるそうで、判決期日がなかなか決まらない。
 1月11日、12日、15日、16日、19日、なかなか決まらない。
 片多康裁判官は、1月5日を提案し、そして、軽く笑って言ったね。

裁判官 「なんなら年内でもいいんですけど」

 そうメモって私は、しゃっとアンダーラインを引いた。
 裁判所の仕事納め(昔の御用納め)は28日と聞く。弁護人が3人もついて憲法違反まで争っているのに、その判決は翌日か翌々日でもいいというんである。

 あのね、もうね、憲法問題など聞く耳持たん、有罪に必要な外形的事実だけ拾って求刑どおり罰金10万円、そう決めちゃってるのがミエミエじゃーん!

 いや、私だって、うぶなねんねじゃあるまいし、有罪に必要な外形的事実だけ拾って有罪、そのこと自体には何の感慨もない。
 だけど、憲法問題を争ってる弁護人3人を前に「なんなら年内でもいいんですけど」って、ぶっ飛んでるぅ~!
 被告人氏には申し訳ないが、こういうシーンに私は興奮するのである。

 

 あとで分かった、片多康裁判官は、あの高知白バイ事件で実刑判決を書いた裁判官だ。ほ~!

2024年7月 9日 (火)

たまげをキンタマの毛と私は理解しました!

 「保釈中に公判不出頭容疑 改正刑訴法適用し40代男を逮捕 スマホに逃亡計画メモ 警視庁」と2024年(以下同)4月23日付け産経新聞。

 1月15日、「常習累犯窃盗」の判決に出頭しなかった、というが、それは1月18日かと。
 1月15日は私は裁判所へ行っておらず、1月18日の判決期日(被告人は不出頭)を私は傍聴したので。

 

 ともあれ、警察官らが2月28日、被告人が滞在する北新宿のネットカフェへ踏み込んだ。
 その際、被告人は覚醒剤約0.089gを所持していたという。

 

 6月3日、被告人を勾留して「常習累犯窃盗、覚醒剤取締法違反、刑事訴訟法違反」の期日があった。傍聴した。
 覚醒剤の認否は留保。刑訴法の起訴状朗読まで進まず、終わった。

 

 そして7月8日(月)13時30分、新しい罪名での第2回の期日があった。
 被告人は私選弁護人の選任を希望しているってことで、続行。8分ほどで終わってしまった。
 んもぉ、今日はこのためだけに出てきたのにぃ!

 

   ☕  🍸  🍺

 

 いやいや、さっき1階フロアの開廷表で「ええっ!」な事件を私は見つけたんである。

 同じく13時30分開廷で、98席の103号法廷を使って、原告は漢字4文字の個人氏名、被告は一般社団法人Colaboと、少なくとも半分は女性名の個人10人、筆頭はColaboの仁藤夢乃さん、という「損害賠償請求事件」の、本人尋問なのだ!

 

 10分ほど遅れて法廷へ。
 証言台のところに男が1人いて、原告代理人弁護士から尋問の最中だった。

 これが原告本人だった。年齢はどうなんだろ30歳前後か、メタボ系の男性だ。

 原告代理人からの尋問に対しては、すらすらと、如何にも正当なことをしたんだというふうに述べていたが…。
 被告代理人弁護士からの尋問に対しては、ぼろぼろというか…。
 仁藤夢乃さん及びcolaboに対して、んまあ、ひっどいことをやったんだねえ!

 仁藤さんが何かのお祭りで皆とフランクフルトを食べてる写真か何か、そういうのを見つけてきて勝手に掲げ、「疑似フェラ自撮り画像」とかゲスな中傷をしたんだという。
 東日本大震災の復興支援で地元の高校生が、おいしくてたまげる(魂消る)、「たまげ大福だっちゃ」というのを開発し、Colaboが支援したことについて、尋問が終わり際、はっきり大きな声で言ったね。

原告 「たまげをキンタマの毛と私は理解しました!」

 

 5分休廷して14時50分、仁藤夢乃さんに対する本人尋問が始まった。
 仁藤さんは、くすんだピンクのシルク風な半袖上衣に、濃紺のパンツ。なんちゅうか、しゅっとして、素敵な娘さんなんだね。

 

 しかし15時20分、私はそっと出た。
 15時30分から5階の刑事の法廷で「傷害、道路交通法違反」の審理がある。
 これ、なんと自転車同士の交通トラブルの事件なのだ。今井的には見逃せないでしょ、仕方ないでしょ。

 

 原告のフルネームをネットで探すうち、すんごいのを見つけてしまった。

本件原告は、原告側書面のみならず、被告側の答弁書についても自身のブログ上で販売しております

 上記リンク先にある無料の文書の中に、本件原告のフルネームがある。

 

 たとえばさ、有名芸能人に対し、とんでもない民事訴訟をふっかけ、有名芸能人側が出してきた答弁書や準備書面等を販売する、そんな者も出てくるかも?

2024年3月23日 (土)

大麻取締法は目的のない法律

 「去年1年間の大麻による検挙人数およそ6500人で過去最多 初めて覚醒剤の人数を上まわる」と3月21日付けTBS NEWS DIG。

 警察庁によると、2023年の大麻事件の検挙は、前年より1140人増えて6482人、過去最多だという。
 年代別では、20代が3545人、10代が1222人、いずれも前年より大幅に増えて過去最多だという。

 

 私は大麻の刑事裁判も、まあまあ傍聴してきた。
 「大麻取締法違反」は「道路交通法違反」と似たところがある。
 どちらも、リアル社会でそれなりに、またはかなり活躍している人が被告人であることが、他の犯罪より多い、私が傍聴してきた限りでは。

 そんな立場から、警察は発表せず、したがってニュース報道にならないことを、述べておきたい。

 

 大麻は、使用はセーフ、所持がアウト、とは近頃は多くの方がご存知だろう。
 だがそれは、「リラックスするため」「興味本位で」などといった場合についてだ。

 「大麻取締法」第4条第1項は「何人も次に掲げる行為をしてはならない。」として4つの行為を掲げており、うち2つはこうだ。

 

二 大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。

三 大麻から製造された医薬品の施用を受けること。

 

 大麻由来の医薬品の処方や使用(施用)を、わざわざ明文で禁止している。
 第24条の3第1項に「次の各号の一に該当する者は、五年以下の懲役に処する。」とあり、その第2号はこうだ。

 

二 第四条第一項の規定に違反して、大麻から製造された医薬品を施用し、若しくは交付し、又はその施用を受けた者

 

 大麻由来の医薬品となると、使用(施用)もアウトなのである。

 

 いったいなぜ、医薬品をわざわざ明文で禁止するのか。
 多くの法律は第1条に目的、守ろうとする法益を定めている。
 たとえば「覚醒剤取締法」はこうだ。

(この法律の目的)
第一条 この法律は、覚醒剤の濫用による保健衛生上の危害を防止するため、覚醒剤及び覚醒剤原料の輸入、輸出、所持、製造、譲渡、譲受及び使用に関して必要な取締りを行うことを目的とする。

 

 たとえば「麻薬及び向精神薬取締法」はこうだ。

(目的)
第一条 この法律は、麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、製剤、譲渡し等について必要な取締りを行うとともに、麻薬中毒者について必要な医療を行う等の措置を講ずること等により、麻薬及び向精神薬の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もつて公共の福祉の増進を図ることを目的とする。

 

 たとえば「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」はこうだ。

(目的)
第一条 この法律は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品(以下「医薬品等」という。)の品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うとともに、指定薬物の規制に関する措置を講ずるほか、医療上特にその必要性が高い医薬品、医療機器及び再生医療等製品の研究開発の促進のために必要な措置を講ずることにより、保健衛生の向上を図ることを目的とする。

 

 では、「大麻取締法」はどうか。第1条はこうだ。

第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

 

 いきなり定義から始まっている。
 目的がないのである。掲げるべき目的がなく、ただ禁止し処罰するための法律なのである。


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お医者さんがする大麻とCBDの話 [ 正高 佑志 ]
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 大麻は、治療用はもちろん嗜好用も、世界的には解禁の方向へどんどん向かっているという。
 依存性等の害はアルコールより格段に小さいことが広く明らかになってきている。

 ゆえに、罪悪感なく大麻に手を出したくなる人は少なくないだろう。
 治療や苦痛の緩和のために、という人もおいでだろう。

 だが! そんなの関係ねえ、そんなの関係ねえ!
 大麻のいちばんの怖さは、依存症とかじゃなく、日本では禁止されていること、そのこと自体なのである。オッパッピーなのである。

 

 世界には、独裁者に逆らえば殺される国もあるという。
 日本は、「大麻から製造された医薬品」すら禁じて刑罰を食らわす国なのである。
 良い悪いじゃない、捕まるかどうか、なのである。
 そこんとこ、特に若い方々に、きりきり知ってほしい。肝に銘じてほしい。

 私の声は若い方々には届かないだろう。
 これをお読みになった方が、お子さんやお友達に伝えてくれることを願ってペンを置く次第だ。 ←なんか偉そう(笑)

 

 ちなみに、違法薬物の刑事裁判では「親和性、常習性、依存性」が悪情状の3点セットなのだが、「大麻取締法違反」の裁判では、裁判官は依存性を言わなくなったね。
 検察官もあんまり言わない。

 言うのは弁護人だ。「依存症治療の専門医療機関へ通院します!」と、被告人によく言わせたがる。
 あーぁ、と私は傍聴席から見ている。1段高い法壇で、裁判官は目を伏せている…。

2024年3月17日 (日)

最高裁の裁判官は過労死寸前?

 貧乏性なのか、日々配達されてくる日本経済新聞の朝夕刊を、真っ直ぐに回収袋に放り込むことが、私はできない。

 

 今年1月15日付けの夕刊の、「人間発見」のコーナー、「元最高裁判事 日本カメラ財団理事長 桜井龍子さん」の第1回を読んだ。
 見出しは「少数意見ためらわず」「職責の重さは格別■「寿命が縮んでも仕方ない」」。
 こんな部分がある。

 最高裁には長官と判事が計15人いて5人で小法廷を構成します。

 15人全員で構成するのを大法廷という。小法廷、大法廷は、単に法廷の大きさのことではないのだ。

 各小法廷が年に扱う上告事件は約2000件。民事に刑事、労働裁判に土地の境界争いなど多様ですが、一つ一つが原判決に判例違反か憲法違反があるとして終審判断を求める重い訴えです。

 15人で年に2000件! 単純に割り算すれば1人当たり約133件だ。
 たったそれっぽちか、と地裁、高裁の裁判官は言うかもしれないが。

 ただ2000件のうち95%は、あらかじめ調査官が意見を付けた書類をまとめ、5人が順に審査する「持ち回り事件」になります。書類を熟読し、明らかに棄却相当などと判断できた場合、判を押し、次の判事に回して最高裁の決定とするのです。

 最高裁の調査官はだいぶエリートだと聞く。東京地裁の裁判官に、その調査官の経験者がしばしばいる。
 調査官は数十人らしい。ネットで検索すると「私がいたときには調査官は37人で…」なんてのがあったりする。

 2000件の95%=1900件は、実質は調査官が審理し、裁判官はチェック、追認する、そんな感じで回してるのかな。
 調査官が判事にどんな「書類」を渡しているのか、気になるっす~。

 判事の稼働日数は年約200日。持ち回り事件の判断は1日10~20もあった。

 ここは紙面では太字になってる。桜井元最高裁判事の語りの部分に対して、いわばドラマのナレーションの部分だね。

 

 てかさ、1日10~20件って、なんだそれ!
 「重い訴え」の書類を、多いと1日20件も「熟読」するって、まじっすか?
 で、語りの部分がこう続く。

 机に書類が山積みで、家に帰っても考え続けることが日常的。“労働状況”は大学教員と比べものにならないほど過酷です。「健康管理は自分で」と他の判事に言われましたが、寿命が縮んでも仕方がないと腹をくくりました。

 おい~! と私なんかは思う。

 日々のすべてを事件処理に捧げ、おそらくは人としての余裕がなく、過労死寸前みたいな状態って、だいぶんにまずいんじゃないでしょうか。
 司法のてっぺんというべき最高裁が、じつはそんな状態だと、当たり前のように語る、大丈夫なのか。

 

 いや、桜井龍子さんが最高裁判事だったのは2008年からで、2017年退官だという。
 今は“働き方改革”だ。最高裁判事は30人になってるかもしれないじゃないか。 ←そんな話は聞かないぞっ。

 てかそもそも今回の記事は第1回だ。第2回、第3回へどう続くんだろ。

 そんなふうにキャーキャー言いながら(笑)、“古新聞”を少しずつ読んだりなんかしておる次第です。

2024年3月 6日 (水)

特殊詐欺、陰の立役者、名簿屋はセーフです

 また少し、ちらっと。

 

 東京地裁で「詐欺、窃盗、大麻」の判決。
 被告人は身柄(拘置所)、濃い短髪、というか坊主刈りが伸びた感じの若者だ。

裁判官 「主文。被告人を懲役4年2カ月に処する。未決勾留日数中280日をその刑に算入する…大麻…1袋を没収する」

 2月(にげつ)ではなく「にかげつ」と言う裁判官がときどきいる。そしてこう続けたね。

裁判官 「公訴事実は第1から第43まであります」

 えーっ、どんだけぇーっ!

 じつはネットで逮捕報道を拾える。特殊詐欺の受け出し子で、逮捕は2022年12月。本件の事件番号は「令和5年刑(わ)第10号等」。2023年早々の起訴だ。昨年1年間、延々と追起訴が続いたと思われる。

 公訴事実の第1は、江戸川区の83歳女性に対し、氏名不詳者らが区役所職員等になりすまして電話をかけまくり、補助金を受け取るには預貯金のキャッシュカード(以下CC)を再発行する必要がある、ついては担当者が古いCCを受け取りに行くと騙し、被告人が訪問してCCを受け取り…。
 公訴事実の第2は、そのCCでATMから合計140万8千円を引き出し窃取した…。

 それをワンセットとして、第1から第42まで、ほぼ同じ内容を裁判官は、全く飽きることなく延々述べ始めた。

 被害者たちはみんな、江戸川区、江東区、荒川区、練馬区、昭島市など都内在住で、80歳前後。
 そういう名簿を、氏名不詳の(=捕まってない)詐欺グループは、入手したわけだね。

 特殊詐欺の陰に名簿屋あり。
 傍聴席から見る限り、名簿屋は絶対安全圏のようだ。

 公訴事実の第43が大麻と思われ。ばかばかしくなって私は第21を聞かずにそっと退出した。

 

 東京高裁の民事の法廷にこんな事件名の判決言渡しがあった。

安倍晋三元首相「国葬」閣議決定取り消し並びに予算執行差し止め違憲確認並びに損害賠償控訴事件」 ※「国葬」にカギ括弧が付いてたかちょっと定かじゃない。ごめん。

 事件名は、原告が訴状に書いたものがそのまま開廷表に記載されると聞く。
 原告ら(控訴審では控訴人ら)は、「取消」「差止」ではなく「取り消し」「差し止め」と訴状に書いたわけだ。おお~、と思う私。

裁判長 「主文。本件各控訴をいずれも棄却する。訴訟費用は控訴人らの負担とする」

 だったかな。言渡しは10秒ほどで終わった。

 

 東京地裁の民事部で「損害賠償請求事件」の証人尋問。

 原告は元参議院議員の熊野正士氏、被告は株式会社文藝春秋外(ほか)。
 「【速報】公明党・熊野正士参院議員が辞職 知人女性へのセクハラ疑惑報道受け」(2022年9月30日付けテレ朝news)などと報道されている。

 「週刊文春」の記者だったムラオカ氏が証言台のところに座り、被告代理人弁護士の1人(喜多村洋一弁護士)が尋問を始めた。

代理人 「取材の端緒は…」
証人  「デスクから話があり…公明党の参院議員…入院してる…病気ではない…異性問題のトラブル…雲隠れ…」
代理人 「デスクはその情報をどこから…」
証人  「大阪府警の関係者から聞いたと…」
代理人 「女性はどういう人か…最初の人は…」
証人  「公益社団法人の会長の女性…」

 そのへんで私はそっと出た。私にはあんまり興味のない話でもあり。

 

 出て、東京高裁、「傷害致死」の判決へ。

 被告人氏名でネット検索すると、ある趣味方面で活躍してる人らしい。趣味方面のトラブルか? だったら大変だ、と気になって。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する」

 自宅で父親と「言い合い」になり、被告人は右手の平で父親の左側頭部を1回叩いた。
 すると父親は間もなく様子がおかしくなり、どんどん悪くなり、急性硬膜下血腫で死亡したという。

 その「死体解剖」なんだけど、なんと、某医科大学のI教授がやったはずなのに、じつはI教授の「講座」のT医師がやったんだという。
 I教授のとこでは、講座の当番の医師がやるのが「通例」なんだという。

裁判長 「このような運用は是正される必要がある…しかしながら…瑕疵(かし)があることは証拠能力を否定する理由にならない」

 I教授とT医師と、腕に違いはあんまりないのかもしれない。でも、立場が違う。教授のメンツをつぶさないように、みたいな忖度は心配じゃないのか。
 結局、まあ、刑事裁判の実質的な役割は――もちろん時に例外はあるけれども――有罪の理由をこねること、という原則に照らすと、どうなんだろ。

 

 そのほか、「やったことは悪いとはいえ、こりゃあ被告人が、その家族が、可哀想だわ!」というのを2件傍聴した。
 そっちは長くなるのでまた今度、できればドライバーのwebサイトに書かせてもらいたいと思う。
 今夜はもう寝る、歯磨きして寝ます!

2024年2月 1日 (木)

ルフィ一味の強盗、約3200万円を強取して報酬は

 最近、東京地裁と東京高裁で傍聴した中からほんの一部、のほんの一部を。

 

公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例違反、性的姿態等撮影」 判決

 昨年7月13日に「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」が施行された、同じ盗撮でも、施行前は条例違反、施行後は新法の違反になるのだ。

 本件は、コンビニやドラッグストアのトイレ(男女共用)の洗面台の下に小型カメラを仕掛ける、という手口。
 条例違反のときにカメラを発見され、その後も続けて新法の違反になり、この罪名になったわけだ。
 合計13名の被害者のうち少なくとも1人は男性で、用便中の性器付近及び臀部を盗撮されたという。

 前科前歴なし。判決は懲役10月、執行猶予3年、訴訟費用負担。

 

損害賠償請求事件」 弁論(本人及び証人尋問)

 原告も被告(※)も動物保護関係の団体っぽい。なので傍聴してみた。 ※この被告は、メディアが刑事裁判で誤用する「被告」ではなく、正しい意味での被告。

 被告が原告を中傷する投稿をネットで行い、大変なことになって、というふうな事件らしかった。私は途中で出た。

 

危険運転致傷」 新件(第1回公判)

 念のため傍聴してみたら、びっくり!
 中型貨物(50代男性)が、軽自動車(20代女性)の車線変更に激昂し、追い越して前へ回り込み急ブレーキ、軽を衝突させ、横転させ、という事件。よーくしゃべる被告人で…。
 これは雑誌かweb記事で書かせてもらいます。

 

脅迫」 控訴審判決

 被告人は身柄。起立の仕方がヤンキー風で、あごを突き出し、偉そう。

 ある寺で、何かに激昂してクレームをつけてきた被告人、に応じていた住職および職員に対し「おまえら殺してやる」「みんな殺してやる」と生命身体に対する危害を告知、職員の1人が110番通報…。

 事実誤認の主張。「そんなこと言ってない」ではなく、「合理的な疑いを超える程度の立証があったとはいえない」との主張なのだった。
 判決は控訴棄却。私は途中で出た。事実誤認の主張なので、原判決の量刑には言及されなかったろうと思う。

 

住居侵入、強盗傷人、邸宅侵入、窃盗」 裁判員裁判、新件(第1回公判)

 たまたま時間が空き、たまたま通りかかった法廷にこれがあり、入ってみた。

 「中野区の強盗事件、7人目の容疑者逮捕 フィリピンから帰国時に確保」と昨年2月2日付け朝日新聞。その報道の容疑者が本件被告人だ。
 検察官席に4人並んでるうちの1人、若い女性が、よく通る声でかつれつよくテキパキと、証拠の説明をしていた。

 「統合捜査報告書6」によれば、約5分間の犯行で、被害金額は約3200万円、逃走の際に焦ったのかどうか、付近に500万円と200万円が遺留され、実行犯の1人、ワノが逮捕される際に遺留した分が290万円、残る実行犯らが杉並区のカラオケ店に集まって現金を数えたところ合計約2300万円あったという。

 本件「中野事件」で受領した報酬は…。フルネームは伏せる。

 大古某  不明
 永田某  250万円
 西本某  150万円(本件被告人)
 真栄城某 28万円
 山田某  なし
 福嶋某  なし
 ワノ某  なし(緊急逮捕)
 長谷川某 なし

 残りは氏名不詳の者たちが懐に入れたんだろうか。

 

 以上、ほんの一部の、ほんの一部だ。

 今年に入り、裁判傍聴に通いすぎてる。頑張って減らしてはいるが、もっと減らさねば。
 2月1日(木)は、早々と帰宅。警察庁へ大事な電話をしたり。こうでなくちゃいけないのだ💦

 

 今回の画像は、輪島の朝市の真っ只中、あんどう履き物店で買った下駄。
 店名のシールを貼るだけあって、見事な仕上がりの下駄だった。なのに安くってもう。東京じゃ絶対あの価格で買えない!

 何年かにわたり、毎年2足ずつ購入していた。
 数年前、閉店セールになっており、ひーっとなってあれこれ買った。

 今回の震災による火災で焼け野原になった、あの中にあんどう履き物店はあった…。 ※当ブログ容量オーバーが判明。画像は削除。

2024年1月19日 (金)

私は盗みをするような人間じゃありません

 1月18日に東京地裁で傍聴した裁判、の一部を。

 

 10時~11時、「不同意わいせつ」、新件。

 終わる頃に私は法廷に入った。
 被告人は身柄(拘置所)。メタボで頭部を前へ突き出し、明らかに様子がおかしい。
 「未来から来たロボットです」とか言っており、コミュニケーションが取りづらいんだそうだ。
 それでも普通に相場どおりの刑に処するのが裁判所の仕事といえる。決まりのテンプレートに嵌めて次々送り出すというか。

 

 11時30分~12時、「常習累犯窃盗」、判決。

 被告人が不出頭、言い渡せない。
 前回期日のあと、母親が起床したときには被告人(保釈中)は姿を消しており、行方不明だそうな。

 常累盗はどう転んでも懲役の実刑のはず。常累盗で保釈って、かなり珍しいのでは。
 いや、なんか最近、保釈を緩くし、そのかわり“逃亡罪”みたいなのを新設したんだっけ?

 弁護人と被告人の連絡状況を検察官は求め、弁護人は守秘義務の関係で出せない、令状による捜索差押えなら、利益考慮により任意の開示に応じられることはある…。

弁護人 「不出頭罪を立件するのとは別に、検察が被告人の所在を捜査することは…」
検察官 「当然、保釈の取消しもありますので、所在確認は…」
弁護人 「わかりました」

 おお~。以下は刑事訴訟法だ。

第二百七十八条の二 保釈又は勾留の執行停止をされた被告人が、召喚を受け正当な理由がなく公判期日に出頭しないときは、二年以下の拘禁刑に処する。

 親が払ったんだろう保釈保証金、100万円かもっとか、それがパーになるのに逃げたとは。
 不出頭罪がどうなるのか分かれば、こう言っちゃなんだがマニア的には収穫だ。これは追っかけよう。

 

 この日13時30分から、地裁民事の421号法廷で、江口大和氏を原告とする国賠訴訟の、本人尋問がある!
 横浜地裁での刑事の一審から傍聴して「無免許死亡事故、そこに隠されたまさかの冤罪!」を書いた私として、絶対どうしても傍聴したい!

 しかし13時20分、地裁刑事の828号法廷で「道路交通法、有印私文書偽造・同行使」の判決がある。
 これはテレビの有名プロデューサー氏が被告人の事件だ。ずっと追っかけて傍聴してきた。判決を見届けたい。
 421号法廷は、前回の様子からして、満席には至らないだろう。
 なので有名プロデューサー氏の判決をまず見届けた。懲役2年、執行猶予4年。

 

 執行猶予の説明の途中で出て、私は非常階段を8階から4階へ駆け下りた。
 421号法廷、がーん、とっくに満席。空き待ちが2人いた。
 横浜地裁から傍聴してきて、ここでこんなことになるとは、なんてこった!

 なわけで時間が空き、傍聴予定じゃないのをいくつか傍聴した。

 

 13時45分、「住居侵入、窃盗」の控訴審判決(東京高裁)。

 被告人は身柄(拘置所)、坊主刈りの23歳。ヤンキー風には見えない。
 傍聴席に1人ぽつんと、まともそうな若い女性がいる。交際相手か。

裁判長 「主文。本件控訴を棄却する。当審における未決勾留日数中50日を原判決の刑に算入する」

 2020年12月に「住居侵入、窃盗」で懲役2年、執行猶予4年の判決(未決算入不明)を受け、その猶予期間中に、アパートに侵入して現金約千円在中の貯金箱1個を窃取、本件の原判決は懲役1年(未決算入不明)。
 20万円を支払って示談、宥恕(寛大な心での許し)を得たけれども…。

 婚約者が妊娠中だという。前刑の執行猶予は取り消される。出所して子どもに会えるとして、子どもは2歳ぐらいか…。

 

 13時30分~14時30分、「窃盗」、新件。
 終わる頃、ちらっと傍聴した。

 被告人はチュニジア人男性。通訳付き。短期滞在90日間の期間を過ぎ、「お酒2本」を万引きした…。

弁護人 「国に帰ったら迫害を受けて生活できない事情はありますか?」
被告人 「そういうふうなことはありません。だから早く(チュニジアへ)帰りたいです」

 求刑は罰金20万円。どうせ払えないので勾留しておいて「満つるまで算入」で処理する事件なのだ。
 最終陳述で被告人は述べた。

被告人 「私は盗みをするような人間じゃありません。このようなことになって驚いています。私はそのような人間ではないので、一刻も早く出て、チュニジアへ戻りたいと思っています」

 

 その途中で傍聴人がぞろぞろ入ってきて満席となった。
 同じ法廷で14時30分~15時30分、「ストーカー行為等の規制等に関する法律違反」、新件。

 被告人は若い女性で、マスク装着だが、おっそろしく素敵な美女と見えた。
 これがまあ、なかなかになかなかな事件で、被告人が最終陳述でものすごく意外なことを、可愛い声でゆっくり述べた。うわお!

 

 ちなみに…。
 精神的に不安定なところのある女性は、名作『ブラックジャック』の「ピノコ」ちゃんをイメージさせる、そんな仕草、動作を見せることが、わりとよくあるように思われ。あれは何なのだろう。

2023年12月 5日 (火)

久保利弁護士、妖精少女、人間力

 「日大会見で大注目 ド派手スーツ弁護士の正体 79歳、東大在学中に司法試験合格…破天荒スタイルのワケ」と12月4日付けスポニチ。

 ああ、久保利英明弁護士の服装のこと、私はメルマガでどう書いたっけ。ちらっと探してみた。

 

 2017年11月17日付けの第2011号「妖精少女、1人で自殺するのは寂しいので」。
 ホリプロが松居一代さんを訴えた民事の訴訟の、第1回口頭弁論期日が同月15日にあり、マニア氏から教わって私も傍聴した。
 服装について私はこう書いてる。

 14時27分、原告代理人弁護士が3人現れた。主任はなんと久保利英明弁護士!
 久保利弁護士は、こてこての日焼け顔で、鮮やかな紫色のスリーピース。あんなのどこで売ってんの。
 その隣の弁護士は、久保利弁護士に少し影響されてか、グレーのスーツにブルーのシャツにショッキングピンクのネクタイ。
 3番目の弁護士は、色的には地味だが、ワイシャツのえりが、ほら、水平に見えるというか、あれだった。

 

 その号、「妖精少女」とは「傷害」の女性被告人(23歳)だ。

 奥のドアから手錠・腰縄の姿で現れた被告人は、染めたか脱色したか金髪風でしかし根本のほうは黒く、色白で薄味で少女のような顔立ちなのだった。
 悲しそうでもあり、薄く微笑んでいるようでもあり、なんというかこの世のものではない、地上に堕ちた妖精、と言っちゃ言い過ぎか。

 1人で自殺するのは寂しいので、誰かを巻き添えにしようと考え、知人男性(35歳)を呼び出して飲食をともにし、その男性方を訪れ、用意していた包丁でいきなり…。
 加療約1カ月間を要する胸部刺創、左母指刺創の傷害を負わせ、200万円を支払って示談成立、前科なし。
 判決は懲役1年6月、執行猶予3年、付保護観察。

 以下はその号の編集後記から。

 某氏からこんな話を聞いた。

「自殺願望とか、ストレスで万引きとか、結局は人間力が弱いのよ。人間力は、幼い頃からつくられるの。底辺の人、偉ぶる人、縦横斜めでいろんな人に接しなきゃ人間の発達成長はないの。成長期にさまざまな他者に会う機会が、日本の子どもは他国と比べて突出して低いんだってさ」

 「突出して低い」ってどこのデータだ? とネット検索してみた。
 データを見つける前に、文部科学省の「参考資料2 各発達段階における子どもの成育をめぐる課題等について(参考メモ)[改訂]」というのを発見。読んでしまった。忙しいのに!

 某氏はさらに言うのだった。

「落ち込んだとき、どうすればいいか。幸せな他人から励ましてもらっても役に立たないの。もっと落ち込んでいる人に会うのがいちばんいいのよ」

 うーん、万引きが止まらない人が、万引きで起訴され検察官からぼろくそ責められ、実刑判決を食らう裁判(他人の裁判)を傍聴する、それは有用だろうと私は思う。

 

 2017年当時、万引き病の裁判を私は次々傍聴していたのだ、そういえば。
 さあ、締切原稿へ戻ろう。じゃね。

2023年9月22日 (金)

「ガーシー被告」を解剖する

 「ガーシー被告」、今年の流行語大賞にノミネートされるんじゃないか。

 東京地裁・刑事第6部、9月19日(火)13時30分~17時、広いほうの警備法廷425号法廷を使って「暴力行為等処罰に関する法律違反、名誉毀損、強要、威力業務妨害、証人威迫」の第1回公判があった。

 傍聴券抽選、11時50分締切。傍聴席は42席のところ、抽選の当たり券は18枚、そこに560人が行列をつくったという。
 行列の多くは、各番組等が雇った並び屋さんかと思われる。

 19日(火)、私は東京地裁へ行った。が、行列に加わろうとは思わなかった。
 「威力業務妨害」「証人威迫」は傍聴したい事件ではあるけど、有名人には特に興味がない、どうせ大行列、馬鹿馬鹿しい、時間がもったいないので。

 

 立花孝志氏が傍聴券をゲット、と報じられている。
 並んだマニア氏によると、立花氏は抽選に外れ、しかしどこかのメディア(テレビだっけ)から当たり券をもらったのだという。
 そのことは報じられてるのかな。

 

 さて、「ガーシー被告」である。
 開廷表の被告人氏名はこうだった。

 ガーシーこと東谷義和

 「ガーシー」の部分を「こと名(ことめい)」というらしい。
 2013年10月14日に解説記事を私は書いた。
 その記事以外に、現時点で「こと名」のヒットはない。おお~、である。

 次に、「被告」の部分。
 正しくは被告人だ。被告は、単に短くしたとか略したとかでは済まない。
 立派な誤用、誤報だ。

 刑事裁判 検察官vs被告人
 民事裁判 原告vs被告

 被告は民事の一方の当事者なのである。
 有名な話として、こんなのがある。

 民事の弁論期日で、裁判官が普通に「次に、被告から答弁書を陳述…」と言った。
 聞いた被告が怒った、「私を犯罪者扱いするのか!」。

 世間の人とって「被告=犯罪者」なのである。
 以前、裁判所内で、退官したばかりの元裁判官氏にばったりお会いしたとき、元裁判官氏はこう言うのだった。

 「刑事の被告人を『被告』とやるのは、あれはどうにかならんもんですかね(笑)」

 ほんとそうですよねえ(困)。

 

 なぜ被告人を被告と報じるのか。
 「ひこくにん」だと「ひこくみん(非国民)」に聞こえるから、という説がある。

 刑事の公判で裁判官が「では開廷します。被告人、前へ出なさい」と言った。
 聞いた被告人が激怒、「俺を非国民扱いするのかあ!」。

 戦後間もない頃、そんなことがあったんですかね。
 だけど、今どき非国民なんて語が頭にあるのは、一部の大日本帝国好きな方々と…って感じでは。

 ま、なんであっても、被告人を被告とする誤用、誤報は、永遠に改まらないだろうと私は予想する。
 そんなことはいくらでもあるでしょ。

 世間がどうであろうと、私は被告人を被告人と、被告を被告と書く。
 未決勾留日数の算入も、把握できれば書く。
 可搬式(オービス)を正しく可搬式と書く。
 マイナー街道まっしぐらだ、あはは。

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