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カテゴリー「オービス(オービスⅢ)」の163件の記事

2024年7月 3日 (水)

速度違反、「またかよ!」な話

 定かじゃないが、今年に入って3カ月間か5カ月間か、東京地裁で固定式オービスの事件に全く遭遇しない、という事態が起こった
 偶然の要素を十二分に考慮しても、これは異常だ。

 

 ところが、2、3週間ほど前からか、ぽつぽつ出始めた。

 相変わらず首都高・中央環状線、山手トンネル内、外回りと内回り、いずれも住所的には目黒区内の、天井付近に設置の東京航空計器、オービスⅢLkかLxが大活躍だ。

 制限速度は外回りも内回りも60キロ。あのオービスにより140キロ(超過80キロ)以上と測定・撮影された事件が、また続々と東京地裁の公判廷へ出始めたってことだ。

 

 先日傍聴した事件の被告人は、司法書士だった。
 執行猶予付きでも懲役刑を食らうと、司法書士の資格を失う。
 多くのスタッフを抱えて手広くやっていたそうだが、事務所は閉鎖だ。

 なので100万円の贖罪寄付をしたが、量刑相場は絶対だ。 ※超珍しい例外を私は傍聴したことがあるけれども。
 100万円が無駄になったケースを、私は何件も傍聴してきた。 ※寄付を受けた交通遺児育英会などは大いに助かったろう。その意味で被告人らは良いことをしたと私は思う。

 詳細は省くが、他の多くのケース以上に、本件は執行猶予付き懲役刑とされるだろう。

 

   ☕  🍸  🍺


 2000年の前後数年間か、東京簡裁にオービス事件がめっちゃ多かった。私は大興奮し次々傍聴しまくった。
 それとは別に、東京地裁のオービス事件を傍聴し始めて20年を超える。

 車雑誌『ドライバー』等に私はこう書き続けてきた。

 

 首都高のオービスに捕まり、超過速度が80キロを超えると、絶対じゃないけれども、公判請求(正式な裁判への起訴)をされ、懲役刑を求刑される。

超過80キロ台 懲役3月
超過90キロ台 懲役4月
超過100キロ台 懲役5月

 求刑のこの鉄板相場は、私が長年にわたり大量のオービス事件を傍聴し続け、わかったものだ。当局の発表ものじゃない。

 何かで執行猶予中だとかでない限り、必ず執行猶予が2年か3年つく。たとえばこう。

裁判官 「主文。被告人を懲役3月(さんげつ)に処する。この裁判が確定した日から2年間その刑の執行を猶予する。以上が主文です」

 

 執行猶予付きでも、懲役前科は重い。さまざまな国家資格、知事免許を失う。公務員は失職の対象となる。
 それは重すぎる、不公平でしょ、という考えを裁判官は持たない。

 無職の者も、司法書士、不動産業者、医師、自衛官等々も、「平等」に扱う。
 たまに、「国家資格を有する者はそれだけ責任が重いのだ」旨を重々しく言う裁判官(自身、国家公務員)もいる、たまに。

 

 ところがしかし! そうとは知らない人たちが、続々と東京地裁の公判廷へ出てくるんだね、首都高の固定式オービスによる超過80キロ以上の罪で、続々と、続々と。

 もちろん、私の記事を読んでムチャなかっ飛ばしを控えるようになった方もおいでだろう。
 しかし、読んでない方々が、続々と出てくる。

 またかよ! なのである。

 

   ☕  🍸  🍺

 

 どうしてこうなるのか。
 結局、テレビが扱わないから、かなという気がしてきた。

 こういうのは警察マター、検察マターだ。警察、検察が発表するとか、こういう報道をしてくれと話を持ち込むとかなければ、テレビが勝手に扱うわけにはいかないのかな、と私は見ている。
 交通三悪のうち速度違反だけが極端にペナルティが軽いことも、警察が発表するまではスルー、、、いやこれは単に気がついてないだけという可能性を否定できない。

 

 これをやったらこんなめにあうよ。
 交通違反マニア、裁判傍聴マニアはよぅく知ってるのに、世間の方々は知らず、というこの構図、速度違反だけとは限らないんじゃないか。
 その話は長くなる。また今度。

2024年6月25日 (火)

最小限の証拠で有罪にするのが美しい司法だ?

 検察官と裁判官しか興味を示さないだろうことを、ちらっとつぶやこう。

 東京地検は、オービス事件の甲号証から、指定速度(いわゆる制限速度)についての公安委員会の決定(抜粋)を、どうも、排除する方向へ舵を切り始めたらしい。

 

 去年のいつ頃だっけ、もしや一昨年だっけ、若い女性検察官が、その決定を証拠請求せず、裁判官が首をひねったことがあった。

 女性検察官は、いわゆる制限速度を示す規制標識等の写真撮影報告書を証拠請求してるんで、それで足りる、という考えを述べた。
 裁判官は「検察官はそうお考えなんですか」と述べ、結局、決定を証拠としないまま、普通に有罪とした、と私は記憶する。

 メルマガに書いた。雑誌にも書いたかも。

 

 その後、決定を証拠請求する検察官もいたが、しない検察官もいて、どうもね、しないことで統一することにしたらしい、といえる状況にある。

 

 長年にわたり裁判傍聴マニアをやってる方は皆さんご存知だろう、検察庁も裁判所も、できるだけ証拠(書証)を減らしたがっている。
 そんなシーンをよく見かける。
 最小の書証で有罪をつくるのが、美しき司法である、みたいな。

 

 だけどねえ、と私は思う。

 標識があり、標識にしたがって違反を取り締まったけど、じつは公安委員会の決定がなかった、標識は無効、規制は無効、違反は成立しないとわかった、という報道が、全国で年に数件か、あるでしょ。

 

 公安委員会の決定を、甲号証から省く、省いて美しい司法をつくる、ヤバイよねえ、と私は思う。

 こんなことを思ってるのは日本で私だけ? いやいやしょんなことはないと思いますよ💦

2024年5月 8日 (水)

ぶっ飛び判決、首都高55キロ超過に懲役3月、執行猶予2年!

23080112_20240508215901  「オービス裁判、常軌を逸した求刑、なぜっ?」と3月25日に書いた。

 首都高の50キロ制限の区間での、オービスによる超過55キロ(測定値105キロ)。
 相場的には罰金8万円の事件だ。

 真っ向争った。その場合、検察官は上限の10万円を求刑する、ということが、まれにある。
 判決は、検察官の顔も立てて9万円だったり、相場を知らないのか10万円だったり、そんなのを私は傍聴してきた。

 ところが本件の求刑は、なんとなんとなんと、懲役3月!

 懲役3月は超過速度が80キロ台の相場、の求刑だ。
 金額どころか刑種を超え、超過55キロで懲役3月って、いっくらなんでもぶっ飛び過ぎ、いわゆる“あたおか”ですか?

 

 その判決を傍聴した。
 東京地裁刑事第4部、811号法廷(傍聴席20席)、内山香奈裁判官はこう言い渡した。

裁判官 「主文、被告人を懲役3月に処する。この裁判が確定した日から2年間その刑の執行を猶予する」

 どっかーん。

 判決理由に、被告人の前科は出なかった。
 飛び越えて重い刑に処するにあたり、前科があれば言わないはずがない。
 私は辛抱たまらず、終わってから廊下で被告人氏に尋ねた。やっぱり前科はないという。

 被告人氏には申し訳ないが、こんなぶっ飛んだのを傍聴できて、、、いや、あんまりはしゃがないように💦

 

 そうして、この話はこれで終わらないんである。
 その言渡しが13時42分に811号法廷で終わり、隣の810号法廷(52席)で14時から「過失運転致傷、道路交通法違反」の審理の期日があった。
 同じ内山香奈裁判官で。

 いろいろあって14時03分頃に私は法廷へ入った。
 傍聴人は私1人。ま、そんなもんでしょ。
 弁護人から被告人質問をやっていた。
 自転車の飛び出しによる事故らしかった。

 なんと! 被告人は自車両のドラレコの記録(SDカードかな)を警察に提出。
 返却されたが、動画はすべて消えていた。
 この裁判で、検察官がドラレコ動画を証拠請求し、法廷で再生した。
 その動画は、肝心な部分が2、3分、抜けていたという!

 

 内山香奈さん、この事件でも検察の追認をやるのか、あるいは…! 私はもう興味津々、これは追っかけねば!

 うざい? 来んな?
 でも、裁判が公開なのは、国民が司法を監視するためと、日本国憲法の全趣旨から解することができ、だから許してね~。

 ←5日8日21時50分現在、週間INが50で2位。

2023年9月28日 (木)

「道路交通法違反」3件、驚いた!

 本日9時50分から東京地裁の傍聴20席の法廷で「道路交通法違反」の判決。

 長年にわたり私は主に東京地裁でオービス裁判を傍聴してきたが、「うわ、ついにこんなことが起こった! 裁判官はどうすんだ? このまま判決しちゃうのか!?」という重要事件なのである。

 同じ法廷にもしも10時から色情事件の新件とか入っていたら、早々大行列になってしまう、やばっ!!!

 焦ってだいぶ早めに私は行った。ぜんぜん大丈夫だった。どんなにほっとしたか。

 判決の前に弁論再開か、と私はドキドキしたが、再開はなく、そのまま判決しちゃった。懲役4月、執行猶予3年。
 詳しくは雑誌記事かWeb記事として書かせてもらいたい。
 全国の検察官諸氏、裁判官諸氏が「マジかよっ」となるはずだ。私も「マジかよっ」となりました(笑)。

 

 11時から東京高裁で「業務上過失失火、業務上過失致傷」の控訴審第1回。
 「過失失火」「重過失失火」の裁判を私は過去に何件か傍聴してきた。今回はなんだろ、傍聴してみた。

 「ポリタンクの形状」という語が出てきた以外に、中身はさっぱりわからなかった。
 次回判決、見届けよう。

 

 11時30分、東京高裁の同じ法廷で「道路交通法違反」の控訴審判決。
 ぶっ飛んだね!
 第2事実の事実誤認と量刑不当の主張。原判決は、なんと罰金2万9千円!!!

 被告人(不出頭)には申し訳ないけど、私みたいなマニアからすれば「うおおー」である。
 2万9千円の内訳、そこがまた驚きなのだった。こんなの初めて傍聴した。
 雑誌記事かWeb記事に書かせてもらいたいと思う。

 

 15時から東京高裁の別の法廷で「道路交通法違反」の控訴審判決。
 15分ほど前に行くと、すでに16人が並んでいた。ん…?

裁判長 「主文。原判決を破棄する。被告人は無罪

 えーっ!!!
 法廷内には、報道記者席が9席あった。

 SBS信越放送が「コンビニから戻り「救護の意思は持っていた」ひき逃げに当たらず 一審の実刑破棄し逆転無罪の判決 異例の3度目の裁判 佐久市の中学生死亡事故で東京高裁」と報じている。画像はそのスクリーンショットだ。

 誰も気にしてないと思うけど(当然だよっ。笑)、この田村政喜裁判長は、横浜地裁にいたとき江口大和弁護士に有罪判決を言い渡した、あの田村政喜裁判長なのだ。
 その田村政喜裁判長が過去に東京地裁で言い渡した交通事故の無罪判決(被告人も弁護人も無罪主張じゃなかった!)も私は傍聴した。

 このことも、機会があればどこかに書かせてもらいたい。
 今夜はもう寝ます、早々と。

2023年3月 3日 (金)

精神疾患に苦しむ被害者の弱みにつけ込んで

 聞いてちょうだい、今日は東京地裁へ午後出勤、2件しか傍聴せずに帰ったよ!

 

 13時15分~13時30分、「準詐欺」、判決。
 「心神耗弱に乗じて1億3千万円を不当に得たか 準詐欺容疑の探偵業者」と11月2日付け朝日新聞。この中の「(27)」の探偵が本件の被告人だ。
 懲役1年6月、執行猶予4年。

裁判官 「精神疾患の影響により合理的な判断を行う能力が欠けていることに乗じて…精神疾患に苦しんでいる被害者の弱みにつけ込んで悪質…精神疾患を有することを分かっていながら歩合制の報酬を…」

 電磁波攻撃、集団ストーカー、思考盗聴を訴える方々にとって、今回の事件が、ちらっとでも病識を持つきっかけになってくれたらいいなと思いました。

 

230303  13時30分~16時、「道路交通法違反」、審理。

 13時30分から今日は、非常に興味深い「詐欺」の新件があるとマニア氏から聞いていた。ところがなかった。期日取消しか。
 そうしてこれを見つけたのだ。
 時間の取り方からして可搬式オービスの否認か!

 違った、首都高速中央環状線外回り、八丁堀3丁目1番付近のオービスⅢLx(ループコイル式で画像伝送式のたぶん最終バージョン)による、なんと55キロ超過(測定値105キロ)の事件だった! ※画像は警視庁から以前開示を受けたLxの契約書の一部。

 今日は、本件の捜査当時第3交通機動隊の警部補だった警察官、の尋問。
 いやあ、マニア大興奮、勉強になりました!

 52席の傍聴席に最初からいたのは私を含め3人ぽっち。うちお2人は、最後までいたところからして警察方面の方に違いない。
 傍聴席最前列で、居眠りしつつもうなづいたり首を横にふったり、ばりばりメモしていた、あれが今井亮一の馬鹿なんですよぅ、許してやってください~💦

 詳しくはまたの機会に。いま忙しいのだ。今夜はもう寝て夜中に起き、昼前に原稿を1本仕上げる予定!

 ←3月3日20時30分現在、週間INが30で2位

2018年11月28日 (水)

グッドウイル、折口雅博元会長の87キロ超過

 今日判決と聞いていたが、どうにも忙しく、傍聴しないっ。
 以下は11月13日付け(同月14日更新)の時事通信、の一部。

首都高87キロ速度超過で起訴 グッドウィル元会長
 東京都中野区の首都高速中央環状線で今年2月、法定速度を87キロ超える時速147キロでベンツを運転したとして、東京地検が道交法違反の罪で、人材派遣大手の旧グッドウィル・グループ(GWG)の折口雅博元会長(57)を在宅起訴していたことが13日、分かった。9月20日付。
 東京地裁(西野吾一裁判官)で13日に初公判があり、折口被告は起訴内容を認め「大変深く反省している。二度と車には乗らない」と述べた。検察側は懲役3月を求刑し結審した。判決は28日。

 「13日、分かった」とあるところからして、司法記者クラブの記者氏が当日の開廷表を見て折口さんの氏名を見つけ「おおっ!、同姓同名の別人じゃないだろな?」と傍聴したんじゃないか、という推測が成り立つ。
 「あれっ、今井の野郎、傍聴席にいないよ」と思ったかも。そうなのです、12日(月)と14日(水)は行ったのに13日(火)は私はお休みをいただいたのです。

 あれを山手トンネルというんだっけ、あのトンネル内の中野区と目黒区のオービス、本体部は天井に設置され、ループコイル式で電子式(画像伝送式)の東京航空計器のオービスⅢ、Lk型かLx型は、よく活躍している。

18061120172 超過速度が80キロ以上なら、原則として公判請求(正式な裁判への起訴)をされる。超過速度が80キロ台なら、求刑は懲役3月で決まりだ。判決は懲役3月、執行猶予が、最近は2年が普通、同種罰金前科があったりすると3年、そのへんで決まりだ。
 「二度と車には乗らない」と述べようが述べまいが、求刑も判決も変わらない。早ければ30分で判決まで終わる事件だ。

 折口さんのケースで不思議なのは、なぜ即日判決でなかったのか、である。
 私選弁護人をつけ、反省文とか嘆願書とか贖罪寄付の領収書とかいろいろ出し、犯行車両であるベンツを売却させてその書類も出し、情状証人を尋問する等、重々しくがっつりやったので、それに応えて裁判に威厳を持たせるため、約2週間後としたのか、裁判傍聴師的にはそんな想像ができる。
 弁護人は、執行猶予がついたからと成功報酬を何十万円もとるんだろうか。もしそうならおいしいなぁ、私にも1万円くれ、と思う。 ←意味分かんないです(笑)。

Img_0413

 とにかく今日の判決は私は行かない。残念だが諸君にお任せします。
 ←11月28日7時40分現在、週間INが90で3位~。 

2018年11月 5日 (月)

元大砂嵐関は執行猶予付き懲役刑か

 静岡の高速道路といえば、新東名に制限110キロの区間がある。でも本件はそこじゃないと思われる。
 以下は10月27日付けの日本経済新聞、の一部。

元大砂嵐が無免許運転か 速度超過も、静岡の高速で 
 大相撲の元幕内大砂嵐(26)=本名アブデルラフマン・シャーラン=が今年4月、静岡県内の高速道路を無免許で、速度超過をして運転した疑いがあるとして、県警が道交法違反容疑で捜査していることが26日、捜査関係者への取材で分かった。元大砂嵐は2月、長野県で無免許運転したとして道交法違反の罪で略式起訴され、3月に引退していた。
 捜査関係者によると、静岡県内の高速道路上り線で4月、速度違反自動監視装置が速度超過をした車を検知。写真を解析し、運転手は元大砂嵐とみられることが判明した。
 車は元大砂嵐名義ではなく、助手席には同乗者がいた。時速140キロ以上で走行していた可能性があるという。
 元大砂嵐は現在、米国にいるとみられ、県警は来日を待ち、詳しい事情を聴く方針。

180902 「時速140キロ以上」と記事にある。
 現行のというか従来のというか、現時点ではLSM-300以外のオービスは赤切符の違反のみを取り締まるはず。
 高速道路における赤切符の違反は超過速度が40キロ以上。だから「時速140キロ以上」という部分から、犯行場所の制限速度は100キロと推認できるのだ。

 今年4月に撮影したケースについて「写真を解析し」ってどういうことか。
 10月27日付けのNEWSポストセブン「またも無免許運転発覚の大砂嵐 時速140キロ出していた」という記事に、「RIZIN関係者が証言」としてこんな部分がある。

「試合がきっかけとなって、大砂嵐がこの4月に静岡県下の道路で、無免許運転でスピード違反を犯していた疑いが浮上したのです。当該の道路に設置されたオービスには140kmの猛スピードで走る車が映っていたものの、あまりに速すぎて車のナンバーもドライバーの顔も不鮮明だったというのですが、県警の担当者が9月30日の試合をテレビで見ていて“映っていたのはこの男だ”とピンときた。RIZINに問い合わせがあって、無免許運転だったことが発覚したというのです」

 たかが140キロで写真がブレるはずがない。従来の電子式のオービスは200キロを超える速度も測定・撮影できる旨をメーカー社員が法廷で証言している。
 ただし、なぜか写真が不鮮明なことが普通にあるようだ。単に光の具合なのかどうか分からない。オービスは検証不能な秘密機械なのだ。

180902_2 不鮮明なら「追跡捜査処理簿」とかに「顔貌不鮮明」とか記して上司の決済印をもらい、終わったはず。 ※メルマガ第1564号「奈良地裁、オービスもみ消し2万4800円!」参照。

 ところが、4月に測定・撮影した不鮮明な写真について「県警の担当者」がテレビの試合を見て思い出したという。
 もしそのとおりであれば静岡県警は得がたい人材をオービス担当にしたもんだと私は思う。忘れられないような特別な事情が何かあったのかもしれない。

 無免許で罰金前科ありぃの無免許、しかも赤切符の速度違反と合わせ技では、公判請求(正式な裁判への起訴)をされ、執行猶予付き懲役刑となる可能性が高い。
 その裁判、私が傍聴すれば、他の方が気づかないところに気づき、他の方が言えないことをいろいろ言えると思うのだが…。

 メルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代 」は、11月は以下の2号を発行した。

第2174号 速度違反で前代未聞の判決、道徳の貯金か!
 摂食障害でクレプトマニアの女性を、治療を断ち切って刑務所へ落とすため、検察官はどんな頑張りを見せるか、悪い意味で清々しい。  プラス量刑のお約束を無視した前代未聞の判決、いったいなぜ? 裁判傍聴師の推理を聞いてちょうだい。

第2173号 ベトナム人の若い男女、不法残留の理由は
 一般傍聴人に超不人気な外国人の「出入国管理及び難民認定法違反」を2件レポート。2人とも語学留学生として本邦上陸、それぞれその後なぜオーバーステイとなったのか、興味深い。男子のほうはなんと別件で執行猶予中なのだった。珍しいケースだ。

 いま購読登録すると、以上2号がすぐ送信される。そして月末まであと11号が順次送信される。
 マスコミ、警察、検察、裁判所の方にけっこうお読みいただいているようなのだが、どうもみなさん、宣伝してくれないみたい。情報を独り占めしたい、同業者に知られなくないということらしい。
 なぬ、恥ずかしくって、購読していることを他人に言えない? え~、うっそ。

 画像は大阪のオービス。マニア氏の撮影による。
 上の画像を見ると、東京航空計器のループコイル式のオービスⅢ(スリー)Lx にしか見えないが、じつは違う。下の画像がその測定センサー、防音壁に取り付けられたレーザー式なのだ。2車線対応のF型柱タイプ、オービスⅤ(ファイブ)Ls なのだ!

 ←11月5日10時20分現在、週間INが130で2位~。 

2018年6月 5日 (火)

ダッジ・チャレンジャーで235キロ、傍聴した!

 東京都内の中央自動車道、松任谷由実(荒井由実)さんとは反対方向、上り車線を、排気量6400㏄のアメ車、ダッジ・チャレンジャーでなんと235キロメートル毎時でカッ飛ばしたと大報道された事件、宣言どおり傍聴してきました。

 その東京地裁710号法廷(傍聴席52席、山下博司裁判官)は、13時15分~13時20分、「公然わいせつ」の判決が入っていた。30数席か埋まった。
 それが13時17分に終わると、ほぼ全員がどっと出て行った。多くは13時30分からの、東京高裁622号法廷(42席、合田悦三裁判長)の「強姦致傷、無免許過失運転致傷、道路交通法違反」へ移動したんじゃないかな。

1805131 この庁舎(東京高地簡裁合同庁舎)では、エロ裁判からエロ裁判への“民族の大移動”がしばしば見られる。
 エロをバカにしてる? いいえ、明らかに見られる現象について言及しているに過ぎない。私もその大移動に加わったことあるもん。エロを嗤(わらう)者はエロに泣くとも言うし。言わない? あそ。

 710号法廷は、新たに少し傍聴人がやってきて10席ちょいか埋まり、13時30分~14時30分、「道路交通法違反、道路運送車両法違反」の新件が始まった。
 なんと! 公訴事実は第6まであった。こう言っちゃ何だが「お~、そうですか」と思える、なかなかの被告人だった。一方、試験勉強に勝ち上がってきただけで人生経験が如何にもなさそうな若い検察官が、申し訳ないけど哀れに思えた。
 メルマガ次号で詳報しよう。

1805132 それが14時21分に終わり、私はもう傍聴予定がない。どぉしよう。
 いつもお世話になっている若い傍聴マニア氏に「これからどこ行くの? 俺もついてくよ」と言ってみたら…。

 14時30分~15時30分、東京地裁725号法廷(52席、中山大行裁判官)で「覚せい剤取締法違反」の審理。
 被告人はなんと、歌手の槇原敬之さんの“パートナー”と報じられた人物なのだった。
 今日は追起訴(覚せい剤の所持)から始まった。そして証人尋問、被告人質問、結審して直ちに判決…。

 裁判所を出て、まずは警察庁へ寄った。毎年もらっている、オービスの都道府県別取締り件数と設置数の2017年分をゲット。ほ~、そうですか! と。
 続いて警視庁へ行き、3件を開示請求。
 この日は早起きして車雑誌『ドライバー』の原稿を仕上げ、それから裁判所へ飛び出したもんだから、もう眠くて眠くて。

※ 画像は5月中旬のもの。散歩中に民家の庭で見かけたさくらんぼだ。桜が散ってから、さくらんぼがないか私はけっこう探しているのだが、こんな立派なのを見たのは初めて。味は? いやいや窃盗でパクられちゃたまらないんで、我慢しました。てか鳥がつついてないところを見ると、まだ甘くないのだろうと(笑)。

 ←6月5日23時30分現在、週間INが150で2位~。

2018年5月29日 (火)

オービスの不思議な入札経過調書

 東京都のサイトに「入札情報サービス Tender information service」というのがあると、警察方面の方から教わった。
 tender といえば Love me tender だけかと思いきや、入札の意味もあるのだ。へぇ~。

 それでだ、その画面の「入札(見積)経過情報」をクリックし…。
 → 「工事」について「業種の一覧表」を開き
 → 「設備工事」と「9300陸上信号機」を選択し
 → 「開札(見積)日別選択」はすべてにチェックを入れ
 → 「取扱案件部署」について「局部課の一覧表」を開き
 → 「警視庁」をクリックし
 → 「検索」をクリックし
 → 「表示」をクリックし
 → 「次へ」「次へ」と進む

1805291 「平成29年9月7日」のところに「自動速度取締機更新工事」というのがある。
 これをクリックすると、いわゆるオービスの「入札経過調書」が出てくる。

 入札者は5社あり、オービスの老舗メーカーである東京航空計器が税抜き3240万円で落札している。
 あとの4社は、あれれっ、オービスを製造も販売もしていない業者ばっかり。んで4社とも辞退。なんだこれ! 面白いでしょぉ(笑)。

180529 私は入札のことはよく知らず、なので面白がって喜んでるだけだが、こういうのって普通なんだろうか。機会があったら専門家に聞いてみたいっす。

 …と、以上はメルマガ第2104号の編集後記だ。編集後記には、裁判や犯罪の関連ばかりじゃなく、自分的に最新の面白ネタ、びっくりネタも好き放題書いているのです。うまく宣伝できたかな? 

 下の画像は、農家の直売所で買ったキャベツ(100円)と、珍しい桑の実(200円)。赤いのをひとつと緑の葉っぱを1枚添えてるところがお洒落であり、人の心遣いが感じられて良い。味は、なんかこう懐かしい気分になる不思議な味だった。

※追記: 予定価格の99.9%というところから、「警視庁が予定価格を漏らしたのだ!」という批判が出るかも。それはお門違いの批判と私は思う。警視庁がそんな不正をするとは考えられない。予定価格は東京航空計器自身が決めたんじゃないか、というのが私の読みだ。

 ←5月29日19時50分現在、週間INが150で2位~。

2018年5月23日 (水)

オービスが時速696キロと測定した件

 マジっすか? という記事が5月20日のGIGAZINEに。以下はその冒頭部分だ。太字は私。

一般道をなんと「時速696km」で走ったとしてスピード違反キップを切られる事件が発生
 免許を取って自動車を運転したことがある人の多くはスピード違反(最高速度違反)を意識したことがあるはず。平成28年(2016年)の統計によると、日本国内では1年間で約160万件のスピード違反が取り締まりを受けており、数々の交通違反の中で最も多い違反となっています。普通のスピード違反だと「10キロオーバー」や「30キロオーバーで一発免停」などのレベルで恐々とするものですが、海外ではなんと一般道を時速696kmというあり得ないスピードを出したとして反則切符を切られるという事態がおこりました。

 私みたいなマニアは「反則切符を切られる」というところに引っかかってしまう。原記事をチラ見した限りでは「the speed indicated on the letter he received from police」、警察からの手紙に記されていた速度、ということなのかな。
 この取締りは自動速度取締装置(略して時速機。日本では一般にオービスと総称)によるものと解される。時速機が測定・撮影したあとの手続きも、ペナルティとしての金員の法的性質も、日本とは異なるようだ。
 ま、そこは措いといて、同記事中にこんな部分がある。 

 目を疑った男性は、この書類をベルギーの交通当局に送り返して説明を求めました。すると、案の定というべきか、この数値はコンピュータープログラムのエラーによってはじき出されたもので、実際の速度は時速60kmだったことが判明しました。あり得ないスピードで摘発されるところだった男性は疑いが晴れたことでホッと胸をなで下ろしたはずですが、最終的には「10キロオーバー」でキッチリと違反キップを切られ直したそうです。

 コンピュータープログラムのエラー!? 重要なのはそこである。エラーだとなぜ分かったのか。
 その「男性」以外からも「俺は700キロと測定されてる!」等続々とクレームがあり、調べてみたら、間違った計算式を入力して10倍以上の測定値を表示するようになっていた、パトカーを走行させて測定してみたら500キロと出た、とか?

170331lk そうじゃないとすれば、エラーはどう発見されたのか!?
 The letter  from police には、ナマの測定値らしきものと、あり得るプラス誤差をマイナスしてペナルティ徴収の根拠とする測定値と、ふたつ記載されている。
 そいうやり方をするところを見ると、もしかして、たとえばそのオービスがレーダー式の場合、発射した電波の周波数と、違反車両に反射して戻った電波の周波数、そういうのもじつは装置内で記録しているんじゃないか。たとえばループコイル式なら、最初のループ(電磁コイル)が違反車両を感知した時刻と、6.9m先のループが感知した時刻とか。そういうのをチェックして、エラーが発見されたのかもっ!

 日本のオービスには、あり得る(とされる)プラス誤差をマイナスした測定値のみしかない。ナマの測定値も、各段階での記録も一切残さない。つまり、エラーがあっても絶対にチェックできないシステムになっているのである。
 なぜ? 答えはずばり、日本のオービスにエラーはないからだ。
 もう少し詳しく言うと、何らかのエラーがあれば写真を撮影しないようになっており、写真が写ったこと自体が、エラーがなかったことの証明になるのだ。

 どうでぇす、日本のオービス、すごいっしょ。ただ、なんか背中が寒くなってくるけど(笑)。
 画像は岐阜県内の、東京航空計器のオービスⅢLk型。背中合わせなのが珍しいと、マニア氏が撮影して送ってくれた。ありがとう~。

 あそうそう、「最終的には「10キロオーバー」でキッチリと違反キップを切られ直した」という部分が非常に興味深いのだが、それはまた今度。

 ←5月23日8時10分現在、週間INが120で2位~。

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