カテゴリー「Nシステム」の32件の記事

2009年7月19日 (日)

Nシステムは何を隠しているのか

警察庁、Nシステム「記録示すな」 秘密保持の徹底求める
 殺人事件の証拠開示請求をめぐり、警察庁が自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)のデータ記録や解析報告書について「裁判所が開示命令を出す可能性は否定できない」として、全国の警察に秘密保持を厳守するよう指示していたことが18日、捜査関係者への取材で分かった。
 取り調べ対象の容疑者らにデータ記録を直接示すことなどを禁じており、最高検も「データの証拠化を警察に求めず、取り調べ対象者がデータの存在や内容に気付くような受け答えを禁止する」と全検察官に指導した。
 最高裁が警察官の備忘録(メモ類)を証拠開示の対象と認めるなど、裁判員裁判の実施を前に捜査資料を被告側にも可能な限り示そうとする司法の姿勢に対し、捜査当局側が危機感を募らせた結果とみられる。“秘密主義”をさらに徹底させる今回の方針は、国による情報管理の在り方として論議を呼びそうだ。
 Nシステムは高速道路などで車のナンバーを記録する装置。犯罪捜査に有効な半面、プライバシー保護上の問題点などが指摘されている。

 と7月19日付け神戸新聞。四国新聞にも同じ記事がある。47ニュースによれば、元は共同通信なんだね。

 じつは1996年3月6日発出の、「庁内各局部課長」「各地方機関の長」「各都道府県警察の長」「各方面本部長」宛て(参考送付先として「各府県(方面)通信部長」)の、「取扱注意」の通達、「自動車ナンバー自動読取照合業務実施要領の改正について」に、こんな部分があるのだ。

第9 運用上の留意
 本業務に係る、具体的事件での運用状況、本装置の路上端末設置場所、通過車両データの活用に係る事項等に関しては、公表されれば捜査に支障が生ずるので、保秘を徹底するものとする。
 また、本業務により判明した事項を、公判に証拠として提出してはならないものとする。

 この保秘を徹底しろってわけだね。

 Nシステムは、導入のとき“自動検問装置”と言われた。
 人力による検問は、人手を割かねばならないし、渋滞させることにもなる。機械が24時間、自動的に検問をやってくれれば、こんな便利なことはない…と。
 それなのに、検問の結果を法廷へ出しちゃイカン…。
 なぜ?
 “防犯カメラ”は、その録画映像が証拠となるばかりでなく、犯罪抑止の(ほんとかどうか)役に立つとされてる。「防犯カメラ設置場所」とか掲示されてたりもする。
 ところが“自動検問装置”は一切秘密。無罪の裏付けになるから出すな、というならまだわかるが、有罪の証拠とすることさえ拒むって、おかしくない?

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 なぜそこまで秘密にしなきゃいけないのか。
 普通に考えれば、じつはNシステムは“自動検問装置”にとどまらず、国民がぎょっsign03となるような使われ方をしてるから…じゃないのかな。
 たとえば…。 

 ナンバーだけでなく映像(又は画像)も撮影し、保存してる…。
 警察の幹部が、データを私的なことに利用してる…。
 特定の議員や、なんであれ国家の施策に反対してる人たち(およびその親戚や近隣者)の通過データを、永久保存してる…。
 実際、Nデータをもとに不倫などを掴み、ある運動家を脅して黙らせたり、政局に影響を与えたりしたことがある…。
 高価なわりに犯罪捜査に役立っておらず、天下りやリベートや、そっちのほうの意味が大きい…。

 いったいどんな秘密が隠されているのか、それは秘密だ。←日本語的にヘンですか?

※ この記事と併せて読むと恐怖が増します。→「オウム事件の3倍を超える何かが

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2009年5月31日 (日)

オウム事件の3倍を超える何かが

 キターーーッsign03
 諸君、我々は今、すごい時代の真っ直中にいるぞsign03
 以下、5月30日付け東京新聞。太字は今井。

自動車ナンバー読み取り装置 Nシステム大幅増強へ
 警察庁が、全国の幹線道路などに設置している「自動車ナンバー自動読み取り装置」(Nシステム)の台数を大幅に増やす計画であることが分かった。二〇〇九年度補正予算で六百四十台分約二百億円を確保。〇九年度本予算分も合わせ、総計は〇八年度末の八百三十台から、約一・八倍にあたる一千四百九十八台にする方針。警察庁の担当者は「都道府県の県境や重要施設周辺などに設置し、犯罪の摘発に必要と思われる一定の水準にまで増強できる」としている。
 Nシステムは、通過した車両のナンバーを自動的に読み取り、通過時間とともに記録し、保存。手配車両が通過するとリアルタイムで警報したり、過去にさかのぼって通過車両を拾い出したりすることが可能で、犯罪に使われた車や盗難車の追跡に有効とされる。
 昨年十一月発生の元厚生事務次官宅連続殺傷事件や一連のオウム真理教事件など、犯人が車を利用し県境を越えた広域犯罪の捜査などで、有効活用されているとみられるが、警察庁の担当者は「捜査の手の内を明かすことにもなるため、Nシステムの設置場所や、システムが実際にどのように使われているかは言えない」としている。
 警察庁は一九八六年から整備を進めてきたが、ここ数年の設置台数は年間五十台前後だった。
 警察庁によると、同庁が設置しているNシステムとは別に、各都道府県警が置いているNシステム二百四十五台(〇八年度末)と渋滞時間予想などに活用され、Nシステムに似た装置の「旅行時間計測端末」二百二十五台(〇七年度末)が、いずれも警察庁のNシステムに接続されているという。
 Nシステムをめぐっては、市民団体のメンバーらが、肖像権や自由に移動する権利を侵害されたとして国を相手に二度にわたり訴えを起こしているが、一次訴訟は最高裁で敗訴が確定。二次訴訟も東京高裁で訴えを退けられ、上告中だ。また、〇六年には、愛媛県警の捜査員の私有パソコンからNシステムで集めた数十万台分の車のナンバーが流出する事案も起きている。
<自動車ナンバー自動読み取り装置(Nシステム)> 道路上に設置されたカメラで、通過車両のナンバーを自動的に読み取り、手配車両のナンバーなどと照合するシステム。警察庁によると、撮影された画像は、文字データとしてコンピューター処理され、画像が記録保存されることはない。読み取られた通過車両のナンバーや通過時間などの情報は一定期間保存される。

 「市民団体」とは「一矢(いっし)の会」。その「メンバーら」(私もその1人coldsweats01)による「第二次訴訟」で、被告(国。実質は警察庁か)は、05年度末の数字として、国のNは680式、都道府県のNは245式、「旅行時間計測端末」999カ所のうち225カ所がNに接続されていると明かした。
 東京新聞の記事と比較すると、国のNは3年間で680台から830台へと増えた。年平均50台。なるほど。
 でも、都道府県のNの数と、旅行時間計測端末との接続の数は、動いてない。ほんとかな?

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 ま、それはともかく、09年度は一気に640sign03 これはすごい。
 2001年の夏頃の『ドライバー』の連載記事に、私はこう書いた。

 「おおっ!」となるのは1995年度だ。前年までの合計が130カ所だったのに、この年イッキに208カ所も増えて計338カ所になっているのだ。しかも、10カ所を除いてすべて補正予算で設置されている。
 補正予算とは、本予算とは別に年度の途中で組まれるもの。1995年度に何があったのか。そう、オウム事件である。地下鉄サリン事件、上九一色村のオウム施設への強制捜査などがあった年なのだ。

 あのとき、一気に208も増えて「おおっ!」となったわけだが、今回はその3倍を超え、一気に640。すごいっ。
 当然、思うよね、なぜsign02 と。あのオウム事件の3倍を超える何かがあるのsign02

 私としては、まず、最高検の裁判員公判部長が警察官向けの雑誌に書いた、例の「自己責任の社会」が思い浮かぶ。
 「自己責任の社会」とは、貧富の差を大きくして弱者を切り捨てる社会ということができ、当然に、犯罪の増加と、そして弱者の団結(つまりそんな社会を変えようという運動)が強まることが予測される、だから監視網を増強しよう…。
 このままだと今年7月あたりから裁判員裁判が始まるようで、裁判員および裁判員に接触しようとする事件関係者&ジャーナリストの動きを監視する、なーんて目的もあるのかもしれない。

 だけど、そういったことだけで一気に640も増やすか?
 いよいよ本格的に戦争(アメリカの戦争への荷担)を始めるのかなぁ。武器兵器の輸出をいよいよ解禁するのかなぁ。そのためには、やっぱ日本国憲法を変える必要があり、反対する国民や議員やジャーナリスト、またその周辺者の動きを(できればスキャンダルを)つかむ必要が生じたのかなぁ。
 裁判員制度の目的は、国民を強制動員するそのこと自体にあり、それはすなわち、国民をして、国民を裁く側、統治する側の気分にさせることにほかならず、こうしたことはみぃんな結びついてるんじゃないかなぁ。
 なんにしても、すごい時代の真っ直中にいるみたいだぞと、640という数字から感じるです~。

※ 監視カメラが悪いわけじゃない。問題は、誰がどういう目的でどの撮影情報をどう利用するのか、目的外の利用やずさんな管理をした者をどう処罰し、不利益が生じたならどう回復するか、そのへんが抜け落ちてることだと思う。悪いのは「監視カメラ」じゃなくて「カメラ監視」がないことだ。←こいつ、うまいこと言ったつもりだな。sad

 中国ではこんなニュースも

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2009年2月21日 (土)

Nシステムは何を誤ったのか

 以下、2月17日付け毎日新聞の記事。

群馬県警:手配車両に登録し「職質で苦痛」 県に賠償命令
 所有車を群馬県警がNシステム(自動車ナンバー自動読み取りシステム)の手配車両に登録したため、9時間に4回も職務質問を受けたとして、前橋市の男性会社員が県などに100万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁(奥田正昭裁判長)は17日、県に10万円の支払いを命じた。
 判決によると、県警は06年5月21日午前9時55分までに男性の車を誤って手配車両として登録。男性は盗難車の疑いがあるとして同日午後7時までに4回職務質問された。奥田裁判長は「9時間近く登録を解除しなかった結果、職務質問を受けて精神的苦痛を被った」と認定した。
 職務質問を受けたのは反警察の集会に向かう途中で、男性側は「参加を阻止するために故意に登録した」と主張したが、判決は認めなかった。男性は「納得できない」と話し、控訴する方針だ。

 そういう国賠(こくばい)があるとは聞いてたが、17日が判決とは知らなかった。
 担当裁判官一覧によれば、奥田正昭裁判長、第45民事部だね。陪席は吉村美夏子・園田稔裁判官。
 裁判官検索で見ると、奥田さんの経歴に「名瀬簡易裁判所判事(司法行政事務掌理)」とある。
 「掌理」という語、ATOK2008で出る。Infoseekマルチ辞書によると「取り扱うこと。担当すること」だそうだ。
 司法行政事務を取り扱う…。司法行政事務…。三権分立というのは机上の理想であって、実際は司法も行政の一部なのかな、と私は思ってるわけだが、「司法行政事務」という言葉がしっかりあるのか。何をやるんだろう、私のその思いと関係するんだろうか、しないんだろうか…。

 んなとこで引っかかってないで、毎日の記事、面白いよねぇ。
 誤って手配車両として登録? つまり、手配車両のナンバーが「1234」で、原告車両のナンバーが「1235」だったので、誤って入力…。よりによって「反警察の集会へ向かう」車両を…。
 そんな偶然があるわきゃない(笑)。
 そんな漫画原作を書いたら、「ご都合主義が過ぎる」と直ちにボツだよ。
 つか「反警察の集会」ってのもすごい話で。

 「参加を阻止するために故意に登録した」というのも、漫画原作的にはちょっとムリがあるような。
※ 原告の主張がズバリそのようなものだったかは、わからない。また、原告がその集会に大事な役割を果たす予定だったなら「参加を阻止する」意味はあることになる。

 記録を読まずに、新聞記事だけから、勝手にあれこれ想像するなら、まず、「誤って」が何を誤ったのか、だよね。
 たとえば、公安警察が行確(行動確認)を要する車両、として登録すべきところ、盗難車両など刑事警察が狙う(←それが表向きのNシステムの存在理由)車両として誤って登録しちゃったとか。

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 「反警察の集会」へ行くような者の精神的な疲弊を狙って、誤ったふりしてわざと「手配車両」のほうに登録した? いや、それだったら、「9時間」だけってのも妙な話だ。9時間だけ試験的にやってみた? あるいは、じつはその前後もずっと登録されれて、何かの手違いでその9時間だけ、職質をやっちゃった? う~ん…。

 ま、なんにしても、記事を読む限り、Nシステムに手配車両として登録したこと自体は、警察側は認めたみたいだよね。なんで認めちゃったんだろう、という気がする。職質の警察官がぽろっとしゃべっちゃったとか? それはあり得るかも。「取調でNが……と言われた」とかいう話は、私なんかの耳にもぽつりぽつりと聞こえてくる。

 でもってこれ、事件の詳細を知らないまま一般論でいえば、警察側は必ず控訴するはず。そして高裁は地裁判決を破棄、請求棄却とするはず。裁判所は、上へいくほど、司法府ではなく行政府、行政機関そのもののようだから。←『冤罪File』の最新号にデータが示されてるよ。

 にもかかわらず東京地裁・刑事第45部、奥田正昭裁判長、吉村美夏子・園田稔裁判官、すごい判決を書いたな~、と思う。1人は反対意見だったかも、とはいえ。

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 あれこれ溜まってるのに、17時半頃から1時間ほど仮眠しようと思ったら22時まで眠ってしまった。なのにまだ眠い。また眠ろう、王子様のキスで目が覚めるまで。ってそれだけは勘弁してくれ! 怖くて眠れないっ! てかお前んとこ来ないし王子様。

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2008年10月 9日 (木)

Nシステムは違憲とドイツの裁判所で?

 10時から東京高裁・民事2部(大橋寛明・辻次郎・石栗正子裁判官)822号法廷で、「第2次Nシステム訴訟」の控訴審、の3回目だっけ?
 7月3日に結審して、判決は9月25日、の予定だったのだが、櫻井光政弁護士(代理人であり原告の1人)から聞いて私が理解したところによれば…。

P1020334  ドイツの憲法裁判所で、ドイツのNシステムは違憲であるという判決が出た。ドイツのNシステムは、日本と全く違って、法律に基づき運用されていたところ(ぎょっ! マジっすか!?)、その法律が不備だということで、違憲とされたんだそうだ。
 この判決を踏まえての主張をしたいので、職権で弁論を再開してほしい、と櫻井さんが裁判所(その時点での裁判長は寺田逸郎さん)に求めたところ、聞き容れられた。うわお!
 それで、9月25日の期日は取り消し、本日10月9日、弁論再開となったわけ。

 というわけで、今日の期日は、こっち(控訴人側)が準備書面を2通陳述、国(被控訴人側)が反論の準備書面を陳述し、1月29日(木)13時10分、判決となった。

 国側(つまり警察側)の準備書面を私はまだ読んでないが(ひぃ~)、
「ドイツは法律が悪かった。日本のNシステムは法律がないから大丈夫なのだ」
 というふうな、イカニモ~(笑)なことも書かれているらしい。じつに日本的…その正体は“警察性善説”、“行政性善説”…年金問題や汚染米なんてのも、底にあるのは同じものじゃないか。
 都道府県には「住民訴訟」というのがある。国にも「国民訴訟」があれば、ずいぶん変わる、つか日本国はひっくり返っちゃうんじゃないかと思う。←その説明は、またの機会に。

 なんとか書き上げた私(原告の1人)の陳述書は、証拠ではなく事実上の何かとして裁判所に渡ったそうだ。
 その陳述書の結びの部分はこうだ。

 監視は、諸刃の剣といえます。その剣をふるう者が、「正の側の刃だけを使う」と言うのを鵜呑みにして、邪の側の刃の存在を忘れる、というわけにはいきません。邪の側の刃が確かにあることを認め、その刃を使った者は厳しく処罰される、という仕組みがないまま、諸刃の剣をふるう(ふるわせる)ことは、社会にとって非常に危険と思います。

 櫻井弁護士の話を聞いて、私はすぐに刑事裁判の傍聴へ。
 今日は10時から、是非傍聴したいのが3件あったのだ…。

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監視カメラの氾濫で市民が失うもの
配信元:電子書店パピレス
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 めちゃめちゃ忙しいので、以下簡単に。

clip 地裁で「名誉毀損」の新件。20年前に勤務していた会社で“ストーカー的なこと”を注意された(被告人は注意されてないと言う)のを恨みに思い、近年になって(?)嫌がらせのFAXを会社へ大量に送りつけ、その中の「××は警察に賄賂を渡している」とかいう部分が名誉毀損に当たる、というふうな事件、途中から聴き取れたところによれば。
 「公然性の立証が不十分」だと無罪主張。次回判決。

clip 11時30分から高裁で判決を連続3件。「常習累犯窃盗」が2つと「暴行」。
 2つ目の「常習累犯窃盗」の被告人は、だいぶんにお年寄りで、前刑の出所後、空き缶を売って何とか食っていたが、寒さをしのぐため毛布が欲しくなり、駐車場内の無施錠の倉庫から毛布か何か(よく聴き取れなかった)を1枚窃取したんだという…。
 3人とも、起立のとき両体側におく手が、服役経験をうかがわせる形で…。

restaurant 地下の食堂でA定食、野菜のそぼろ餡かけ、だっけ、460円。満足。

memo 空いた時間に警察庁へ。玄関先で、知ってる人と目が合った、と思ったらそれは裁判官だった(と思う)。たしか、高裁410号法廷でレーダ事件を傍聴したときの裁判長じゃなかったかな。会釈さえせず失礼しました。法服を脱いだ裁判官を日の光の下で見ると、なんか異世界に迷い込んだような不思議なものを感じてしまって…。

clip 13時20分から、山口雅髙裁判官の法廷で、「道路交通法違反」の判決。
 無免許の常習。懲役5月、執行猶予3年、訴訟費用負担。
 2分ほどの言い渡しなのに、“山口味”ばりばり。

clip 13時30分から、9月30日に傍聴した「道路交通法違反等」(無免許、無車検、無保険)の判決。
 懲役前科は古いから執行猶予が付くだろうけど、実刑でもいいんじゃないか、と前回思ったが、やっぱり、懲役1年、執行猶予5年、保護観察付きだった。

clip 13時40分から同じ法廷で、9月1日に第1回を傍聴して、その後傍聴してなかった「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反」(池袋で17歳児童を買春)の判決。
 同種猶予前科ありなので、懲役1年2月、未決20日算入。保釈は取り消され…。

clip 時間が続いてるので14時00分から、高裁のほうで「業務上過失傷害」の判決。
 急制動が間に合わず自転車に衝突したのではなく、停止したところに自転車が突っ込んできた、という争い。控訴棄却。
 そういうケースは多い。こう言っちゃ何だが、本当に自転車のほうが突っ込んできたなら、最初からそれで調書等を完全に固めておく必要がある。そうやって不起訴で終わればラッキー。起訴されたらもう助からない。

train 10月6日の記事のコメント欄にある控訴審、の法廷へ行って覗き窓から覗いてみたら、けっこう傍聴人がいた。白いカバーの記者席(だと思う)もけっこうあった。たくさん傍聴してる話題の事件なら、私はべつにいいや、と帰ることに。と思ったら某ニュース番組から電話があり…。

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2008年7月20日 (日)

中国のNシステムは日本より進んでるのか遅れてるのか

wine 昨日の記事を書いてから、やっぱりどうにも腹が減り、長芋約20センチをすりおろしてわさび醤油でかき回して、焼き海苔を刻んでたっぷりかけたのと、市販の白菜の漬け物少しと、厚揚げを適宜切ってフライパンで両面をこんがり焼いたの(薬味はネギと根生姜ではなく今回は辛子醤油)と、そして完熟トマトの大きいの、でもって、大きなコップに氷を詰め、25%の焼酎甲類を7分目ほど入れ、チンザノ・ロッソを注いだの、をすすりながら、『ブラッド・ダイヤモンド』のDVDを見た。
 うちのDVD再生装置は、何年か前に宮崎学さんの代理で行った集英社のパーティで、ビンゴで当たり、宮崎さんのお許しを得て私物化したものだ。ヤター!

movie レンタル店のサービスデーとかに、たまには何か観ておこうかと数本借り、1本目は、なんとか全部観て、残りは、少し観て「あ~、こんなつまんないの観てる時間があったら…」と、あるいは時間がなくてチラとも観ずに、返すことが多いんだけど、『ブラッド・ダイヤモンド』は当たりだったね。大当たり。よぉくこんな映画をつくったもんだ。アクション映画は、こうでなきゃ。
 少し前に観た、『パッチギ! LOVE & PEACE』も良かった。井筒和幸監督が盛んに自慢するだけのことはあるわ。

taurus ところで、以下は7月14日付けRecord Chainaの記事の一部。

<北京五輪>交通環境確保に中国版Nシステム―北京市
2008年7月13日、北京市交通管理局の隋亜剛(スイ・ヤーガン)副局長は記者会見の席上、北京五輪の交通管理システムとしてコンピューターによるナンバー読み取りシステムが導入されたことを明らかにした。中国新聞社が伝えた。
日本のNシステムと同様の機能を持つこのシステムはカメラで撮影した通行車両のナンバーを分析、データベースと照合して偽造ナンバープレートを使用しているかなどの交通規則違反を瞬時にチェックする。また時速の計測も可能でスピード違反の取り締まりにも効力を発揮する。チェック可能な台数は1時間あたり2200台に上る。
同システムを搭載したパトカーは北京市に60台が配備された。

 日本の場合、そのカメラを全国1000カ所くらいに常時設置し、かつ、「××まで20分」とか渋滞情報を提供するための、同様の機能を持つカメラ999基(2005年度末)とも連携可能とし、全車両の動きを24時間365日、監視・記録して光ディスクに保存していく(ときに犯行車両がひっかかることがある)ということをやってるわけだが、そのへん中国はまだまだのようだね。ふふん。←鼻高々?

 ただ、「時速の計測も可能でスピード違反の取り締まりにも効力を発揮」という点は、中国のほうが進んでる。日本はまだそれをやってない。
 やってない理由の大きな1つは、測定&撮影は技術的に簡単だとしても、そのあとどうやってカネを徴収するか、そこだろう。
 運転者(違反者)を呼び出して違反キップを切ってカネを徴収するのではなく、カメラで読み取ったナンバーをもとに、駐車違反の「放置違反金」と同じ法的性質の「速度違反金」の納付命令を、車の持ち主へ送付する、という徴収方法が可能にならなければ。

 あともう1つ、Nシステムの設置場所は秘密、という問題もある。
 開示請求しても設置場所は明かされないし、Nシステムにより犯人や逃走経路を特定できても、そのことを裁判に証拠として出してはいけないんだそうだ(通達あり)。
 設置場所を秘匿したまま、Nシステムでスピード違反の取締りをやったら、「どこかわからない場所での違反でカネを取る」ということになってしまう。
 でもまぁ、国民監視はどんどん進んでるし、あんな特徴的な構造物の場所が秘密だなんて笑い話のようなもんだから、方針を変えて設置場所を明かすとか、国民監視は他の最新の方法でやり、Nシステムは「速度違反金」集めにだけ用いるようにするとか、あり得るんじゃないのか。

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「最近の司法修習生の状況について」最高裁事務総局――「居眠り記」より

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2008年7月 3日 (木)

弁護人のナイスボケに全員ずっこけ

080425_15000001clip  ぎりぎりなんとか原稿を1本送信し、11時から東京高裁・民事2部(寺田逸郎・辻次郎・齋木敏文裁判官)822号法廷で、第2次Nシステム訴訟(「損害賠償控訴事件」)の第2回弁論。
 あれ? 寺田逸郎裁判官って、初めてのお名前…? だいたい、なんで民事2部なの? 国賠とか行政事件は3部か38部じゃないの? と思ったら私は第1回の期日に出廷しておらず(だからお初)、そしてこれは地裁ではなく高裁なのだった。あ~、もう眠くて疲れて頭が…。
 双方の準備書面提出を確認して、結審。9月25日判決となった。
 N訴訟について詳しいことは、6月20日発売の『ドライバー』を参照。7月5日に次の号が発売されるが、まだ書店等にあるかも。

※追記: 私がよく知らなかっただけで、東京地裁・民事の行政部は、2部、3部、38部なんだそうです。あと、行政部が扱うのは、「処分を取り消せ」とか、行政行為をどうこうさせろという事件であり、国賠(国家賠償請求訴訟)は行政部は扱わないんだそうです。そういえばNシステム訴訟は行政部の扱いじゃないですね。

clip 同じ階の810号法廷(東京地裁・刑事7部、高橋徹裁判官)で11時から始まってる、「道路交通法違反」の審理を、11時30分頃から傍聴。
 地裁の「道路交通法違反」の審理には注目してるのだが(その理由は『裁判中毒』の110ページ参照)、な~かなか否認に当たらない。本件も否認ではなかった。かつて暴力団に所属し、服役前科のある、無免許運転の常習、らしかった。求刑は懲役5月。服役前科が本件と累犯の関係にあるかは不明。

pig 早めに地下で、かけそば210円+大盛り80円+かき揚げ100円。
 ここは、開店当初(って今年4月だっけ? もう忘れたよぅ)、汁(つゆ)が、ちょっと味のついたぬるい湯、みたいだった。そのとき、かけそばは200円だった。で、10円値上げした頃からだと思うのだが、汁の味が濃くなった。そばを食べ終えてから、テーブル上の薬缶(やかん)に入ったそば湯で割って飲むとちょうど良いくらいの味になった。

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phoneto 次は13時30分から地裁・刑事7部(大村陽一裁判官。この人、『ドライバー』の現編集長によく似てる)401号法廷で、「道路交通法違反」の審理。これは東京簡裁から移送になった、略式経由の否認事件だ。
 少し居眠りしておこうと、近くの一般待合室へ行くと、K君がいた。え? 何やってんの? と思ったら、K君も401号の審理を傍聴に来たのだった。K君と話すうち、そういえばあれを開示請求せねば、これもせねばと思いつき、警視庁へ何度か電話。裁判所にいた別の人から電話もあり、結局、居眠りできず…。

clip で、401号法廷。
 13時30分の時点で、証人(日本無線のヨシナガアキオさん)とK君と私を含めて、傍聴席(20席)に傍聴人10人。検察官、裁判官、書記官、被告人がそろい、みんなちらちら壁の時計を見上げた。弁護人が来ないのだ。少し遅れると連絡があったとか、そんな話も出ない。
 ありゃ~、あの大男の弁護人、期日を間違えたとかで、すっぽかすのかな? そのほうが助かるな~。←こういうとき、いつも私はそう思うのだ。ダメだよねぇ(笑)。

 13時36分、弁護人がズボンのファスナーをピッと上げながらやってきた。
弁護人 「すみません、お腹がゆるくて」
 グレーのTシャツ(見事な太鼓腹)、草色の半ズボン(腿の外側にポケット付き)、サンダル履きだった。ありゃりゃ~。って、猛暑の時期は半ズボンに下駄履きで来ることもある今井が言うか。いや、私の場合、国産伝統工芸の、お洒落な鼻緒の良い下駄だし、Tシャツの上に、フィリピンならそれなりに正装とされるはずの、襟付きの半袖オーバーシャツ(1万円くらい)を着るし。ってそんなとこで張り合うなっつーの(crying)。

 すぐにヨシナガさん(黒系のスーツにネクタイ)の証人尋問が始まった。
 本件は光電式(JEM-340)のネズミ捕りによる、超過30キロの事件。超過29キロなら反則行為であり、反則通告を経ない公訴は違法となる。なので、直の測定値に0.975を乗じて、小数点以下を切り捨てており、スタート光路とストップ光路の3mが、7.5cm以上短くなければ、表示測定値が真の速度よりプラスになることはない、という証言を引き出し、検察官からの主尋問は23分間で終了。
 続いて弁護人から反対尋問。ところが、
弁護人 「尋問の前に、事務所で関数電卓、叩かせる必要があるんで…」
 と言い出した。なるほど、今の証言をもとに、超過30キロをわずかでも割る可能性を計算しようということか。裁判官は14時15分までの休廷を宣した。

clip このスキに私は、高裁・刑事6部(永井敏雄裁判長)410号法廷へ。6月17日に偶然傍聴した、日本無線のレーダ測定機の「道路交通法違反の判決が14時からあるのだ。
 14時5分頃に入ると、40数席の傍聴席に傍聴人が1人しか居ないなかで、判決が言い渡されていた。被告人車両は二輪車、制限40キロの規制(指定最高速度)に気づかず、測定値は71キロ、法定最高速度60キロを11キロオーバーしたと考えるべきだと、そういうふうな争点らしかった。
 永井裁判長は、道路標示(指定最高速度を示す路面のペイント)が駐車車両の下になっていたとしても、そのことは道路標示の適法・有効性を左右せず、かつ、道路標示の全部が駐車車両の下になっていたとは思えず、指定最高速度違反の未必の認識はあったはずだ、というふうな理由で、31キロ超過として処罰することは妥当である、とした。原判決は罰金6万円だそうだ。
 控訴棄却。当審における訴訟費用負担。14時15分閉廷。
 指定最高速度違反と法定最高速度違反との関係、制限速度違反の故意と過失については、『交通事犯と刑事責任』(岡野光男著・成文堂)を参照。

交通事犯と刑事責任 交通事犯と刑事責任

著者:岡野 光雄
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clip 14時16分頃、401号法廷へ戻ると、反対尋問が始まっていた。弁護人は、事務所に関数電卓を叩かせた結果をもとに、かな、ものすごく細かいことを突っ込んでいた。証人は、どうも理解できないふうだった。私も理解できない。そもそも私は生徒時代、「関数」という熟語が登場するたいぶ前に、数学はオチコボレてるんで(笑)。
 ところが、14時24分頃…。
弁護人 「そうすると、先ほど15cm以上ないと…」
証人   「そうは言ってない。7.5cmと…」
弁護人 「あっ、そうでしたか、すんません、じゃ、撤回します」
 前提となる距離を間違えて、難しい尋問をしていたのだった。
 もう全員、どどーっとずっこけて、床に寝転がって手足をばたばた…させはしないけど、明らかに全員、内心でずっこけてた。
 しかし弁護人は、そんなことまったく気にせず、しらっとしてた。あれは大したもんだと思った、いや、べつに皮肉じゃなしに。
 ま、私としては、結局、警察、検察、メーカー側が、よっぽど間抜けなミスを犯さない限り、証人尋問で誤測定を立証するのは不可能であり、かつ、“誤差”による誤測定だけ想定してる限りは、裁判では絶対に勝てないだろうと思う。ま、超過速度がぴたり30キロでは、“誤差”を攻めたくなるのはわかるけれども。

 被告人質問で、検察官は、なぜ略式に応じたのかと責めたてた。机上のエリート風に。弁護人のボケを鼻で笑ってる場合じゃないよ、と思いますた。
 あと、証拠の整理をして、15時29分閉廷。次回、論告・弁論。

 この公判は、途中何度も、30~40代くらいの男性が入れ替わり立ち替わり、出たり入ったりしたね~。被告人氏名が、趣深い女性氏名だから傍聴に来て、機械装置のわけ分かんない内容だから出て、だったのかな。

smoking 某氏と喫煙所で楽しいお話をしてから、警視庁と最高検へ行き、また裁判所へ戻り…。
 今日は、だいぶ前に買った小説、『クロカミ』を往復の電車で読み始めた。失礼ながら、今井恭平さん、小説なんて大丈夫? と思っていたが、いやはやびっくり、面白いじゃん。5分の2まで、引き込まれて読んで、先がどうなるんだか、まったく予想できない。電車に乗るのが楽しみ。

クロカミ The Black Slipー国民死刑執行法 Book クロカミ The Black Slipー国民死刑執行法

著者:今井 恭平
販売元:現代人文社
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cat 風邪ぎみだったのは、たっぷりの刻みネギとおろし生姜(いずれも国産)を国産大豆の豆腐にのせて食べたのが効いたか、だいぶ良くなったよ~。

人気blogランキング ← 7月3日20時45分現在、350で15位~happy02

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2008年5月11日 (日)

Nシステムは巨大な諸刃の豪剣

 以下、5月8日付け日刊工業新聞。

オリエスセンター、ナンバープレート認識装置発売-汎用カメラで低価格化
 オリエスセンター(東京都渋谷区、松本修一社長、03・6311・8151)は、ナンバープレート認識装置「ネットワークOC―iシステム=概要図」を発売した。汎用ウェブカメラを採用し、従来品に比べ価格を大幅に抑えた。大型商業施設などの駐車場に設置し、ナンバープレート認識によるマーケティングへの活用を見込む。価格は画像処理装置とカメラ2台のセットで200万円程度。初年度に100セットの販売を目指す。
 従来品は画像処理装置とカメラが一体型で複数導入するにはコストが高かった。新製品では画像処理装置を共有、カメラの数を増減できるため導入費用を抑えられる。カメラは屋内の理想的な環境下で90%以上の認識率を実現、1台約25万円で追加設置できる。
 駐車場の出入り口などで読み取るナンバー情報は、入退出管理、不正駐車防止向け利用のほか、データベース化することでマーケティングにも使える。

070429_154302  オリエスセンターのHPにある「設置例」、これを見ると、まさに、最新の1筒式によく似ており、『ラジオライフ』でやった「交番Nシステム」を彷彿させる。てゆっか、ずばりオリエスの装置なのかもしれない、警視庁から開示された契約書は業者名すら墨塗りなのだ。

 私が昨年のゴールデンウィークのとき散歩中に発見した交番Nは、今年の同時期の散歩中に見たら、忽然と姿を消していた。
 当該地点での監視理由がなくなり、新たに監視が必要となった別地点へ移動したのか。はたまた、実験が終わって回収され、もっとコンパクトで高性能なタイプが次に出てくるのか。諸君、交番の屋根に注目せよっ!

 オリエスセンターの「ナンバー自動読取装置」のFAQも、非常に興味深い。

Q. OC-i SYSTEM では車両の画像も保存できるのですか? 
A. OC-ISYSTEMではAV端子を持っているため、画像記録装置を繋ぐことで動画の保存が可能になります。また、別途ソフトウェアを作成することで、静止画を出力することも可能です。適宜ご相談に応じさせて頂きます。

 なーんて、警察が絶対に言わないことまで書かれてる。
 特定のナンバーを認識したら静止画を保存せよ、と設定しておけば、運転席と助手席に誰が乗って、いつどこをどっちへ向かって通過したか、たちまち判明するわけだ。

080506_13440001  オリエスセンターの装置は、「交通量によるデータ蓄積」を「CFカードメモリ」(64MBメモリ:約50万台、128MBメモリ:約150万台)を使用してるそうだが、そんなもの使用せず通信回線で中央装置へ伝送するのが、警察のNシステム。
 「CFカードメモリ」を警察の中央装置に差し込んで読み取れば、警察の監視網はさらに密になる。やがては、民間Nも伝送式になり、必要に応じて、または常時、警察の中央装置へ伝送することになるのだろう。
 最新の技術を使ってもっと便利にもっと便利に、という流れはもう止められない。ずいぶん前に、Nシステムについての集会があったとき、私は以下のような趣旨のことを言ったっけ。
「監視が善か悪か、正か邪か、じゃなくて、こういう国民監視システムを、今のこの警察が秘密で運用しているところに問題があるんじゃないか」
 集会には宮崎学さんもいて、「結論を言うてしもうたがな」旨言ったことが記憶にある。
 監視システムは諸刃の剣。巨大な諸刃の豪剣を、誰に持たせるのか。もちろん、一切の不正がない完全な正義の組織など(個人も)ないわけだが、それにしても、事実上誰も監視・チェックできない組織に、巨大な諸刃の豪剣を、善の刃だけに目を向け、邪の刃の怖ろしさをまるで気にせず、何の法律にも基づかず、どうぞどうぞと持たせてしまう、それは、やっぱマズイでしょと、そういうことだわね。

Book 裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21 B 107)

著者:今井 亮一
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 ところで、2006年9月20日、私はこう書いてる。

 裁判所内は、当事者・関係人でないらしき人たち(主に若い男女)がやたら多かった。
 1階で閲覧できる開廷表、少し(または、だいぶ)前に合計で2倍くらいに増やされたのだが、そこにもぉう人だかり。
 トコさんが来て、今日は多いですねと。多いよ。今発売中の『ドライバー』で、裁判傍聴が非常に身近になったようだ旨書いたけど、もうカンベンしてよって感じ。

 そうなんだよねぇ。昔は、東京・霞が関の裁判所合同庁舎の1階の開廷表は、桜田通り側に2組、弁護士会館側に1組だけだったのだ。
 2006年の夏頃に2倍くらいに増やされたが、今や、そんなもんじゃまったく足りない状態になってる。
 そのうち、人気タレントを起用した傍聴ドラマがテレビで人気にでもなった日にゃ、もぉうたぁ~いへんな、おっそろしいことになるんじゃないか…ブルブルガクガク。

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 近頃、受信フォルダに迷惑メールが1本入る毎に、「直アド交換」だの「セレブ妻」だの「コミニティの掲示板」だの、といった文言を、迷惑メール排除機能に登録するのが楽しくて。何十本もすぱっと削除フォルダへすっ飛んでいくのは気持ちいいよぅ。でも、登録文言が多すぎるせいか、たま~に、迷惑メールじゃないのに削除フォルダへすっ飛んでいくことがある。いちおうチェックはしてるんだが…。

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2008年5月 4日 (日)

裁判長が国に対し求釈明!

 5月2日締切りと言われてた原稿2本、まだだけど、4月28日締切りと言われてた原稿1本送信し、ちょっと開放的な気分。その1本は、「交通違反相談センター」を名乗って10年、いちばん多くていちばんの難問、というべき問い、への答えであり、ほんと四苦八苦してたのね。

 4月30日に書いた句読点の話、私なんぞからすると、日本語の文章になぜ「,」なんだ、フザケんな! ではあるのだが、じつは横書きの場合の読点は「,」を使うと、もうすいぶん前に国が定めており、いつからだっけ、裁判の判決書きとか横書きになったとき「、」が「,」に変わったにすぎないのだ。

 文科省の解説
 内閣府による依命通知
 文書の左横書き実施要領

 等々、ネットでいろいろ拾える。
 民事訴訟の訴状や準備書面で、「第1」「1」「(1)」「ア」「(ア)」をどういう順番で使うかも、そういうので決まってる。

 民事訴訟といえば、第2次Nシステム訴訟、その控訴審の第1回期日が、4月24日にあったんだよね~! 私の手帳にメモがなく、その日は裁判所へ行かなかったんだよね~、なんてこった!
 そんなの1回で結審、次回判決だろ、と思うでしょ。
 ところが、びっくり。原告兼原告代理人である櫻井光政弁護士から聞いたところによると、裁判長から被告(国)に対し、自治体予算で設置したNの画像管理等は国がやってるのか自治体がやってるのか、ウィニーで漏洩した責任は誰にあるのか、など3点について求釈明があったんだそうだ。うわ~!
 んで、次回期日は7月3日(木)11時822号法廷となったそうだ。
 Nは誰が管理し誰に管理責任があるのか、それすら秘密だったわけだが、この訴訟でそのへんが明らかになれば、ものすごい進歩だ。そんなことでびっくりしてること自体、すごいんだけどね。

 4月25日(金)、裁判所の帰りに新宿へ寄り、我が軍の福利厚生器材として、ウィーフィットを買った。このゲーム、やってみて痛感、メタボなオヤジ向けに開発されたに違いない。
 これまで3回やり、2回目に体重が0.3kg減ったが、3回目には0.8kg増えてた。

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 5月2日(金)、裁判員制度についての記者会見のためだけに裁判所へ行き、その帰り、メガネ3つのレンズを新しくしてきた。境目のない遠近両用。よく見える~。

 さて次の原稿にかかろう。

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2008年4月 7日 (月)

ドキュメント仙波敏郎 告発警官1000日の記録

 きっこさんが推すオムライス党こと社民党、の福島みずほ事務所から、またNシステムについての情報をいただいた。

平成20(2008)年度自動車ナンバー自動読取システム関連経費
                                    2,188百万円

○自動車ナンバー自動読取システムの整備・拡充に要する経費
                                    2,188百万円

(整備数)
   ・読取装置増設数 54式
   ・読取装置更新数 15式

 2,188百万円とは、単位が100万円だから、21億8800万円ということ。
 小学生はよく「百億万円払ってね!」とか言うけど、それは1000兆円を意味するわけだ、私の計算が合ってれば。

 08年度は新設54式、どこに設置するんだろう、とりあえずサミット関連だろうか。
 サミットといえば、7月7日~9日の洞爺湖サミットのことかと思ったらそれは大間違いで、それ以前にあちこちで分科会みたいなことをやるらしいね。知らなかったよ。
 ちなみに、今年、中国で本当にオリンピックがあるらしいというのも、私は今年に入って知った。チベット問題の報道を見て、ほんとに本当なんだ! とわかった。

 この週末、伊豆の温泉へ行ってきた。
 途中で私の車両を補足して、見る者が見れば、
「おっ、今井、またあそこか? 出発の曜日がいつもと違うな。メモしとこう。通過時刻と経路からして、いつものあそこへ行ったと推察できるが、帰りの経路がちがう。あの事件にも絡んでるのか?」
 という情報を得られるNシステムの下をいくつも通過してきたが、気づいた限りすべて、新型の筐体1つのタイプに更新されてたね。

 伊豆で、この本をようやく読了。

ドキュメント・仙波敏郎 -告発警官1000日の記録- Book ドキュメント・仙波敏郎 -告発警官1000日の記録-

著者:東 玲治
販売元:創風社出版
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 昔、『千日のアン』という映画があった。ジュヌビエーブ・ビジョルドという女優さんが主役だった記憶はあるが、観たかどうか忘れた。予告編しか観てないんじゃないかと思う。『冬のライオン』は観た。たしかワインを温めて飲むシーンに「へぇ!」と思った記憶がある。

 「告発警察官1000日の記録」も、この1000日は、十二分に映画になり得る展開の1000日だと思う。まー、すっごいですよ! 仙波敏郎さんというキャラがまた(私はご本人と2度お会いしてるから特にそう思うのかもしれないが)おっそろしく立ってる。あんな人は、いないよ!
 本について言えば、ちょっと変わった本だ。同じことを何度も説明してる。約350ページと長いのは、そのせいもあるんだろう。
 だが、同じことを何度も説明してくれているおかげで、ページを戻って前のエピソードを探す(確認する)ことなく、続けて読めるのだ、ともいえる。こういうのもアリだな、かえって親切だな、と思った。
 その点を差し引いても、著者の東玲治さん(元サンケイ新聞)の書きぶり自体が、少しくどいんじゃないかと思うのだが、たとえそうであっても、そんなのは些末(さまつ)なことと断言できるほど、内容はすごい。というか事実がすごい、警察が、愛媛の議会がすごい。仙波さんがすごい。

 Nシステムのことも出てくる。

 仙波がある日、ある目的の為に車を走らせたところ、目的地周辺の接触可能性のある人物を警官がすぐさま訪ね、仙波と接触したかどうかをしつこく尋ねたという事実などは…

 などと。これを、その人物がとぼけてれば大丈夫、と思う人は甘い。
「仙波さんは得体の知れない力により監視されている。俺も、仙波さんに関われば監視される! 関わるのはヤメとこう。口をきかないようにしよう」
 となるかもしれない、そっちのほうが、よほど重要(ある勢力にとっては有用)なのだ。
 警察組織(の悪い部分)に都合の悪い者、または特定の(たちの悪い)警察官に都合の悪い者を、監視すると同時に、監視対象者の周囲の者を萎縮させて監視対象者を追い込んでいくことができること、それをさせない歯止めが一切ないこと、そこが、約22億円のキックバックがどうとかいうことを越えて、Nシステムのいちばんマズイ点だと思う。

 仙波敏郎さんの話を、なんで東玲治さんが書いてるのか。それは最後のほうで明かされている。なるほど、そりゃそうだ、である。この本は、ほんとヤバイ本、しかしどうしても出さねばならなかった本なのだと思う。
 来年、仙波さんは定年だという。退職したら、その段階でのご自身の筆による本を著してほしい…なんてノンキなことは言ってられない。あろうことか現職の身で、警察裏金を内部告発した警察官が、定年まで勤め上げてしまう、そんなことになったら、警察組織としては一大事! のはず。そうならないよう、警察庁と愛媛県警は、あらゆる方策を考えるはず。なにか手を打ったときに、愛媛県知事と議会はどう呼応するのか、マスコミ各社はどうするのか、はらはらドキドキするよぅ!
 こんなすごい本なのに、アマゾンの「カスタマーレビュー」が現時点では1つもないことが、すごさをよけいに感じさせると、読み終えて思う。

 伊豆へは、もう1冊、持っていった。

反転―闇社会の守護神と呼ばれて Book 反転―闇社会の守護神と呼ばれて

著者:田中 森一
販売元:幻冬舎
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 こっちも分厚い本だ。総ページ400を超える。
 味わいはだいぶ違うけれども、こっちも負けず劣らず面白い!
 「カスタマーレビュー」のとおりだ。
 田中森一さんという人も(私は1度お会いしたことがある)、仙波敏郎さんと同様、おっそろしくキャラが立ってる。
 劇画はキャラクターだ! と劇画村塾小池一夫さんは必ず言うけれども、社会を動かすのも人物のキャラクターなのかもしれないねと、酔っぱらいキャラ、ボケおやじキャラの私は思うです。歴史をふり返っても、人を社会を動かすのは、主義主張じゃなくてキャラ(人物)なのかもね。
 じゃあ、キャラをつくるのは何か。生い立ち、境遇、出会い、そして努力…いや、そんな単純なものじゃないかも…いや、単純と思えるものこそ強いのかも…。どうなんだろうねぇ。

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 ブログ「名古屋地方裁判所やじうま傍聴記」に、
かわいいおばあちゃんめぐって大混乱! 狂犬病予防法ってナニ? 」
 がアップされた。
 拙著『裁判中毒―傍聴歴25年の驚愕秘録 (角川oneテーマ21)』の、51ページにちらっと書いた、「狂犬病予防法・過失傷害」という非常にレアな事件の傍聴記だ。
 じつはこの事件、偶然傍聴して「あり得ない事件だ!」と興奮し、しかし私はそうそう名古屋へ行けないので、同ブログの絶坊主さんに、もし可能なら傍聴しみてくださいよとお願いしたのね。

よく聞いてみると、信じられない内容で、「なんじゃこりゃ~!? 何でこんな裁判やってるの?」と驚きました。もう、とにかく、こんな裁判を見るのは初めてで、「信じられない」という言葉しか浮かびませんでした。

 と絶坊主さんは書いてるが、ほんとそのとおりだ。
 絶坊主さんは、私とは正反対の几帳面な方のようで、レポートはなかなか読み応えがある。なぜ告訴されてしまったのか、警察は何をしたのか、検察は何をするのか、そして裁判所は最終的にどう判断するのか、こんなレポートは他では絶対に読めない!

クッキー(Nさんの飼い犬の正式名称………の仮名)
ポチ(Nさんが飼い犬を呼ぶ時に使うあだ名………の仮名)

 とあるのを見て、私ゃメタボな腹を揺すって爆笑してしまった。犬の仮名って! 絶坊主さん、いい味だしてますねぇ(笑)。

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2007年12月26日 (水)

Nシステム訴訟 地裁判決

 ぎりぎりまで原稿を書き、13時10分から東京地裁・民事24部(矢尾渉・梶智紀・今井勇介裁判官)627号法廷で、Nシステム訴訟の判決。
  1、原告らの請求をいずれも棄却する。
  2、訴訟費用は原告らの負担とする。

 12階の民事24部で判決書き(全18枚)を受け取り、地下のコンビニの10円コピー機でコピー。裁判所内に10円コピー機があると便利だぁ。

 それから少し、原告やジャーナリストらで話をし、ちょうど14時から地裁の刑事12部402号法廷で、公務執行妨害の判決があったので、傍聴してみた。
 もしや駐車監視員への公妨かと、なるべく公妨は傍聴するようにしてるのだが、去年の夏に偶然たまたま2件当たった以外は、空振りの連続だ。
 これは、単に運の問題なのか、はたまた、駐車監視員の制度がスタート後しばらくは公判請求して懲役刑を科し、マスコミに報道させて、駐車監視員への公妨の抑止としたが、制度が定着してからは、多くを罰金で処理しているせいなのか、そのうちわかるだろう。
 ともあれ本件は、今年4月1日に新宿で、花見から帰る途中、近道のため車道を渡ろうとして、交通整理の警察官から横断しないよう言われて立腹、警察官の胸ぐらをつかんで植え込みに押し倒した、という事件だった。
 前科前歴のない若年者だということで、懲役10月、執行猶予3年。訴費不負担。

 それが終わって、久しぶりに元裁判官氏とばったり。裁判の裏話というか、面白い話をいっぱい聞かせてもらった~。果てしなく歓談していたいけど、そうもいかず…。

 帰りの電車で、N訴訟判決を読んだ。
 ずいぶんあっさりした判決、との印象を受けた。
 Nシステムによる監視が「国賠法上の違法性を有するか否か」を、双方から提出された書面だけで判断すると、そうならざるを得ないのかな、と思えた。
 ただ、愛媛県警の警察官の私有パソコンから延べ10万台の移動データがネットに流出した件について、当該警察官が、
  1、上司の許可なくデータを複写した
  2、捜査終了後に消去すべきなのに消去しなかった
  3、漫然と個人的に保管し続けた
  4、そのデータを自宅に持ち帰った
  5、Winnyを入れたパソコンでデータを取り扱った
 という、5つもの禁を犯し、その1つでも防げれば流出はなかったのに、1つも防げなかった、というのは由々しき事態であり、5段階目までいかなくても、その前の段階で(または別の段階へ進んで)不適切な利用をすることは優に想定され、Nデータの管理が適正に行なわれているとは到底いえない、と思うのだが、裁判所は、愛媛のケースは「特殊なものであり」「Nシステム等における情報の管理が一般的に適正を欠くとはいえない」と認定したところが、私にはオイオイ~と思えた。

 つらつら思ったんだけど、人間が、たとえば火を起こせるようになったとき、印刷機を手にしたとき、蒸気機関やガソリンエンジンを手にしたとき、社会は否応なく激変したわけだ。
 火事が危ないから火を使うのはヤメよう、なんてそんなの通らないのと同様、電子技術の爆発的進歩による監視・管理は、これはもう止めるのは無理ってもんだろう。
 しかし、放っておけば、企業と国が(昔風にいえば資本家と権力がってことになるのか)、自由も権利もクソ食らえでもって、好き放題やってしまう。間違いなくそうなるはず。
 自由とか権利とか、大事にしようと思うなら、ここは、国民というか被支配層の側から、あるべき監視・管理の美女ん、もとえビジョンなりガイドラインなりを、しっかり提示いく必要があるんじゃないか。

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