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カテゴリー「「裁判傍聴バカ一代」」の400件の記事

2019年4月12日 (金)

秋葉原のアイドル少女を食い物にする手口がすでに蔓延!?

 どうなんだろこれ。以下は4月11日付けTBSニュース。

元俳優を詐欺容疑で逮捕、高齢女性から3000万円超
 元俳優の22歳の男が、うその電話にだまされた65歳の女性から現金およそ3300万円を受け取ったとして、警視庁に逮捕されました。
 詐欺の疑いで逮捕されたのは、元俳優の■■■■容疑者(22)です。
 ■■容疑者は去年11月、東京・台東区にひとりで住む65歳の女性に、息子を装って「人の名前を借りて株を買ったのがバレてしまったので、返さないといけない」などとうその電話をかけ、現金3280万円をだまし取った疑いがもたれています。
 ■■容疑者は今年2月にも別の2件の詐欺事件で現金受け取り役として逮捕・起訴されていて、所持品の捜査から今回の事件への関与が浮上しました。取り調べに対し、「警察には協力しません」と黙秘しているということです。

 去年11月の事件については、自分で欺罔電話をかけ、若干22歳でどかんと3280万円も稼いだ、としか読めない。「詐欺ドリームじゃん!」と興奮する若者もいるかもしれない。

19032812  自力で3280万円も稼ぐ“才覚”がありながら、なんで末端の使い捨ての受け子を2件もやったのか。アホか! である。
 真実は、3280万円についても受け子であり、騙し取った金はすべて暗証番号式のコインロッカーへ入れ、番号を現金運搬役へ伝えた、そんなところじゃないのか。
 しかし刑事司法的には、末端ではあるが詐欺の完遂に不可欠な役割を担った者として、重い刑事責任を問われる。親がかなり被害弁償したとしても、数年間の刑務所行きは免れないだろう。

 そうして警察は、刑事司法的に詐欺全体の共犯者の1人を逮捕したと記者発表する。記者クラブメディアの役割は、警察発表をそのまま、または若干要約して報道すること。「詐欺ドリームじゃん!」という誤解を招いても、警察発表のまんまゆえセーフ。ま、そういうことかなと私は読む。
 受け子や出し子の逮捕報道は基本的にその線でいく。それが、受け子や出し子のリクルートをしやすくさせているんじゃないか、私は傍聴席でいつもそう思っている。
 「警察には協力しません」とは、リクルーターや現金運搬役や見張り役等々について言いません、言えません、という趣旨かと。

 メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」は、4月は以下の5号を発行した。

第2240号 最近流行の銀行カード詐欺と、チケット詐欺師の無免許運転
 はは~、最近流行のあの詐欺はそういう手口なのか、すごいなぁ、という事件。プラス、こいつは詐欺師だ、逮捕された、などとネットに書かれ、数年後には行方不明者を捜すサイトに氏名がある、そんな女性が「道路交通法違反」の被告人として法廷へ出てきた。詐欺は実刑だったらしい。道交法違反は…。

第2239号 秋葉原のアイドル少女を食い物にする手口がすでに蔓延!?
 原告氏名も被告氏名も「閲覧制限」の民事訴訟の、本人尋問があった。傍聴してみた。なんとアイドルがらみの事件だった。本件のようなトラブル、そっち方面の方々はみなさんご存知なのだろうか。

 以下の3号は4月7日にお知らせした

第2238号 刑務所で冷たくされたと恨み、出所して名誉毀損のビラをまき
 好意が恨みに変わり、仮出所して間もなくから、相手の氏名等に加え「覚せい剤を買いませんか」と書いた紙を、約1年4カ月もまき続けた。恨みは薄れ「毎日の習慣」のように執着したのだという。似たような前科もあり、明らかにあの“障害”でしょ。しかしひたすら刑務所へ送る、それが裁判所の日々の習慣だ。あんたらの障害のほうが重く有害だと傍聴席から思っちゃダメですか!

第2237号 大型自二の検定試験、1本橋で落ちて「すべっただけだ!」と
 自動車学校の“モンスター生徒”だったのか? と思えた。押しに負けて卒業証明書を不正に交付した(とされる)実技試験の検定員らは、すでに有罪判決を受けているという。解雇もされたはず。人生が大きく狂ったのではないか。学校も児童相談所もコンビニも食堂も、モンスター対策は急務かと。いや私も。

第2236号 2度の期日をすっぽかし、とうとう「勾引」された被告人は…
 1度目の理由は急な発熱だった。その診断書が出ないまま、2度目の理由は祖父の四十九日だった。3度目、被告人は勾引(裁判を受けさせるための身柄拘束)をされ、裁判が始まった。傍聴してみて、私は被告人に好感をもった。正直な男じゃないかと。事件は超過80キロ台のスピード違反で…。

 いま購読登録すると、以上5号がどどっと送信される。そして4月末まであと8号が順次送信される。
 移動の時期と5月の大連休に挟まれ、4月下旬はメッチャ開廷が多い。逆転無罪かもしれない事件も、逆転執行猶予かもしれない事件もある。無罪をひっくり返すだろう最高裁の弁論期日もある。忙しいっ。

←4月12日11時30分現在、週間INが130で3位

2019年4月 7日 (日)

「逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれ」は空虚な修辞

19032815  カルロス・ゴーン被告人が保釈中にまた逮捕され、勾留された。逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれ、という刑事訴訟法上の理由があるのか、という話が出ている。

  事件数で8240件ほどを、若い女性検察官が「陰茎を勃起させ自慰行為を…」とか言うのを聞きたくて、あるいは有名芸能人のナマの顔を見たくて、というのではなく(※)司法監視の観点を心に傍聴してきた者として言わせてもらえば…。
 逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれってのは、刑訴法にそれらが必要と書いてあるから検察官が言うだけ。実質的のなんの意味もない。検察官は勾留したい者について勾留請求をし、裁判所は勾留を認める、その際、刑訴法に書いてあるから「逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれが認められる」と言うだけなのだ、とそんなものが否応なく見えてくる。
 本件において検察官や裁判官が特別悪いわけじゃない。連綿と続いてきた当たり前の現実なのだ。
 ところが、ゴーン被告人が有名ゆえ、逃亡のおそれ、罪証隠滅のおそれがどうだとか“空想法律論”を世間は急に言いだして盛り上がる。困ったもんだなぁ、と私は思う。

 上記※部分について。動機が卑しいから傍聴すんな、とは私は言わない。私だって卑しい動機で傍聴したことはある。ただ、裁判官、書記官、検察官らは、色情裁判にばかり傍聴人が毎度殺到するのを見て、こう思っているだろう。「裁判が公開なのは国民に司法を監視させるためだが、国民なんてこんなもんだ。しょーもな(笑)」と。
 ある裁判官に私はそこを尋ねたことがある。裁判官は苦笑していた。

 メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」、4月は以下の3号を発行した。

第2238号 刑務所で冷たくされたと恨み、出所して名誉毀損のビラをまき
 好意が恨みに変わり、仮出所して間もなくから、相手の氏名等に加え「覚せい剤を買いませんか」と書いた紙を、約1年4カ月もまき続けた。恨みは薄れ「毎日の習慣」のように執着したのだという。似たような前科もあり、明らかにあの“障害”でしょ。しかしひたすら刑務所へ送る、それが裁判所の日々の習慣だ。あんたらの障害のほうが重く有害だと傍聴席から思っちゃダメですか!

第2237号 大型自二の検定試験、1本橋で落ちて「すべっただけだ!」と
 自動車学校の“モンスター生徒”だったのか? と思えた。押しに負けて卒業証明書を不正に交付した(とされる)実技試験の検定員らは、すでに有罪判決を受けているという。解雇もされたはず。人生が大きく狂ったのではないか。学校も児童相談所もコンビニも食堂も、モンスター対策は急務かと。いや私も。

第2236号 2度の期日をすっぽかし、とうとう「勾引」された被告人は…
 1度目の理由は急な発熱だった。その診断書が出ないまま、2度目の理由は祖父の四十九日だった。3度目、被告人は勾引(裁判を受けさせるための身柄拘束)をされ、裁判が始まった。傍聴してみて、私は被告人に好感をもった。正直な男じゃないかと。事件は超過80キロ台のスピード違反で…。

 いま購読登録すると、以上3号がどっと送信される。そして4月末まであと10号が順次送信される。
 次号は、地下アイドルを食い物にする新たな悪質手口か? と思わせる事件の予定。

←4月8日12時10分現在、週間INが150で4位

2019年3月26日 (火)

コツメカワウソ人気の裏で、何頭死なせても密輸入する男たち

 黙っていたが、メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」は着々と発行し続けている。3月は以下の10号を発行した。


第2232号 盗んだ自転車を線路へ投げ入れ、組織犯罪対策第二課が動き!
 これも大きく報道された事件。若い外国人留学生が、どうやら先輩宅に住むことになり、ある夜、酒を飲んで先輩に引きずられ…。どうも可哀想に思えてならなかった。後戻りできない後悔への道は、誰の前にも口を開けている、そうとは気づかせない形で。

第2231号 コツメカワウソ人気の裏で、何頭死なせても密輸入する男たち
 「外国為替及び外国貿易法違反(変更後の訴因:外国為替及び外国貿易法違反、関税法違反)、関税法違反」という見慣れない事件を傍聴。コツメカワウソちゃん、可愛い~! とテレビが騒げば、こういう男たちが金のために外道なことをするのだ。禁止動物の密輸入にはこういう刑罰が課されますと、いちいち言い添えるテレビニュースがあってもいいんじゃないか。

第2230号 若いマレーシア女性2人のシャブ密輸、1人は有罪、1人は無罪
 日本旅行をプレゼントされ、若い女性が親友同士で初めての海外旅行。ところが、楽しみにしていた日本の成田空港でスーツケースから覚せい剤が発見され…。有罪(懲役9年、罰金400万円)とされたほうの女性の控訴審を傍聴した。若園敦雄裁判長は…。 ※無罪のほうも傍聴しており、併せて簡潔にレポート。

第2229号 センシスの新型オービス、それって軍事技術じゃないのっ?
 前号の続き。センシス社の新型オービスの凄さに私ゃ腰を抜かしておしっこ漏らしたね(笑)。たかがスピード違反の取締りにこんな技術を持ち込んじゃダメでしょ。国産オービスがみすぼらしく見えてもう。

第2228号 センシス社の新型オービス、本邦初の検察側証人尋問に大興奮!
 日本の代理店、沖電気の社員氏の証人尋問。測定可能速度は300キロとか、新情報が続々! 各都道府県は現在、新型オービスは東京航空計器とセンシス社とどっちにするか迷っているかも。もう20年ほどオービス裁判を傍聴し続けてきた私に言わせてもらえば、センシス社で決まりでしょっ。

 以下の3号は3月14日にお知らした

第2227号 児童と性交して動画撮影、顔も制服もネットにさらし自分は匿名
第2226号 苛烈な暴行で夫を死なせた妻、SMプレイだったと否認
第2225号 盗撮ハンター、地道にこつこつ脅せば捕まらなかったろうに?

 以下の2号は3月9日にお知らせした

第2224号 万引き衝動が消えた! その供述の深さに私は感銘を受け
第2223号 メキシコのお爺ちゃん、日本の治安のため人柱になるのか


190323 いま購読登録すると以上10号がどどっと送信される。そして3月末まであと3号が順次送信される。
 初月無料。購読解除しなければ翌月から月額108円、つまり1号約8円。たかが約8円で毎回どれほどのことを書いているか、初月無料の試し読みをお試しいただければ。

※ 画像は、マニア氏が見つけた不可解な物体。電柱に取り付けられていたという。これが何か、ずばりご存知の方、います? ま、私のほうでも調べてみますけども。


※ 3月26日追記: マニア氏は電柱の、あれは何番号というのか識別番号も撮影してくれており、私は電力会社へ電話してみた。分かった。「電気を開閉する装置」であり、監視カメラの類いではない、というか高圧電線の近くに監視カメラは付けないでしょ、とのことでした~。なぜ監視カメラかもと思ったのか、近くに新しいオービスが設置されたからなんですよと話したら、すんごく受けた。楽しい電話取材だった。✨


←3月26日0時30分現在、週間INが90で4位~。

2019年3月25日 (月)

三菱オービスRS2000bの否認事件に遭遇!

Img_0330 3月25日(月)、あの盗撮ハンター(「恐喝未遂」)の判決をやっぱ見届けねばと裁判所へ行った。相場どおり実刑だった。高給取りの勝ち組だったはずなのに、弁当(執行猶予が取り消される懲役刑)を持って刑務所へ落ちるのか。

 ほかいろいろ傍聴して、さぁ、午前で帰ろうか、帰ってあの原稿を書かねば。しかし念のため午後の開廷表をチェックしてみた。そしたらっ! 絶対見逃せないのが15時からあった。

 それまでどうしよう。どうせ“捨て時間”だからと13時30分から「恐喝」の審理を傍聴してみた。被告人は若い女性。なんと「街コン」を利用したシステマチックな美人局(つつもたせ)らしかった。
 被告人は真っ向否認。今日は被害男性の証人尋問だった。男女各1人のチームに分かれてダーツ。負けたら罰ゲーム。女は男のちんこの長さを測れ。そして4人でラブホテルへ…。
 街コン、私が若いときにそんなのがあったら、どうなっていたんだろう。当時は超貧乏で参加費がない? あそっか(笑)。

 そうして15時~17時、東京地裁で「道路交通法違反」の審理!
 開廷前の様子からして、酒気帯びや無免許の否認じゃなさそう。ならばスピード違反の否認か。まさか東京航空計器の新型オービス、レーザー式のLSM300かっ!? 偶然にも凄いのにぶち当たったのか!? ほんとわくわくドキドキした。
 残念ながらLSM300ではなかった。しかしっ! 北海道の日高の、まさかの三菱電機RS2000B型の事件で、証人は三菱電機の“新しい人”だった。ひぃ~!!! この大興奮、お分かりいただけるだろうか。
※ 画像は三菱のRS2000。B型かどうか私はよく分からないのだ。

 検察官(茶髪のスリムお嬢さん)の尋問は分かりやすく緻密だったけど、センシス社(Sensys Gatso Group)の新型オービスの証人尋問を約10日前に傍聴した者からすれば、なんつーかガラパゴス立証というほかない。なのに被告人も弁護人も…。まぁ仕方のないことではあるのだが。

 あの盗撮ハンターの判決を見届けようと思わなければ、この事件に、この証人尋問に気づかずにいたわけだ。というか、あの盗撮ハンターの事件自体、偶然見つけたのだ。
 幸運が幸運へつながる連鎖。ゲッターズ飯田さんの占いは当たっているとしか評価のしようがない。この勢いで単行本を仕上げねば!


 ←3月25日21時50分現在、週間INが120で4位~。

2019年3月14日 (木)

児童と性交して動画撮影、顔も制服もネットにさらし自分は匿名

1903012 3月12日(火)、朝10時45分頃に裁判所(東京高等地方簡易裁判所合同庁舎)へ行き、16時過ぎ頃までいた。
 裁判員裁判も最低最悪な色情事件も傍聴したが、裁判傍聴師的に特に興奮したのは…。

 事件番号の年が「平成26年」の「傷害」の審理。番号的に起訴(公判請求)は2014年の秋頃のはず。2019年3月まで続いてるってどゆこと? 気になるでしょ。私も気になって傍聴してみたわけ。あらら~、だった。追っかけたい。

 もう1件、「侮辱」の審理。開廷表では「審理」となっているのに、人定質問、起訴状朗読、黙秘権告知…と進んだ。以下は刑法。

(侮辱)
第二百三十一条
 事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留又は科料に処する。

1903011 普通こんなのは法廷へ出てこない。立件すること自体、極めてまれではないのか。
 被告人は女性駅員に対し「でぶ、ぶた、きもい、ぶす、くちくせぇよ」などと言ったとされる。今後、女性駅員、目撃駅員、臨場警察官の証人尋問が行われる予定。追っかけよう。

 あと、前回被告人が「発熱」を理由に不出頭だった「道路交通法違反」を傍聴。今回も不出頭だった。今回の理由は「親戚の四十九日」だという。こりゃあ勾引(裁判所へ出頭させるためだけの身柄拘束の手続き)になるかも。これも追っかけよう。

 一般世間が興味を示さないだろうところへ突っ込みたがる、そんなメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」、3月は以下の5号を発行した。

第2227号 児童と性交して動画撮影、顔も制服もネットにさらし自分は匿名
 義娘にビタミン剤と偽って睡眠薬を飲ませ、という「準強制わいせつ」。自転車で時速30~35キロで赤信号を無視した「重過失傷害」。マンションの家賃名目の「詐欺」。そして表題の最悪事件。

第2226号 苛烈な暴行で夫を死なせた妻、SMプレイだったと否認
 SMプレイだったかどうか、検察官と弁護人の冒頭陳述は真っ向違うのだった。しかし裁判員裁判、3日間で結審するのだそうだ。 編集後記は、過去に傍聴したSMがらみの8件について。

第2225号 盗撮ハンター、地道にこつこつ脅せば捕まらなかったろうに?
 メキシコのお爺ちゃんの判決を見届けてから、念のため確認しておこうと行ってみた「恐喝未遂」は、ずばり盗撮ハンターだった。50~100万円の月収がありながら、なぜそんなことを。手軽にできて捕まらないと思ったのだそうだ。

 以下の2号は3月9日にお知らせした

第2224号 万引き衝動が消えた! その供述の深さに私は感銘を受け
第2223号 メキシコのお爺ちゃん、日本の治安のため人柱になるのか

 いま購読登録すると、以上5号がどどっと送信される。そして月末まであと8号が順次送信される。そこまで無料。ぜひお試し読みを。
 さて今日は、すんごい期日を傍聴してきますぞ。お楽しみにっ。

※ 画像は東京高等地方簡易裁判所合同庁舎前で3月1日に撮影したもの。同月12日も同じ状況だった。今後どうなるのか。

 ←3月14日7時50分現在、週間INが100で3位~。

2019年3月 9日 (土)

条件反射制御法で救われる者と、知らずに刑務所へ落とされる者、これはナニ格差?

 3月8日、メルマガ2223号の、あのお爺ちゃんの判決を、やっぱりどうしても見届けたかったわけ。雑誌原稿の締切も全部終わったし、どうせ行くならと朝一から行ったわけ。

 最初に傍聴した「傷害致死」(裁判員裁判)は、無罪主張だった。夫から求められて行なったSMプレイだから、と。
 「SMプレイ」という語が出てくる裁判は過去に何件か傍聴した。超絶マニアックデータを見ると、けっこうあるのだね。どんな事件だったかはメルマガに譲ろう。

 お爺ちゃんの判決のあと、まさか盗撮ハンターじゃないよねと行ってみた「恐喝未遂」は、まさかの盗撮ハンターだった。
 この被告人は下手を打って逮捕されたが、上手に稼ぎ続けている盗撮ハンターはたくさんいるのだろうな! と思えた。

 交通がらみのも傍聴した。道交法違反がどうからむのだろうと思って。
 「道路交通法違反、道路運送車両法違反、自動車損害賠償保障法違反、覚せい剤取締法違反、窃盗、窃盗未遂」の被告人は、フランス女優風の美熟女だった。
 「詐欺未遂、詐欺、窃盗、無免許過失運転致傷、道路交通法違反」の被告人は、身のこなしがヤンキー風で、指に年少リングが見えた。

 この日傍聴した14件のうち2件は色情事件。「邸宅侵入、強制性交等、住居侵入、強制性交等未遂、窃盗」 「強制わいせつ致傷」、そんなのも傍聴した。
 帰りには警察庁へお邪魔し、忙しい1日だった。

 メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代 (いちだい)」、2月は以下の2号を発行した。ほんとは3号を発行し終えているはずなのだが、申し訳ない、あと数時間で間違いなく発行しますので。

第2224号 万引き衝動が消えた! その供述の深さに私は感銘を受け
 発達障害、自閉症スペクトラムで摂食障害で、そして窃盗症の若い女性。保釈後に入院して条件反射制御法の治療を受け、万引き衝動が消えたという。立ち直る者もいれば、条件反射制御法を知らず刑務所へ落ちる者もいる、これをナニ格差というのか!

第2223号 メキシコのお爺ちゃん、日本の治安のため人柱になるのか
 重要な証拠の取調べ請求をすべてあっさり蹴られたことを、通訳人を介して知ったお爺ちゃんは、目をむいて静かにのけぞり、訴えるように弁護人を見た。弁護人は目を伏せた。これ以上どうしようもないのだ。なぜならこれは裁判だから。

190307 こういう視点も持って裁判を傍聴する者はかなり少数派で、かつ週に3回もレポートし続ける者は、たぶん世界で私独りだろうと思う。孤独だ(笑)。
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 さぁ、いよいよ来週は新型の固定式オービス(ネットでは移動オービスと呼ばれる)によるスピード違反事件の、本邦初の証人尋問がある。主尋問だけでなんと5時間! 前代未聞でしょ。被告人氏には申し訳ないが私は楽しみでもう! 興奮しすぎて脳卒中で倒れたらやばい。水を忘れず持参しようっ。

※ 上は私のアフィリエイト。
※ 画像は、農家の直売所で150円だったブロッコリを3分40秒ほど蒸して水気を切り、皿に盛ったもの。リッチな気分になるよね~。

 ←3月9日10時00分現在、週間INが80で3位~。

2019年2月24日 (日)

乳腺外科医の無罪と准看護士の無期懲役

 「準強制わいせつ疑惑の乳腺外科医に無罪判決」と2月20日付け日経メディカル。そこにこうある。

 本事件の大きな争点であったDNA量については、証拠鑑定を行った科学捜査研究所(科捜研)が、DNAの増幅曲線や検量図のデータを残していないこと、さらにDNA抽出液も証拠鑑定後に破棄したと主張したことから、客観的証拠が不足しており、弁護団がその証拠能力に疑義を唱えていた。
 弁護団は、「今日の判決は、今後の科捜研の鑑定に対し大きなインパクトを持つだろう。仮に素晴らしい鑑定を行ったとしても、再現性や客観的証拠がなければ科学としては受け入れられないもの。しかし、科捜研はこれまでそういう鑑定をしてこず、さらにその鑑定結果を刑事事件は受け入れてきた。今後は客観的証拠をきちんと残し、再現実験もできるようにしていくべきだ」と話した。

 直ちに思い浮かぶのが「仙台筋弛緩剤点滴殺人」とか競って大報道された「北陵クリニック事件」(逮捕は2001年)だ。
 あの事件で科捜研は、筋弛緩剤が検出されたとする検体(点滴液、血液、尿)を全量廃棄したとし、再鑑定を防いだ。多くの医師も、またなんと当該筋弛緩剤マスキュラックスの製造元さえ、そんな「検出」はあり得ないとした。警察の発表とリークに基づく大報道の裏で、それを報じるテレビ番組もあった。国家に楯突く報道なので、裏取り取材は念入りで慎重だ。
 しかし「仙台筋弛緩剤点滴殺人」の凶悪殺人鬼とされた元准看護士(※)守大助さんは今、無期懲役の牢獄につながれ、無罪を訴え続けている。 ※「士」は当時。

 上掲記事中の「再現性や客観的証拠がなければ科学としては受け入れられない」という部分について少し。
 オービス裁判で測定値の信用性を検察官はどう立証するか。そのオービスの製造販売会社の社員を法廷へ呼び、「我が社のオービスはこれこれの機能になっておりましてプラス誤差は絶対にありません」と証言させるのである。裁判官は満足げにうなづき、有罪とするのである。
 だいぶ以前、「科学的根拠がない」とか強く述べた被告人がいた。あのとき裁判官は言ったもんだ、「裁判は科学ではない」という趣旨を。ん?
 のちに私は意味が分かった。裁判は科学者や医学者の実験室ではない。有罪のために拾えることを拾えば十分。そういう意味なのだなと。

 さてメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」は、2月は以下の9号を発行した。

第2219号 万引き病に逆転執行猶予、でも判決理由を信じちゃダメですぞ!
 高齢女性の万引きが続々と出てくる。原判決は「窃盗」では珍しい一部執行猶予。そして控訴審の判決は逆転全部執行猶予。要するに刑務所へ行かずに済んだわけだ。裁判長はもっともらしい理由を述べたが、しかしそれは白々しいウソだと私は…。

第2218号 住居侵入、強制性交等未遂、「認知のゆがみ」の典型例か
 深夜、自転車の女性を尾行。女性がコンビニに入ると自転車の空気を抜いて待ち伏せた。外へ出て怪しいと気づいた女性が店内へ戻ると、今度は自転車を店裏へ隠し…。別の女性宅へ押し入った事件については「胸をもんで逃げようと思った。セックスはしないと決めていた」と弁解し…。

 以下の2号は2月18日にお知らせした

第2217号 強情そうな万引きお婆ちゃん、ひどい手抜きの弁護人
第2216号 放火無罪で大報道されたあの男は、刑務所で女性下着の夢をみるのか

 以下の3号は2月13日にお知らせした

第2215号 「ヤクザ弁護士」の担当事件、ビシッとした男らで傍聴席は埋まり
第2214号 認知症の事実に一切触れず実刑、だってこれは裁判だから
第2213号 元同僚の女性宅へ度々侵入、目的は下着で「自慰行為」

 以下の2号は2月8日にお知らせした

第2212号 道交法違反、犯人隠避等の裏に、まさかのとんでも事件が
第2211号 新型オービス、たぶん本邦初の裁判、探して狙って傍聴しました!

 いま購読登録すると、以上11号がどどっと送信される。そして2月末まであと3号が順次送信される。
 第2211号でレポートした、外国製(Sensys Gatso Group、以下センシス社)の新型オービスの、たぶん本邦初の裁判は、3月に検察側の証人尋問がある。国産オービスにどうしてもなかった機能、私が前々から「ないのはおかしい!」と言っていた機能が、もしかしたら本件の外国製の新型オービスには備わっており、法廷で明かされるかも!
 だってさ、以前スエーデン大使館で話を聞いたところによれば、センシス社は70カ国以上に累計5万台の装置を販売。11カ国にオフィスがあり、170人を雇用しているという。そんな企業の装置が、日本のガラパゴス裁判にだけ通用する機能しか備えていないとは思えないもん。
 もし明かされたら国産オービスの立場がやばい。日本の裁判のガラパゴスぶりが浮き彫りになる。そこを考えて、あえて明かさないってこともあり得るか。いやいやそんなことを報じるのは世界で私1人だろうから、べつにいいとか?
 いったいどんな尋問になるか、ドキドキわくわくだ。なんせ私は、2000年の少し前からオービス裁判に熱中し、『ビックコミック・スピリッツ』に連載された『交通被告人 前へ!!』の原作をやったマニアなので。

 全国の警察のみなさん、第2211号を踏まえて3月のメルマガをお楽しみに。新型オービス、東京航空計器とセンシス社とどっちを購入するか、大いに参考になるかもしれませんぞ。

 ←2月24日17時10分現在、週間INが100で3位~。

2019年2月18日 (月)

オービス300万円値引きの裏側

181220_2 続々と読者氏から情報をいただいている。ありがとうございます!
 画像上は、北海道警の「可搬式速度違反自動取締装置1式の購入契約」の入札結果だ。非常に興味深い。 ※可搬式とは、三脚に載せて神出鬼没に使える新型オービス。ネットでは「移動オービス」という呼び方で定着しているようだ。

 簡単にいえば…。
 新型オービスの可搬式は、東京航空計器(以下TKK)のと、Sensys Gatso Group(以下センシス社)のと、2種類ある。
 当初明らかになった価格は、いずれも1式約1千万円だった。

 警察庁は全国都道府県警へ送付する「交通指導だより」で、まずはTKKの可搬式のみを紹介した。価格は1式約1千万円。
 各都道府県警は次々とTKKの可搬式を購入し、これで交通安全を守れますとテレビ、新聞に報道させた。ははぁ、やっぱ警察庁はTKKでいきたいのだな、私そうは思った。

 その後、「交通指導だより」がセンシス社の可搬式を紹介した。なんと価格は1式約2千万円。全国に紹介する文書で2倍に値上げしたのである。これじゃどこも買わないでしょ。すごいことするなぁ。

 そうして冒頭の、北海道警の入札結果なのである。
 カナデンは、かつて三菱のオービスの定期点検をやっていた。三菱は撤退し、今、以前のライバル会社だったTKKの代理店をやっている。天下りの関係でそんなことになったのかと私は推測している。
 沖電気工業は、速度取締装置の業界では新顔だ。今、センシス社の代理店をやっている。

181230 そうして北海道警の入札で、カナデン(TKK)は1千万円、沖電気工業(センシス社)は698万円! 約300万円の値引き(値下げ)である。スーパーのお惣菜じゃあるまいし、なんだそれ。
 100万円でも200万円でもなく、なぜ300万円なのか。思い出すのは、半可搬式だ。
 あれは過渡期の徒花(あだばな)、装置的にはどうでもいいのだが、TKKのあの契約書(当時カナデンは噛んでいなかった)に1式300万円の値引きがあったのだ(右の画像)。この種の契約書で値引きなんて私は見たことがない。大喜びで『ラジオライフ』に書いたっけ(笑)。

 今回の300万円の値引きは、あれを踏まえてのことだな? 私はそう読む。センシス社または沖電気は『ラジオライフ』を読んでるのかもっ。
 今後、果たして値引き競争になるのか、そこは非常にディープだ…。

 さて、んなことも言いつつメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」、2月は以下の7号を発行した。

第2217号 強情そうな万引きお婆ちゃん、ひどい手抜きの弁護人
 クレプトマニアと診断されたが本人は治療の必要を感じず、「いっぱい商品が積んであるんだから自分1人が万引きしてもいいと思った」旨をきっぱり述べるのだった。弁護人は、どう転んでも実刑、形だけ整えればいいと思ったか…。

第2216号 放火無罪で大報道されたあの男は、刑務所で女性下着の夢をみるのか
 最高裁までいって放火無罪が確定した男が、釈放後に下着盗でまた東京地裁の法廷へ出てきた。実刑判決を食らい服役、出所後にまたショーツ3枚を盗んだとされ…。真っ向否認で争ったが、また実刑判決。手錠・腰縄につながれ粛々と法廷を出ていった。

 以下の3号は2月13日にお知らせした

第2215号 「ヤクザ弁護士」の担当事件、ビシッとした男らで傍聴席は埋まり
第2214号 認知症の事実に一切触れず実刑、だってこれは裁判だから
第2213号 元同僚の女性宅へ度々侵入、目的は下着で「自慰行為」

 以下の2号は2月8日にお知らせした

第2212号 道交法違反、犯人隠避等の裏に、まさかのとんでも事件が
第2211号 新型オービス、たぶん本邦初の裁判、探して狙って傍聴しました!

 いま購読登録すると以上7号がどどっと送信される。そして2月末まであと5号が順次送信される。
 次号は報道された「住居侵入、強制性交等未遂、軽犯罪法違反」の判決にするか、万引きで一部執行猶予(大部分実刑)、控訴審で逆転全部執行猶予という珍しいケースにするか、あおり運転とはまた異なる交通トラブルにするか、悩み中。

 ←2月18日10時50分現在、週間INが140で3位~。

2019年2月13日 (水)

僧衣で運転は違反か、国会議員の質問主意書

1902101 国会質問はテレビ向けのパフォーマンス。面白いのは質問主意書、と私は思っている。だいぶ以前、運転免許の更新手数料のことについて、社民党の北川れん子議員(当時)に質問主意書を打ってもらったことがある。あんときゃありがとうございました。

 パフォーマンス性が極めて乏しい質問主意書がマスコミ報道に出ることは希有だ。が、出た。以下は2月8日付け読売新聞。

僧衣での運転は違反か「個別に判断」…閣議決定
 福井県の40歳代の男性僧侶が僧衣での運転を理由に県警に交通反則切符を切られた問題で、政府は8日、僧衣での運転が道路交通法違反にあたるかどうかについて「個別に判断するべきで、一概に言えない」とする答弁書を閣議決定した。国民民主党の大西健介衆院議員の質問主意書に答えた。

 衣服といってもいろいろだから「個別に判断するべきで、一概に言えない」、なるほどおっしゃるとおり…。
 いやいや大西健介議員質問はこうなのだ。以下一部抜粋。

 福井県警は「和服が一律に違反ではない。着方によって違反になる」と説明している一方で、昨年一年間に、僧侶一件、着物の女性二件で青切符を切っています。
 以上を踏まえ、

一 僧衣、和装での運転が道路交通法違反となるかどうか、政府、警察庁の見解を伺います。
二 「状況によって現場の警察官が危険だと判断した場合は違反となる」というのでは曖昧で予見可能性がないのではないか、また、自治体によって違反になるかどうかが異なるのは不公平ではないかとの批判がありますが、政府が明確な基準を周知すべきではないですか。政府の見解を伺います。

 右質問する。

 「右質問する」となっているのは、質問主意書が今も縦書きだからだろう。
 それはともあれ、その質問に対し「個別に判断するべきで、一概に言えない」は、答える気がない。答えたくない、ということとばりばり解される(笑)。

1902102_2 長年の裁判傍聴をとおして官僚の気持ちが分かるような気になっている(あぶね~、笑)私としては、適切なるお答えだと思う。
 道路交通法には治安法としての側面がある。たとえば、仮にですょ、「韓国と戦端を開け、この野郎!」と国民を盛り上がらせたのに、力強く反対する宗教者がいたとしましょうょ。思想信条を理由に逮捕はできない。日本は民主主義の先進国ゆえに。しかし好き放題やらせておいちゃいかん。僧衣、法衣を理由に道交法違反で逮捕し、携帯電話を押さえ、家宅捜索して、戦争反対の勢力をすべて調べよう、つぶそう、そういうふうに利用できるのである。
 見通しが良くて交通量が少なく、基本的に誰も一時停止の標識に杓子定規には従わない場所、そういう場所の規制は国民の遵法意識をかえって損なう旨、元法制局長官の著書『法令作成の常識 (セミナー叢書) [ 林修三 ]』にはあったりするが、統治者からすれば、逮捕、家宅捜索をしたい者をひっかけるのに有用なわけだ。
 だからといって特段騒ぐほどのことはなく、みんなそういう地面の上に生活しているのだと、普通に認識すればいいのだと思う。国家とは、いつでもそんなものだろうから。

 さてメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」は、2月は以下の5号を発行した。

第2215号 「ヤクザ弁護士」の担当事件、ビシッとした男らで傍聴席は埋まり
 「ヤクザ弁護士」という呼称は過去に検察官から聞いた。その担当事件を連続2件傍聴。うち「東京都暴力団排除条例違反」の被告人はだいぶ大物なのか、52席の傍聴席のほとんどを組員らしき男たちが埋めた。私はじろじろ見られ…。

第2214号 認知症の事実に一切触れず実刑、だってこれは裁判だから
 「前頭側頭型認知症」という特殊な認知症がある。82歳のお婆ちゃんは、前刑の犯行も今回の犯行も、また法廷での様子も、ばりばりその認知症をうかがわせる。しかし日本の刑事裁判は「病気のせいで万引き」を認めない。世間が知らない裁判の日常だ。

第2213号 元同僚の女性宅へ度々侵入、目的は下着で「自慰行為」
 前科なし。こんなの執行猶予に決まってる。なのに切れ者風の弁護人はあらゆることを被告人に有利に力強く主張するのだった。こういう弁護が被告人をして「あそうか、俺がやったことはそんなに悪くなかったんだ」と思わせ、再犯につながるってこと、あるのでは?

 以下の2号は2月8日にお知らせした

第2212号 道交法違反、犯人隠避等の裏に、まさかのとんでも事件が
第2211号 新型オービス、たぶん本邦初の裁判、探して狙って傍聴しました!

1902103 いま購読登録すると、以上5号がどどっと送信される。そして2月末まであと7号が順次送信される。とにかくいっぺん験し読みをしてほしいです。

 画像は、「えひめ丸事故」の慰霊碑。2001年2月10日、愛媛県立宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」がアメリカの原子力潜水艦に衝突され、9人が亡くなったのだ。合掌。巡礼の旅に出た読者氏が画像を送ってくれた。

 ←2月13日23時10分現在、週間INが110で3位~。

2019年2月 8日 (金)

放置違反金、消滅時効、不納欠損、滞納処分

 こういうニュース報道が最近ぽつぽつあるでしょ。以下は2月4日付け東海テレビの一部。

3回駐車違反し違反金滞納中の40代女性 警察に車差し押さえられる「次の給料日までには払う」
 駐車違反を繰り返し違反金が支払われなかった車1台を、岐阜県警が差し押さえました。
 岐阜県警が差し押さえたのは市内に住む40代の女性が使用していた、1台のワンボックスカーです。
 この車では2015年から去年にかけ3回の駐車違反が繰り返されていましたが、違反金と延滞金など合わせておよそ6万円が納付されておらず、岐阜県警は使用者である女性に何度も督促していました。
 しかし女性が納付しなかったため、岐阜県警は1月31日、このワンボックスカー1台を差し押さえました。岐阜県警が交通違反の違反金滞納者を対象に、車を差し押さえたのはこれが初めてです。

1902082_3 こういうのを「滞納処分」という。家宅捜索による押収ならともかく、刑事手続きとは関係ない財産の差押えなんて警察官は苦手だ。私も苦手だ。 ←あんたは関係ないっつーの(笑)。

 だが、苦手と言っちゃいられない事情がある。
 放置違反金は5年で「消滅時効」、徴収できず「不納欠損」となる。滞納分はどんどん溜まる。どげんかせんといかん。
 そこで「放置違反金の滞納処分業務における警察庁指定広域技能指導官」というのを登場させた。最初の技能指導官は京都府警の警部補だ。この警部補を招いての「放置駐車違反に係る滞納処分実践塾」というのをあちこちでやっている。「捜索・差押は、難しいイメージがあったが、ハードルが下がり、やってみようという気持ちになれた」などと好評だそうだ。

 ただ、滞納分は膨大であり、なかなか追っつかない。
 そこで、こうして大きく報道してもらい、未納者たちがびびって自発的に納付するよう仕向けたい、そういうことなのだ。

1902081 2006年6月1日、「逃げ得を許さないために」「民間委託で浮いた警察力を重要犯罪の捜査へ」と放置違反金制度、駐車監視員制度がスタートしたが、逃げ回る者は相変わらずいるし、そのほか警察はかえってややこしい業務が増えた、いやいや大変なのだ、という話を、駐車違反にまつわる5件の「交通指導だより」を紹介しつつ2月下旬発売の『ラジオライフ』の原稿に書いた。
 画像はうち2件の表紙部分だ。

 上掲報道では「放置違反金」という正しい語が一度も使われていない。
 昔はこれを「反則金」とか報道していたこともあるので、その頃に比べれば「違反金」となっているだけ大いに進歩したといえる。
 また、これは東海テレビさんが特に意図したわけではなかろうと思うが…。
 ただ逃げたいだけの人は罰金、反則金、放置違反金の区別がつかない。とはいえ放置違反金では駐車違反限定感がある。「違反金」だと駐車違反限定のペナルティだという感じが薄れる。「交通違反の違反金」と念押しされている。反則金の未納者をもびびらせる効果が生じており秀逸、といえる。ディープな読みでしょ、ふふ。

 さてメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」、2月は以下の2号を発行した。

第2212号 道交法違反、犯人隠避等の裏に、まさかのとんでも事件が
 オービスの身代わり出頭の事件はときどきあるが、本件は無免許運転者への車両提供罪、の隠避だった。珍しい。そうして、その裏にとんでもない事件が隠れていた! 閉廷後に起こったことは…!

第2211号 新型オービス、たぶん本邦初の裁判、探して狙って傍聴しました!
 苦労して見つけましたょ、新型オービスのうちセンシス社の固定式による速度違反の、否認事件を! たぶん本邦初の裁判だ。検察官の立証予定は気合い全開。2013年から新型オービスを追い続けてきた私は大興奮し…!

 いま購読登録すると以上2号がさっと送信される。そして2月末まであと10号が順次送信される。

 今回、珍しく2号続けて交通関係だった。次号は自慰行為関係の事件、次々号は悪質な性的虐待の事件になりそう。あるいは住吉会系の事件になるか。前頭側頭型認知症の症状のひとつとしての万引きを裁判官はどうしたか、という驚きの話もご報告しなければ。裁判員裁判で実質無罪とされた男の、その後の2度目の下着泥棒は…。
 レポートしたいことが多すぎて、ただただ時間がない。私も大変なのですょ。

 ←2月8日16時50分現在、週間INが130で3位~。

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